大日本帝国が連合軍に対し和平に縺れ込む   作:風吹かば小説家など無名たる

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いやはや、初投稿でございませう。
誤字脱字・超絶不定期投稿・駄文の三拍子そろってますがぜひご覧に。
≪風吹かば 小説家など 無名たる≫のですから。


プロローグ

 この物語はたった一人の陸軍高級将校が

 

 大日本帝国に献身し

 

 連合軍に対し和平に縺れ込む話である。

 

 

 

 

 

 

 時は1906年 5月 7日

 

 のちに第二次世界大戦、太平洋戦線での対連合軍和平の立役者となる人物が生まれた。

 その名も松本 明彦

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 松本明彦は明治の日本、その首都の東京のどこかの病院で生まれた。

 

 明の意味は明るい。光に照らされよく見える状態。希望がもてる前向きな様子。などを表す。

 

 彦の意味は才知や徳行、才徳にすぐれた青年、知恵や才能に優れた男性のこと。などを表す。

 

 名付け親も喜んだことだろう。

 

 明彦は希望が持てる前向きな知恵や才能に優れた男性になれたのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 1906年は四緑木星(しろくもくせい)*1で厄年であった。

 

 しかし厄年なぞではなかったのだ。

 

 確かに1906年には世間の雰囲気が悪化するようなことがあったのは事実だ。

 

 1月のコロンビア沖大地震しかり、3月のイギリス事案しかり、10月のゲベニックの事件しかり。

 

 しかしそんなことなど、毎年のように起こっているではないか。そして人々は越えてきた……困難を……恐るるにたらずなのだ。

 話が長くなった。少なくとも日本にとっては厄年などではなかったということだ。

 

 

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 1941年某月某日

 

 重苦しいような雰囲気の会議室の中で

 

 一人の男が挙手をした。

 

「わたしは対米開戦に関してはよいと思っています」

「ですが、もうすこし航空機の数を増やしてはどうでしょう」

「それに停泊している軍艦を狙うよりドックや工場、飛行場を狙ったほうがよいのではないでしょうか」

 

「なるほど松本大佐の意見はわかった。作戦に取り入れることを検討しよう」

 

 ─「ほか、意見あるものはいるか」─

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 また飛んで

 1941年12月8日

 

 真珠湾上空にて

 

トラ・トラ・トラ(ワレ奇襲ニ成功セリ)

 

 無数の攻撃機、雷撃機、戦闘機が飛来する。その数は合計181機にもなる。

 そしてその真珠湾を襲撃した航空機たちの種類は概ねその種類は4つに分けられる

 九六式艦上戦闘機

 九七式艦上攻撃機

 九九式艦上爆撃機

 そして零式艦上戦闘機

 

 みな爆装あるいは雷装しているように見える。

 そしてその先には大きな基地が見ゆる。米軍の水兵たちが違和感を感じるまで少しもないだろう。それほど、接近していた。だが、それを許すわけにはいかない。攻撃する前にバレてしまったら、奇襲ではなく強襲なのだ。もっともそのプランもあるが。

 

目視で確認できる位置に戦艦がある。今からスクラップにされる予定のそれらは丁寧なことに横に規則正しく並べられている。格好の的だ。

 一斉に九九式艦上爆撃機たちが 高空(高度6000メートル)から急降下する。1000メートルを切ったところで計器類を軽く見渡し、爆弾投下の最終確認をする。もうすでにやっていることだが、直前になってもやってしまうのはセーブを二回、三回も繰り返してしまうのと同じような心理なのだろうか。推察する間もなくなる。500メートルほどに達したのだ。250kg爆弾を停泊している戦艦()()()()()()()()()に向け投下する。

 後続の九七式艦上攻撃機も倣うように急降下すると*2爆弾ではない───航空魚雷を投下する。

 

 命中

 

 命中

 

 命中

 

 すでに戦艦(ウェストバージニア)には少なくとも2発の250kg爆弾、1発の800kg航空魚雷が命中していた。

 そして狙ったことなのかそれともそうでないのか、航空魚雷は戦艦(ウェストバージニア)の弾薬庫に直撃。大きく爆発した。艦上構造物もたった2発の250kg爆弾で半壊。

 たかが3発、されど3発───

 弾薬庫に誘爆し、すでに傾き始めている。ぼうぼうに燃え、どんどんと浸水が深刻になっていく。だがまだ終わりではない。うまくダメージコントロールをすればせめて轟沈は防がれ、大破止まりになる可能性があるからだ。こんな奇襲のまっただなか、ダメージコントロールをする余裕があればの話だが…

 

 

 

 

 30秒足らずでターゲットは最初の攻撃を受けた戦艦(ウェストバージニア)からは外されていた。

 

