SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について   作:種再燃祭

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予告通り、この第1章のエンドエピソードになります。
基本的には前話の顛末になりますが……

それ以外にも「先に繋がる要素」も入っているみたいですよ?

追伸:章ラストですし、いつもより挿絵マシマシでお送りしますw





第60話 ある一つの結末。決別と”こいのうた” 【挿絵入り】

 

 

 

 かつて父娘(おやこ)だった二人、かつてシーゲル・クラインとよばれていた男”シゲル・クライシ”と、ラクス・クラインの再会は穏やかな空気とは言えないまでも、少なくとも実力行使などは起きないまま終わった。

 

 ただ、シゲル・クライシ氏はかつて娘だったピンク髪の言葉の棘で精魂尽き果てたのか、ラクスと付き添いで来ていたカガリの帰りを見送るのは、マレッタ一人だった。

 

 

【挿絵表示】

「悪かったね。わざわざ来てもらってさ」

 

「いえ、こちらこそアポイントメントも取らずに来てしまいまして」

 

「ははっ。”ただの雑貨屋”に来るのに、アポイントメントだの予約だのをとる奴はいないさ。そうだろ?」

 

 シゲル・クライシ氏の幼な妻、”マレッタ・クライシ”はそう笑った。

 そう、それこそがかつてシーゲル・クラインと呼ばれていた男の”今”をよく表していた。

 

「シーちゃんはさ、きっとこの先もシーちゃんとして生きていくんだと思う。まあ、どんな生き方をしようと、生きてる限りはアタシもついていくつもりだけどね」

 

「まったく良いお嫁さんを見つけたものですこと。おと……シゲル氏も運だけはあるようですわね? むしろマレッタさん、貴女に愛想をつかされないか心配ですわ」

 

 そしてラクスはぺこりと頭を下げ、

 

「”父”をよろしくお願いいたします。能力はあるのですが、こう娘の私から見ても色々ダメダメなひとですから」

 

 おそらく彼を父と呼ぶのはこれが最後となる……ラクスにはそんな予感があった。

 

「まかせな。そういうとこも含めて、アタシはシーちゃんに惚れたんだから」

 

「わかりましたわ。その、立場的にマレッタさんを”お義母(かあ)様”と呼ぶわけにはまいりませんが」

 

「そりゃそうだ」

 

 微笑むラクスにマレッタも苦笑で返した。もし何かが違ったら義理の母娘になれたかもしれない二人だったが、彼女がマレッタ・クライシで夫がシゲル・クライシである以上、ラクス・クラインは決して娘にはならない。

 

「それではごきげんよう。無事の出産をお祈り申し上げますわ」

 

「ありがとうよ」

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 それは帰り道の一幕で、

 

「ラクス、あれで良かったのか?」

 

 

【挿絵表示】

「良いも悪いもございませんわよ。わたくしは、ただ『シゲル・クライシとその妻マレッタ・クライシに会って現状確認した』に過ぎませんので」

 

「まあ、お前に未練がないのなら、私から言う事は何もないさ」

 

「カガリ、小さな子供では無いんですから。いくらなんでも父親に未練たっぷりにすがるような歳ではございませんわよ? それに、」

 

 ラクスは満面の笑みで、

 

 

【挿絵表示】

「わたくしにはもう生涯を決めた”伴侶(カガリ)”がいますもの♡」

 

「ははっ。そうかそうだな。私もお前がいればそれでいい」

 

 

 

”さようなら。お父様、どうかお元気で”

 

 そうラクスは心の中で最後の別れを告げたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、数日後の”らくらく☆ちゃんねる”の配信にて……

 

 

 

【挿絵表示】

『皆様、ごきげんようですわ~♪ ちょっと色々あって、ごちゃごちゃになっていた頭の中の整理が付いた感じのラクスですわよ~♪』

 

明久 :ラクス、ちょっと配信の間が空いたから心配したよっ!!

 

みや吉:明久さん、相変わらず絶好調な件についてw

 

Anzai :ホントちょっと間が開いたな

 

『恥ずかしながら、プライベートで少々ありまして。解決はしたんですけど、心の整理がつくまでちょっとお休みしてたんです』

 

明久 :ラクスを悩ませるなんて一体どこのどいつだっ!? ボクが成敗してくれる!

