fate/extra melt blossom 作:もっこもこの埃
まるで海に沈み、崩れゆく都市の様な
そんな光景が目の前に広がって…
「っ…!!白野っ!」
アリーナへと足を踏み入れた途端、
メルトリリスがこちらへと叫ぶ
その理由はすぐに理解出来た
酷い悪寒がする、心臓を握られたようなおぞましい感覚
空気が重い、呼吸をするだけで体がギリギリと痛む
まずい、間違いなくこのままじゃ…死ぬ
「ちっ、小賢しい真似してくれるじゃない。
アリーナ全体に毒がばら撒かれてる、このままじゃ私たちトリガーすら取れずにゲームオーバーよ」
このまま撤退するのは容易い、
だけど…そうだ、暗号鍵を取らなければ失格になる
「なら、どうしたら」
「そんなの決まってるじゃない、この不愉快な汚物を撒いてる発生源を見つけ出して破壊する。急ぐわよ、白野っ」
そう言って駆け出すメルトリリス
ごく単純な答え
のんびりしてはいられない、急いで発生源を見つけなければ
メルトリリスと共にアリーナを駆け回る、
探索は後だ、今はとにかく…
ふと、メルトリリスが動きを止めてこちらを制する
「メルト?どうし…」
<静かに>
そう言ったメルトリリスの視線の先…
そこには先程のダンとそのサーヴァント、
何やら言い争っている様だが
<どうする?たぶん、アイツらの後ろにある樹が毒の発生源だと思うけど。奇襲でもする?>
<いや、状況が悪すぎる。
ここはとりあえず様子を見ようてみよう>
既に毒のダメージがかなり大きい。
このままでは勿論まずいが、戦闘になれば間違いなくこちらが敗北する
だから…今は耐える
それに、何か情報を得ることが出来るかもしれない
そう考えて、身を潜めて耳を澄ます
「これは…一体何の真似だ」
「何って…見ての通りですよ。アリーナに毒の結界を張ったんで後はこの辺りにトラップでも仕掛けときゃ敵さんは勝手にお陀仏ってワケ。
いい手でしょう?」
「勝手な事はするな、と言った筈だが」
どうやら二人は互いの戦闘方針が合わず、争っているようだ
アリーナに仕掛けられたこの毒はあのサーヴァントの独断らしい
しかし…この戦法は確かに有効なものだと思うのだが、
ダンはいったい何故…
「いや…どんな相手だろうと全力でやれって言ったのは旦那の方だろ?だからこうしてやれるだけやってるんですけど?」
「イチイの毒は使うなとも言ったはずだ。
この戦いには必要ないものだ、誇りを持って正々堂々と正面から全力で戦えと言っているのだ」
「…冗談でしょ。悪いんすけど、誇りなんて俺は持ち合わせてないんですよ。
旦那と違って俺は誇り高い騎士様じゃないんで敵の寝首かいて殺せりゃ万々歳ってなもんで…」
「そうか…それがお前の戦いか、
だが、此度はわしがお前のマスターだ。
今更結界を解けとは言わん、だが次は覚悟しておけ」
「…はいよ、マスター」
そう言って二人はその場を離れていく
良かった…どうやらやり過ごせたようだ
ほんの少し安堵する
「ネズミに芸を仕込むのも一苦労ってワケ?ま、こっちからしたら好都合だけど。さ、邪魔者は居なくなった事だしさっさとこの鬱陶しい樹を切り倒すとしましょうか」
そう言ってメルトリリスが脚を振るう、
切り倒された樹は元々何も無かったかのように音もなく霧散した
同時にアリーナに漂っていた重くへばりつくような空気は消え、体を蝕んでいた痛みから解放される
ふと、先程まで樹が生えていた場所に何かが落ちている
これは…矢尻の様だが
あのサーヴァントのものだろうか
「白野?どうかしたの?」
メルトリリスがこちらを覗き込んでくる
そんなメルトリリスに拾った物を見せる
「これが落ちていたんだ。多分あのサーヴァントの物だと思うんだけど、何か分かるかもしれないし持って行こうかと」
「…そう。ってそんな事より貴方、体は大丈夫?長い事、毒の中に居たけれど…」
心配そうにこちらを見るメルトリリス、
体は割と問題なさそうだが…
「特に問題ないよ」
そう言って少しジャンプして見せる
「そう…ならいいのだけど。
私はともかく貴方はただの人間なのだからあまり無理はしない事よ。
