SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について 作:種再燃祭
ちょっと原作ではあまり触れられない訓練風景などを……
さて、暦の上ではC.E.72年も本格的な秋を迎えた。
とはいえ赤道近くにドーンと居を構える立地の常夏の国オーブ、季節感に欠けるのは致し方なし。
えっ? 南半球は季節が反対? ははっ、月別平均気温に年間を通してほとんど変動のない国ですし。
まあ、雨季とかはあるのだが……
さて、それはともかく……
「今日も朝っぱら楽しい楽しいシゴキの時間の始まりだ! 返事はどうした?」
「「「Yes! Mam!!」」」
さて、ここはオノゴロ島にある軍の野戦演習場。
この地の”朝”は、夜明けとともに始まる。
夜明けとともに走り込みとは如何にも健康的だが、ただし鉄砲担いでってあたりが実にミリタリーでアーミーな風景だ。
(相変わらず、教官ちっこいなぁ~。あれでマリューさんとかよりちょっと年下くらいとか絶対、年齢詐欺だろう)
毎朝のルーチンワークの中で少々失礼の事を考えながら、手にはMP7の子孫のような”70式PDW(パイロット・ディフェンス・ウエポン)”、腰にはPDWと同じ5.7㎜弾を使い、弾倉を共用できる”68式軍用自動拳銃”、更には私物のククリとフォールディングナイフ型のカランビットと「愛機から脱出できた時のパイロットフル装備」で走るのは、我らが主人公シン・アスカだった。
シンがこの「ピンクの野戦服がよく似合う、妙にちっこい
当然のように受講者はオーブ正規軍の若手パイロットばかりで、”
無論、シンは最年少だ。
まあ、ここにいる理由は4月1日付で”アロウズ”に研修生名目で入ったシンの教育プログラムが『順調に進み過ぎたから』というのもある。
いや、座学とか理詰めで行う物は標準的なのだが、そもそもシンは既にモビルスーツのパイロット・ライセンスを持っている上に、軍用機への
実際、”アロウズ”の基地にあったQ-IFS対応改装を受けた訓練用のイナクト・カスタムやティエレン・ストライク・タオツーを難無く乗りこなし、既に実弾演習や戦闘機動訓練なんかも受けていた。
そして何より感覚的というか、勘が物を言ったり体で覚える系のそれは、相性が良すぎたようなのだ。
端的に言えば、脊椎反射で行うような動作は異常に飲み込みが早い。
例えば、それが如実に表れたのが「生身での実戦訓練」だ。
近接実弾射撃は早々にコツを呑み込み(ただし長距離狙撃適性は標準的)、得意のパルクールのアクロバットな動きやコマンド・シラットのスキルを活かせるCQBやCQC、特に近接メインの”
そして夏が過ぎる頃には、”アロウズ”の人材でこの手の生身での陸戦訓練を行える者はいなくなり、こうして軍の正規パイロットが受講できるサバイバル技術強化訓練に特例的に参加することになったのだ。
「さて、シン」
そのピンクが似合う小柄な少女は、ランニングを終えた後、野戦演習場でゴツいコンバットナイフを逆手で構えながら、
「そろそろ
”ギィン!”
満面の笑みでヤバいセリフを言い切った。
教官ことこの見た目は少女のコヤツは、
”レン”と呼ばれている。スペル的には”LLENN”ではなくシンプルに”REN”だ。
無論、本名ではない。
いやもっと言えば、彼女はサーシェスも所属する公営PMC”カタロン”に籍を置いているが、実は本当の所属はカタロンですらない。
カタロン所属は半ば
薄暗く血腥い”濡れ仕事”の匂いがプンプンする気はするが……レンと彼女と同じく小柄で重めの武器を好む相方は、どこぞの『
彼女と”
本日の訓練は”ナイフ・コンバット”。
勿論、シンとレンの互いが手に持つのは刃を落とした、プラクティス・ナイフ。切られたり突かれたりすると赤いラインのマーカーが残るタイプだ。
ちなみにレンにこの教官職が回ってきた理由は、「比較的軽い銃器とナイフ戦を使うCQBやCQCの適性が極めて高いから」だ。何というか……ヘンリエ○タ的な強さである。
それらの武器戦闘は、まさに文字通りのスモールアームズしか持っていない「脱出したパイロットが敵地から脱出する」のに必要な技能だった。
(クッ! やっぱ速ぇっ!! 鋭いっ!)
