閃光のリベリオン   作:塩焼きイワシ

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番外編 結成!特殊警察 そして…

 帝都のメインストリートを歩く。今まで辺境で海賊たち相手に戦ってきた俺━━海の男ウェイブ。俺は初めて帝都の地面を踏みしめた。

 俺が働いていた港町も賑わっていたが、やはり帝都は賑わい方も違う。

 より大勢の人々でごった返す帝都は、帝国の繁栄を象徴している様だ。

「服、キメてきてよかったぜ」

 母ちゃんの言う通りだったな。俺は帝都の華やかさに負けない様に、地元で流行りのファッションで服装を固めた。田舎のだけど。

 でも大好評だった。地元のガキ共には大絶賛されたしな。

 しかし、こう、何だろう。なんとなくだが、視線が痛い。チクチクと突き刺さる様な視線が俺の背中を差す。何か作法でも間違っているのだろうか。

 いや、俺も海の男。これくらいじゃめげないぜ!

「よし、行くか」

 気合いを声に出して自分を鼓舞する。

 これから俺は帝都で働くことになる。何でも、帝具使いだけを集めた治安維持部隊を結成するらしい。それを提案したのはエスデスっていう将軍様だ。

 名前だけは俺の田舎にも轟いていた。帝国最強と名高いドSの将軍。そんな人の下でこれから働くのだ。緊張しない訳がない。

 ……いろんな意味で。

「……やってけるかな、俺」

 気合いを入れたばかりなのに、気持ちが萎んでしまった。これじゃあいかんな。

 俺は両頬をはたいて自分を律し、帝都の中心……召集場所へと向かった。

 

 

 

 門兵に許可証を見せて、皇居へと入る。だだっ広い庭を抜けて屋敷の中に入り、集合場所である会議室へ向かう。

 途中道に迷ったりしたが、無事たどり着けた。やたら広いんだよなぁ。さすが帝都。

 俺は会議室と書いてあることを確認し、両開きの扉を開く。

 こういうのは第一印象が大事だ。元気にいくぜ!

「こんにちは! 帝国海軍から来たウェイブです!」

 中にまだ誰もいなかった場合のことを考えてなかったが、それならそれでいいだろう。入ってきた人に挨拶をすればいい。そう思っていたが、杞憂だった。

 いた。何かいた。いや、失礼だよな。何かって言うのは。人だ、人。

 でもそう思うのも許してほしい。だって入った部屋にいたのは、覆面を被った拷問官の様な出で立ちの人だったのだから。

 殺風景なそれなりの広さの部屋に机と、召集された人数分……すなわち六人分の椅子がある。その一つ。一番端の席にその人が座っていた。

 身長は二メートル近くあるだろうか。縦の幅に加え横幅もあるので威圧感が半端ない。しかも覆面。口元に付いたたぶん呼吸用の穴から、「シュコォォ」という音を響かせている。こっちも怖い。

 俺はゆっくりと後退りをして、もう一度この場所の名前を確認する。

 一応、一応な。部屋もそれっぽいしさっきも見たけど一応。もしかしたらもしかすると拷問官の待機室かもしれない。

 駄目だ。やっぱり合ってる。会議室だ。ってことはあの人同僚!? きょうび海賊だってもっと普通の格好してるわ!

「し、失礼しまーす」

 とにかく、当たらず触らず刺激せず、だ。俺は覆面と対角線の椅子に座る。が。

 何故か覆面さんは俺のことをガン見。何故だっ!? 最初のアレが気に障ったのか!? ごめんなさい、ごめんなさい!

