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モンハンワイルズやりたい。本体無い。たしけて。
「うわぁあああっ!? 止めろ! 降ろせぇ~~!!」
今日も俺を狩りに現れたハンター達
その一人をアシカショーのボールの如く跳ね上げて弄びながら、呻く他のハンター達を尻目に考えにふける。
ここ最近どうにも落ち着かない。例えるなら、欲しいものが届くまでの待ち遠しい時間と言うか、嫌な事が起きる時間が迫る時の焦燥と言うか……思い当たる節があるから余計にね。
とは言えだ。待ち遠しい方は問題ないし、焦燥の方は俺には関係無いから良いか。……なんか古龍の気配が強くなってるけども。
「オエ……吐きそう──ぎゃああああ!?」
不穏な事を呟くボールをブレスで飛ばす。
そのまま伸びてるハンター達へぶつかると、何処からともなくネコタクが現れてハンター達を回収して行く。
会釈するアイルー達に手を振り挨拶を返すと、俺は古龍について考えた。
何日か前、海底から強い古龍の気配が現れた。時期とかを考えると、あれが皇海龍ナバルデウス亜種の気配だったんだろう。
孤島を僅かに揺らし、地鳴りと勘違いする程の咆哮を轟かせたそいつは、その後の静寂から読み取るに、何の問題もなくハンターちゃんに討ち取られた様子。
これでここらに現れる古龍は
そして、そいつと俺には何の関係も無い。少し実力に不安はあるものの、後はハンターちゃんに任せおけば平穏な生活が手に入る。遊び相手も来るようになったしな。
──……だってのにさ、何で寒気がするんだろうな。
頭を過る嫌な予感を振り捨て、俺は巣に帰る事にした。
それから二日後の夜、リオレイアの争う声に様子を見に来たら、なんと桜火竜とハンターちゃんが戦っていた。
ハンターちゃん装備はボロスXにディアブロス亜種のランス。防御と攻撃を重視している様だ。
G級の桜火竜を相手にハンターちゃんの顔に怯えは無く、問題なく戦えている様だ。
その時にハンターちゃんはランスの盾を構えて突撃するという、狩技の様なものを使い始めてビビった。何処で覚えたんだそれ?
その後もハンターちゃんは危なげなく戦い、桜火竜を狩猟した。番の蒼火竜が様子を見に来ない事を訝しんで様子を見に来たが……なんだ、別個体だったか。
「大水獣……いい夜ね」
「相変わらずデカイっチャ」
「グッドイブニングンバ!」
こんばんわハンターちゃん達。その王冠……うん、かわいいね。
挨拶されたので返事をする。俺の微妙な表情に訝しんだハンターちゃんだが、どうやら舐められていると勘違いしたらしく、ムッとした表情で目を合わせてきた。
「私も強くなったから、覚悟しといて」
「そうっチャ! オレチャマ達も強くなったっチャ!」
「ベリーストロングっンバ!」
そう言って、ハンターちゃん達は闘志をぶつけて来る。
思った以上に強い闘気に当てられ、思わず闘争本能が滾る。
「ッ……!」
「ンチャ~……!」
「ンバ~……!」
お互いに闘気をぶつけながら睨み合う。
そして、僅かに震えるハンターちゃんに向かって「楽しみにしている」と文字を書いて伝えると、俺は巣へと帰った。
今まで遠慮がちだったり、戦う意思を見せなかったハンターちゃんが、自らの明確な意思を持って挑戦状を叩きつけてきた。
ぶつかり合う日は近い。
■
あれから暫くした後。孤島に現れたガノトトス亜種を捕食していると、何やら皇海龍と、これまた別の古龍の小さな気配を感知した。
放っておいてもよかったが、気配がゆっくりとだが此方に近付いて来ているので、そうもいかなくなった。
しかし、ふむ……これはもしや……。
もしも俺の想像通りなら、飯食ってる場合じゃないな。
俺は翠水竜の大トロを食べきると、一回海に入って水を補給。そして万全の状態で以って相手を迎え撃つ事にした。
孤島のエリア五番。そこで待っていると、ヘリオスZとそのランスを装備したモガのハンターちゃんと、アマツマガツチの太刀を背に、オトモと合わせ嵐天装備のユクモハンターちゃんが現れた。
やっぱりハンターちゃん達だったか……古龍の討伐を成した英雄! おめでとう!!