 

みや吉:マジで今日の明久さん、キレッキレだぁ~

 

Mama :まあまあ。誰にもプライベートはあるわよ。それで心機一転、新しいアイコン用意したんだし

 

ごとP :そういえば、いつもとアイコンの雰囲気違うな

 

『ええ。実は、とある歳の差夫婦とお会いしまして、ちょっと歌ってみたくなっちゃった曲があるんです。それに合わせてMamaに作ってもらったんですよ♪』

 

Mama :そうなのよぉ~♪

 

『あと、今回の曲はちょっと”ファントムペイン”さんに刺激されて、ギターにも初挑戦しちゃってますわ♪ まだまだ下手ですけど聴いてくださると嬉しいですわ♡』

 

 

明久 :何ッ!? ラクスの初めてだとっ!?

 

みや吉:うわぁ~。明久さん、色々限界突破してね?

 

Mama :楽しみねぇ♡

 

『では、どうか聴いてください。恋するみんなへ贈りたい、”こいのうた”

 

 

 

生きてゆく力が その手にあるうちは

笑わせてて いつも いつも

うたっていて 欲しいよ

 

きっとこの恋は 口に出すこともなく

伝わることもなく 叶うこともなくて

終わることもないでしょう

ただ小さい小さい光になって

あたしのこの胸の温度は下がらないでしょう

 

欲を言えばキリがないので

望みは言わないけれど

きっと今のあたしには あなた以上はいないでしょう

 

 

【挿絵表示】

生きてゆく力が その手にあるうちは

笑わせてて いつも いつも

側にいて 欲しいよ

 

きっとあなたには 急に恋しくなったり

焼きもちを焼いたり 愛をたくさんくれて

愛をあげたい人がいるから

ただ小さい小さい光のような

私の恋心には気づかないでしょう

 

でもそんなあなただからこそ

輝いて見えるのだから

きっと今のあたしには あなた以上はいないでしょう

 

教えてください神様

あの人は何を見てる?

何を考え 誰を愛し

誰のために傷付くの?

 

生きてゆく力が その手にあるうちは

笑わせてて いつも いつも

側にいて 欲しいよ

 

La La La ……

 

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

きっとあなたには 急に恋しくなったり

焼きもちを焼いたり 愛をたくさんくれて

愛をあげたい人がいるから

ただ小さい小さい光のような

私の恋心には気づかないでしょう

 

でもそんなあなただからこそ

輝いて見えるのだから

きっと今のあたしには あなた以上はいないでしょう

 

「ラクスちゃんの新曲、いい歌だねぇ……」

 

「ああ……」

 

 その時、クライシ夫婦は2人ぴったりと寄り添い、その歌を聴いていた。

 

「なんか、結婚式を思い出しちゃった♡」

 

「マレッタ」

 

「なぁに?」

 

「愛してる」

 

「うん。アタシも♡ ねえ、シーちゃん……」

 

 マレッタは艶っぽい笑みで、

 

 

【挿絵表示】

「もう安定期に入ってるし……しよっか♡」

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

【挿絵表示】

『シーちゃん、アタシを愛してくれてありがとう♡ ホント―に幸せだよ♡』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本当はここで終われば、綺麗に物語は綺麗に終わるのだ。

 だが、そうはならないのがこの物語である。

 

 場所はユーラシア連邦南部の海沿い、近い将来”ファウンデーション王国”と呼ばれるかもしれない場所……

 

「うぉぉぉぉん! らくすぅ~……歌がぁ、声がぁ~」

 

 HN”明久”こと、オルフェ・ラム・タオが自室で”何故か”オーブに繋がる端末にかじりつき(むせ)び泣いていた。

 いや、これも一種の漢哭(おとこな)きか?

 

 

【挿絵表示】

「オルフェ……」

 

 そして、オルフェの背中を心配そうに切なそうに見つめるイングリット・トラドール。

 というかこの時点で”可哀想な者を見る目”になっていないあたり、逆にイングリットの業の深さを感じるような……

 

「なんか汚い高音聞こえるなぁ~って思ったらオルフェ、何やってんの?」

 

 そうひょっこり部屋に顔を出したのは、妹のリデラード・トラドールだった。

 

「”リッちゃん”、あのね、オルフェがラクスさんの新曲聴いて感極まっちゃったみたいで……」

 

 ちょっとだけ困ったように告げる姉。

 

 

 

教えてください神様

あの人は何を見てる?

