SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について   作:種再燃祭

67 / 106
相変わらずの深夜アップです。

さて今回は前半がラクスの配信、後半が”とあるリスナー”の情景となります。

何やら、ちょっとした動きが……





第67話 ”さくらんぼ”と秘めたる恋心 ~確かなる変化の兆し~ 【挿絵入り】

 

 

 

 ソレスタルビーイングの”ちょっとした騒動”=”ロックオン・ストラトス”の中の人(?)交代劇も終わり、平穏無事に戻るかとと思いきや……表沙汰にできない事件や出来事、その他の四方山(よもやま)イベントが絶えないのがオーブというお国柄である。

 本日お届けするのは、その中でも比較的平穏な方であろう。

 

 

 

 

【挿絵表示】

『もう最近、周辺でおめでたい話と言いますか、”おめでた”なラッシュばかりでどうしてくれようって感じなんですよね~』

 

Anzai :この歌姫、また妙なこと言いだしたぞ

 

ごとP :”おめでた”ってそういう意味?

 

『はい。オーブの人口が増えるって意味ですわ♪』

 

Mama :ラクちゃんが”おめでた”って事じゃないのよね?

 

『残念ながら、と言うべきかしら? わたくしにはそうなるような身に覚えがありませんわね』

 

明久 :? 皆、なんの話をしてるんだ?

 

みや吉:明久さんがぴゅあぴゅあハートな件について

 

ごとP :いや、むしろそいつに必要なのは性教育の初歩の初歩じゃないのか?

 

『という訳で今日お送りするのは……もうこうなれば、恋する女の子はみんなまとめて幸せになっちゃえ!って曲ですわよぉ♡』

 

 

 

 

 

 

【挿絵表示】

「わたくしサクランボですわ~♪」

 

手帳開くと もう 2年たつなぁって

やっぱ実感するね なんだか照れたりするね

そういや ヒドイ コトもされたし

ヒドイ コトも言ったし

中実がいっぱいつまった 甘い甘いものです

 

「いぇい♪」

 

泣き泣きの1日や 自転車の旅や 書きあらわせれない

だって 多いんだもん!!

 

笑顔咲ク 君とつながってたい

もしあの向こうに見えるものがあるなら

愛し合う2人 幸せの空

隣どおし あなたとあたし さくらんぼ

 

もらったものは そう愛を感じ

あげたものは もちろん 全力の愛です

やっぱいいもんだよね 共同作業 罰ゲーム

思いがけなく歴史は さらに深いけれど

 

 

【挿絵表示】

「いぇい♪」

 

1つでも 欠けてたら とんでもなく

足りない 足りない! 足りない!! 2人の絆

 

笑顔咲ク 君と 抱き合ってたい

もし遠い未来を 予想するのなら

愛し合う2人 いつの時も

隣どおし あなたと あたし さくらんぼ

 

笑顔咲ク 君とつながってたい

もしあの向こうに見えるものがあるなら

愛し合う2人 幸せの空

隣どおし あなたとあたし さくらんぼ

 

 

【挿絵表示】

「もう1回♪」

 

笑顔咲ク 君と 抱き合ってたい

もし遠い未来を 予想するのなら

愛し合う2人 いつの時も

隣どおし あなたと あたし さくらんぼ

 

愛し合う2人 いつの時も

隣どおし あなたと あたし さくらんぼ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ、イングリット……皆はいったい何の話をしてるんだ?」

 

 ここは地獄の一丁目! ではなく将来的には多分、ファウンデーション王国の首都イシュタリア……になる予定のユーラシア連邦南部、カスピ海沿岸の街。

 

 

【挿絵表示】

「ん? 多分、ラクスさんの周辺の人が次々に妊娠したって話なんだと思う」

 

「はぁっ!? 妊娠って……あの妊娠、か?」

 

 驚愕の表情を浮かべるオルフェにイングリットは、

 

「オルフェが思ってる妊娠で間違ってないと思うよ?」

 

「……一応、確認したいんだがラクスが妊娠した……という話ではないんだな?」

 

 探るような聞き方をするオルフェに

 

「うん。それはないみたい」

 

「そ、そうか」

 

 露骨に安どの表情を浮かべる残念男(オルフェ)にイングリットはニッコリ微笑んだ。

 

(”明久(オルフェ)”に性教育が必要なのは本当かも……)

 

 これは意外と洒落にも冗談にもなっていない。

 彼ら彼女らは性交渉の結果として生まれた訳では無い。無論、アウラ・マハ・ハイバルが腹を膨らませて産んだ子でもない。

 遺伝子操作と人工授精と人工子宮で生まれた、いやそういう「製造過程」でなければ”アコード”は「生産」できない。

 故にアウラにより性教育は不要と切り捨てられたのだ。

 

 劇場版を見た皆さんは、「アスランの妄想に悲鳴を上げるほど動揺したシュラ」を見て、ヤりたい盛りの思春期男子の反応として不自然に思わんかっただろうか?