ナバルデウス亜種にアマツマガツチと言う、特級の古龍を討ち倒した二人を祝福する。
実際にこの世界で生きて来た身からすると、古龍とかいう化物相手に、オトモ付きとは言え人の身で討ち勝つとかマジヤバいよな……本当に人間?
そんなことを考える俺に、モガのハンターちゃんはランス構えると、誓いでもするかの様に言った。
「私は今日この場所で、あんたに──大水獣に挑戦するッ!」
「オイラもっチャ!」
「ワガハイもっンバ!」
「当然私も!」
「ゴエモンも行きますニャ」
「シチベエもお供しますニャ」
二人と四匹が武器を構える。しかし、どうも後一歩が足りず、その気になれない。
その原因であろう、
何故なら、俺は水属性が無効な上に吸収するからだ。武器の威力は分かるが、それをハンターちゃん達が知らないはずは無いはずだが……?
だがハンターちゃん達は、そんな俺に“舐めるな”と言うように説明を始めた。
「古龍の武器が、今作れる武器で一番攻擊力がある。それに、あんたは水を吸うと遅くなるから」
「これも他のハンター達が頑張って集めた情報だよ。身に覚えない? やたらと水冷弾を撃ってきたハンターのこと」
ユクモのハンターちゃんの言葉で思い出した。あの時は“何してんだアイツ”と無視し、仲間を蹂躙したうえで撃たれた分の水をブレスにして返した覚えがある。その時のハンターは、悔しさの奥に“勝ち”を見出した顔をしていたが。
……まさか……そうまでして俺のことを……?
この感情をなんと表現すればいいだろか。
気分を上げる様な、煽るように早鳴る
加速した血流が全身を巡り、何時でも全力が出せる様に身体が軽くなって行く。
跳ね上がる
笑顔に見えていた表情が、集中力の高まりによって徐々に無表情へと変化して行き、その細められた竜眼だけが煌々と喜色を表している。
………
そんな俺の思いに応えるかのように、ハンターちゃん達は目を見開き、牙を剥いて吼えた。
「あんたに──」
「君に──」
「「私達は、勝つ!!!」」
■
大水獣は、今まで無為にハンターを殺さない様に手加減していた。
それは己の安全や群の
ハンターとの戦いを“遊び”とする事で、その苛立ちを解消していたが、相手は命を取りに来ているのに此方は殺せないという釣り合いの取れていない状況に、無意識に負の感情が溜まり、限界値から溢れかけていたのだ。
そして今、その溜めに溜めた苛立ち・不安・負の意識に加えて、抑え続けていた大水獣の暴力性が、咆哮と成って喉から溢れ出す。
「
「ッ!」
「ミギャ~!?」
「ンバ~!?」
「ハアッ!! オオオオ!!」
「ギニャ~!?」
「ンニャ~!?」
放たれた大咆哮による衝撃波を、モガのハンターは盾で防ぎ、ユクモのハンターは衝撃波を切り裂いて大水獣へと突撃した。
吹き飛ぶオトモ達を気にする余裕のない程の圧力。その圧に絞り出されるように、ユクモのハンターは内心を独白する。
「初めて君の話を聞いた時からッ! 私は、君と戦ってみたかった!」
「
立ち上がり咆哮を轟かせた大水獣。その脚を太刀で斬りつけんと振るうが、大水獣は仰け反る様に倒れ、その勢いを利用し、尻尾で地面を利用した居合斬りの様な強烈な一撃を放つ。
ユクモのハンターは辛うじて尻尾に太刀を合わて凌ぐが、加速と重量の乗った一撃を流しきる事ができず地面を転がる。
「ッ! ハハッ……今の攻撃──君も本気なんだね!」
「上等ぉ~!!」
背中を見せる大水獣に向かって、モガのハンターが盾構えた状態で突撃する。
