fate/extra melt blossom 作:もっこもこの埃
イレギュラー
また、あの夢だ
欠けた夢とは違う
こちらを包み込み、すべてを受け入れる
甘く、優しい夢
「私をーーーいでーーさー」
ふと、声が聞こえたような気がする
「どーー、ーをー絶しーーーください」
「どーか、貴ーー隣ーーーーてーださい」
「私ー、ーーいてーーーい」
何を言っているのか、誰が話しているのか…
男か女かすら判別できない、微かな声
こんな海の中で…一体誰が
「白野っ、いい加減起きないと…刺すわよ」
必死に耳をかたむけていると、
そんな物騒な声が、はっきりと頭に響いた
★★★★
第二回戦 一日目の朝
慌てて目を覚ますと、
ほんの少し、顔のすぐ横にメルトリリスの脚が突き刺さる
「あら、残念。おはよう、白野」
そう言ってこちらに微笑むメルトリリス
「お、おはよう…メルト。
出来ればもう少し優しめの起こし方をしてくれると…」
「言っておくけど、散々声かけたし、体を揺すってみたりもしたわ。なのに起きないんだもの、私だってやりたくてやった訳じゃないわ…ええ、本当よ?」
そうなのか…
でも、残念って言ってたような?
そんなことより…
「メルト、体は平気?
昨日はかなり無理させちゃったけど…」
「問題ないわ。この部屋、多少の回復機能が有るみたいだから、余程の…それこそ霊基の限界を遥かに上回る様な、馬鹿な事をしない限り一晩休めば回復するわ」
そうか、それなら良かった
「貴方こそ…」
メルトリリスが何かを言おうとした瞬間、
マイルームが大きく揺れる
「っ!!…なんだっ!」
驚いて外へ出てみると、
激しい戦闘音が鳴り響いていた
「騒がしいわね、校舎での戦闘は禁止だって理解できてないのかしら?」
校舎内でマスター同士が戦闘を行っている、
しかし…この感じはまるで、複数の…
鳴り響く戦闘音の中、校内放送が流れる
「聖杯戦争に参加しているマスター諸君、知らせがある。
既に知っている者もいるだろうが、現在校舎内にてランサーのサーヴァントが暴れている。
まったく、面倒な事をしてくれたものだ…
既にランサーのマスターは死亡しており、死に際に発動した令呪によって強化され暴走している状態だ。
本来、こちらで対処する案件なのだが…せっかくだ、少しゲームをするとしよう…なに、簡単なものだ。
今夜零時までに件のサーヴァントを始末した者に令呪を一画贈呈しよう、それに伴い校舎内での戦闘を限定的に許可する。時間までにサーヴァントが始末されなかった場合はこちらで対処する、交戦を避けたいのであればマイルームに篭っているがいい。
以上だ、では…健闘を祈る」
おおよその事情は把握出来た、
しかし…出来るなら余計な戦闘は避けたい、
ここは…
「どうする?狩りに参加しましょうか?」
「いや、やめておこ…っ!!」
自分の声を遮る様に、
飛んできたソレに思考が塗り潰される
突如、目の前に突き刺さった…
いや、正確には人を貫いた上で目の前の壁に突き刺さった槍。
サーヴァント、じゃない…マスターだ
「白野っ!下がりなさいっ」
そんなメルトリリスの叫びと同時に…
「ふはははっ!!素晴らしい、ここでなら生贄には困らん」
血塗れの鎧を着込んだ男が階段からゆっくりと姿を現す
まずい…
マイルームまで逃げるか…
なんにせよ隙をつくらなければ…
そんな考えをする間もなく、
ランサーはメルトリリスへと駆ける
「はやっ…っ!!」
一瞬で槍を手に取り、接近したランサーの一撃を何とか防ぐがメルトリリスは後方へと吹き飛ばされる
はやい、令呪による強化…?
