fate/extra melt blossom   作:もっこもこの埃

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Another…if?

 

 

遠い空の上

 

宙の彼方から地球を眺めている

 

これが、こんなものが

 

私たちはこんなもののために…

 

違う…

 

違う、私は…私たちは

 

こんなもののために犠牲になった訳じゃない

 

これが人類の結論だと言うのなら、

 

それは間違いだ

 

認めない、認められるはずがない

 

こんなものを許せるはずがない

 

正さなければ…

 

誰かが、

 

誰かが、修正しなければ

 

でなければ我々は、

 

積み上げた犠牲の山は…

 

なんのために…

 

 

 

 

 

 

 

四回戦 三日目

 

 

 

欠けた夢を見ていたようだ

しかし…

ラニの話では電脳世界で夢を見ることはないらしい、

見るとしたら、それはサーヴァントの記憶で…

けれど、これはメルトリリスものとは違う

ならこれはいったい…

 

 

★★★★

 

 

 

「…アリーナを、ねぇ?」

 

保健室を訪れて、昨日の違和感について凛に話してみるが

 

「そんなことをしても意味ないし?慎重なのかと思ったけど、案外ドジっぽいわね」

 

「やっぱり特に意味は無いのか」

 

「暗号鍵も無事だったんでしょ、なら無いでしょうね。

まぁでも、気をつけなさい。一部だけとはいえアリーナを破壊、それも跡形もなく消し去るなんて余程の技術、もしくは力を持ってなきゃ出来っこないもの」

 

アリーナを破壊するほどの力…

以前ありすが呼び出したジャバウォックが頭に浮かぶ、けれどあの様子を見るともっとなにか特殊な力なような気がする

 

 

 

これといった情報もなく、保健室を後にし廊下を歩いていると、

 

「これはこれは、随分と考え込んでいるな?休憩がてらカレーパンでもどうだ?」

 

声の方へ顔を向けると、

言峰がこちらに向けて揚げパンを差し出していた

 

「どうも…ん、美味いなコレ」

 

受け取ったカレーパンを口に運ぶと、思いのほか美味しい

そう思い感想を伝えると、こちらに手を差し出す言峰が目に映る

 

「それはよかった。では300pptになります」

 

「金とるのか?これ」

 

「当然だろう、私は監督役…つまり公平な立場だ、君だけを優遇するわけにもいかない。なにより」

 

なにやら語り始める言峰の手に金を押し付け、言葉を遮るる。

まぁ、美味しかったからそれくらいはいいだろう

 

「…ところで、なんで急にカレーパンなんかを?」

 

「なに、昔作ったことがあってな。それなりに好評だったので購買部に提携を持ち掛けたのだ。とはいえ、これはあくまでも第一歩に過ぎん、崇高な目的のためのな」

 

目的…?

面倒な事じゃないだろうな

 

「安心しろ、きっと君も気に入る」

 

言峰はやけに自信ありげにそう告げる。

いったい何をしようと言うのか、というか自分に関係あることなのか、少し不安だ

…そういえば

 

「前から気になっていたんだが、なんで売店なんてやってるんだ?暇なのは分かるが、他にも色々あるだろうに」

 

「む?ああ…なに、簡単なことだ。それは売店員という役割が私にとって少しばかり思い出深いものだったと言うだけのことだ。それに君の言う通り、単に監督役をやっているよりかは面白みがあるしな」

 

なるほど…?

神父かと思っていたが、実は違うのかもしれない

いずれにせよ、こちらとしてはありがたいのだが

 

 

言峰と別れ、アリーナへと足を運ぶ

 

 

 

★★★★

 

 

 

四の月想海/一層

 

 

再びアリーナに訪れ、修練に励む

幾度かの戦闘の中、少し気になったことがありメルトリリスを眺めていると、

 

「…?どうかしたのかしら?」

 

こちらの視線に気付いたのかメルトリリスが声をかけてくる。

今まで何人かの英霊を見てきたが、メルトリリスと彼らには…というよりメルトリリスには他の誰とも違う点が一つある

 

「少し気になって…いや、聞いていいのか分からないんだが」

 

「なによ、言いたいことがあるなら言って」

 

「脚の装具、それを着けた状態でこんなに動けるなんていったいどれだけ訓練したんだ?」

 

装具を着けた状態で動き回るのはもちろん、あの装具はメルトリリスの体重に近い重さがある。そんなものを着けてああも軽やかに動き回れるなんて、自分じゃまるで想像もつかない

 

「別に、大したことじゃないわ。コレは私の一部なんだから。貴方だって自分の手足を動かすのに訓練なんてしてないでしょう?」

 

「それは、確かにそうかも?」

 

特に気にした様子も無くそう語るメルトリリス。

自身の一部…

長くその状態で過ごしたから、という訳ではないのだろう。

おそらく彼女は、初めからそういうものとして…

 

「そんなことより、相変わらず出てこないわね」

 

…そういえば、

メルトリリスの言う通り未だに対戦相手はその姿を見せない

 

「余程の臆病者ってわけ?」

 

臆病…

だとしても、どの道このまま日が進めば決戦場で自分と直接戦うことになるわけで、

なら以前戦った緑衣のアーチャーやアリスのように奇襲や罠を仕掛けてくると思うのだが、

そういったこともなく、ただ日が過ぎていっている

 

「ま、何にしても…ッ!?」

 

メルトリリスの声を遮るように、

アリーナに酷く不快な…まるで、

金属を抉るような音が響きわたる

 

「これは…」

 

「大人しいと思ったけど、随分派手にやってるみたいね。どうするの、白野。相手のことを知るチャンスかもしれないけれど?」

 

何も分からないまま、戦うことになるのは避けたい

 

「行こう、メルト」

 

音のした方向へと走る

 

 

音がしたと思わしき場所、アリーナの入り口付近に着くが、人の姿はない。

けれど、ここに来ていたのは確実だ。

アリーナの障壁に付けられた巨大な爪痕、およそ人を完全に包めるほどの大きな爪…間違いないコレはサーヴァントの仕業だ。

傷の付近に付いているのは錆、だろうか?

巨大な金属の爪を持ったサーヴァントなのだろうか…?

 

「遅かったみたいだ。これ以上は何も無さそうだし、今日は帰ろうか」

 

既に対戦相手はこちらが気付き近付いてくると考え、帰還したのだろう。

そう思いメルトリリスに声をかけるが、返事がなく振り返ると

 

「………」

 

壁に付けられた爪痕をジッと見つめているメルトリリス

まるで、信じられないものを見たかのように…

 

「メルト?どうかしたのか?」

 

もう一度、彼女に声をかける

 

「…別に、なんでもないわ。えぇ、行きましょう」

 

少しの間の後、メルトリリスはこちらを向き答える。

それを確認して、アリーナの帰還魔法陣に触れる

 

 

★★★★

 

★★★★

 

 

アリーナを出ていく白野の後ろ姿を眺め、再び残された爪痕に視線を向ける。

この爪痕には覚えがある、

もしそうだとしたら、白野の言っていたアリーナの通路が消滅したことも納得出来る。

あの娘なら、大した意味がなくてもやりかねない

 

「リップ…」

 

そんな名前を呟く

かつて同じ目的のために戦った姉妹、

もっとも、同じものから生み出されたと言うだけで実際に姉妹というわけでもないが。

こうして自分がいるのだから当然、彼女がいても…

 

「まさか…ね」

 

誰も居なくなったアリーナに少女の声が響く

ex/recordの追加ルートはなんだと思います?

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