SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について 作:種再燃祭
さて今回は、前半は”ミネルバ”サイドですが、中盤から後半は……まあ、怪しいですw
”ミネルバ”艦長、アレクセイ・コノエは原作のタリア・グラディスのようにいちいち”アーモリーワン”の防衛司令部へ問い合わせたり、指示を急かしたりはしない。そんなことをしても状況は変わらない、単に防衛司令部を苛立たせるだけだということを理解しているからだ。
だが、怠惰と言われる筋合いもない。
無駄なことに労力を使わず粛々と淡々と、『緊急出動に備えた出航準備』は続けているのだから。
コノエはあくまで泰然自若、あわてず騒がずだ。ちなみにコノエの好きな言葉の一つは『低燃費』。
「メイリン君、状況は?」
そして情報収集も怠っていない。
「芳しくはないです。港湾ブロックは停泊艦船と共に被害甚大。詳細は上がっていませんが、港湾指揮所とも通信途絶。戦闘の余波で壊滅したと推察できます」
「スクランブル配置の艦隊は、出航の望み薄か……」
コノエは思考を沈降させる。
アーモリーワンに限らずプラントの建造ドッグには直接、外(宇宙空間)へ建造した船を出航させる(排出する)システムが完備されている。
例えば、建造ドッグは砂時計型コロニーでもっとも面積が広く、1G環境が維持できる両端の底面にある事が多いが、宇宙港はその利便性を考えて、0Gの”砂時計のくびれ”である中央連結部に設置される事が普通だ。
そして、人や物の行き来は軸にあたる中心部を貫くエレベーターで行うのだが、このエレベーターは軍艦をはじめとする宇宙船舶を昇降できるような構造はしていない。
なので、準備が整えば”ミネルバ”を出撃させること自体は問題ないが、
(それを敵が知らないとは思えないな)
モビルスーツ強奪と港湾ブロック襲撃の手際よさから考えて、手練れであることは間違いない。
(即時追撃可能なスクランブル待機の艦のみがある港湾ブロックを狙い、アーモリーワン自体には手出しせず、か……)
「敵の目的はモビルスーツのみで、アーモリーワンの破壊は任務に含まれていないと考えるべきだな。そうでなければこの時点で艦砲射撃がコロニー外壁を撃ち抜いてないのが腑に落ちん」
「はい。ログを確認しましたが、『不明反応』を僅かな時間、センサーが捉えたようですが、位置特定には至らなかったようです」
そう答えるメイリンからの情報をコノエは加味し
(となるとこれは少々厄介だぞ……)
そんなことを考えると、パイロット・ミーティングを終えたアスランがブリッジへ入ってきて、
「コノエ艦長、意見具申があります」
「なんだね?」
「推察ですが、敵はおそらくユニウス条約違反の『ミラージュコロイド・ステルスを装備したモビルスーツ母艦』を近くに待機させている可能性が高いと思われます」
(なるほど、ならば合点がいくか……)
「つまり、センサーが捉えた『不明反応』は強奪したモビルスーツの収容と襲撃してきたモビルスーツ発艦の為にハッチを開けたということか。船体の中までミラージュコロイドを展開する阿呆はいないだろうからな……メイリン君、今の意見を適当にまとめて”ミネルバ”発、防衛司令部宛で維新具申しておいてくれ。名義は私の名で構わん」
「アイサー!」
(なるほど、風通しの良い上層というのは悪くないな)
そうアスランは感心するが、
「えっ!? 噓……」
「どうした?」
メイリンのただならぬ反応にコノエが聞き返すと、
「あの……国際チャンネルで、その、おそらくは”
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「これはいかんなぁ……上手く”逝き”過ぎるというのも問題か?」
”その船”のブリッジで”ネモ”と呼ばれる漢はそう呟いた。
「どうされました? 作戦的には上手くいっているでしょう?」
そう返すのは、副長ポジションらしい”ナディア”を名乗る女性だった。
「だから上手くゆき過ぎてるんだって。本来ならこの船はそろそろ補足されて一戦やらかし、その流れで正体を表して『我々の存在』を大々的にアピールしている予定だったんだがね」
原作では、ダークダガーL×2機で行っていた港湾ブロック襲撃を5分間の時間制限があったとはいえスウェン達3名と核動力機×3機で行ったのだ。
港にあったスクランブル待機状態だったナスカ級×1とローラシア級×2、そして通常停泊していた同数のナスカ級とローラシア級の合計6隻全てが中破以上で作戦行動どころか航行不能状態。
無論、他に停泊していた輸送船などの巻き添えを食った船舶も同様で、修理不能の廃船ないしスクラップの山と化した物も少なくない。
その余波で港湾指揮所は壊滅し、港湾設備自体も被害甚大だった。
