SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について   作:種再燃祭

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相変わらずの深夜アップです。
さて、今回は『ラクス vs デュランダル』の延長線ステージかな?

まあ、デュランダルも結構図太い神経してるなぁ~とw







第96話 何となく『肉食獣 vs 毒蛇の睨み合い』と言いたくなるシチュエーション。そして、そこに巻き込まれる小動物という構図 【挿絵入り】

 

 

 

「このような時に申し訳ないが、”親善音楽イベント”についてなのだが……」

 

 

【挿絵表示】

「勿論、やりますわよ?」

 

 ラクス、即答であった。

 

 

【挿絵表示】

「ら、ラクス様!?」

 

「いや、しかし……このような状況で歌っていただくのは……」

 

「デュランダル様、わたくしはプラントまで『歌いに来た』のですよ? 勿論、ミーアさんのプロデュースも行うつもりでしたが、私の、ネットアイドルとしての本懐とは歌うことなのです」

 

「……その覚悟、いやはや驚きますな。いえ、それはこちらとしても助かるのですが、少々不味いことがありまして」

 

「どのような? ステージが壊れた……ということは無いですわね。警報が鳴った時、わたくしとミーアさんはその場に居ましたし」

 

 デュランダルは少し困った顔で、

 

「いえ、会場も機材的には問題ないのです。ただ、親善音楽イベントに参加予定だった”ファントムペイン”が、警報が発令したときにアーモリーワンより脱出してしまいまして」

 

「あら? 彼らは無事ですの?」

 

「ええ。乗船確認と出航後の安否確認もとれております。”ファントムペイン”の事務局側からの連絡もありまして、その……少々危険な状況なので、このまま大西洋連邦に帰国するとのことです」

 

 ラクスは少し考える表情で、

 

「”危険な状況”とはお聞きしても?」

 

 デュランダルは少し間を置き、

 

「先ほど申し上げたPMC”プリベンターズ”を名乗る者達の襲撃で、アーモリーワンの港湾ブロックが麻痺、周辺哨戒にあたっていた艦隊も壊滅に追い込まれたのです」

 

 実際はかなり被害を小さく告げていた。噓は言ってないが、本当の事も告げていないという感じだ。

 正確には、港湾ブロックは内部に収められていた2個艦隊が指揮所ごと壊滅、他にも船舶被害多数。復旧のめどは未だたっていない。

 また、任務中で難を逃れていたパトロール艦隊は”ネオ・ノーティラス”の欺瞞戦術に引っ掛かり、モビルスーツを発艦させる間もなく3隻揃って「艦砲射撃で轟沈」していた。

 

「正規軍……いえ、ザフトの正規部隊相手に? なるほど。確かに”ただのPMC”ではなさそうですわね。”サーペント―ル”……いえ、もしかしたら”カタロン”クラスかしら?」

 

(まあ、本当に”ネモ・ロアノーク”とやらがムウさんでしたら、そのぐらいの精鋭を率いてもおかしくありませんわね。さしずめ、PMCの看板を掲げた『大西洋連邦の”番外”特殊部隊(アウトナンバーズ)』と言ったところでしょうか?)

 

「アーモリーワンの港が使えないというのであれば、”ファントムペイン”が戻ってきたとしても入港することは不可能でしょうし、わたくしもこのコロニーより出ることは当面は無理なのでしょう? 良いですわ。おかげで腹は括れました♪」

 

 ラクスはクスリと笑うと、

 

「”ファントムペイン”さんと共演できないのは残念ですけど、イベントその物はわたくしとミーアさんが居れば、なんとかなるでしょう」

 

 

【挿絵表示】

「ほほう。そう言い切れる自信、実に羨ましいですな」

 

 感心したようなデュランダルに、

 

 

【挿絵表示】

「あら? それだけの活動をやってきた自負はありますすし、それを言えるだけの実力はあるつもりですわよ?」

 

 むしろ、『挑発するような』と形容したくなるどことなく好戦的な笑みを返すラクス。

 フフフと笑い合う二人に、

 

 

【挿絵表示】

「ふぇぇぇ~~~……ラ、ラクスしゃまぁ~っ、なんだか怖いですよぉ~っ」

 

 肉食獣と毒蛇のメンチの飛ばし合いに巻き込まれ事故した小動物のような挙動のミーアであった。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 まあ、肉食獣(マングース)毒蛇(コブラ)云々はさておき、

