SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について   作:種再燃祭

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土曜日恒例、一日二度アップの時間がやってまいりました。

ところで、ソレスタルビーイングに嵐(?)が来るみたいですよ?







第65話 ”ロックオン・ストラトス”という原作再現 ~ディランディ兄弟と、とある絆の物語~ 【挿絵入り】

 

 

 

 現代日本で8月も後半となれば台風シーズンだ。

 赤道とご近所さん(しかもギリ南半球)の常夏の国オーブでは、本来ならば特に嵐の時期という訳ではない筈なのだが……

 

 その日、オーブ国営PMC”カタロン”に所属するモビルスーツ・パイロットでエース・パイロット(=5機撃墜以上)でもある”ライル・ディランディ”は、オーブ太陽光発電公社”ソレスタルビーイング”本部へと足を運んでいた。

 無論、理由もなく来たのではない。

 

(カガリ・ユラ・アスハ代表とリーサ・クジョウ警備部門特務課統括連名での呼出状ってなんなんだよ……)

 

 普段通りの飄々とした表情のライルだったが、内心は焦りまくっていた。

 何しろ片方はソレスタルビーイングの表のトップで、今や代表首長直属の即応任務群”アロウズ(ARROWS)”の長官まで兼任してる国家の実質的なNo.2だ。

 もう一人は、ソレスタルビーイングの保有するガンダムとガンダム・マイスターを統括する実働部隊のトップだった。

 この二人の名が並ぶところから、

 

「兄貴になんかあったことは間違いねぇだろうけど……」

 

 ライルの双子の兄であるニール・ディランディは、”ロックオン・ストラトス”というコードネームを持つガンダム・マイスターであり、先の大戦でも”アメノミハシラ防衛戦””ジェネシスα攻略戦”など様々戦場で、名や存在を公表されずに活動していた。

 ソレスタルビーイングは方針として、保有するガンダムの存在はアピール(ただし性能などは当然秘匿。特にオリジナルGNドライブは最高機密)するが、個人保護の観点からパイロットの詳細は公表されていない。

 別に00原作のように「非合法な紛争への武力介入」を行っているわけでは無いので、あそこまで何もかも秘密にされているわけではないが、兄ニールがガンダム・マイスターであることをライルは「身内だから知ることができた」と記すと、ある程度の機密レベルがわかると思う。

 無論、他言無用扱いだが……知ってる人は知っている感じだ。

 基本、ソレスタルビーイング関連は”Need to Knows”が多い。

 

(ただケガしたとか、殉職したって話は聞いてないんだよなぁ)

 

 上官の”カタロン”モビルスーツ隊総隊長のアリー・アル・サーシェスによれば、『死んだら死んだで連絡くらいは入る。あとついでに金も出る』との事だが……

 

「兄貴……一体何やらかしたんだよ……」

 

 不安を抱えながら、ソレスタルビーイング本部の門をくぐったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よお……久しぶりだな」

 

 ソレスタルビーイングが用意していた面談室で待っていたらしい、言葉通り久しぶりに会う双子の兄ニールは……

 

「お、おい、兄貴その顔は一体……」

 

 左頬辺りが見事に青痣になっていた。もう明らかに殴られた痕だ。

 

「あー、これはそうだな。”名誉の負傷”みたいなもんだ。気にすんな」

 

 とバツの悪さを誤魔化すようにさらっと流すニール。

 当然、ライルは兄の行動に違和感を感じるが……

 

「とりあえず色々口で説明するより、実際に見た方が色々早いな。”フェルト”、入っていいぞ」

 

「ん……」

 

 そして入ってきた”フェルト・グレイス・レゾナンス”を……

 

「は……?」

 

 ライルは二度見した。

 

 

【挿絵表示】

「ニールとの赤ちゃん、できちゃった♡」

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 まあ、簡単に要約するとチラッと出てきた第37話のラストのデートシーンでは、既にもう”そういう関係”だったようだ……

 何というか、流石はソレスタルビーイングきっての狙撃手、”命中(じゅせい)率”が半端では無かった。

 つまり、もののの見事に”狙い撃つぜ!”を決めたようだ。

 あのフェルトの告白が4月初めで今は8月後半。

 大体妊娠5ヶ月前後にしてはやや膨らみがやや大きい気もするが、それだけ胎児の成長が早いということか?