 そのターゲットはネバダ、アリゾナ、テネシー、メリーランド、オクラホマ、カルフォルニアへと移っていた。

 アリゾナは水平爆撃により800kg爆弾を真上から食らい、その爆弾は主砲塔に命中 貫通 爆発。

 他にもネバダは雷撃を2発被弾したうえで250kg爆弾の至近弾を受け傾斜。ネバダが傾いたおかげで前方にいたオクラホマもドミノ倒しのように傾斜。メリーランドは内側にいた為雷撃には比較的安全な位置にあったが、テネシーを狙って放たれた雷撃が隙間を縫って命中。不幸中の幸いというべくか、僥倖なことに大きなダメージは負わなかった。カルフォルニアは端の方におり、地形的に狙われずらかったため800kg爆弾の至近弾1発のみと比較的被害が少なかった。それでも250kg爆弾を艦橋に被弾しているが。

 30分もすれば戦艦通り(バトルシップロウ)にはまともに浮いている戦艦は1隻もいなかった。

 米軍からすれば、恐ろしいを通り越して悍ましいことに、それはこの奇襲攻撃の一部である。

 

 この作戦の要の航空母艦。その半数を占める3隻の航空母艦、翔鶴、瑞鶴、飛龍の航空隊のターゲットは停泊している戦艦なぞではなく、飛行場、乾ドック、工廠に向いていた。

 九七式艦上攻撃機が800kg爆弾を乾ドックに投下する。 結果、乾ドックの障壁は破壊され、ドックに水が流れ込む。間髪入れずに後続の攻撃機が800kg爆弾を投下。

 ドックにいた戦艦(ペンシルバニア)に命中し、戦艦(ペンシルバニア)には大きな破孔が開く。更に250kg爆弾が3発ほど命中し、ドックは機能を有さなくなる。

 ついでとばかしにドックにいた駆逐艦カッシンとダウンズも被害を受ける。250kg爆弾の、直撃ではないが、至近弾の命中などあったのだ。とはいえ頑丈な艦艇だ。これ程度では小破止まりだ。

 

飛行機が更に飛来する。まさにアルペジオである。ただ鳴るのは和音ではなく爆音だ。高度を落として、5機編成の攻撃機分隊が近づいてくる。最初の嚮導機(パスファインダー)が爆弾を落とす。

 

直撃ではなかったがかなり近い位置だ。誤差を修正し、後続が更に爆弾を落とす。それは見事に艦橋に当たる。が、5発中、2発は外してしまった。けれども水平爆撃でここまで当たるのはすごいというものだ。編隊を組んだ意味があるというものである。九七式艦上攻撃機の編隊はゆるやかにカーブして、空母に戻っていく。遠目に消えていく編隊。あっという間に見えなくなってしまった。

 

空を注目してみると、また興味深い風景がある。ある程度統率のとれた零式艦上戦闘機の群れが一つの地点に猛進していく。その地点は滑走路があり、広々としている。そう飛行場である。

 

 その飛行場の方は米陸軍のホイラー飛行場とヒッカム飛行場がまず機銃掃射に襲われ、集結駐機していた航空機群が多数地上撃破された。それは単純に密集しているから、正確な攻撃が必要なかったということもあるが、燃料を積んでいたことがあだとなって、次々と燃え移っていった、という理由もあった。

 遅れて遠方にあったハレイワ基地が攻撃され、ほかの飛行場と同じような大被害を負った。もう迎撃に上がる乙戦はいないだろう。いたとしても航空司令部が粉々になり、焼けた滑走路を進み、混乱の中、敵を狙うことになる。難易度はかなり高い。それを成し遂げた有志がいたところで甲戦に撃ち落とされるだろうが。

 

おや、その有志がいたようだ。その雄姿を見るに勇士を思う。焼けた滑走路を進み、道を行く。日本軍の激しい妨害を受けつつも離陸に成功する。P40戦闘機だ。

 

離陸して早々に日本機に喰いかかる。上をとられ不利な状況でも戦う。その強い精神は、その素晴らしい腕前は、神業と形容するしかない。後ろを見事にとり、機銃斉射をお見舞いする。零戦は火を吹きながら落ちていく。主翼内の燃料タンクと20ミリ機関砲に引火したのだ。P40はまだまだと、荒々しく喰いかかる。

 

横旋回を加え、機体をねじり、後ろをとらんとする。この名も知れぬ一人の活躍で日本軍の航空隊は乱れる。

 

しばらくは暴れまわっていたが、1分も戦ったところにその野望は打ち砕かれることとなる。九六式艦上戦闘機が急襲する。

火力不足ながら、旧式の眼鏡照準器ごしに卓越した技術で命中させ続ける。穴だらけになったP40は徐々に失速していく。もう継戦能力はない。弾薬の節約の念もあり攻撃をやめる。

 

ドンッ

 