 心の中で謝りつつ、別の同僚を心待ちにする。早くこの空気をなんとかしてくれ……。

 俺の願いが通じたのか、蝶番を軋ませて扉が開く。入ってきたのは、俺よりも若い女の子だった。

 黒髪黒目。黒髪も珍しい━━俺もそうだが━━が黒目の人間も珍しい。

 女の子はどこかの学校の制服みたいな服を着ていて、手には刀。背中が反り返っているのを見る限り、東方刀というやつだろう。切れ味が素晴らしく、帝国の剣より切れるらしい。

 さっそく声をかけよう。第一印象が大事だ。

「よぉ、俺はウェイブっていうんだ。よろしくな」

「……クロメ」

 部屋に入り、俺の目の前の席に座った女の子は淡白に答える。クロメというらしい。

 クロメは刀を机に立て掛け懐から袋を取り出した。俺がいぶかしんでいることなど全く気にせず、袋を開け中身を頬張る。

 お菓子だ。間違いない。袋にもしっかり「クロメのおかし」と書いてある。

 クロメはそのお菓子を一心不乱に口へ運ぶ。なんつーか、勢いがすごい。

「なあ、そのお菓子って」

 俺が袋を指で差すと、クロメはハッとした様にお菓子を両腕で庇った。

「このお菓子はあげない」

 この子すごい食い意地張ってる! 目が本気だ。一欠片ほどもやるものかと目が語っている。

「い、いや、俺は別に欲しい訳じゃなくてだな」

「この世のお菓子はすべてわたしのもの。あなたにはあげない」

 前言撤回。全然普通の女の子じゃない。むしろ濃いよ。全世界のお菓子は自分のものとか豪語するなんて、一体なんなんだ?

「ゴメンナサイ」

 俺は肩を落として机に突っ伏した。もうやだ。

 覆面さんはやっぱり俺のこと凝視してるし、クロメさんは変わらずお菓子を頬張る。泣きそう。泣きそうだよ、母ちゃん。

 そんな俺の荒波に揉まれる心など露知らず、またもや蝶番が音を鳴らす。

 一応振り向くと、またもや女の子だった。

「帝都警備隊所属━━じゃなかった。元、帝都警備隊、セリューです。よろしくお願いします!」

 明るい栗色のポニーテールを揺らし、ビシッと敬礼する女の子……セリュー。歳は俺と同じくらいか? まだあどけなさの残る顔だが、瞳に灯る真っ直ぐな光には好感が持てる。今度はまともそうだ。

 セリューは敬礼を解くと、足下で同じ様に敬礼している白い犬の様な生き物を抱き上げた。

「この子はコロちゃん。私の帝具です。コロちゃん共々よろしくお願いしますねー」

 にっこりと笑うセリュー。俺は彼女の笑顔がとても輝いて見えた。だってようやくまともなやつだぜ!?

「よろしく、ウェイブだ。これから仲良くやろうぜ」

 俺は立ち上がって握手を求める。が、

「な、ナカ良くヤろうぜ……!? 破廉恥です!」

 セリューは顔を真っ赤にして俺の手を払った。

「無理です無理です! いくらイケメンでも無理です!」

「どう変換したらそうなるんだ!? 悪意を感じる!」

 前言撤回二回目。やっぱり濃かった。真面目そうなのに……いや、真面目ゆえか。

「ウェイブ、破廉恥」

「変態です、変態!」

 女子二人に責め立てられ、マイハートはブレイク寸前だよ。語彙が変になるほど傷付いたよ。

「ちょっとセリューちゃあん、アタシの登場のお膳立てはまだなのぉ?」

 そうこうしていると、開いた扉から何か入ってきた。

 フッサフサで刺々している髪。ただし濃い。

 ケッパケバのまつ毛。ただし濃い。

 高く整った鼻。ただし濃い。

 そして極めつけはひげ。濃い。

 とにかく濃い。

 もうお分かりだろうが、男だ。言葉使いは女だが、どう見ても男。いくらまつ毛をケバケバにしても歩き方を内股にしても、女の子らしい手つきで髪を撫でても男だ。

 顔の輪郭が太いし体つきもがっしりしている。

「あ、すみませんドクター・スタイリッシュ。私今セクハラを受けてまして……」

「ご、誤解だ!」

 どうやらあのオカマはスタイリッシュという名前だそうだ。本名じゃないよな?

