SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について   作:種再燃祭

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さて、今回は6月の話題です。
前半はとりあえずメカ関連、後半こそが真骨頂?




第07話 C.E.72年6月、ジンクスとジェーンブライド 【挿絵入り】

 

 

 

 C.E.72年6月、オーブの国防関連で無視できないトピックがあったのだ。

 そう、疑似太陽炉(略称:GN-T)搭載モビルスーツの次世代機、GN-X(ジンクス)Ⅱ”の試作機お披露目が盛大に行われたのだ。

 先の大戦でオーブ軍の選抜部隊に回され集中投入されたGN-X(ジンクス)をベースにした改良型……ということになっているが、厳密にはこの世界線においてはやや開発経緯が異なる。

 

 どちらかと言えばGN-Xは先行量産型ないしGN-T搭載量産モビルスーツの運用ノウハウを得るためにその時点でできる技術を結集させた量産試験型という立ち位置であり、むしろこのGN-XⅡこそが、実戦データを元に設計をブラッシュアップさせたオーブ正規軍向けの「本格的な量産型」と言えた。

 

 特徴的なX状のフレキシブル・ウイングバインダーはそのままに、GN-Tの制御装置や周辺機器を小型化・高効率化した最新の物にアップデートし、また高温超電導バッテリーや外部受電しすてむからなるパワーエクステンダー系の電源部もより大容量な物にアップグレードさせている。

 また、装甲材の一部をEカーボン・GNコンデンサ・VTP(ヴァリアブル・トランスフェイズ)内部装甲を積層させる”GN複合装甲”とすることで強度だけでなくGN粒子備蓄量を大きく増加させていた。

 

 外観上の大きな変化は、両肩にGN粒子供給機能付きの大型兵装用ハードポイントが増設され、新たに設定される”スローネツヴァイ”由来のGNバスターソードやGNロングレンジキャノン、新たに設定されたGNランスや多連装GNミサイルランチャー、大型GNコンデンサパックなどを装着でき、GN-Xシリーズに新たなる汎用性や拡張性、発展性を与えている。

 標準武装はGNマルチモード・ビームライフルが継続され、固定武装はGNバルカン、GNクロー、GNビームサーベルとこちらも額面上は変わらないが、GNビームサーベルの搭載位置が大腿部から両手首内側に変更され、スライドして握れる事により展開速度が上昇している事に加え、ビームサーベル自体が刀身長をダガーからロングサーベルまで調整できる新型にアップグレードされている。

 

 ある意味、原作00MSVのGN-XⅡと最も違うのが防御力で、装甲材の変更に加えて、両腕のGNシールドが発生器本体がVPS素材で覆われた”モノフェーズ光波防御シールド(アルミューレリュミエール・バックラー)”に変更されており、「エネルギー盾の裏側から一方的に攻撃する」という事も可能となったのだ。

 GN粒子の消費を抑えるためにエネルギーシールドあえて非GN系にし、また内部装甲(インサート)とフレームの高負荷部分をVTP素材、コックピットやGN-T周辺のヴァイタルパート防御にVPS素材を用いることにより防御力・生存率・全体強度の増大を図っている。

 つまり、攻撃兵装と推進材として用いることで機動力にGN粒子を主に使い、防御力と強度確保は非GN系のエネルギーシールドやフェイズシフト素材という電力メインで賄うという設計思想だ。

 これが可能となっているのも00由来の太陽炉や外部受電関連に加え、種由来のパワーエクステンダー系に代表される大容量超電導技術が組み合わさった故であろう。

 

 また操縦システムも、基本的なインターフェースは変わらないが、GN粒子による重量軽減効果由来の慣性荷重の低減に加え”とある鹵獲したザフト機”から入手したリニアシートやコックピット・エアバッグをいち早く導入し、「機体性能にパイロットが振り回される」という事態を軽減するような配慮と設計がなされた。

 

 実際、グラハムが愛機とした”GNフラッグ・グラハムカスタム”ほどではないにしても、GN-Xもかなりのじゃじゃ馬で、先の大戦でエース級の選抜パイロットだけに回されたのも、「標準的なパイロットでは扱いきれないし、性能を引き出せない」と判断されたからだ。

 オーブモビルスーツ、特に量産機に関しては「誰でも高性能を引き出せる扱いやすい機体」を理想としているので、GN-XⅡはこのような開発コンセプトになったのであろう。

 

 とはいえ、周辺機器や制御系ならともかく、疑似太陽炉本体は半ばブラックボックスであり通常メンテはともかく、製造だけでなく大掛かりなオーバーホールは軍の工廠では無理だ。そのあたりをソレスタルビーイングに依存するという部分に変化はないので、主力機の全てがGN-XⅡに置き換わるということはなく、やはり軍においても選抜部隊の専用装備となる予定だった。ソレスタルビーイングの製造規模も考慮され、その特性から輸出されることはないので生産数は100機前後になると予想されている。

 

 また、上記のような理由で現在のオーブ軍全体の現行主力モビルスーツである”イナクト”を全て置換できるわけではないので、その後継機として次世代通常動力可変モビルスーツ”ムラサメ”が開発されているのだが、それはまた別の機会に語ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 戦時中じゃあるまいし、こんな物騒な話題ばかりしていても潤いにかける。

 なのでここは一つおめでたい話題に触れよう。

 

「ヒリングさんとても、とても綺麗です……」

 

 まるで夢心地でそう気が付いたら呟いていた”ニコル・アマルフィ”。

 そう、原作では『死亡シーン回想回数のレコードホルダー』であるあのニコルだ。

 

 

【挿絵表示】

「うふふ♪ ありがとう」

 

