fate/extra melt blossom   作:もっこもこの埃

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欠けた記憶

 

空が焼けている

 

家が溶けている

 

人は潰れている

 

路は途絶えている

 

これが戦いの源泉

これが再起の原風景

 

ここの地獄から「わたし」は生まれた

 

思い出すな/忘れるな

忘却は至上の救いである/最悪の罪である

忘れるな

 

これこそが人の本質なのだ

 

多くの苦しみ 多くの痛み

多くの死が

 

わたしの身体に魂に焼き付いた

 

認めない

許される筈がない

これだけの命がただ無意味に消えるなど

 

いつからかわたしの心は「それ」に魅入られていた

 

何故…わからない

しかしわたしの心は強い使命感に駆られる

 

穏やかな雨が焼けた身体をゆっくりと冷ましていく

じきにわたしも彼らと同じ様に

 

それでも…もし、

もしもう一度…

まだわたしに進む道が与えられたのなら

次こそは…

積み上げた犠牲に報いれる様…

 

だが、二度目は無い

そんな夢はありえない

 

ゆっくりと意識が遠のいていく

 

どうか忘れないでくれ

地獄から「わたし」は生まれた

その意味をどうか

忘れないでくれ

 

★★★★

 

四日目の朝

 

なにか…欠けた夢を見ていたようだ

 

「…白野」

 

声に答える様に身を起こすと、メルトリリスがこちらをジッと見ている

 

「えっと…どうかした?メルト」

 

「…別に、なんでもないわ。

あぁ、そう言えば一つ言う事があったわ。

貴方、戦闘の時一々口に出して支持しているでしょう?

声に出したら相手にバレるし戦闘中じゃ聞こえなかったりするのだし、わざわざ口に出さずに念話で指示したら?」

 

それは…そうだが

念話…と言われても自分にそんな事は出来ないのだが

 

「念話ってどうすればいいんだ?」

 

「どうって…

私に聞かないでくれる?私、魔術師じゃないし。

サーヴァントとしての機能の一部だから説明しろと言われても困るわ。そうね、適当にあの赤い女にでも聞いてみれば?」

 

赤い女…遠坂凛の事だろうか、

教えてくれるだろうか?

敵である自分にわざわざ指南するなんて、

そんな事するのは余程のお人好しか、絶対的な自信がある者くらいではないだろうか

 

「ま、別にこのままでもいいし。

そこまで気にしなくてもいいわよ?」

 

そうもいかない、

戦いのさなか後悔しても遅いのだから、どうにかして会得出来ないだろうか…

 

★★★★

 

念話…なにかマニュアル的な物がもしかしたら図書室に、いやそんな本が置いてるはずもない

どうしたものか…

 

そう言えば今朝のあの夢は取り戻せていない自分の記憶に関係があるのだろうか、あの光景はかつて自分が見たものなのか…いや、しかしあれは…まるで

 

そんな事を考えながら校舎を歩いていると、

見慣れた姿が目に映る

何か考え事でもしているのか、廊下で立ち止まっている人物

 

「…あまりやり過ぎないといいのですが、余計な藪をつついて面倒を起こされても困りますし…ん?おや」

 

多くのマスターの中で異彩を放つ彼はこちらに気づき顔を上げる

 

「やはりあなたも本戦に来ていたんですね。

言ったでしょう?あなたにはまた会えると。」

 

こちらに話しかけてくるレオ、

その隣には…

 

「?…あぁ、ガウェイン。挨拶を」

 

「従者のガウェインと申します。以後お見知りおきを。どうか、我が主の良き好敵手であらんことを」

 

ガウェインと呼ばれた青年は前に出てこちらに笑顔で頭を下げる。

間違いない、彼はサーヴァントだ。

身を包む甲冑、帯剣したその姿。

隠しもせず溢れ出る人を超えた圧倒的な力

何よりもレオは彼をガウェインと呼んだ

 

ガウェイン卿、かのアーサー王伝説に出てくる円卓の騎士の一人。名高き太陽の騎士ガウェイン、

彼が手にした聖剣は王の聖剣に匹敵すると言う。

 

