止めようかと思いましたが、これは趣味と息抜きの二次創作なのでそのままにしました。よろしくお願いします。
エリア5番、そこへと向かう途中から爆発音が聞こえてきたので嫌な予感がしていたが、どうやらそれは当たっていたらしい。
地面を何かが掘り進んで来ると、その直後に群青色の外殻を持つ存在が飛び出して来た。
砕竜──ブラキディオスが現れたのだ。
「グルルル……ッ!? ガアアアアアアア!!」
俺と目が合うと、ブラキディオスは両方の拳の様な前腕を舐め、緑色の粘液を纏わせて咆哮を放った。その目を見るに、完全に殺しに来ているようだ。
ブラキディオス……懐かしいな……厄介だったよ、お前の粘菌は。だから、洗うね?
距離を詰めようと走ってくるブラキディオスの前腕目掛け、チャージの終えた水流ブレスを放つ。
「グルルッ──ガアアッ!?」
咄嗟に前腕を掲げてガードするブラキディオスだったが、水流ブレスはそのまま粘菌を洗い流し、さらに腕甲を破壊したのだった。
咄嗟に前に出したってことは、その腕が利き腕だな? これで弱体化した訳だが……まだやるか?
「……ッガアアアアアアア!!!」
ボロボロになり、粘菌の洗い落とされた右前腕を見て、一瞬戸惑った様子を見せるブラキディオス。しかし、その闘志は砕けていないようで、興奮し粘菌を活性化させながら突撃して来た。
砕けた前腕を捨てる気で盾にして駆けるブラキディオス。
お望み通りにと水流ブレスを放つが、ブラキディオスは見事なステップでそれを避け、硬直している俺目掛けて飛び掛かってきた。
まったく嫌になるね、賢いモンスターってのはさぁ!
水流ブレスの角度を変えて、その反動を利用しながら転がり回避する。
直後、俺のいた位置にブラキディオスが拳を叩き付け、粘菌によって爆発した。
あの爆発は流石にくらったらマズイな。……やっぱ粘菌が厄介だな……よし、全部洗い流してやろう!
ブラキディオスの粘菌の出所である口目掛けて水流ブレスを放つが、クイックステップで避けられる。やはり水流ブレスは警戒されてしまったようだ。
そっちがクイックステップなら、こっちはスローステップだ。
水流ブレスをクイックステップで避けながら迫るブラキディオスに対抗し、緩急の付いたスローステップで動きを読ませず避け続ける。
その結果解ったのは、このブラキディオスが完全に右側をメインにして動いているというものだった。
「ガッゴアアッ!?」
つまり、
粘菌の付いていない右拳を掴み、肘に手を添えて、そのままハンドルを回すように捻る。バコッ! と小気味良い音が鳴った。
「──ッガアアアアアアア!?!?」
肘を捻り折るつもりだったが、なんと肩を外してしまったようだ。だが目的は達成したも同然だ。
俺は暴れ始めたブラキディオスから離れ、痛みに呻きながら睨みつけるそいつに向かって咆えた。
利き手が壊れたならお前の負けだ。とっとと出て行け!
「グルルルッ──ガアアアアアアアアアアアア!!!!」
片腕が使えないと言うのに、尚もブラキディオスは抵抗を続けるかのように吼え返してきた。
は? 何でまだ戦うんだよ! 肩が外れても治せる──どうやって? 誰が治すんだ? あいつは怪我を治す方法を知らないのに?
そこで俺は、モンスターの怪我に対する認識に
そう考えれば、思い当たる節があった。ロアルドロス亜種の存在だ。
やつとの戦いは、最初は普通の縄張り争いだった。それが変わったのは、あいつの下顎を砕いた後からだった。
……野生の世界で下顎が砕ける重傷を負ったら、後は死を待つしか無い。……たとえ治るとしても、それは安静に出来る縄張りがあってこその行動だ。
…………だが、その縄張りは俺が支配していた。
……もしかして俺は……やり過ぎていた?
死に物狂いで殴り掛かって来るブラキディオスを見て、俺は巫山戯た事を考えてしまった。
意識が逸れたことを感じたのだろう。ブラキディオスは更に怒りだし、怒号をぶつけて来た。
ッ……考えるのは後で出来る。今は……
右腕を引き摺りながら駆けるブラキディオスに向けて、水流ブレスを放つ。
当然避けられるが、想定内だ。俺は水流ブレスを無理やりずらし、ブラキディオスの左腕を撃ち砕いた。
「ッガアアアアッ!?」
痛みに悶え後退るブラキディオス。
俺は完全勝利の為に、ブレスを無理矢理曲げた所為で切れた口の痛みを堪え、更に水流ブレスを放ちブラキディオスの突き出した角を破壊した。これでもう粘菌は使えない。
両腕を破壊され、角を砕かれたブラキディオスは尚も抵抗を続ける。残った武器である尻尾を振り被り、叩き付けてきたのだ。
その行動が、ブラキディオスに致命の隙を生み出した。
粘菌が無ければ恐れる必要も無い。
叩き付けられた尻尾からブラキディオスの体を駆け上がり、角と下顎を掴み、抉じ開ける。
「ガアアッ……!? ガアアアアアアア!!!?」
両腕が壊れ、伸し掛かられたブラキディオスに禄な抵抗はできない。
俺は残りの全ての水をチャージし、ブラキディオスの口内目掛けて水流ブレスを放った。
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■オマケのボツネタ
■粘菌無しブラキディオス転生。
【テーマ】
・孵る前に親が死んで粘菌を授与されなかったブラキディオスに転生した主人公が己の力のみorニトロダケと火薬草を混ぜた唾液の疑似粘菌で頑張るバトル物語。
【没理由】
・もうありそうだから。