「ふうん……」

 ドクター・スタイリッシュは俺の全身をなめ回す様に見てくる。背中に悪寒が走る。ヤバい、ヤバい。俺の本能がマッハで警鐘を鳴らしている。

「田舎者臭いけどぉ、イケメンじゃなあい? 好み・だ・わ」

 ぞわぞわ〜。悪寒だとかそういうレベルじゃない。何故か気に入られてしまった。俺ピンチ。帝都怖すぎる。

「あ、もう皆さん揃っていらっしゃったのですね」

 スタイリッシュに胸をツンツンと触られ、金縛りにあったみたいになっていると、金髪の……今度は男が入ってきた。最後のメンバーだ。

 男って表現するのは微妙だな。中性的で整った顔をしている。物腰も柔らかく、好感が持てる。

 でもどうせ濃いんだろ?

「よ、よぉウェイブだ。よろしくな」

「私はランです。よろしくお願いしますね」

 にっこり。これまた柔和な笑みを俺に向けたラン。

 …………あれ。フツー?

「お名前を伺ってもよろしいですか」

 俺に挨拶した後も一人一人とランは握手を交わしていく。覆面さんやスタイリッシュにもだ。

 ━━ようやくまともなやつだぁ! 母ちゃん、俺上手くやってけそうだよ!

 ランが一通りのメンバーと挨拶を交わし終えた頃。ようやく全員が揃ったかと室内を見渡すが、いつの間にか覆面さんが消えている。

 まさか、幻だったとか? 幽霊まで濃いのかよ、帝都ってとこは。

 スタイリッシュの金縛りから逃れ、どっしりと席に腰を落とす。目の前ではやっぱりクロメがお菓子をパリポリボリパリ。

 よく食うなー。

「お疲れ様。はい、お茶」

「お、サンキュー」

 どこからともなく差し出されたお茶をすする。いろいろ緊張して喉がカラッカラだったから助かる。

 お茶を出してくれた人は、クロメにもお茶を渡していた。

 あれ。よく見ると覆面さん?

「成仏されたのでは!?」

 俺が驚きで椅子からずっこけると、覆面さんはオロオロした様子で俺を立たせてくれた。

「ごめんね、驚かせちゃったよね。私、最初からいたのに声かけられなくて……」

 謝りながら俺に傷がないか確認してくれる覆面さん。声も優しそうだし、案外いい人?

「私、ボルスっていいます。ランさんのおかげでようやくウェイブくんにも挨拶出来るよ」

 ボルスさんは人見知りらしい。その外見で人見知りって……と思ったが、言わぬが華だ。

 ともかく六人全員揃った。時間通りに全員が会議室に集合している。

 でも召集をかけたエスデス将軍が来ないな。もう来ててもいい時間なのに。

 まあ、メンバーは各々談笑にふけってるし、別に少しくらい遅れても構わないか。

 そう考えていると、三たび扉が開く。

 体つきから……女か? 妙に禍々しい仮面を被っているので、素顔は分からない。

 仮面の女は注目を気にすることなく、腰より長く伸びる青い髪を靡かせて歩く。カツンとヒールの音をさせて、会議室の正面にある壇上に上がった。

 あ、もしかしてエスデス将軍? 女の人っぽいし、そうかもしれない。被っている仮面からドSっぽい性格を連想出来るし。

「お前たち、見ない顔だな。ここで何をしている!」

 仮面さんは凛とした声で言い放った。あれ、人違いか?

