fate/extra melt blossom 作:もっこもこの埃
no name
★★★★
四回戦 一日目
朝早く、自分は保健室へと足を運んでいた
昨晩の出来事のあと、気を失っていた遠坂凛を保健室に運んだから、その様子見のために
「桜?」
扉を開け、声をかけるが返答はなく姿も見当たらない
どこか出ているのだろうか
まぁ、桜に用がある訳ではないから構わないが
奥のベットに寝かされた少女に目を向ける
少女は静かに寝息を立てている
良かった、無事なようだ
令呪二つ、彼女を助けるために消費した
もう令呪は使えない
残り一つを消費すれば自分はマスターとしての資格を失う
後悔はない、間違っているとも思ってはいない
ただ…
「ごめん、メルト」
「…なに、急に。
何に対しての謝罪なわけ?気味が悪いのだけど」
首を傾げ、怪訝な表情を浮かべるメルトリリス
「また、付き合わせてしまった。
令呪はもう使えない、だから…」
また、負担をかけてしまう
だから、ちゃんと謝っておかなければ
「そうね、ホント世話が焼けるわね。けど…まぁいいわ、貴方のそういう所はよく知ってるし。そもそも、令呪なんてハナから必要ないのよ、私たちには。
そうでしょ、白野?」
メルトリリスはいつも通りの不敵な笑みを浮かべてそう答える
令呪はマスターにとっての切り札であると同時に命綱であり、失ってしまえばそこで終わり。
だから、皆基本的に令呪を使用することはない。
それを考えれば確かにあっても無くてもそう違いはないのかもしれない
「そうだね。ありがとう、メルト」
そう返すと、メルトリリスは少しこちらを見つめ姿を消した
どうやら、凛が起きたようだ
「凛。大丈夫か?」
「…ん、…っ!あんたっ!」
目を覚ましこちらを確認した凛は、起き上がり詰め寄ってくる
「あんた、なんてことしてんのよ!前にも言ったけど私たちは敵同士、それを助けるなんて。自分が何したか分かってる?」
そう声を荒らげる凛
開口一番怒鳴られてしまった
彼女のサーヴァントに忠告されてはいたが…
そんなにダメだっただろうか、令呪が無くなった自分はともかく凛は助かったのだし
「そういえば…ちょっと、手貸して!」
自分の左手を取り一瞬目を見開いて、再びこちらに目を向ける。
左手の甲には一画の令呪が残されて
「やっぱり、使ってる。
他人のために令呪を使うなんて、それも二つも…
ほんっとに何考えてんのよあんたっ!」
「令呪は…まぁ、でも凛を助けられた」
これでも一応考えた上助けたのだ
メルトリリスにも許しはもらった
令呪二つよりも凛を助けることを自分は選んだ
「っ…そうね。えぇ、そう助けられたわ。
実際あの場を切り抜ける策はなかったし、仮に切り抜けたとしても無事じゃ済まなかったでしょうしね。
だから、その…助かったわ、ありがとう。
でもっ!それとこれとは別よ、いくらなんでも無茶しすぎ!下手したら令呪どころかあんたも死ぬことになってたって分かってる?」
「はい。反省してます」
実際、凛の言う通りギリギリだった
ランサーがいなければ一緒に死んでただろう
そういえば…
「凛はこれからどうする…というよりどうなるんだ?サーヴァントがいなくなっても別にあの決闘に負けたわけじゃないし」
「あぁ、それは」
凛は手を前に出して見せてくる
その手には灰色になった令呪が残されていた
「これは…?」
「あんたの言う通り、私は勝敗が決まる前に決戦場を出た、だから令呪はそのまま、でも勝利してない以上もう対戦を組まれることもない。
…ようするに、私は聖杯戦争のルールから抜けたイレギュラーってこと」
なるほど…?