後にシールドアサルト──とある地方ではシールドチャージ──と呼ばれるその技は、盾によりガードをしながら相手に突撃するというもの。モガのハンターは、大水獣のブレスを考慮してこの技を使ったのだ。
「
しかし、今回の大水獣は本気だ。
前脚を地面に叩き付けてめり込ませると、それを軸に飛び半回転。突撃してくるモガのハンターへ顔を向け、水流ブレスを放つ。
「ぐぅッ──オオオオ!!」
モガのハンターは、大水獣の水流ブレスを真正面から受け止め、更にジワジワと前進して来ている。
「流石ぁ!」
「オオオ──お、うわあっ!?」
「ああ! それずるいっ!」
モガのハンターがブレスを受け止めている内に、ユクモのハンターは大水獣へと向けて駆け出した。
それを見て大水獣は、水流ブレスの着弾位置を盾の隅へとずらした。強力な力の位置が、中心から隅へと急に変えられた。その結果、モガのハンターは水流ブレスをまともにくらい、流されてしまう。
目標を失った水流ブレスは、そのまま後方にある岩壁へと着弾。岩壁に見事な一本線を刻んだ。
「嵐龍みたい! 良いね!」
「旦那を虜にしちゃいましたニャ」
「勝つまで続くやつですニャ。同情しますニャ」
そうしてオトモのゴエモンとシチベエに同情を向けられ大水獣が困惑しているうちに、戦いは本格的になって行く。
「すごい、すごいよ! 全然斬れないッ! 楽しい!」
「
ユクモのハンターが振るう、太刀による剣撃や剣舞。それに大水獣は鉤爪を合わせ凌いだり、鱗の表面で
力なら大水獣が上だが、技に於いてはほぼ互角。しかし、大水獣にはブレスがある。
「
「させませんニャ!」
「無視は困るニャ」
だがそれを許すオトモ達ではない。
ブレスを放とうとする大水獣の顔目掛けてゴエモンがブーメランを投擲し、意識のそれた隙に、シチベエが前脚の爪の隙間へ刃を捩じ込もうと突っ込んで来る。
「
「うぎゃッ、新技ッ!?」
「びしょ濡れですニャ」
「仕切り直しになったニャ」
それを大水獣は、ただ水を吐き掛けるという手段で回避した。
殆どダメージもなく怯むだけの、散弾の様な水ブレス。しかし僅かな間だけでも相手を水やられにし、濡れた重みにより動きに負荷をかけてスタミナの回復を阻害するその技は、今この状況に於いては有利に働いた。
「あ、ヤバッ!?」
「
ユクモのハンターが怯んだその隙にブレスのチャージを終えた大水獣。
ユクモのハンターは間に合わないと即座に判断し、太刀を盾として構え、ブレスを凌ごうとする。
そして放たれた水流ブレスはユクモのハンターを撃ち飛ばす事はなく、硬質な音を響かせるだけに終わった。
「ごめん、待たせた!」
「待ってた!」
ユクモのハンターと大水獣の間に、回復を済ませたモガのハンターが盾をねじ込んだのだ。
「
しかし、大水獣はその状況すら利用する。
上体を起こしてブレスの射角を真下に向け、盾を傘にせざるを得なくさせる。
「ぐぬぬぬっ!」
「なにするつもり!?」
二人で盾を支える中、ユクモのハンターがそう叫ぶ。
その返答をするかのようにブレスが一瞬止むと、次の瞬間、大水獣は盾ごと押し潰す勢いで前脚を振り下ろした。
「重ッ!?」
「潰される~!?」
片脚の力と重量だけとは言え、このままではハンター達はやられてしまう。
ハンター達の腕は震え、ついに膝をついてしまった。
「コブンを助けるっチャ!」
「レスキューっンバ!」
「旦那ァ~!」
「今助けるニャ!」
ハンター達のオトモがそれぞれの相方を助けようとブーメランを投げ、武器を掲げて飛び掛かる。