 しかし「ここで何をしている」は酷いぜ。俺たちは召集に応じてわざわざ来たってのに。

 抗議しようと仮面さんに一歩足を踏み出すが、

「待ってください。殺気です」

 セリューに止められた。手を突き出し、俺を庇う様に立つセリュー。コロもセリューの足下で唸っている。

「そうだ。賊には殺し屋もいる。警戒を怠るな」

 ヒールの音を軽快にならして仮面さんが肉薄してきた。

 咄嗟に反応出来なかった俺は、セリューに突き飛ばされ、たたらを踏む。仮面さんはセリューに、勢いのまま鋭い蹴りで攻撃を開始した。

 速い。女の脚力なんてたかが知れてる筈なのに、明らかに俺より上。セリューも必死に捌いているが、あれじゃ長くは持たない。

 それに女の子だけに戦わせておくのは、俺の性に合わない。

「伏せろ、セリュー!」

 俺の咄嗟の怒号にもセリューは見事に反応してくれた。セリューの頭の上を俺の脚が通過。繰り出されていた仮面さんの脚と交差する結果になる。

「くぉ……!」

 お、重い! 細身のクセになんつー脚力だ。

 力が拮抗したのは一瞬だけ。俺の脚は絡めとられ、体ごと飛ばされてしまった。

「ぐあっ」

 なんとか受け身は取れたが、背中が壁に叩き付けられ、肺が押し潰されたことで変な声が出てしまった。

「ふざけられても、こちらは加減出来ない」

 肺に空気を戻すために咳き込んでいると、クロメの落ち着いた声が耳を撫でる。そちらを見やると、仮面さんの仮面が砕かれていた。どうやらクロメがやったらしい。

「え、エスデス将軍!?」

 割れた仮面から出てきた素顔に、ボルスさんが驚いた声を上げる。

 って結局エスデス将軍なのかよ!?

「すまないな。普通に歓迎しても面白くないと思い、趣向をこらしてみた」

 すまないと言いながら悪びれる様子が全くないぞ、この人。ドSなんて呼ばれてる訳だ。

 ……このメンバー、マジで濃すぎるって。ランがいるだけマシか。

 それからエスデス将軍に各々自己紹介をし、今後の方針を聞かされた。

「えっ、陛下と謁見?」

「それはまた……飛ばしてきますね」

 ランの言う通りいきなりすぎるだろ。まだ初日だぜ? おかげですっとんきょうな声を上げてしまった。

「面倒事はチャッチャと済ませる、が私の方針でな。悪いが付き合ってもらうぞ」

 陛下との謁見を面倒事と言うのはどうなんだ……とは思うがやはり口にしない。口は災いの元だぜ。

「ロッカーに行って着替えてこい。お前たちのサイズに合わせたスーツがある」

 いつの間にあつらえたんだ? と声が上がるが、正直もう何があっても俺は驚かないと思う。なんだか故郷が懐かしいな。

「十五分後に謁見の間の前に集合だ。━━遅れるなよ?」

 エスデス将軍の命に全員でビシッと敬礼する。本格的にチームでの行動になったんだと実感が湧いてくる。

 まずは全員で謁見だ。失礼のない様にいかないと。

 ……特にこいつらは何をしだすか分からんしなぁ。

 

 

 

「エスデス以下七名、入ります」

 エスデス将軍が重々しい謁見の間の扉を開く。横幅だけでなく、高さもかなりある場所だ。ここが謁見の間。

 俺たちはエスデス将軍に着いて歩き、跪いたエスデス将軍に倣って頭を下げる。

 俺たちよりも高い位置にいるのが、今の帝国の皇帝。……どう見ても子供だ。俺は海で海賊ばっかり相手にしてきたから知るよしもなかったが、今の帝国はこの皇帝が回しているのか。

 確かに威厳というか、幼いながらも器の大きさを感じる。カリスマってやつか? エスデス将軍とは違うベクトルで人を惹き付ける魅力を感じるな。

「その者たちが新たな帝具使いか?」

 皇帝がその口を開く。おお、なんかこう、上手く言えないけどただの人じゃないって威厳を感じる。これが皇帝か。

「はい、これからは私の下で働きます」

「うむ、苦しゅうないぞ」

 皇帝はふと顔を暗くした。どうしたんだ?

「……三獣士の件は残念であったな。遅まきながら悔やみの言葉を送ろう」

「恐縮です。ですが大臣の配下の者が彼らの亡骸、そして帝具を回収してくださいました。逆に礼を言わせてください」

 そういえば俺たちの先輩がいるらしい話を聞いていたが、殉職してしまったのか?