今日はトリガーだけ取ってさっさと帰りましょう?」
本当に特になんともないのだが…
まぁ、一応念の為そうするとしよう
★★★★
★★★★
サーヴァント:アーチャー
真名:ロビン・フッド
私はあの英霊を知っている
少し先の未来、かつて私が経験した事
私が産まれた月の裏側での出来事
ここではない、遠い世界の記録
まぁ、興味なかったからそこまで詳しく知っている訳じゃないのだけれど
それでも真名が分かればある程度有利に動くことが出来るでしょう
けれど…それは、
彼にとって…彼の為になるのだろうか
彼はどん底にいた
底の底、暗闇の中…それでもと手を伸ばし這い上がった
間違いなく彼は、この聖杯戦争で最弱と言える
それでも彼は…いや、だからこそ必死に努力して成長したのだろう
なら、やはり…
「やめやめ…そもそも私は肉体労働担当、頭脳労働は彼の役割だもの」
そう
剣は剣らしく
この記録は胸の中にしまっておくとしよう
ゆっくりと肥大する
不安と恐怖と共に
★★★★
★★★★
アリーナから帰還し、マイルームへと戻る
そういえばメルトリリスに聞きたい事があったのだ
「ところで、やっぱりメルトも宝具を持ってるのか?」
サーヴァントが持つ切り札、
英霊を英霊たらしめる軌跡
メルトリリスも英霊なのだから、当然…
「そりゃ有るわよ…でも残念、今は使えないわ。
私の宝具は元々私の持つid_es…スキルを応用したものだから、スキルに制限がかかってる以上発動出来ない。
まぁ、もっとレベルを上げれば無理やり発動する事も出来るでしょうけど…当分は無理ね」
そうなのか、
とは言っても別に状況が変わった訳では無い
ないものは仕方ない、これまで通り精一杯頑張るとしよう
「そういう訳だから、宝具無しで勝てるよう…精々努力なさい?マスター」
★★★★
★★★★
第二回戦 二日目
[イチイの毒]イチイ、初秋に赤い実を実らせる常緑針葉樹。
果肉はほのかに甘いが、種にはタキシンという毒が含まれているため食べる際は注意が必要。
誤って噛んだり飲み込んだりした場合呼吸困難で死に至る場合がある
昨日アリーナでダンの口から聞いた情報について図書室で調べた後、
ふと立ち寄った教会で一つの商品に目が止まる
これは、クリスタル…?
「お客様、それに目を付けるとは流石…お目が高い」
そんな言峰の言葉、新しく入荷したの物らしきそれは、
余程の物なのだろうか、その値段にもその価値が現れている
しかし…流石にこれは
「それは、リターンクリスタルと言って使用すると即座にアリーナから帰還することが出来る。絶体絶命のピンチにもってこいの一品だ」
アリーナからの即座帰還、
確かに便利だとは思うが…
「にしても高すぎないか…これ」
「何を言う、これ以上無いほど良心的な値段設定だと思うが。
なにせ、限定的とはいえ空間転移を再現しているのだ。
本来なら多大なリソースと技術を注ぎ込んでようやく出来るものだ、それを考えればむしろ安すぎると言える」
そういうものなのだろうか
なんにせよ今の自分では手が出せない
今回は適当な回復アイテムを買うだけにしておこう
★★★★
一日目は毒の結界を張られまともに探索できなかったアリーナへと足を踏み入れる。
いくらかのエネミーを倒しつつ探索を続けると、
いくつかのアイテムを見つけた…
折れた矢に風切羽根、これはあのサーヴァントの物だろうか…そうなら何かわかるかもしれない。
前回見つけた矢尻同様持っていくとしよう
ex/recordの追加ルートはなんだと思います?
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レオルート
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自鯖エルキドゥ
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ccc関連
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その他新規ルート