レオは隠すことなくその名を呼んでいた

自らのサーヴァントの真名が敵にバレる事、それがなにを意味するのかレオが知らないとは思えない。

だからこそ…それは、絶対の自信の現れ

全てを明かした上で勝利する

それが彼にとって当然の日常なのだとしたら…

 

「それでは、失礼しますね。

どうかまた、お会い出来ることを願っています」

 

そう言って立ち去ろうとするレオ

ふと、自分はレオを呼び止める

 

「うん?なにか僕に用でも?」

 

「あ…えっと、レオは念話って知っているか?」

 

「?…えぇ、勿論。

声に頼らず、魔力を通して会話する術。

マスターとサーヴァントは戦闘中、基本念話を使ってやり取りする事になります、戦闘音や距離があったり等で声が届かない場合が多いので」

 

それが何か?とレオは首を傾げている

 

「コツとか…教えて貰えたり…しないだろうか」

 

「…はははっ、失礼。おかしな事を言いますね、僕とあなたは同じく聖杯を求め奪い合う敵同士、なのにその相手に教えを乞うと?」

 

勿論どうかしているのは分かっている

それでも手段を選んでいるような余裕は自分には無い

 

「…構いませんよ。教えたところで僕にこれといって不利益がある訳でもない、かと言って利益もない。しかし、仮初とはいえあなたとは友人関係を築いていましたからそのよしみです。…少し失礼しますね」

 

そう言ってレオがこちらに手を伸ばし、その手が自分の頬に触れる…パチリと静電気のような痛みが走る

 

<少し痛みましたか?一時的に僕とあなたの間に魔力のパスを通しました…いかがですか>

 

レオの声が頭に響く

しかし、レオは一切口を動かしていない

確かメルトリリスが霊体化した状態で話しかけてきた際も似たような感覚だっただろうか

 

<では、少し練習して見ましょうか>

 

★★★★

 

少しの間レオに教えられ何とかコツを掴んだような気がする

レオの手が離れる

 

「このくらいでいいでしょうか?

サーヴァントとは契約の際にパスが通っていますので同じ様な感覚で会話する事が出来ます。

では、これで。どうか、悔いのない戦いを」

 

「あぁ、ありがとう」

 

レオにお礼を言ってその場を後にする

途中遠坂凛とすれ違った際心底呆れた様な目で見られたような気がするがきっと気のせいだろう

 

せっかくだ、レオのサーヴァント、ガウェインについて図書室で調べてみるとしよう。

慎二のサーヴァントについてもなにか新しい発見があるかもしれない

 

★★★★

 

図書室でガウェイン卿に関する話が書かれた本を読んでいると、背後から話しかけられる

 

「あれ?こんな所で会うなんて奇遇だね。

なんて、嘘に決まってるじゃないか。

情報収集と言えば図書室で決まりだよ。だからもう対策済みさ。あの海賊女に関係する本はアリーナに隠しておいてあげたから、見たければ探してみれば?ま、君には見つけられないだろうけど。

ところで、君のサーヴァントは働くのになにを要求するんだい?やっぱりお金?そうだよねぇ!

まぁ、せいぜいあがくといいさ。あははははっ!!」

 

言うだけ言って慎二は去っていった

しかし…海賊と言っていたがいいのだろうか?

 

とりあえず慎二が隠したという本を探しにアリーナへと向かうとしよう、そのついで念話も試してみよう

 

★★★★

 

アリーナの扉の前に着くと携帯端末からアラームが響く

 

第二暗号鍵生成

第二層にて取得されたし

 

どうやら二つ目の暗号鍵が生成されたようだ

それに二つ目のアリーナも開放されたらしい

 

さて、慎二が隠したと言うアリーナが第二層だといいのだが

そう思いながらアリーナの扉を開く

ex/recordの追加ルートはなんだと思います?

  • レオルート
  • 自鯖エルキドゥ
  • ccc関連
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