「ヌフフ、礼には及びませんよ将軍。帝具を革命軍に奪われてしまうと、いろいろ面倒ですからねぇ」

 皇帝の横に控えていたデブが腹を震わせる。あの人がオネスト大臣か。無駄に恰幅がいいのは、この謁見の場においても構わず食事をしているからだろうか。

 見た目と言動はいいやつそうだが、どうにも胡散臭さを感じるな。こう言っては失礼だが。

「時に大臣。そろそろどう帝具を回収したか教えてくださっても、よろしいのでは?」

 エスデス将軍が顔を上げた。なんだ? 何かを怪しんでいる? そんな目付きだ。

「おお、大臣、それは余も聞きたいぞ。どうやって凶賊……それもナイトレイドから三獣士を回収したのだ?」

 それに皇帝陛下も同意した。大臣はいかにもやれやれといった風に頭を振る。

「前にも申し上げた通り、私の部下が━━」

「私は方法を聞いているのです」

 エスデス将軍の凍てつく様な視線が大臣を貫く。いや、後ろに控える俺からは見えないが、気配で分かる。

 あんな気に当てられたら大抵びびって声も出なくなりそうだが、大臣の反応は至って素っ気ない。

「血の気が多くていけませんな。まあ、陛下もご所望ですしいいでしょう。ただし、ここにいる私たちだけの秘密ですぞ」

 そう言って大臣は人差し指を唇に当てた。うげ、キモい。

「『ツバサ持ち』を使ったのですよ。彼に回収させました。ナイトレイドもその場にいたそうですが、上手く切り抜けた様ですねぇ」

「逃がした、の間違いだろう? あの化け物が敵を殺し損ねるなど有り得ん」

「はてさて、私は彼からそう報告を受けていますがねぇ」

 ツバサ持ちだの何だの聞いたことのない単語が行き交う。

 それとは別に、エスデス将軍が「化け物」と称する男……何者なんだ? 実際に拳━━いや脚を交えて分かったが、エスデス将軍は強い。圧倒的に。帝国最強と言われる訳だ。

 その人が「化け物」なんて言うなんて……。いやいや、見かけの話かもしれない。きっと野獣みたいなやつなんだろう。

「それに帝国最強と言われるドSの将軍がそのようなことを仰るとは……」

「何か勘違いしている様だな、大臣。私はやつに負けるつもりはないぞ?」俺からは見えないが、エスデス将軍が冷ややかに笑っているのは分かった。「化け物と称したのは比喩だ。それくらい理解しろ」

「……これは失礼」

 あくまで大臣は笑顔を崩さないな。ポーカーフェイスってやつか。

「すみません陛下。少々話が逸れてしまいましたな。エスデス将軍も、それくらいで」

 大臣はやんわりとこの話を打ち切り、俺たちチームの結成の話へと移った。

 帝具使いだけを集めた特殊警察。それが今、俺が所属しているチームだ。帝都で暴れているナイトレイドっていう殺し屋に対抗するために組織されたらしい。

 ナイトレイドはなんと、全員が全員帝具使いだそうだ。だから帝国もそれに対抗して帝具使いだけで編成された部隊を欲しがった。

「ではエスデス将軍。ナイトレイドを討伐し、帝国の輝かしい未来を逆賊から護るため、卿たちの特殊警察としての活動を認めよう!」

 皇帝の言葉に従い、エスデス将軍を含む全員が一斉に立ち上がる。同時に右手を左胸に置く。誓いのポーズだ。……直前にエスデス将軍に教えられたんだよ。

「ハッ! 我ら特殊警察『イェーガーズ』。これより帝国に仇成す者どもを牙で捉え、屠り、狩り尽くす、皇帝陛下の剣となります!」

 エスデス将軍の声が謁見の間を振るわせた。

 ……将軍はノリがいいな。なんだか親近感が湧いてきた。

 チーム結成の狼煙が上がる中、俺はそんなことを考えていた。

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