 そう、驚くべき事実である。

 この世界線において、ニコルは単に生き残っただけではない。

 前作において潜入したオーブでヒリング・ケアと出会い、惚れて、彼女の為に亡命し、同じ戦場で並んで戦い……どうやら紆余曲折の果てに無事にゴールインにこぎ着けたようだ。

 

 ニコルは本当に”運命”を覆した勝者だ。

 両親も彼の亡命の後に、協力者(ターミナル)の助けもありそろって亡命し、大戦を生き延び今やオーブのエースの1人だ。

 おまけに美人の嫁さんをこうしてゲットできている。

 

 いや、ニコルの話だけだと片手落ちだろう。

 ”ヒリング・ケア”、原作00では良い最後とは言えなかった存在だ。

 そもそも()()の幸運は、この世界線ではイノベイドの首魁、”リボンズ・アルマーク”を除いて情報型・戦闘型を問わず必ず男女どちらかの性別を固定して受肉体(アバター)が作られることになっていた事、また性別の要望を聞き入れられる体制だったことだろう。

 ”ヴェーダ”の中に情報生命体として存在していたヒリングは、女の体を希望し、受肉し、ソレスタルビーイングの一員として活動していた。

 そしてとあるミッションで、自分と同じ髪色の少年と恋に落ちたのだ。

 

 もしかしたら、この世界その物がヒリングとニコルを祝福しているのかもしれない。

 何しろ、この世界はとある理由から、イノベイドの存在意義(レゾンデートル)からして原作とは根本的に違っている。

 イノベイドとは”先導者”、「人類の先に立ち導く者」だ。

 その在り方が、この二人の縁を繋いだのかもしれない。

 そしてこうなることは、ヒリングがマリューからブーケを受け取ったあの時に決まっていた、あるいは彼女が”運命(幸せ)”を勝ち取ったのかもしれない。

 

 そして、今やかけがえのない友であるキラの時がそうだったようにウェディング・パーティーの中で、何度もコラボした縁で結婚式に参列していたラクスの歌声が、新郎であるニコルの伴奏で紡がれる……

 

 

 

とてもうれしかったよ 君が笑いかけてた

すべてを溶かす微笑みで

春はまだ遠くて つめたい土の中で

芽吹く瞬間(とき)を待ってたんだ

 

たとえば苦しい今日だとしても

昨日の傷を殘していても

信じたい 心ほどいてゆけると

生まれ変わることはできないよ

だけど変わってはいけるから

Let's stay together いつも

 

僕だけに笑って その指で ねえ触って

望みばかりが果てしなく

やさしくしたいよ もう悔やまぬように

嘆きの海も越えていこう

 

たとえば苦しい今日だとしても

いつかあたたかな想い出になる

心ごとすべてなげだせたなら

ここに生きてる意味がわかるよ

生まれおちた歓びを知る

Let's stay together いつも

 

たとえば苦しい今日だとしても

いつかあたたかな想い出になる

心ごとすべてなげだせたなら

ここに生きてる意味がわかるよ

生まれおちた歡びを知る

Let's stay together いつも

 

 

 

 とても優しい歌声で紡がれるのは、”For フルーツバスケット”。

 原作世界では消えてしまった二つの命を祝福する歌としては、適切でありそして皮肉でもあった。

 

 ”ジェーンブライド”とは、欧州に古くからあった言い伝え「6月に結婚式を行うと一生幸せな結婚生活を送れる」が由来の言葉だ。

 

「ねえ、ニコル……」

 

「なんですか? ヒリングさん」

 

 

【挿絵表示】

「ワタシ、とっても幸せよ♡」

 

 

 

 イノベイドとヒューマンでは寿命が違う。イノベイとはある意味、”ヴェーダ”が存在する限り不死にもなれる存在だからだ。

 故にいつか来る別離もまた、約束された物だ。

 でも、なればこそ、二人の幸せが一日でも長く続かんことを……

 

 

 

 

 

 

 

追記

 ヒリングのブーケの行方はあえて秘匿とする。

 ただし、酒癖と酒量以外は非の打ちどころのない才媛にして美女、リーサ・クジョウはニコルと面識がなく、ヒリングとも特に友誼があった訳でもないため、当然結婚式の招待状が届くはずもなくこの会場自体に居なかったことを記しておきたい。

 特に深い意味はないが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




という訳で、前作のキラとマリューの結婚式での「ブーケの形をしたフラグ」を回収しましたw

実は、「絶対結婚式を挙げさせようと思ったCP」の一つが”にこひり”なんですよね~。
この二人って作品の垣根を超えた今のところは数少ないカプで、なおかつ原作の頑強な死亡フラグを圧し折ったキャラでございまして。
ある意味、種と00を融合させたこの世界線を象徴するカプだけに、ちゃんとマリッジ・ゴールインさせたかったなぁ~と。

ちなみにニコルの伴奏でラクスが歌う”For フルーツバスケット”ですが、実はキラの結婚式で”みちしるべ”と最後までどっちにするか悩んだ曲なんですよ。
ただ、この曲の歌詞はイメージ的に「原作の運命」を乗り越えた”にこひり”の方かな~と。

そしてジンクスはジンクスでもGN-Xの方というオチw
という訳で、100機は生産されオーブ正規軍の地上と宇宙に配備される”GN-XⅡ”のお披露目と相成りました。
原作00ではMSV扱いだったGN-XⅡですが、この世界線ではしっかり量産型、しかもオリジナルより結構強化されているという。
ただしあおりを食ってGN-XⅢの開発が遅れるという。むしろXウイング・バインダーを排した”簡易量産型”とかの立ち位置になるのかな?

ちなみにGN-XⅡはあと二つくらい派生が生まれるかもです。

次回は7月ネタなどを予定です。

どうか応援よろしくお願いいたします。


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