 まさかニールに限って告白前にお手つきしたということはないと思うが……無いよね?

 真相は闇の中ということにしておいた方が良さそうだ。

 

「一つ先に確認しておきたいんだけど……兄貴、その顔面はフェルトの親父さんにぶっ飛ばされたのか?」

 

 実はライルもフェルトと面識があったりする。

 

「いや、オヤジさんから殴られたのは、もう2月以上前だな。ちなみにそっちは腹パンだった」

 

 フェルトの父はルイード・レゾナンス、母はマレーネ・レゾナンス。

 イノベイドのお家騒動とも言える”ある事件”により引退を余儀なくされたが、先代(第2世代ガンダム)のガンダム・マイスターだ。

 引退後は、夫婦そろってソレスタルビーイングの外郭(支援)団体”フェレシュテ”を立ち上げ、15年たった今でもそのトップだ。

 ちなみに、フェルトが嬉しそうに尿をかけるタイプの妊娠検査薬を見せてきて大慌てでフェルトの両親に報告にいった時に

 

『ほう……まあ、状況は把握した。坊主、とりあえず歯食いしばれや』

 

 ルイードからは思わずニールがその場に崩れ落ちるほどの強烈なボディブローを喰らった。目立つ顔面じゃなく腹を狙うあたり実にルイードの性格が出ていた。

 母のマレーネは、それを見て大爆笑したらしいが。

 

『あー、おっかしい♪ まっ、成人する年に孕んで旦那引っ張てくる、それも現役のガンダム・マイスターだなんて流石は私達の娘って感じじゃない? ね? ルイード』

 

 フェルトの年齢を考えるとルイードとマレーネが子作りしたのは引退直後……ではないような? どうもその前臭い。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「まあ、そんな感じだったんだわ」

 

「お父さんも酷いよね? 私、もう今年成人なのに……もう同い年でお母さんになってる人だっていっぱいいるのに」

 

 ※オーブでは基本、義務教育を終えた16歳で成人扱い。

 何気にフェルトとシンは同い年で、二人共飛び級して早く義務教育修了資格(それどころか高校卒業資格も取っていた)を取り成人前に就職してると共通項がある。

 ちなみにキラも16歳でマリューと結婚し一児の父となったが、彼に至っては前作物語開始時点で工科大学卒業資格を持っており、モルゲンレーテ社の社員だった。

 ナチュラル、コーディネイター、ハーフコーディネイターの融和と共存共栄を国是とするオーブでは、現代日本のような画一的な教育ではなく『個人の能力・個性を尊重する教育』が一般的で、飛び級はさほど珍しい話ではない。

 

「いや、無理もねえだろぉ……ってじゃあ兄貴の顔面のソレは?」

 

「……”エイミー”にいい感じの右ストレートもらってな」

 

 ”エイミー・ディランディ”

 ニールとライルの妹で、00原作ではサーシェスが関係していたKPSAのテロで両親ともに死亡してるが、当然のようにこの世界ではピンピンしており、現在18歳(キラと同い年)で”フェレシュテ”で技術者として働いている、鉄火場ではなく堅気側の人間だった。

 そして人生初の大仕事、システムアップの補佐に行っていた大西洋連邦の多目的軌道ステーション”オービットベース”への長期出張からオーブへ戻ってみれば……上司から聞かされたのは、「自分より2歳も年下の上司の娘に今年26歳になる兄がお手つきして孕ませた」という割とトンデモネー報告というか愚痴。

 彼女が帰国翌日にソレスタルビーイングにカチコミかけて受付で兄を呼び出し、再会を喜ぶ前に……

 

『なに10歳も年下の娘を何孕ませとるんじゃこのクソ兄貴ィーーーーッ!!』

 

 と顔面に”衝撃のファーストブリット”を放ったのだった。

 目撃者に言わせると『腰の入った回転から見事に振り抜く、思わずソレスタルビーイングの警備部門にスカウトしたくなるくらい良い右ストレート一閃』だったらしい。

 

