fate/extra melt blossom 作:もっこもこの埃
三回戦/三日目
[名無しの森]
アリスは不思議な森へと迷い込む
ものの名前を忘れる不思議な森、そこで少しの出会いと別れを経験する
図書室で調べものをした後、廊下でありすと出会う
「あ、お兄ちゃん」
相変わらず無邪気な笑顔をこちらに向ける少女に少し戸惑いつつ、挨拶する
「おはよう、ありす。次の遊びは決まったか?」
どの道、自分達の運命は決まっている。
なら、わざわざ今彼女を拒む必要はない
この準備期間の間、ありすという白い少女の遊びに付き合っても構わないかも
そんな考えは甘いのかもしれない、けれど俺は…
ありすは少し目を見開いた後、ぱぁっと花のような笑顔を浮かべる
「ありすと遊んでくれるのね、お兄ちゃん!!
ええ、前はあたしが決めたから今度はあたしが決めるの。
えっと、いろいろあるんだけどね」
楽しそうに話すありすを見ていると、つい気が緩んでしまう
そのせいか、お腹がどこか間抜けな音をたてる。
もうそんな時間か
後で購買に行ってなにか…
「お兄ちゃん、お腹すいてるの?」
「ははは…少しね、そろそろお昼だし」
「あ!それならあたしと一緒にお茶会しましょ。お菓子とケーキがあるわ!ね、いいでしょ?お兄ちゃん」
そう言ってありすはこちらの裾を引く
お茶会…前回のクイズを考えると、彼女のサーヴァントは攻撃を仕掛けてくる可能性はあるが…
「ああ。よろこんで」
「やった!それじゃあ、はやく行きましょ!」
嬉しそうにかけ出すありす
自分もその後を追いかける
「はぁ…優し過ぎるのも考えものね」
★★★★
「お兄ちゃん、こっちこっち!」
ありすの後について、校舎の隅の空き教室へと入る
教室の中は他とは全く異なっており、まるで物語に出てくるようなメルヘンチックな内装になっていて中央に置かれたテーブルには様々なお菓子やケーキが並べられている
「これは…」
「さ、食べましょ。お兄ちゃん」
ありすに促され椅子に座る
いつの間にか黒い少女もありすの隣に座っていて
自分の横にメルトリリスが腰を下ろす
「全部ありすが用意したのか?」
「うん、でも普段はあたしと2人だけだからこんなには作らないわ」
「そうね、食べきれないと勿体ないもの。ここにあたし達以外が来るのは初めてよ」
偶々話の流れで一緒に、と言われてついてきたというのにどうやってこんなに用意したのだろう…
これも魔術で作り出されたものなのだろうか?
目の前の光景に戸惑いつつ、適当に近くのクッキーへ手を伸ばし口へ運ぶ
口の中に広がるクッキーの味に満足していると、
ふと違和感を感じる
目の前に座るありすが止まっている
お菓子を手にし口に運ぼうとした状態で静止している
ありすだけじゃなく、隣にいるメルトリリスも同じようにつまらなそうな表情のまま動かない
「不思議なものね。聖杯戦争の中で、こうして楽しくお茶会なんて」
時が止まったように静止した空間の中で、
黒い少女がこちらへと言葉を投げる
「…君がサーヴァントなんだな」
「ええ、そうよ。あたしがありすのサーヴァント、あたしのアタシ。ありすのたった一人のお友達…
そう思っていたのだけど、案外優しい人が多いものね」
黒い少女はありすと話している時とは違いどこか寂しげな表情を浮かべながら話す
「どうしてあたしに付き合ってあげてるのかしら?貴方には何のメリットもないと思うのだけど」
「それは…友達になりたいと言われたから」
「友達?本気で言っているの?1人しか生き残ることのできないこの戦いの中で、それも対戦相手と本当に?」
アリスは困惑したように聞き返す
当然のことだ、自分以外の全員が明日には殺し合う相手になるかもしれない此処で友達になるなんて笑い話にもならないだろう
だけど…それでも自分は
「確かに俺たちは殺し合わなきゃならない。
けど、なにもお互いが憎くて戦ってるわけじゃない。
ならせめて、結末が決まっているとしても、
そこまでの道は、どう在ったかぐらいは好きに選んでいいと思う。
だから俺は、ありすが友達になりたいと言うならそれを受け入れるよ」
どうせ死ぬことが決まっているのなら、後悔はしたくない
なにか少しでも意味を残せるのなら…きっと
「そう…優しいのね。
でも、そんな優しさも意味がないのよお兄さん。
こう在りたいと願い、行動する事は今がある者にしか許されないわ」
突然、視界が光に覆われる
気づくと白い部屋に立っていた