何を考え 誰を愛し

誰のために傷付くの?

 

生きてゆく力が その手にあるうちは

笑わせてて いつも いつも

側にいて 欲しいよ

 

La La La ……

 

 

 

「あっ、ホントにいい曲だわ。もしかしたら今までで一番好きかも?」

 

 2年前に自分と姉、オルフェとシュラの四人でオーブを訪れて以来、なんのかんのラクスの曲をそこそこ聞いてるらしいリデラードだ。

 

「そうなんだ。あれ? リッちゃん、出かけるの?」

 

「まあ、ちょっと気分転換兼て街の見回りにね。ところで”お姉”、なんかオルフェ、放心状態みたいだから面倒見てあげたら?」

 

 言外に『私は絶対に嫌だけど』というニュアンスをリデラードは含ませるが、

 

「あっ! ホントだね。リッちゃん、教えてくれてありがとう♪」

 

 ウッキウキで満面の笑みでお世話する気満々の姉にリデラードは少し呆れながら、

 

「じゃあ、行ってくるね」

 

「気をつけてね、リッちゃん」

 

「あいあーい。お姉もほどほどにねぇ~」

 

「うん」

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 そして、リデラードは一人街を歩く。

 懐に拳銃、ポケットにナイフを忍ばせて。

 時はもうすぐ夕暮れ……人恋しくなる刻

 ふと”こいのうた”が頭の中にリフレインした……

 

 

【挿絵表示】

「なんだか、シンに会いたくなっちゃったな……」

 

 

 

 

 

 

 その時、何かが”カチリ”と切り替わる気がした。

 それはもしかしたら、少年少女たちを待ち受けていた”運命(げんさく)”が破綻した音なのかもしれない。

 答えは、未だに見えない闇の中にあるようなものだが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




祝! イングリット&リデラードのトラドール姉妹、初イラスト化!(挨拶

第1章完結じゃなくてソッチかいっ!?とセルフツッコミを済ますのは様式美。
まあ、とりあえずシーゲルもといシゲルさんとラクスは丸く収まりました。
ぶっちゃけマレッタの存在がラクス的にも大きかったようです。

ラクス:「精々マレッタさんに愛想つかされないようにしてくださいませ」

イイ女とダメ男って、そういえば『劇団☆新感線(グレンラガンの中島かずき氏が所属)』の鉄板ネタだったな~と今更思い出してみたり。

そして章のラストナンバーは”GO!GO!7188”の名曲、”こいのうた”です。
参考にしたのは、

 こいのうた 戌亥とこ -Inui Toko-

戌亥とこさんという方が製作/アップしてる動画です。
原曲も素敵ですし、他にも”こいのうた”をカバーしてらっしゃる方(有名どころだとMONGOL800とか中の人がイングリットと同じロシアの娘さんとか)はいるのですが、ラクスが歌うことをイメージすると妙にしっくりきたのがこの動画だったんですよ。

だけど、この歌の影響はオーブ国内だけにとどまらないようで……

この章を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
どうか次章もよろしくお願いいたします。






☆☆☆


製作裏話、言い訳ともいう

こんな端っこまで読んでくださりありがとうございます。
さて……

イングリットにリデラード、このビジュアルで悪役とか無理やろっ!?

失礼しました。
いや、実はAIパイセンに二人の外観的特徴をプロンプト化して打ち込んだんですが……
出来上がったのは、姉は綺麗系、妹は可愛い系の美人姉妹だったわけです。
もう、

「えっ……この二人コロスの無理ィ~」

というメンタルになりましてw
それで原作FREEDOMのファウンデーション王国組ファンの皆様には申し訳ありませんが、前作にてオーブへラクスのコンサート聞きに来たオルフェ、シュラ、イングリット&リデラードのトラドール姉妹は、この先、その……「まとも」になっていきます。
いや、その原作の「見下し上等」ではなく、何というか……穏健? それも違う気がしますが、原作の「スペックは高くても挫折を知らないゆえの歪な成長不良」は是正されてゆく感じです。
ストライプ坊主? 中二病マスク? 赤ワカメ? ああ~。まあ彼らはねぇ……

アウラは……なんかリボンズが面白がってそうな予感ガガガ

こんな感じになると思いますが、これらの要素を「面白い」と思える方がいらっしゃいましたら、楽しみにしてもらえると嬉しいです。
どうかこれからもよろしくお願いいたします。











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