「そういえば…あんたどうやってあそこに入ってきたわけ?決戦場には強力なファイヤーウォールが張られてるから、いくら令呪があっても入るどころか見ることも出来ないはずだけど?」
「それは」
あの日、視聴覚室で起きたことを説明する
ユリウスが何か細工していた映写機にふれた拍子に決戦場の映像が映し出されたこと…
「だったらなんで…いや、そういえばアンタ…」
凛は信じられないものでも見たかのようにこちらを見つめた後、すぐに顔を逸らして少しの間何かブツブツと呟いて
「ゴホンッ…まぁ、とりあえずその辺はいいわ。
それよりも、一応言っておくけど助けてもらったことには感謝するけど、仲良しこよしって訳じゃないから。
おかげでこっちの計画は台無しなんだから」
そう言って、こちらを睨みつける凛。
そんな中で、無機質なアラームが響く
対戦相手の発表を告げる通知
次の対戦相手が決まったらしい
「行ってきたら?私はもう少し休ませてもらうから」
そう凛に急かされ、保健室を後にしようとすると
ふと、背中から声をかけられる
「そういえばあなた、トワイス・ピースマンって知ってる?」
トワイス…?
有名な人なのだろうか?
「いや、知らないけど。どうかしたのか?」
「べつに。あなたを見て思い出しただけ、知らないなら別にいいわ」
★★★★
2階の掲示板、これで四度目の発表
いい加減見慣れた対戦相手の発表、ただ…
今回は少しだけ違った
いつも通り白い紙に書かれた名前
けれど名前は自分の名前一つしかない
対戦相手の名前が書かれていない
「何よコレ。対戦相手が決まったんじゃなかったわけ?」
隣でメルトリリスがボヤく
いったいこれはどういうことだろうか
頭を悩ませていると、ちょうど良く言峰が通りかかったので尋ねてみる
「対戦相手の名前がないだと?
ふむ…残念だがこれは不具合ではない。君の今回の対戦は見ての通りだ」
「はぁ?それが書かれてないから聞いてるのだけど」
「私に言われてもな。そもそも、相手の名前など知ってどうするのかね?どうせ殺す相手なのだ、名前などどうでもよかろう?」
そんな言峰の答えに、メルトリリスは「まぁ、そうね」とあっさり納得して姿を消してしまった
しかし、不具合じゃないとすると対戦相手が細工したということだろうか
「なんにせよ、幸運を祈る。
君がいなくなれば大事な顧客が半減するのでね。
せいぜい努力することだ」
半減…
相変わらず誰も利用してないのか、
というよりもう一人はいったい誰なのだろうか
少しだけ親近感を覚えてしまう
★★★★
「で、なんでここにくるわけ?
無様な私を笑いものにしたいのかしら?いい趣味してるのね、あなた」
掲示板を確認したあと、再び保健室へと戻ってみると睨みつけながらそんなことを言われる
「いや、そういうわけじゃないんだが」
「はぁ…ま、いいわ。それにしても名前ねぇ、そんなことして何になるんだか」
名前を隠す理由…
余程の有名人で正体を知られて先手を打たれないように、とかだろうか
「さぁね。というか、それを言うならあなたこそ正体を隠してるんじゃない?実はムーンセルのファイアーウォールを掻い潜るような高度な魔術を使えるとんでもない魔術師だったり、ホントあなた一体何者?」
自分が何者か、
それは未だに分からないままで、
今の自分が求めるものと、本来の自分が求めていたものは同じではないだろう。
もしかしたら凛の言う通り実は凄腕の魔術師だったりするのだろうか
「なんて、それはないわね。うん、ないわ」
何か一人で勝手に納得して、失礼な結論を出している凛に若干の抗議の意を視線で訴えるが軽く流されてしまう
「なんにしても、こんな所で油売ってないでアリーナの探索でもしてきたら?相手が誰かなんてどの道近いうちに嫌でも知ることになるんだし、時間は無駄にしない方がいいわよ?」
そんな凛の言葉と同時に、ちょうど良く暗号鍵の生成を知らせる通知が入る。
凛の言う通り、今はとにかくやれることをするとしよう
そう思い、保健室を後にアリーナへと向かう
■令呪
マスターに与えられた3画の命令権。
使用することで魔法に近い芸当も可能な切り札であり、魔術師をマスターたらしめる命綱。すべて失えば失格となり敗者として消去される(条件次第で猶予は与えられる)
ex/recordの追加ルートはなんだと思います?
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レオルート
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自鯖エルキドゥ
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ccc関連
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その他新規ルート