プーサーなオリ主とコナン君   作:ラムセス_

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時計仕掛けの摩天楼②

 

 本日、私は予定を急遽キャンセルして米国から日本に飛んで帰ってきた。

 日付は五月一日。もうすぐコナン君の誕生日だ。

 

 そんな最中。

 なんと、我らが新居が爆弾を積んだドローンの群れに襲撃されたらしいのだ!

 

 【悲報】新居、爆破された【伏線回収】

 

 脳内スレはひっそりと二スレ目に移行した。

 

 こんな紛争地みたいな爆撃されることってある???

 米軍に狙われる武装勢力のトップが潜むアジトとかじゃないんだぞ!

 

 流石にそうそう大丈夫だと思って米国に四日間出張した私がバカだったよ……。

 だってコナン君の誕生日の一日前、つまり五月三日が原作映画における事件の日だったじゃん!

 まだ大丈夫だと思うじゃん!!

 ……はい、慢心っすね。私が10割悪いっす。はい…。

 

 などと誰にも聞こえない言い訳をブーブーたれるなどしている。

 

 なお。

 プラスチック爆弾の暴力は空から新居を守っていた飛竜三体に直撃。

 うち一体は討ち取られてしまったようで、庭に墜落して庭木をへし折ってしまったようだ。

 

 まぁ、私が宝具で呼べるのなんて弱っちい飛竜だけだもんな…。

 妖精と違って伝承防御も無いし、サーヴァントのような神秘の籠らない攻撃をキャンセルするものでもない。

 純粋な火力で来られたら刈り取られてしまうのも仕方あるまいよ。

 

 また、ドローン15機のうち6機は飛竜の守りを突破。新居に爆撃を仕掛けた模様。

 爆破や衝撃に強い特殊構造の建物はそこまでダメージを受けなかったものの、窓ガラスは爆風で全滅。

 一部外壁が崩れてしまうなどしたようだった。

 

 黒塗りのリムジンに乗って近くの救急病院に辿り着くと、私は急いでコナン君の病室へと駆け込んだ。

 

「無事かい、コナン君!?」

「あ、アーサーさん。僕は全然平気。SPの人がちょっと怪我をしたみたいだけど、昴さんも無事だよ」

 

 ごろごろとベッドの上で新聞を見ていたコナン君がへへへと笑った。

 横にはフォウ君もいる。どうやら特別に一緒に入れてもらったらしい。

 コナン君への差し入れである高級なデザートチーズをふぉむふぉむと味わっている様子だ。

 

 最近フォウ君食べ過ぎで太ってきてないか?

 朝昼晩美味いもんかっ込んで運動もろくにせず大満足状態だもんな。

 贅肉がついても不思議では無いが…。

 

「僕がいれば風でドローンぐらい巻き上げてやれたのに。ごめん」

「いいよ、そんなの。どうせドローンで狙われた時点であそこにはもう住めなかっただろうし」

 

 それはそう。私はぐうの音も出ずに頷いた。

 私は今回の襲撃が建物を狙っての犯行だと確信しているが、これを手配した米国はそうは思っていない。

 コナン君を狙ったテロだとすれば、どこからかコナン君の情報が漏れた可能性もある。

 とするなら、もはやあの家に住み続けるのは危険でしかないだろう。

 

 ふと、ベッドサイドのテーブルを見るとストランド・マガジンがポツンと置かれているのが目に入った。

 コナン君が私の視線に気づき、目を泳がせて卑屈な笑いを浮かべた。

 

「……つい、持ってきちゃったんだ…避難しなきゃって思ったらさ、体が勝手に…」

「君はねぇ!命を大切にと言ったばかりだろうに!」

「ごめんなさーい……」

 

 この古びた雑誌そんなに大切!?いや…ホームズフリークだし命並みに大切かぁ……。

 確かに、譲ってくれた大英博物館館長さんの話によると、保存状態は良好でかなりの美品らしいけど。

 

 私は頭痛がするようでわずかに眉間の皺をほぐし、息をついた。

 

 次からは紅子さんに教えを乞うて、建物全体を囲うような風の結界を設置できるように修練せねば。

 今回は良かったものの、もし罷り間違って窓からドローンに侵入されていたら、最悪命を落とす危険性すらあったのだ。

 一応粛正騎士が対応するが、侵入者でなく爆発ともなるとどの程度対応できるか。

 

 病室のTVは私のニュース一色で、各報道番組がこぞって取材をしている様子だ。

 「アーサー王の自宅にテロ攻撃か!」「犯人は未だ不明」などと喧しく騒ぎ立てている。

 こりゃ二重の意味であの家には戻れそうに無い。

 

「今日は検査入院かい?」

「うん。まぁ僕は無傷だけど、前のこともあったし念のためね」

「ちょうど事件のあった時、僕米国大統領と食事会談中でね。みんなして顔真っ青だったよ。まったく、君は事件と共にあることを運命付けられているみたいだね」

「探偵だしね。優秀な探偵には事件の方から寄ってくるんだよ?知らなかった?」

「とんでもない色男だ。事件を惑わせるなんて、責任とってほしい」

「ふふふ」

 

 冗談を言い合いながら、私は「じゃあ、また後で来るよ」と言って病室のドアを出た。

 ドアの前には二名の黒服が立ち、エレベーターの前にも二名。階を借り切っての完璧な警備だ。

 

 そこを歩きながら、私は思案に明け暮れた。

 

 森谷帝二。

 もしそちらがその気であるのなら、私もそれ相応の対処をせねばならないだろう。

 ここまで派手に動いておいて無事に済むと思うのならば、それはひどい侮りといえよう。

 

 ずるり、と風を動かす。

 霊基より湧き上がる静かな怒りと憤りとを激らせて、私はゆったりと瞳を開くのであった。

 

『子供を傷付ける外道に、容赦などあるはずもない……そうだろう?』

 




・プーサー(真)
子供に我慢を強いてある今を憂慮している。
犯人に対する怒りの感情が大きい。

・プーサー主
どちらかと言えば怒りより自己嫌悪。
基本自我が薄いので、霊基に引っ張られている。
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