いや…それよりも
「まずっ!」
戦闘は許可されている、
しかし…決戦場とは違いマスターの保護は機能していない。
それは…目の前で血を流し倒れた者によって証明されている。
ランサーの槍がこちらへと向けられる
「さぁ、謝肉祭を始めようぞ」
突き出された槍は、
こちらへと届く寸前…突如飛来した光弾によってランサーごと弾き飛ぶ
光弾の飛んできた方向、
そこには…ひと際目立つ赤い制服
「レオ…」
「おはようございます、岸波さん。
横入りする様で申し訳ありませんが、あのサーヴァントは僕が。元々これは
レオの声に応え、横に立っていた騎士が前へと飛び出しランサーと刃を交える
その戦いはただ…圧倒的だった
令呪によって強化されたランサー、
マスターの有無はあれど、それを圧倒するガウェイン。
凄まじいのは戦いの中でガウェインはかすり傷一つ付いていないのだ。
ガウェインの一撃によってランサーは壁を突き破り校庭へと投げ出される
「ふむ…これ以上暴れられても困ります、
ガウェイン、宝具の解放を」
「は!」
ガウェインがその剣を頭上へと投げると、
爆炎が放たれる
「宝具…?」
「この剣は太陽の写し身、もう一振の星の聖剣…」
「我が妻よ、そなたへの手向けだ。
これなる血と肉を供物に捧げよう」
ガウェインの手に剣の形を成した炎が形成される、
それと同時にランサーが槍を自身の体に突き刺す
「
無数の槍が地面から突き出し始める
だが、それら全てを…
「
爆炎の剣がランサーごと焼き払う
ひたすらに圧倒的、
これが、名高き円卓の騎士…
太陽の聖剣の力…
「終わったようですね」
ランサーの霊基が完全に燃え尽きた事を確認すると、
ガウェインを連れてレオは去っていく
自分はただ目の前で見せられた圧倒的な力に、
いずれ立ち向かわなければならない強大な壁に…
ただ、立ち尽くしていた
「…白野、怪我はない?」
いつの間にか隣へ戻っていたメルトリリスの声に、
意識が現実に引き戻される
「あぁ…大丈夫」
ひとまず事態は収集した。
色々と思うことはあれ、
とりあえず支給品でも貰いに行くとしよう。
★★★★
「一回戦突破、おめでとうございます。
こちら、今回の支給品です。
引き続き頑張ってくださいね」
そう言ってアイテムを差し出す桜から、
支給品を受け取り、保健室を出るとアラームが鳴り響く
どうやら二回戦の相手が決まったらしい、
確認しに行ってみるか…
そう思い二階の掲示板前へと向かうと、
そこには見慣れた先客が立っている
赤い服を着た彼女はこちらに気付き…
「あら、あなた勝てたのね。
まぁ慎二のあの様子じゃ足元をすくわれても仕方ないか。
とりあえずおめでとう、と言っておくわ。」
遠坂凛、
やはり彼女も一回戦を勝ち進んだようだ
「でも、一度勝ったからって気を抜かない方がいいわよ。
いかにあなたのサーヴァントの宝具が強力だろうと、それだけで勝てる相手なんてそれこそ慎二くらいのものだもの。
油断してたら…あっさり死ぬわよ?」
そんな彼女の忠告、
そう、一度勝ったからといって次も上手くいくとは限らない、もっと成長しなければ…
しかし、先程レオも言っていたが…
「ところで、その宝具っていうのは一体?」
「は?…宝具を知らない?
じゃあなに…使ってもいないってこと?
…へぇ、そう。案外やるものね。
いいわ、それくらいは教えてあげる。
宝具っていうのは、その英霊を英霊たらしめる物や逸話を奇蹟として再現したもの…言ってしまえば切り札みたいなものね。代表的な物なら、かのアーサー王が持つ聖剣エクスカリバーとかね」
なるほど、ライダーが使用したあれはかつて彼女が率いた艦隊を再現した宝具だったという訳か
先程見たガラティーンも同様、
確かにあれらは切り札と言うに相応しいものだった
しかし、そうなると当然メルトリリスも宝具を所持しているのだろうか?
ふと、そんな事を考えていると遠坂凛が視線を自分の横へと移していることに気付く
「君か、次の対戦相手は」
そう呟く老人、
目の前に貼られた紙には
ダン・ブラックモア、
隣に立つこの人物が…
「…不運なことだ。
君はまだ、迷っているのだろう…そんな状態で戦場に赴くとは…」
そう言って老人は立ち去る
迷い…
彼の言葉に思い悩んでいると、遠坂凛が声をかけてくる
「ダン・ブラックモア…英国きっての狙撃手、まさか彼まで出てくるとはね、レオといい…いよいよ万能の聖杯ってのも真実味を帯びてきたわね。
ま、あなたは…本当にご愁傷さまって感じね。
彼はゲーム感覚だった慎二とは違う、本物の軍人。
殺し合いを生業としていた本物よ。
まぁ、せいぜい頑張りなさいな。
長く一線から退いてたって話だしもしかしたらって事もあるかもね」
そう言って遠坂凛も去っていく
自分は…
いや、やれることは一つしかない
とにかく情報を集めつつ、修練を積むしかないのだ
第一層にて取得されたし
そう画面へと表示し、アラームを鳴らす端末を手にアリーナへと向かう
★★★★
アリーナの扉、その前に…
先程のダンと…そのサーヴァントらしき男が立って、
何やら話している
「しかし、旦那。
今度の相手はチョロそうで…あっさり殺れそうだ」
「口を慎め…確かに、若く未熟なマスターだが
一回戦を勝ち進んだ事に変わりは無い。
決して油断はするな、特に一回戦の様な独断は2度とな」
「へいへい、分かってますよ。
どんな相手だろうと手加減なし、全力でサクッと殺しますよ。ったく…口うるさいジィさんだ」
そんなやり取りの後、
二人はアリーナへと入っていく
少し後…自分達もアリーナへと入る
ex/recordの追加ルートはなんだと思います?
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レオルート
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自鯖エルキドゥ
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ccc関連
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その他新規ルート