と鳴らして墜落する。九六式艦戦はゆるやかに機首を上げて上昇していく。滞りのない立ち振る舞いは。それは九六式艦戦がただの零戦の数合わせでないことを想起する。さすが、堀越技師をして『会心の出来栄え』と称されるほどである。確かに九六式艦戦は優れた運動性と先進的(当時)な機能を持つしたいい機体だ。とりわけリベットの初採用やフラップ関連でのこと、技術的に進歩を感じさせる。対し零戦は最新鋭でもなにか物足りなさを感じる。設計段階での拡張性の皆無や、無茶な要求を満たすため無茶なところがあったり。

 

 そうして30分も続いた攻撃はいったん静かになる。いわゆる束の間の平和だ。いや嵐の前の静けさだ。航空隊が航空母艦まで戻り、攻撃を二度として攻撃を開始するに20分かそこらもない。だが、米軍もそのあいだなにもしていなかったわけではない。第一波攻撃の衝撃もおさまりをみせ、対空機銃の用意もはじめ、飛行場の滑走路を片付け、対空陣地の形成を急いだ。第二波攻撃隊がオアフ島の北端に達するころには激しい対空砲火に曝された。このとき、のちに阿部善次大尉(最終階級大尉)は「オアフ島の北端に達するやいなや、激しい防空放火が次第に我々に近づいてきたので、ぞっとするものを感じた。」と述べたという。

 

 これにより第一波攻撃の1.5倍近い損害を負うも、手負いの艦に追撃を成功させ戦艦カルフォルニアなどを大破着底に追い込んだ。

 

 しかし想像された被害よりはるかに犠牲は少なかった。なぜかというと

 

一に ハワイにあるすべての制空・迎撃の行える飛行場の機能が第一波攻撃でほぼ失われていたこと。

 

二に 低空から攻撃するため対空砲火に曝されやすい雷撃機、急降下爆撃機の数が第一波攻撃に比べ減らされたこと。 

 この二つの要因があったからだ。

 

 こうして、

 

 

 大日本帝国は

 

 

()()では

 

 

()()()

 

 

 おさめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかしこれは心の底からうれしく思える勝利ではなかった。

 

 連合軍に追い詰められ*3苦肉の策で行った作戦での勝利など虚しいものである。

 

 それを一番感じ取っていたのがよりにもよって、布哇比(ハワイ)作戦を進めた松本大佐だったのだ。

 だがこれは必然でもある、何事にもオチはあるからだ。開戦に賛成していたのに、負けそうになったら、「知りません」など許されない。観客は許さない。逃げ勝ちして()()()()()とはあってはならない。

 

 だからこそ

 

この戦記は松本明彦が進めた物語(大東亜戦争)に本人が進んでケリをつける(和平に縺れ込む)話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

報告書

 

 被害

 九六式艦上戦闘機 10機損失 うち帰還機8機

 九七式艦上攻撃機 6機損失 うち帰還機4機

 九九式艦上爆撃機 12機損失 うち帰還機2機

 零式艦上戦闘機 7機損失 うち帰還機5機

 特殊潜航艇2隻

 

 戦果

 

 艦艇

 

 戦艦ウェストバージニア 大破

 戦艦ネバダ 撃沈

 戦艦アリゾナ 撃沈

 戦艦オクラホマ 撃沈

 戦艦メリーランド 中破

 戦艦カリフォルニア 大破

 戦艦テネシー 中破

 戦艦ペンシルバニア 中破

 駆逐艦カッシン 撃沈

 駆逐艦ダウンズ大破

 駆逐艦ショー 大破

 標的艦ユタ 撃沈

 工作艦ヴェスタル 大破

 軽巡洋艦ロウリー 小破

 軽巡洋艦ヘレナ 小破

 軽巡洋艦ホノルル 小破

 駆逐艦母艦ドビン 小破

 水上機母艦カーティス 小破

 

 航空機

 

 B17爆撃機 9機 撃破 3機 損傷

 B18爆撃機 20機 撃破 13機 損傷

 A20攻撃機 6機 撃破 4機 損傷

 P40戦闘機 68機 撃破 21機 損傷

 P36戦闘機 9機 撃破 7機 損傷

 F4F戦闘機 4機 撃破 5機 損傷

*1
九星気学という占術で用いられる九つの星のうちのひとつで、五行では「木」の性質を持ち、南東の方位を司るとされている。

*2
当時、大日本帝国の航空魚雷は約200ノットで高度数百メートルほどから投下できたが、真珠湾は水深約20メートルほどで低空から雷撃するほかなかった。

*3
元はと言うと、国際連盟から脱退した日本の責任だが。しかしながら、ペリー提督やらに飛び火するので過去を遡っても仕方のないことだ




さあ、どうなっていくのか。

史実と違うところは飛龍の航空隊が飛行場の攻撃に専念していたり、
ハレイワ基地が攻撃されているところとか。
他にもあるので探してみるのもいいかもしれません。
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