「部長ぉぉぉぉぉぉ………!」
イッセーは扉を蹴り破り、警備を吹き飛ばし会場へとやってきた。
「部長の処女は俺のもんだぁぁぁぁぁ‼」
そしてためらいなく、もの凄いこと言い放った。
「なっ⁉イッセー⁉」
「貴様っ⁈何を考えている!!」
リアス先輩は顔を真っ赤に染めていた。それは、怒りというより羞恥を表していた。まあ本人は、満更でもないような雰囲気を醸し出してはいたのだが。
そうしているうちに、イッセーを取り囲んだ衛兵達を息のあった連携であっという間にグレモリー眷属が片付けていく。
「「「さあイッセー君(先輩)行くんだ(ください)。」」」
会場は突然のことに驚きを隠せないでいた。
「私が用意した余興ですよ。」
その喧騒を破るかのように、他の有象無象の貴族とは、どこか違う雰囲気をまとった人が声をあげた。どうやら彼が魔王サーゼクス=ルシファー、その人らしい。
「伝説の力を宿す者同士、その戦いを是非、見たいと思ってね。こちらからの申し出だ。対価は何がいいかい、赤龍帝君?」
「部長を返してください!」
「いいだろう。」
魔王がイッセーとの会話からライザーにふる。
「ライザーくんもいいかね?」
「いいでしょう。このライザー・フェニックス。身を固める前の最後の炎をお見せしましょう!」
「部長ぉぉぉぉぉぉ!俺はみんなみたいに強くはありません!でも貴方の為なら最強の兵士になってみせます!輝きやがれオーバーブースト‼」
『welsh dragon over booster!!』
イッセーの左手の神器が光、全身に赤い鎧が装着される。
「なんだ!その姿は!」
「この姿は禁じられた外法
「ドラゴンの力を鎧に具現化したのか⁈」
「行くぞ!」
「ちいっ。」
イッセーが鎧の背中のブーストを吹かせ、かなりのスピードでライザーに殴りかかるがライザーは体をずらし、それを避ける。イッセーはそのまま止まることが出来ずに壁に激突する。
ライザーは油断していたが、それでも当てることは叶わなかった。当てていればかなりのダメージを期待できたのだが。
『Ⅸ』
イッセーのこてからいつもと違った機械音が聞こえてくる。
「くそっ、外した。次だっ!」
「忌々しい力だ!今のお前はただの化物だ!」
ライザーとイッセーの拳がぶつかり合い互いに弾き飛ばされる。しかしライザーは背中からだした炎の翼で空中で体制を立て直したがイッセーは地面に叩きつけられる。
「がはっ。鎧がなけりゃ今ごろ…」
「恐いかっ!この俺の炎が!貴様はドラゴンの力がなければただのクズだ!」
『Ⅷ』
ライザーが背中の炎を広げてイッセーをなじる。
「テメェのチンケな炎でやられるかよ!」
「何処までも気にくわないクソガキだ!」
イッセーが空に飛び上がり拳を強く握りしめる、ライザーも自らの手に炎を纏わせる。
『Ⅶ』
「がはっ。」
「ハッ、所詮はこの程………ぐはっ。」
両者の拳が互いの顔に突き刺さる。しかし始めに苦しんだのはイッセーのみ、ライザーは殴られたダメージとは違ったもので苦しんだように見える。
「なんだ、このダメージは⁈それは…十字架だと⁉」
「へへっ、うちの僧侶は元シスターでね。ちょっと奥にしまっていたのを借りてきたんだ。」
「いくらドラゴンとは言え、悪魔が十字架だと⁉まさか、貴様その腕は!」
「ご名答この腕はもう俺の腕じゃなくてね。ちょっと力を貰う為に腕を代価として支払ったんだよ。ドラゴンにな。」
力を貰う為に腕を支払う。それだけで、相当覚悟を決めて向かってきていることが伺えた。
『Ⅵ』
「ブーステッド・ギアで強化された聖なる力なら効いてるみたいだな!」
「このガキッ!正気か!そんなことをすれば、二度と元には戻らないんだぞ!」
「ハッ、この程度で部長が戻ってくるんだったら安いもんだ!行くぞぉぉぉぉ!」
「くっ!」
ライザーの顔が歪む。
イッセーの十字架のダメージは馬鹿に出来ないものらしい。
『count up』
しかし、勢いよく駆け出したはいいが、途中でイッセーの鎧が解除され倒れこんでしまう。
十秒のカウントも途中だったが、イッセーの身体がもう鎧の力に、耐えられなくなったのだろう。
「くっ…ちくしょう。まだ…。」
「さあて、そろそろ眠って貰おうか。目が覚めるころには式も終わってるだろう。」
倒れこんだイッセーにライザーが近寄り胸ぐらを掴み上げ、拳に炎を灯す。
だが、
「…火を消すなら…水だよなぁ!」
イッセーが懐から瓶を取り出し、ライザーにぶちまける。
「ブーステッド・ギア・ギフト!」
「なっ!ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
中身は聖水だったようでライザーの顔が焼け、爛れてきていた。これで終わりだと思っていたらしく、油断していただけに、ダメージは大きいようだ。
硫酸を顔にかけられ、皮膚が垂れ下がったようになってきている。
「アーシアが言っていた、悪魔の弱点は十字架と聖水だと。それを同時に強化してくらえば悪魔には大ダメージだよなぁ!」
「ぐうぅぅぅぅ。」
ライザーはうめきながらも炎でイッセーに攻撃する。
イッセーはその炎を跳躍してかわす。
「木場が言っていた、視野を広げ相手を見ろと!!」
そう言い放ち、瓶の中の残りの聖水を籠手にかけ十字架を強く握りしめる。
「朱乃さんが言っていた、魔力は身体全体から流れるオーラを意識を集中させて感じればいいんだと!小猫ちゃんが言っていた、打撃は身体の中心線に的確に抉り込むようにに打つんだと。」
「ま、まて、この結婚は悪魔にとって重要なものでお前みたいな何も知らないガキが壊していいようなものじゃないんだぞ!」
ライザーが目に見えてうろたえる。
どうやら限界が近いようだ。
「恭弥が言っていた、大切なもののためにぐらい命を懸けてみせろと!それに…俺が気絶するときうっすらと覚えていたことがある、部長が泣いてたんだよ!俺がテメェを殴る理由はそれだけで十分だぁ‼」
ライザーの腹を強化された籠手で殴りつけ、叩き込む。
「おっ、俺は…」
ドサッ。
ライザーが倒れこみ、気絶する、
どうやら勝負がついたようだ。二人がそのまま会場に転送されてくる。
「お兄さま⁉」
近くにいたレイヴェルがライザーに駆け寄る。
イッセーの下には、リアス先輩が駆け寄っている。二人共、とても嬉しそうにしていた。そんな様子を眷属たちは優しく見守っていた。誰もが決着が付き、これでリアスを取り戻し、日常に戻れる。
そう考えていた。
「こんな、こんナ..ことでコノオレが、ヤラレるわけにはいかないンだ!」
そんな空気の中、それを壊すかのように声を上げ、炎をまき散らしながらライザーが起き上がった。