トリニティ某所。
「サクラコ様さぁ、そろそろ友達作らない?」
「ぐふっ! い、いきなり何を言うんですかサクラさん。私には貴方という立派な友達が……」
「そうじゃなくて。私以外の友達言ってみてよ」
「えぇと、シスターフッドの皆さんとよくお話しています」
「それは業務連絡とかでしょ? それに、上司と部下の関係であって友達とは違うじゃん」
「ミネ団長やティーパーティーの方々とは交流が……」
「プライベートで遊んだ事ある?」
「す、少し前にウイさんともお話しましたよ」
「ウイちゃん怯えてたよね? 誤解は解けたの? 解けたとしても友達と言える程の関係はないでしょ?」
「う、うぅ……仕方ないでしょう。貴方と違って私は何故か避けられているのです。出来る限り笑顔で、優しくお声掛けしているつもりなのですが……」
「笑顔苦手だよねサクラコ様。ちょっとその笑顔してみてよ」
(ニッコリ)(暗黒微笑)
「あーダメだね。私今から拷問されるんだ……って諦観しちゃうレベル」
「そこまで言いますか……?」
「ごめんごめん、一旦表情は諦めよっか!」
「そんなに怖いでしょうか」
「感じ方は人それぞれだからね。話し方とかから改善しよ! やっぱり、親しみやすさが足りないんだよ」
「親しみやすさ、ですか。丁寧な口調は心掛けているのですが、駄目なのでしょうか?」
「真面目なのはいい事なんだけど、やっぱり堅苦しく感じるかな。もっと砕けた話し方してみるとか」
「えっと、急にそんな事言われても難しいじゃんね☆」
「咄嗟に思いついたと思うんだけど、声真似までされるとサクラコ様自身の言葉じゃないよ」
「ではどうすれば……」
「ふっふっふー、私に秘策あり! 今までの話は全て前置き、ただの雑談だよ」
「えっ、私は真面目だったのですが。サクラさん?」
「まーまー落ち着いて。これまでの経験と話し合いから、もうサクラコ様の顔は諦めてるし口調が変えられるとも思ってなかった! 本命は次!」
「サクラさん? 悪口だと思うのですが聞き間違いでしょうか。サクラさん?」
「まずは話を聞いて! あのね、サクラコ様の表情は終わってるし、真面目過ぎるけどそれはいいの。それがサクラコ様の魅力だし、シスターフッドの長として頑張ってる証拠だからね」
「サクラさん? 今なんと?」
「でも! そんなサクラコ様でも友達が出来る様に考えました。具体的には昨日の夜寝る前に二分くらい」
「サクラさん?」
「ズバリ! 挨拶だよサクラコちゃん!」
「さ、サクラさん……」
「あ、ごめんごめん、つい。トリニティの皆は、サクラコ様から『おはようございます』って言われたら、もう朝日は拝めないんだな……って思うし、『ごきげんよう』って言われたらもう二度と笑えなくなるんだな……って思うの」
「サクラさん? 流石にそこまでではないと思いますよ?」
「だからね、もっといい挨拶があれば多少は会話も出来るのかなって思うんだ」
「色々言いたい事はありますが、なるほど。では、その挨拶というのは……?」
「え、考えてないよ」
「サクラさん? 何故あんなに自信満々だったのですか?」
「それはサクラコ様が考えないと。何でも人に頼るのはダメだよ」
「貴方が言い出したのですが。新しい挨拶ですか、難しいですね……」
「キャッチーなら何でもいいと思うよ。親しみやすさを与えることが出来ればそれで成功なんだから」
「ううん……わ、わっぴ〜! ……とか」
パシャ、ポチポチ
「待ってくださいサクラさん。なんで撮ったのですか消してください」
『シスターフッド各位。
本日より、挨拶を全て『わっぴ〜』で統一する。これはサクラコ様発案の挨拶である。
世界平和や私達の幸福を願う意味が込められている。この挨拶が広がることによってトリニティが、そしていずれはキヴォトス全体が挨拶によって繋がり、一丸となる事で平穏な日々が続く様にというのがサクラコ様の想いである。
今後どういった場面であれ、基本的には『わっぴ〜』を使う様に。
本日も祝福があらんことを。わっぴ〜』
「サクラさん? 何故このような事を送っているのですかサクラさん? 私は一切そのような意図は無かったのですが。今すぐ撤回してください。いえ、私から撤回します」
「させると思う? その反応は予想してたからね、ちょっと強引だけどサクラコ様の携帯は盗らせて貰うよ」
「いつの間に……貴方の身体能力は知っていますが、何故今本気を出しているのですか。返してください、このままでは皆さんに誤解されてしまいます」
「あのねサクラコ様。友達が欲しいんでしょ? ならこのくらいはしないと、いつまで経っても怖いイメージが払拭出来ないよ? これが広まったら、挨拶するだけで親しみやすさをアピール出来るでしょ?」
「そうかもしれませんが……貴方がいますし、そこまで焦る必要はないでしょう? 間違った認識のまま私の考えた挨拶が広まってしまうのは避けたいですし、普通に恥ずかしいのでやめていただきたいのですが」
「えー、いいじゃんわっぴ〜。可愛いよ? それに、サクラコ様に私以外に仲良い子を作って欲しいのは本気だよ? 鏡の前で一人でぶつぶつ言いながら表情の練習してたの知ってるからね?」
「なっ、何故それを!? わ、私はただ、サクラさんが私のことを心配していたので、普通に交流出来る所を見せることで安心してもらおうと考えていただけです。確かに友達が欲しいとは思っていますが、サクラさんがいるだけで十分です」
「サクラコちゃん……でも、休日に私と都合が合わなくて一緒にいられない時、一人で暇すぎて仕事してるんでしょ? やっぱり友達は作った方がいいよ」
「うっ……」
「だから、人との交流を深める第一歩になるわっぴ〜は訂正禁止! 分かってくれるなら携帯返すよ」
「そこまで言うのなら分かりました。少し恥ずかしいですが、頑張ってみます」
「その意気だよ! ……まぁシスターフッドの子達となら普通に仲良くなれると思うけど、空回ってるの可愛いから黙っとこ」
その後、一部の間でわっぴ〜は流行ったものの、サクラコ様が笑顔でわっぴ〜しても怯えられる事は変わらず、友達は出来なかった。しかしシスターフッドの子達からの尊敬の念と交流は深まったので良しとする。なお、自然な笑顔のわっぴ〜の写真はただ可愛かったから記念に撮っただけであり、こっそりとシスターフッドのサクラコ様ファンクラブに売られるという事はなかった。そのような事実は確認出来てない。
サクラコ様……サクラが唯一無二の親友。見た目なのか表情なのか、怖がられる事が多い。よくサクラが対策を考えてくるが、基本ふざけているので何も解決しない。怖がられている理由の一端がサクラの面白半分の発言に尾が付き翼が生え飛び立った噂にあるとは本人も思っていない。怖がられているのは基本的に誤解のせいなので、シスターフッドの皆からは慕われている。とても真面目だが、天然系なのでたまに突飛な事をしてサクラが笑い死ぬ。友達第一候補はミネ団長だが、共に忙しく中々時間が取れない。シスターフッドのリーダーになって以降、サクラがちゃん呼びから様呼びになった事を少し寂しく思っている。
話の前後を考えずに書くとなんか色々違和感出てきて難しいね。ノリだけで書いたし短いけどせっかくだし供養。わっぴ〜で埋めつくしたい。キサキで石ないなってるから復刻待ちになる可能性大。課金する金がちょっとなくてぇ……。