SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について 作:種再燃祭
さて、ソロモン諸島やビスマルク諸島、それに加えてニューギニア島東部まで領土に正式に編入した赤道にほど近い、年間平均気温25度以上な常夏の国オーブだが、今は歴史用語になってしまった日本の伝統と文化を引き継ぎ暦的には3月は年度末で別れの季節、4月は年度初めの出会いの季節とするのが一般的だ。
月ごとの気温の変動が極めて小さく、年中マリンスポーツや海水浴を楽しめるお国柄なので、季節性のあるイベントには向かないがせめて暦の上だけでも春夏秋冬の季節感を出そうというご先祖様の苦労が偲ばれる。
ソレスタルビーイングの本拠地は基本、軌道エレベーターの”アメノミハシラ”やそこの基部となる巨大人工島の”クニノミハシラ島”にあるのだが、モルゲンレーテ社や軍との連携をとる必要性と、主力艦であるアークエンジェルの整備ドッグや大規模な装備実験場や射撃演習場などが整えられている関係から、”アロウズ”の本拠地はオノゴロ島に設営された。
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尾とは同じでも、原作ガンダム00に登場する”
地球連合とプラントの大戦の経験から、ソレスタルビーイング代表のカガリ・ユラ・アスハが提唱した「緊急性の高い状況に即応できる、議会商人ではなく政府判断で投入できる軍とは独立した戦闘集団」の事だ。
当初は”独立緊急展開部隊”とおいう名称が使われていたが、その後に「(扱いが微妙な)アークエンジェルを母艦とする10機以上のモビルスーツを中核とした戦力」を機動的に運用しようとすれば、バックアップなどを含めた人員数は確かに1部隊では無理があるという理由で、最近は”独立緊急展開任務群”という呼称の方が多く使われている。まあ、単艦行動が基本とはいえ宇宙・地球何でもござれの万能大型機動戦艦を運用するのだから、それも頷ける話ではある。
要するに「オーブに火の粉が降り掛かる前、できれば火種が小さいうちに鎮火する火消し役」のような部隊として思って貰えればいい。
ちなみに矢を意味する”ARROWS”という部隊名は、何かの略語ではなく「何かあれば束になって矢のようにすっ飛んで現場に駆け付ける」というイメージ優先のネーミングだ。
そして本日、その”アロウズ”にも新入りが加わるようだ。
「そんなに肩肘張らないでもいいんだぞ?」
ソレスタルビーイング代表と兼任で”アロウズ”の長官を務めるカガリ・ユラ・アスハは目の前で直立不動の姿勢をとる少年にそう苦笑する。
「いや、でも、しかし、カガリ代表? アスハ長官?」
困惑する顔見知りの少年に、
「”シン”、なんならいつものカガリさん呼びで構わんぞ? 今は余人もいないしな」
そう悪戯っぽく笑うカガリにシンは諦めたように、
「あ~もう。わかりましたよ、カガリさん」
そうようやく姿勢を少しだけ崩した、オーブでは一般的な青い軍服に身を包む赤い瞳が印象的な少年の名は、”シン・アスカ”という。
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”シン・アスカ”
第二世代コーディネイターで、一言で言えば”フィジカルお化け”。
趣味はパルクール、
どちらかと言えば体を動かす方が好きな、感性と感覚に優れた人種らしい。
モビルスーツ・パイロットに憧れながら乗り物酔いしやすく、こう虹色リバースしやすいがゆえに諦めた妹の夢を背負ってモビルスーツ・パイロットを目指したが、”オペレーション・スピットブレイク”……ザフトによるオーブ強襲作戦で本土防衛に活躍するモビルスーツ部隊の活躍に胸を打たれ、自分の夢にもなったらしい。
そして年齢制限のないモビルスーツ操縦資格と飛び級で高校卒業相当のエデュケーション・プログラムを修了し、はれて4月より”アロウズ特別研修生”に合格したらしい。
ちなみに訓練生扱いというのは成人に達してない(オーブでは、義務教育課程を修了した16歳以上を成人とみなす)ので、流石に実戦配備は法的に問題あるとした処置で、平たく言えば人材確保の為の青田刈りを行う方便だ。
”アロウズ”は、立ち位置的には政府直属の外郭団体扱いの”準軍事的組織”で、運営的にはオーブ政府、オーブ軍、ソレスタルビーイング、モルゲンレーテが予算と人材、設備や機材を融通し合う第三セクター方式だ。