ここは…病院、だろうか
いや、それにしては随分と…
「夢はとてもいいものよ、誰もが見ることを許されている。
みんな幸せで優しい夢を見ることが出来る…けれど、それは決して現実にはならない。
今のあたしはそんな夢でしかないのよ、お兄さん」
黒い少女がベッドの横に立っている
ベッドの上には無数の管に繋がれ全身を包帯で覆われた子供らしきものが横たわっていて、包帯の隙間から覗く身体は赤く焼け爛れて
ああ…
理解してしまう、彼女の言う意味を
ベッドに横たわるソレが誰なのかを
「その子は…」
「よく知っているでしょう、これがありすの本当の姿。
と言っても随分と昔のことだけれど、ありすはとっくに死んでるの。
だから、こう在りたいといくら願っても意味はないわ。だってもう、完結した物語なのだもの。
いくら別の物語を夢見たところでそれはただの夢に過ぎないわ、どうやっても過去は変わらない。
けれど、夢を見ている間はあたしも幸せな時間を過ごせるの、だから…
黒い少女は甘い嘘をつく
辛い現実を砂糖とクリームで覆い隠して
救われることの無い少女を夢へと誘うために
再び視界が光に覆われる
「ねぇ、あたし。こっちのケーキも美味しいわ」
「ほんと!とっても美味しいね。
お兄ちゃんにもあげるね!」
「…あ、ああ。ありがとう」
ありすが差し出したケーキを受け取る
アリスは何事も無かったかのようにありすと共に楽しんでいる
彼女に突きつけられたどうしようもない事実、
自分はどうするべきなのだろうか
「白野?どうかしたの?」
隣のメルトリリスがこちらの顔を覗き込んでいる
「いや…なんでもない、平気だ。
メルトも食べたら?これ、美味しいよ」
「…」
メルトリリスは少しの間こちらの顔を見つめた後、
差し出したケーキを口にする
「…まぁまぁね」
そうして聖杯戦争には見合わない平和なお茶会は進んでいき、お姉ちゃんがくれたクッキーが美味しかったとか、どんなお菓子が好きか、なんてたわいもない会話が続いた後、いつの間にかテーブルが空になって解散することになった
★★★★
ありすの正体、どうにもならない残酷な現実
新たな迷いに頭を悩ませながら廊下を歩く
「おや、随分と浮かない顔ですね岸波さん。
なにか悩み事でも?」
沈み気味だった思考が太陽のような声に引き戻される
「レオ…死者が、死んだ人間が聖杯戦争に参加することがあるのか?」
「ふむ…そうですね、サイバーゴーストをご存知ですか?
あれらは積み重なった死者のデータが偶然カタチを得て動き出すもの、ですので害はありません。
まして聖杯戦争に参加することはありえないでしょう、所詮は過去のデータに過ぎませんからね。
ですが、これ程精巧に世界を再現し無限に等しい数の可能性を演算するムーンセルの中であれば、それこそ数万、数億に一つの間違いで魂さえ再現してしまうこともありえるかもしれません」
かたちを得た死者のデータ…
ムーンセルによって意図せず生み出された贋作
なら彼女は、この先…
「もし、そういった者と戦うことになったのであれば躊躇する必要はありません、どの道彼らに先は無いのですから。
ムーンセルはそういったバグ…不正なデータを容認しない、たとえ中枢へと至ったとしても即座に解体されるでしょう」
「そうなのか…」
「ええ、ですのでそう思い詰めることはありませんよ。死者が生者の足を引くなどあってはならないことですから」
レオと別れ、アリーナへと向かう
多くの迷いを抱えて進み続ける
結末は決まっている、過去は変わらない
けれど…
自分は
諦めたくない
あの日見た輝きを
どん底で、
暗闇の中で尚も輝かんとする
彼女に…
今回のレオの考察はありすには当てはまらなかったりする
ポールシフトといいex世界の人類はあまりにもやらかし過ぎてて辛い
ex/recordの追加ルートはなんだと思います?
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レオルート
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自鯖エルキドゥ
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ccc関連
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その他新規ルート