 おそらくそれは、「性的な欲求全てから隔離されて純粋培養された結果」だと推察できる。

 そしてこの世界線のイングリット・トラドールはそこに不安を感じた。感じてしまった。

 それは確かにさざ波にも満たない些細な変化かもしれないが……

 

「教材とかどこかにあったかな?」

 

「? 何がだ?」

 

「何でもないよ。ねえ、今日の”さくらんぼ”って歌はどうだった?」

 

「いつも通り最高だなっ!」

 

 何故か自信満々に答えるオルフェに、

 

「オルフェはどのラクスさんの曲が一番好き?」

 

「何っ!? くっ……全ての曲が良すぎて選べん」

 

「そう。オルフェ、いつか”一番好きな曲”ができたら教えてくれる?」

 

「それは構わんが……何故だ?」

 

「”オルフェの一番”を私も知りたいから」

 

 それはきっとイングリットにとってもオルフェにとっても小さな小さな革命だったに違いない。

 だが、それは紛れもなく”革命”だった。

 そう。定められた運命の鎖を断ち切る、そんな革命の息吹を確かに感じるのだ。

 

 なぜなら「好きな人を知りたいと思うのは当たり前」だから。

 だが、後に”アコード”と呼ばれる少年少女たちは、それすら能動的にはできていなかった。

 アコードの”力”、『精神感応波(テレパス)による干渉と相互リンク』により繋がれる、繋がれるなら隠すことなどできない。全部わかるとそう思っていたからだ。

 だが、思考が読めることと理解する事が全く別の問題だと、彼ら彼女らは気づいていなかった。

 

 簡単に言えば、『アコードは何でも理解した”つもり”でいる、頭でっかちで共感性が脆弱な存在』だったのだ。

 それでも良しとされていたのは、遺伝子操作による全方位の高いベース能力と、テレパスという異能故に自分達こそが『最上位の人類であり、人類を統べる者』、『劣るものは、より優れたも者に統治されるべき』という”()()()()()()()”があったからこそだ。

 

 そして、それに疑問を持つことはなかった。

 ”アコード”は、”アコード”という封環の中で完結していたので、疑問を感じる余地は無かった。

 本来の歴史ならば、その”歪み”が是正されぬまま増長し、世界に惨禍を撒き散らしながら破滅へと向かう……それが”アコード”に運命(Destiny)()()()

 

 しかし今、”歪み”は少しずつ”()()()”を起こしていた。

 きっかけは、間違いなくオルフェ、シュラ、イングリットとリデラードのトラドール姉妹がオーブへ行き、ラクスのコンサートをダイレクトに聴いた事だ。

 

 本来の彼ら彼女らは前述の通り「自分たち(アコード)以外に”共感性が希薄、あるいは皆無”」だった。それが許される環境が整っていたからだ。

 それは同時に情緒・情動が未熟でもあるという意味だ。

 

 皆さんはご存知だろうか?

 耳から入る旋律、音楽というのは酷く……時には視覚情報より遥かに大きく情緒・情動を刺激する。

 始めて聴いたはずの曲なのに、気が付いたら涙が零れていた経験はあるだろうか?

 

 音楽というのは偉大だ。文字通り”魂を揺さぶる”事がしばしばある。

 某アスランと声が似た人物が語る、「歌はいいね。歌は心を潤してくれる。リリンの生み出した文化の極みだよ。」は、あながち間違いとは言い切れないのだ。

 そう、未成熟だった精神に、たった1つの歌が急成長を促すことがあっても何ら不思議ではない。

 

 事実、オーブへ行ったオルフェ・ラム・タオ、シュラ・サーペンタイン、イングリット・トラドール、リデラード・トラドールの四人と、行かなかったダニエル・ハルパー、リュー・シェンチアン、グリフィン・アルバレストの間には明確な”心の在り方”の差が出つつあった。

 

 それがいかなる結果を齎すか……それは今は誰にもわからない。

 だが、明らかに原作という運命(Destiny)の環から、破滅という”予定調和”から「四人が外れ始めている」確かな予感があった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




イングリットは、原作劇場版と明確な乖離をC.E.73年8月現在で始めたようですよ?(挨拶

多分、この心の変化、いえ成長は止まりません。
原作との致命的な乖離点、いえ変化の触媒は、明確過ぎるほど”ラクスの歌う西暦歌謡”です。
なんせ、”アコード組”にぶっ刺さる曲が多すぎでしょうw

今回の楽曲は、大塚愛さんの”さくらんぼ”ですが、実際に参考にしたのは

”TVアニメ「パリピ孔明」英子(Singing cast 96猫)が大塚愛「さくらんぼ」を歌ってみた”

のカバーverです♪
しかし、イングリットが聴いてると考えると、歌詞の内容ガガガ……w

正直、今の時点でも「オーブに行った四人と行かなかった三人」で、”アコード”の中でも明確な差が生れています。

えっとですね……
先に予告しますと、次回はリデラード回になります。
そして、「どうして前作から大幅に前倒しで登場したのか?」が何となく察せられる内容かもしれません。

次回もどうかよろしくお願いします。
お気に入り登録、ここすき、ご感想、高評価などなどいただければ、本当に励みになります。





  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。