それにしてもシンの言う通り本当に彼女は”速い”。
単純な速度もだが動体視力、敏捷性、瞬発力、加速、ステップワークどれも高水準だ。
一応は同僚であるサーシェスから、『成長に必要なリソースを
ちなみにレンのコードネームは”
「ハハッ! やるねシンっ!」
実に楽しそうに瞬足を活かし楽しそうに切りかかってくる姿を見ると特にそう思う。
「そりゃあどーもっ!」
一方的に押し込まれながら、訓練用に調達したククリとカランビットで防戦に徹するシン。
湾曲した大小二つのナイフは、斬撃を受け流すのに向いてはいるのだが……
「はい、終了。急所を守り通したのは及第点だけど、実戦でそれだけ斬られれば出血多量でゲームオーバーだよ?」
そう。シンの体にはびっしりラインマーカー痕が刻まれていた。
急所で即死でなくとも、出血でも人は死ぬということだ。
「あーあ……今日も勝てなかったか」
「これでご飯食べてるんで♪」
と平たい胸を張るレンである。
そう、如何にフィジカルお化けのシンであっても相手は近接陸戦のプロ、身体能力のごり押しで勝てる相手ではなかった。
とはいえ、
「シンも最初の頃に比べれば、動きがかなり実戦向きになってきたよ?」
シンが習っている
「あっ、でももうちょいペースを上げた方がいいかも。訓練の最終日、”
やっぱりそのレンの笑みはとてもとても好戦的だったという。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
後日、”キツネ狩り”という演習が訓練日程の〆として行われた。
内容はソロモン諸島で軍が管理している無人島丸々一つ使ったその演習場でキツネ役、「不時着してモビルスーツから脱出したパイロット」がバラバラのポイントから移動開始。
それを猟師役、ヘリボーンで島に降下してきた
キツネはシンを含めて20人、猟師は分隊にも満たない6人。普通は追手の数の方が多いのだが、今回はどうやら「捕虜確保に特殊部隊が投入された」という設定のようで少数精鋭編成とのことだ。多分、ハンデもかねているのだろう。本当にハンデになるのか不明だが。
ルールはシンプルで、24時間以内に友軍の回収部隊が待機しているという設定のセーフポイントに辿り着く、あるいは3倍以上の数の差を活かして合流して共闘、猟師全員を返り討ちにすれば、キツネの勝ち。
逆に24時間以内にたどり着けない、あるいは全員狩られてしまえば猟師の勝ちだ。
そして、始まったキツネ狩り……
シンはよく頑張ったと言っておこう。
PDWから7.62×35㎜弾仕様のマイクロ・カービンにエモノを変えた本気モードのレンに、オーブ標準小銃弾である6.5×49㎜弾仕様の分隊支援火器を片手に暴れ回る二人のアタッカーに追い立てられ、25×40㎜グレネードの連射を食らい、レンと同じ弾を使うトリックスターに奇襲をかけられ、一人また一人と狩り取られる中……ゴールまで目の前となった所で……
セーフポイントが狙撃できる位置に潜んでいた6.8×51㎜弾仕様の
訓練弾なので大きなケガはなかったが、当たるとかなり痛かったようだ。
「まあ、最後まで気を抜くなってこと。いい教訓になったでしょ?」
アフターミーティングでクフフと笑うレン。
結果としてシンの実戦経験不足が露呈したのが彼個人の敗因と言えた。
2丁から同時狙撃を受けたということは、二人の狙撃手から丸見えのポジショニングをしていたという意味に他ならない。疲労とゴールが見えた安堵感で、周辺警戒が疎かになっていたことは否定できない結果だ。
「負けても死ぬことはないんだから、負けが許されるうちに負けるだけ負けて、それを経験にして活かして欲しいな。演習とか訓練はそのためにやるんだし」
負け=死に直結する世界に生きる人間らしい意見だった。
レンはやおら真剣な顔をすると、
「オーブのモビルスーツって他国の同族に比べて頑丈だから、被撃墜率も低いし、仮に被弾してもパイロットの生存率は高い……でも、戦地に不時着できても生還できなければ意味は無いからね」
「それは、分かります。生き残るってことは、次に繋がるってことだし」
レンは頷き、
「シンが戦場に立つ日が来るのか私にはわからないけど……もしそうなっても、何があったとしても生きて帰ってきてね」
鍛えられてゆく、磨かれてゆく……より鋭敏により強靭に。
シン・アスカという少年は、一歩ずつ完成へと近づいてゆく。
そして、次の戦乱までの猶予は、残り1年ほどになっていた……
という訳で、この世界線ではないシンのアカデミー時代の代替えイベントってことで、特別訓練プログラムを入れてみましたw
ちなみにレン教官の元ネタは、言うまでもなく「SAOAGGO」の主人公に”
ただし、この世界線ではお仲間込みでアバターではなく、アバターボディが生身で存在しています。
おかげでレンは二十歳過ぎた今でも「高身長のボンキュッボン」に憧れがあったりw
多分、この世界でGGOがあるとすれば、逆に”香蓮”みたいなアバター作るんだろうな~と。
それにしても、スクワッドジャム4のLPFM準拠の面子に追い掛け回されたシンを含む20名の候補生たちには同情を禁じえませんね~。
というか、コイツら相手にセーフポイント直前まで逃げおおせたシンが割と規格外かも?
さて、今回はオーブの軍用弾が出てきましたが、まとめると……
軍用拳銃やPDWに使われる、前にも出てきた5.7x28㎜弾。
サブマシンガン代わりのマイクロ・カービンやコンパクト・カービンに使われ、軍では特殊部隊ご用達で、その二次被害の少なさから室内戦や閉所戦の多い法的機関も採用例が多い”7.62×35㎜弾(.300 AAC Blackout)”。
オーブ軍標準小銃弾で分隊支援火器やマークスマンライフルなどの自動狙撃銃に使われる”6.5㎜×49弾”(6.5㎜クリードモア)に”6.8×51㎜弾(.277 FURY弾)”。
そして、軽機関銃やボルトアクションの長距離狙撃銃ご用達の”8.6×70㎜弾(.338ラプア・マグナム)”。
他にも対物ライフル用の弾とかもありますが、小火器用でメジャーなのは、こんな感じです。
21世紀にもある比較的新しめの実包ですが、200年以上未来のC.E.70年年代でも素材や形状の小改良を受けながら、しっかり生き残っているみたいです。
上記の弾は、大西洋連邦とほとんど共用だったりw
次回はちょっと未定ですが、時期的にはそろそろ……
どうか応援よろしくお願いいたします。