出来立ての組織ということも相まって法的にがんじがらめの正規軍、オーブ国防軍よりも人材だけでなく色々と融通が利くのが利点だった。
原作と異なり、オーブ本土防衛戦は成功裏に終わり、両親と妹はかすり傷一つ負わずに健在。
ついでに言えば、アスカ家のお隣は新婚真っ盛りのキラ&マリューやキラの両親が住む二世帯同居のヤマト家だ。
その伝手でホームパーティーなどでエンカウントする機会もあり、シンとキラの双子の姉であるカガリは以前から顔見知りだったりする。
「勿論、パイロット訓練は受けてもらうが、まずはこの1年は最低限の軍事教練や短期士官教育も受けて貰う事になる。厳密に言えば”アロウズ”は軍隊ではないが、将来的には交戦規定に則った動きをすることもあるだろうからな」
オーブ軍では標準的な”青の軍服”が支給されている理由がこれだ。
”アロウズ”だけで活動するならともかく、軍と共同作戦を行うケースでは便宜上の階級、例えば「○○相当」のような物も必要となってくる。
例えば先の大戦で、ソレスタルビーイングという巨大組織を率いるカガリは”大将相当”であり、例えばヤキン・ドゥーエ戦などでは大西洋連邦の艦隊共同戦線を張った時などその必然性を強く感じた物だ。
「シン、お前にはとりあえず”准尉相当”の資格が取れるエデュケーション・プログラムをクリアしてもらうことになる」
准尉とは少尉の手前の階級で、下士官と士官の間にある准士官にあたる。
現代オーブにおいては二つ意味があり、一般的には「下士官出身者で士官に準じる待遇を受ける者の分類」、つまり士官教育を受けてない一兵卒の出世ルートの一つであるが、もう一つは「短期士官教育課程を修了し、正規任官前の仮階級」として使われる事もある。
本来は軍のリクルート方法の一つとして制度化されたもので、成人特に高校生や大学生を対象に様々な学業的・社会的優遇特典を餌に短期士官養成カリキュラムを開設しており、受講修了者は正規任官ではなく准尉としてそのまま予備役編入となり、予備役招集の際に少尉として服役するというシステムだ。
そして、その有用性は先の大戦において大いに証明された。
戦争というの大抵の場合は、平時とは比べ物にならない軍務の増大で、戦死しなかろうが真っ先に士官不足が起きると相場が決まっている物だ。
「はいっ!」
「良い返事だ。期待しているぞ」
こうしてシンは、原作の赤服とは対照的な青いユニフォームに身を包み”アロウズ”としての第一歩を歩み出したのだった。
もっとも、彼が戦場にてその頭角を現し、猛威を振るうのはどんなに早くても1年以上先の話なのだが。
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その頃、軌道エレベーター”アメノミハシラ”の宇宙港では……
「オーブに来るのは久しぶりだな……」
黄緑色の髪を短く刈った長身の少年?青年?は、少し感慨深げにそう呟いた。
「だね~。最後に来たのって戦前だもんね」
と黄緑の髪の少年より幾分幼い感じの水色の髪の少年がそう笑うと、
「ん。”
そう聞くのは金髪でさらに幼い感じの舌っ足らずの短い金髪の少女だ。
一番年上らしく見える黄緑髪の少年が引率のような感じの、見ようによっては観光客に見えなくもない三人組に、近づく人影があった。
「やっほ~。スティング・オークレー君、アウル・ニーダ君、ステラ・ルーシェちゃんで間違ってないかにゃ?」
「そうだけど、お姉さんだぁれ?」
コテンと小首をかしげる少女に現れた紫の短い髪の女性はにっこり笑い、
「私は”アニュー・リターナー”。ソレスタルビーイングからのお迎えだよ♪」
という訳で、シン登場!
実は今回のシンとカガリの邂逅は、原作「さすが綺麗事は、アスハのお家芸だな!!」シーンの差し替えイベントだったりして。
パイロットスーツはカラフルですが、オーブ軍の制服は青が多いです。なんでも「オーブの青い空と海を象徴してる」とかなんとか。
メタ的に言うと、「シンの原作赤服と対照的にするために青の軍服を着せたかった」みたいな感じですね~。
そして、オクレ兄さんとアウル&ステラの原作エクステトリオ+アニューさん、このシリーズではいつものエンジニアリング・ジャケットで初登場♪
まあ、前作をお読みの方はお察しかもしれませんが、この三人がオーブを訪れた目的とは……
どうかよろしくお願いいたします。