fate/extra melt blossom   作:もっこもこの埃

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五回戦
夢/嘘


 

 

四回戦が終わった

 

終わりの鐘がなる

 

もう、

 

時間は残されていない

 

決断しなければ

 

夢から覚める、覚悟を…

 

 

 

 

五回戦 一日目

 

 

 

五回戦…

どうにかこうしてまた、次に進むことが出来た

手を貸してくれる凛、自分を信じて身を任せてくれるメルトリリスのためにも自分も気を引き締めなければ

 

 

二階掲示板にて対戦相手の発表を行います

 

 

いつも通りの通知に従い

掲示板の前へと足を運ぶ

 

これで何度目か、

見慣れた光景が視界に入る

いや、見るまでもない

既に理解した、今回の対戦相手が誰なのか

この場に来た瞬間、

重くのしかかるような空気

気配を感じさせず、佇んでいた男が今回の…

 

「ユリウス…」

 

「まだ生きていたとはな、案外やるものだ。

だが、それもこれで終わりだ。お前がいくら足掻いたところで結末は変わらない、聖杯を手にするのはレオだ。その事実が変わることは無い、絶対に」

 

そう言ってユリウスは立ち去っていく

知らず止めていた息を慌てて整える

最初に出会ってから随分と経つが、

やはり慣れない

他のマスターとは違う、無感情で冷たい目、他を圧倒する威圧感…

彼が今回の対戦相手、か

 

ひとまず凛に報告しに行こう

一縷の不安を抱えつつ、保健室へ足を進める

 

 

 

★★★★

 

 

 

「ふーん、そっか。ついに当たったのね…

まぁ、ここまで来たら当然っちゃ当然だけど。

ユリウス・ベルキスク・ハーウェイ、西欧財閥の掃討部隊…正真正銘本物の殺し屋、私を雇ってる連中もかなり殺られてるそうよ。わかってるとは思うけど今まで以上に手強い相手よ、気をつけて。私もできる限り協力するから」

 

そんな凛の言葉に少し安堵する

これまで以上の強敵だということは変わらない、

けれど彼女が手を貸してくれるというのはとても頼もしい

ただ、それにしても…

 

「あ、そうだ…はい、コレあげる。今回の支給品、まぁ上手く使いなさい」

 

凛から手渡されたアイテムを受け取り、

ありがとう、と礼を言う

これは…

 

ふと、横を見ると悲壮感漂う表情を浮かべながらこちらを見つめている桜と目が合う

 

「えっと…桜?」

 

「…え、あぁ…えっと、はい…頑張ってください…」

 

ああ…

なにか凄く心が痛む

 

視界の端に映るベッドは、遠坂凛の私物で囲まれて完全に彼女のテリトリーと化している

 

なにか世の中の不条理を目の当たりにした気がする

こんなことが許されるのか…

でも、すまない。自分にはどうすることも出来ない

頑張れ、桜

 

 

思いもよらぬ出来事で心を痛めながらも

保健室をあとにアリーナへと向かう

 

 

 

★★★★

 

 

 

五の月想海/一層

 

 

 

アリーナに入り進もうとすると、

メルトリリスが立ち止まって動こうとしない

 

「メルト?どうかしたのか?」

 

「…なんでもないわ、行きましょ」

 

どうもメルトリリスの様子がおかしい

どうかしたのだろうか

 

気になりつつもアリーナの通路を進む

 

 

少しして、

通路の先に人影が現れる

暗い影のような不気味な雰囲気

場を包む威圧感

 

「ユリウス…」

 

彼もアリーナに来ていたのか

しかし…

彼一人だけ?

辺りにサーヴァントの姿はない

 

「へぇ?サーヴァントも連れずにのこのこ現れるなんて随分と余裕なようね、それともわざわざ死にに来たのかしら」

 

「いやいや、それはこちらのセリフよ」

 

「っ…!?」

 

どこからともなく響いた声、

こちらが反応するよりもはやく、

メルトリリスがその場に倒れ込む

 

「慢心か、それとも…

なんにせよ、これではな」

 

アリーナに声が響く

なのに声の主はまるでその姿が見えない

ここには自分とメルトリリス、そしてユリウスしかいない

誰もいないはず…なのに

目の前に広がる現実が、その存在を明らかにする

 

「終わったか、行くぞ」

 

そう言い放ち立ち去ろうとするユリウスが、足を止める

 

「どうした、首でも刈るか?」

 

「いや…ふむ、妙な感触だが…まぁ、問題はない。

そこまでせずともいずれ死に至る」

 

姿なき暗殺者はそんな宣告を残し、

ユリウスと共に去っていく

 

「メルト!大丈夫か?」

 

「問題ないわ…っ」

 

メルトリリスの元に駆け寄ると、

彼女は力無く立ち上がる…しかし、すぐにまた倒れ込んでしまう

 

「なに…これ、魔力が…」

 

いずれ死に至る…

おそらく、あの言葉は嘘じゃない

とにかく一度校舎に戻らなければ

 

 

 

★★★★

 

 

 

★★★★

 

 

 

ユリウスのサーヴァントに襲われ、

あっさりと、無様に負けて

白野に連れられてマイルームに帰還した

 

身体が思うように動かない、

まるで他人に…本当に操り人形になったかのように

 

『慢心か、それとも…』

あの男が言うように集中出来ていないのも事実ではある

けれどきっと…

私がいくら警戒してもあの、完全に気配を消すスキルを破るのは無理

だから、結局は…

『怖いんでしょ?自分の正体を知られるのが』

わかってる

そんなこと…わかってる

今の私には無いもの、

かつての私が持っていたもの、

彼の隣に立つために、知らず封じこんだ力

私が私である証…

 

もう時間はない

 

夢は覚めて終わるもの

 

鏡を覆い隠した嘘は既に溶けて崩れる寸前

 

もう逃げられない

 

そう、逃げられない

 

だってあなたはそういうものだから

 

いくら現実から目を逸らして、必死に演じても

 

操り人形(マリオネット)は決して本物のお姫様にはなれない

 

どこまでいってもあなたは

 

どれだけ否定したところで私は結局

 

毒の怪物(メルトリリス)なのだから

 

ex/recordの追加ルートはなんだと思います?

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