 

「ミーアさん、苦しい時だからこそ歌うのです。大変な時だからこそ歌うのです。ミーアさんもオーブの”慰問”で経験しましたわよね? 歌とは人々に希望を届ける物、時には安らぎや癒しを与え、心の安らぎを得るに足りうるのです。そして、どんな時でも聴く人がいる限り、いえ、たとえいなくとも歌うのがアイドルというものですわよ?」

 

 とラクスに言われては、ミーアもコクコクと頷くしかない。

 このような経緯でラクスとミーアのみで”親善音楽イベント”の開催は決まった(強行されたとも言う)のだが……

 

「大西洋連邦との親善アピールは残念ですが、少なくともオーブとの緊張を緩和できるのであれば、十分なのでしょう? そもそも、わたくしをプラントまで引っぱり出せた時点で、十分に御の字。わたくしがステージで歌えるなら治世はとりあえず安泰でしょう?」

 

「はっはっはっ。ラクス殿は中々に手厳しいですな」

 

 そう表情では笑うが目は笑っていないデュランダルに、

 

「本来は、”政治的動き(このようなこと)”をするつもりはなかったのですが……万が一の事があった場合に備え、カガリよりメッセージを預かってますの」

 

 アーモリーワンに到着してすぐのデュランダルとの会談で、「わたくしはただ、『一人のアイドル』として参加するだけですわ」とラクスは語っていたが、全ての物事に裏表があるように、ちゃんと有事に備えたサブプランも仕込んであったというだけの話だ。

 

「『オーブはプラントとの”緊張緩和(デタント)”のため、量子通信にて”国家首脳常設回線(ホットライン)”を敷く準備がある』とのことですわ。確かに伝えましたわよ?」

 

「なんと……!!」

 

 思わず、絶句するのはデュランダルだった。

 彼はその意味をよく理解していたのだ。

 ホットラインは現在、オーブのウナト代表首長と大西洋連邦のコープランド大統領の間しかないとされている。

 いや、オーブ太陽光発電公社ソレスタルビーイング代表にして代表首長直属の即応任務群”アロウズ(ARROWS)”長官のカガリ・ユラ・アスハと、たアズラエル財閥総帥にして大西洋連邦重工業連盟会長、更には”大西洋連邦復興長官”のムルタ・アズラエルの直通回線の方が、ありとあらゆる意味で世界に与える影響は大きい気もするが……まあ、少なくともこの二人は『国家元首ではない』わけで。

 国家元首よりも権力がありそう? アズラエルは間違いなくそう(大西洋連邦は大統領制だし)だが、カガリに関しては微妙なところ。

 イノベイド達との関係まで含めれば、確かにその通りかもしれないが、そのあたりのことは表には決して出ない話だ。

 

「わたくしを引っ張り出した事に加え、これだけの成果をあげるのですから……わかりますわよね?」

 

「それは、『オーブが正式にプラントを国家として認める』と?」

 

 現在、カナーバ政権時代の関係改善でオーブの公式な見解だと、『戦前と同じ”準国家”(戦時中は”武装勢力に占拠された自治区”扱い)』まで回復していたが、デュランダル政権下では関係が冷え込んでいた。

 

(そんなわけ無いでしょうに)

 

「それは流石に時期尚早ですわ。やはり、”ザラ派の抱え込み”は事情を加味したところでオーブの国民感情が納得しませんもの」

 

 無論、ラクスも『誤ったメッセージ』を届けるつもりはない。

 どう考えても、これは『冷戦下の米ソと同じく、敵対関係だからこそ常設連絡手段(ホットライン)を確保する』という意図だからだ。

 そして、ホットラインを開設することは、必ずしも国家承認に繋がるわけでは無い。

 実際、敵国……『歴史的敵性()()』と認めているユーラシア連邦と東アジア共和国には、オーブはホットラインを敷いていない。

 

「地道に関係改善を続けるしかありませんか……長い道のりになりそうだ」

 

「それは仕方ありませんわ。繰り返しますが、パトリック・ザラはそれだけのことをしたのですもの。息子であるアスラン・ザラが討伐してケジメをつけたと言っても、”ヘリオポリス”とオーブ本国を攻撃した上に『地球人類を絶滅させようとした』所業は帳消しにはなりませんわよ? もっとも、それ以前の我が父シーゲル・クラインの『ニュートロンジャマーによる5億人殺し』はありますが」