港湾作業員や乗艦将兵の死者行方不明者・負傷者も未だ全容が把握できているわけでは無く、事実上、”アーモリーワン”の港湾区画全体が麻痺して軍港機能を喪失しており、復旧のめどは全く立っていなかった。
「ああ。スウェン達が上手く破壊し過ぎて、”アーモリーワン”から追撃隊が出てきませんから」
ちなみに大任を成し遂げたスウェン、シャムス、ミューディーの三名は既に”この船”に帰投し、損傷の無かった機体はメンテと補給を受け、パイロットは休息に入っていた。
逆に先に強奪したカオス、アビス、ガイアに乗り帰投していたスティング、アウル、ステラの三名はガンルームにて待機配置に復帰している。
「それだけじゃない。どうやら、コッチの位置を未だ見つけられないらしくてなぁ。
更にアーモリーワンからは周辺警戒にいくらかコロニー内部にいたモビルスーツ隊を出してはいるが、本来、通常動力モビルスーツの行動半径はバッテリー容量と推進剤に比例するのでそう大きいものではない。
だからこそ母艦が必要となるのだが、生憎とミラージュコロイド・ステルスを展開した”この船”が発見できる位置には展開できてないようだ。
「純軍事作戦として考えるのなら『奇襲作戦成功、目標達成』で万々歳。このままサイレントランで気疲れぬ間に静かに引くべきなんでしょうが……」
そうサングラス越しに悩ましい表情をするナディアだ。
「”
ネモの言葉にナタルは溜息を突き、
「何か妙案が?」
ネモは少し考え、
「ふむ、有線式の射出型通信ドローンを最大射程で発射。その周辺に”
※CAPTOR機雷とは?
本来は、海洋で使う定置式敷設機雷であるが通常の機雷と違い、収められているのは爆薬ではなく魚雷で、内蔵のパッシブセンサーに敵を感知すると、その目標に向けて魚雷を投射する。
それを転じて、C.E.世界に宇宙用のCAPTOR機雷は、散布敷設機雷の一つで『対艦ミサイルを収めたステルスケースとパッシブセンサー、低温低圧スラスター』からなる物で、役割は射出あるいは散布された後に感知されにくい低温低圧スラスターでプリセット所定の位置まで移動して宇宙空間でサイレント状態で待機し、パッシブセンサーで捉えた相手にミサイルを放つという物だ。
同種の兵装が、原作劇場版の”戦術
「良いですね。通信ドローンを
「ああ。スティングたちに乗機待機するように伝えてくれ。ああ、勿論”
「了解」
☆☆☆
ニュートロンジャマーの弊害による電磁波探知手段や同じく電磁波通信の阻害により、宇宙戦というのはどことなく現代の潜水艦による戦いに似た場面がある。
”その船”は、ミラージュコロイド・ステルスを展開しているので余計にだ。
潜水艦というのは普段は海中に潜み、深く静かに行動しているが、本部と通信を必要とする場合もある。
その場合、基本的には電波の届かぬ水中でも、ある程度の透過性のある(一説には水深120mまで届くとされる)極超長波帯(ELF)を使ったりもするが、通信というのは基本的に波長が短いほど情報密度が上がる。
つまりELFだと、データ圧縮をかけてもかなり通信速度が遅くなるのだ。
実際、有事でなければ定期的に浮上して艦本体のアンテナで通信を行うというのも割とありふれた方法だが、作戦中となるとそうもいかない。
そこで用いられるのが、”通信ブイ”だ。
これは艦とケーブルで連結された発見されにくい小型のアンテナ内蔵ブイだけを浮上させ、潜水艦は海中に居たまま安全に通信できるという物だ。
ネモが言っていた”有線式の射出型通信ドローン”もこれの宇宙版であると考えていい。
ステルス性を優先させたこの船は、100㎞超の新型ガンバレルなどにも使われる極細フェイズシフト素材電源/情報ケーブルで連結された、通信機内蔵のステルスドローンを複数搭載していた。
専用の隠蔽式ランチャーから射出され、低温低圧スラスターでケーブルの最大延長まで到達したそれは通信アンテナを展開し、
「やあ、ご機嫌いかがかな? ザフトの諸君」
C.E.名物国際救難チャンネルを用いた無指向性高出力広域通信で、全くの無法な通信を垂れ流し始めたっ!
戦術バジルール、前倒し発動?(挨拶
はい。という訳でネモさんのオンステージ配信(?)開始ですw
まあ、要するに『目立つこと』も今回の作戦要項に入ってるみたいなんですよね~。
「存在をアピール」とか言ってますし。
まあ、「大西洋連邦
そりゃあ、大西洋連邦の”正規部隊”が、ユニウス条約違反の核動力モビルスーツやミラージュコロイド・ステルス搭載した船なんか運用していたら大問題でしょうねぇ~っ。
次回は、いよいよ”謎の襲撃者(笑)”、正体が判明します。
えっ? 既に正体バレバレ?
細かいことを気にしちゃいかんのですよw
次回もどうかよろしくお願いします。
お気に入り登録、ここすき、ご感想、高評価などなどいただければ、本当に励みになります。