「
「「「「ギニャー!?」」」」
しかし、大水獣が薙ぎ払うように放ったブレスによって、オトモ達はダウンしてしまう。
だがしかし、ブレスを放つ際に生じた隙に、ハンター達は打開策を見出した。
「合図を出したら逃げて!」
「──分かった!」
「──……今!」
モガのハンターの言葉に、彼女が諦めていないことを目で見て理解したユクモのハンター。
そして出された合図に従い盾から手を離し、大地を転がり距離を取る。
「先輩が教えてくれて、あんたが見せた技でッ!」
「
そこでユクモのハンターが見たものは、タンジアのG級ハンターによってもたらされた大水獣との鍔迫り合いに対する情報と、モガのハンターがその身を以って味わった力の使い方だった。
モガのハンターは右手の盾を傾ける事で大水獣の力を利用し、自身を攻撃の範囲外へとずらしたのだ。
そして盾を捨てる事で、大水獣は自らの力に引っ張られて致命的な隙を晒す。
自ら勝ち取ったチャンスを掴むべく、モガのハンターはランスを両手で握り締めると、大水獣へと切っ先を突き上げる。
「ハアアアア!!」
「
モガのハンターが出せる全力の突き。
切っ先は大水獣の鬣へと突き刺さり、武器からあふれた水は吸収され、大水獣への重しとなる。
普段は片手で振るうランスを両手で扱った事により、モガのハンターは確かな手応えを感じた。
「もう一発!」
「
モガのハンターが放つ二撃目を、大水獣は体を捻って避ける。そして距離を取ったその場所で、ユクモのハンターがいない事に気付く。
「
僅かに気配の揺れを感じ、大水獣は後方へ向き直る。
すると、今まで気配を隠していたユクモのハンターが、抜刀の姿勢で側にいた。
「隙ありぃ!!」
ユクモのハンターが、ギリギリと音が聞こえる程に抑えつけた親指で鍔を弾き飛ばす。
バキンッ! と響く金属音。弾丸の様に弾かれた太刀が、鞘のレールに従い射出される。
その柄を、弓の様に引き絞られていた右手が追いかけ、掴み、刃を加速させる。
切っ先が掠れて見える程に速い一太刀。大水獣の脳内であらゆる選択が浮かぶ前から消えてゆく。
そして大水獣が選んだ対策は、至極単純なものだった。
(己の肉体を信じて受け止めるッ!!)
矜持を守る為、思考がそれらしい単語を並べて格好を付ける。
実際は受け止めるしか選択肢がなかったが、大水獣からすれば“これしかない”と“これを選んだ”では結果に大きな違いが出ると考えていた。
実際、その考えは間違っていなかった。
大水獣が刃を受け止める為、振り切られる前の太刀へ全力の拳を叩き付ける。
金属同士が激突したと聞き違える程に硬質な衝突音。盾を回収して駆け出したモガのハンターは異様な雰囲気を感じて足を止め、オトモ達は思わず耳を塞いだ。
そんなモガのハンターの目の前に、血の付いた黄色い鱗が飛んで来た。
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■オマケ:ボツネタ
■古喰らうイビルジョー
【構想】
・イビルジョーが常にエネルギー不足なら、高エネルギーの古龍食えば良いんじゃね?
・飢えすぎず安定したイビルジョー良くね。
・無限のエネルギー求めてあそこに乱入するのいけるかも。
■あらすじモドキ
・イビルジョーに転生してパニクった主人公の脳内に電流が走る。
・古龍食えば飢えないんじゃね?
・実際に食ってみた。
■ボツ理由
ワ イ ル ズ や れ な い か ら ! ! ! ! !