「それでライル、こっからが本題なんだが」

 

「正直、もう腹いっぱいで胸焼けしそうなんだが……」

 

 情報過多でウンザリし始めた弟にニールは、

 

「お前さ、”ロックオン・ストラトス”を継ぐ気ないか?」

 

「……は?」

 

 当然と言えば当然だが、ライルは固まる。

 

「いや、お前の技量、ガンダムマイスターで通じるレベルに届いてるって判定されたらしくてな。バックグラウンドもある意味、俺と同じだから問題ないし」

 

 ロックオン・ストラトス、というかディランディ一家は家族ぐるみでソレスタルビーイングと関わりが深い。

 父はソレスタルビーイングの剣吞さが欠片もない一般事務職員で、母も今は退職しているが元はソレスタルビーイングの職員で父とは職場結婚ときてる。

 妹は前述の通りソレスタルビーイングの外郭団体”フェレシュテ”のエンジニアだ。

 実は一番縁が無かったのは、一度オーブ軍に入隊してモビルスーツパイロットになったが、軍隊の水が合わなかったのか退役して国営PMC”カタロン”に入ったライルだった。

 本人曰く、『家族で一人くらい、ソレスタルビーイングに人生握られないのが居てもいいだろう』って感じだったらしい。

 これも若気の至りだろうか?

 

「それにほら、戦時中お前も”GN-TNアームズ”に乗って共闘したろ? あれがどうも高く評価されてるらしい」

 

「いや、それいいのか?」

 

「書類上は俺とお前のトレード。”ケルディム”はガンダムから外され、というかもうオリジナルGNドライブは外されてんだが……俺と一緒に”カタロン”へ移籍だな。そしてケルディムの後継はライル、お前が了承してくれればお前用に調整される」

 

「……なんだ。もう話は済んでるじゃねぇか」

 

「いや。上の方から『お膳立てと根回しはしといてやるから、最後の本人の了承は当事者である俺が取れ。それがケジメだ』ってさぁ」

 

 ライルは以前にチラッと見たカガリの横顔を思い出しながら、

 

「ああ、確かにあの代表なら言いそうなセリフだな」

 

 そう苦笑した後に自分の随分と”年下の義姉”?……になるだろうフェルトを見て、

 

「”妊娠して(そうなって)”いる以上、今更だろうが……フェルトさぁ、本当にこんな兄貴でいいのか? その、これからの人生を預ける相手にさ」

 

「うん。私にはニールしかいないと思ってるよ?」

 

「そっか」

 

(エイミーに一撃貰ってるなら、俺から入れる必要もねぇか)

 

「はぁ~……わぁったよ。兄貴、”ロックオン・ストラトス”は俺が引き受けてやる」

 

「本当かっ!?」

 

「漢に二言は無ぇよ。その代わり兄貴もきっちり責任とれよ?」

 

「ああ!」

 

 隣に座っていたフェルトをニールはそっと抱き寄せ、

 

「フェルトと生まれてくる子供と幸せになってやるさ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ただただ、誰も死なず円満に行われる”ロックオン・ストラトス”の兄弟交代劇が描きたかったんだ(動機

いや、まあそういうことですw
実は、「ニールのロックオン・ストラトスの引退→ライルのロックオン・ストラトスの継承」、「ニールの引退理由はフェルトの妊娠で、ある意味、寿退社」というのは前作の頃からずっと考えて引っ張ってきたネタで、ようやく作品越しの大きな伏線を回収できた感じです。

まあ、「狙い撃つ」ニールなら、一発必中かなっとw
賛否両論あるとは思いますが、ニールにはせめてこの世界線では生きていて欲しかったし、家族や初恋の人とは死別して(更に次に恋した刹那は宇宙の彼方)しまったフェルトには、00原作の家族運の無さを取り戻してほしくて……お母さんになりました。

ニールはガンダムマイスター引退となりましたが、ライルとトレードされる形で国営PMC”カタロン”の所属となりますし、スポット参戦くらいくらいはしてくれるんじゃないかな~と。

さて、次回は今回の顛末、あるいは後始末?

次回もどうかよろしくお願いします。
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