 

「いや、その、それは……なんと申し上げたらよろしいのか……」

 

 どう返していいのか言葉を詰まらせるデュランダルにラクスはクスッと笑い、

 

「お気になさらず。幸い、オーブや大西洋連邦、それとオーブの友好中立国であるスカンジナビア王国や赤道連合には太陽光発電公社ソレスタルビーイングが素早く手を打った為に”エイプリルフール・クライシス”の被害は極小に抑えられ、おかげでわたくしも『シーゲル・クラインの娘』と罵られることもなく無事に生きておりますわ」

 

 もうちょっと補足すると、それ自体が超巨大太陽光発電設備でもある軌道エレベーター”アメノミハシラ”を保有し、一説には『全世界の電力すらも短時間なら賄える』とさえ言われるほど豊富な発電量があるオーブが躍進したきっかけは、まさにこの『エイプリルフール・クライシスによる電力不足』であり、また、最大の被害を受けたのは前述の「伝統ある歴史的敵国」であるユーラシア連邦と東アジア共和国なために、正直「ザマァ」と思ってるのがオーブ国民の本音で在ろう。

 なので、少なくともシーゲル・クラインのオーブ国内の評価は、パトリック・ザラとは異なり『オーブの宇宙領である”ヘリオポリス”襲撃などを考えたら表立って褒めることや評価することはできないけど、”悪くはない”(本音:敵国相手によくやってくれた!)』だ。

 むしろ、オーブ国内で評判が悪いのは「パトリック・ザラとザラ派」で、ザラ派を公職復帰させて再雇用したデュランダル政権はだからこそ、「潜在的敵国」と警戒されているだが……どうにも会話から察するに、本人はどうにもその認識は薄いらしい。

 

「まあ故人の所業を今更どうこう言うのは、いずれにせよ詮無き事ではあるのですが」

 

「……お父上は、既に?」

 

 そう少し興味持ったように聞いてくるデュランダルに、

 

「? 少なくともプラントではそういう扱いになっていると聞き及んでおりますが?」

 

 何食わぬ顔で返すラクスである。これも一種の腹芸か?

 

「もっとも、わたくしも、遺体を確認したわけでは無いのですが」

 

 うん。噓は言っていない。何しろ、元シーゲル・クライン氏はまだ遺体になってないし、若い奥さん娶って子供もできたことだし、当面はなる予定も無いだろう。

 

「……なるほど。ままならないものですな」

 

「余の中とはえてしてそういう物なのでは? ”因果は巡る糸車、巡り巡って風車”とはよく言ったものです」

 

(デュランダル議長、貴方を取り巻く運命の糸は、果たしてどのような因果を、未来を引き寄せるのでしょうね?)

 

「それは、わたくしも同じことでしょうけど」

 

「? ラクス殿、何か?」

 

「いえ、なんでもありませんわ」

 

 そしてラクスはたおやかな笑みを浮かべ、

 

「さて、ミーアさん。”二人のステージ”になるそうなので、楽曲のチョイスから練り直しますわよ♪」

 

 

【挿絵表示】

「ひゃいっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この世界線のミーアは、(胸は大きいけど)小動物系”巻き込まれ体質”である疑いがあると思う(挨拶

いや、何となく。
あと、典型的に『可哀想は可愛い』になってしまうキャラかとw
これも原作からの因縁か?
いや、まあ小動物系だろうが可哀想は可愛いだろうが、生命力強め(00原作コーラサワー級? 異能生存体級?)で殺しても死なないタイプですがw
いや、ジェネシス爆発の破片が乗機に直撃してるのに、ケガ一つなく疲労だけで済んだって娘ですし。

それはさておき……この世界線のデュランダル、ちょっといい度胸過ぎじゃね?
ラクスにシーゲルの生存にカマかけるわ、オーブとのホットライン敷設提案に『オーブはプラントを国家承認か?』とか言いだすわ……
いや、単に「目の前にいいるラクスがちゃんと見てない&見えていない」からか?
まあ、後で手痛い”しっぺ返し”を食らいそうな気もしますが……

さて、次回は再びデブリ帯での戦闘パートに入る予定です。

次回もどうかよろしくお願いします。
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