バンビーズみんなのバスターでバインバインしたかっただけなのに   作:カナダ次元

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 引き続き多くの感想・誤字報告・高評価・お気に入り、ありがとうございます!一つ一つの通知が来るたびにニヤニヤしてしまう自分はもう駄目かもしれません(苦笑)

 てなわけで第二十四話です。今回はかなりの量の独自解釈が入っているので、それらが苦手という方はご注意を。

 ではどうぞ今話もお楽しみください。


とある並行世界のBLEACH感想ブログ㉔

BLEACH629話「friend」感想

 

 

 さてさて、今週もやってきましたBLEACH629話!

 

 先週にて威力偵察部隊(マークトアクレーゴンアルメー)の反乱が勃発し、崩壊が加速する星十字騎士団!そしてそのラスト付近で新たな謎を呼び込んだユーハバッハの問題発言!それをめぐり先週のコメント欄にて様々な説が飛び回って白熱した議論が交わされました!参加どうもありがとう!それらの議論をまとめたまとめ記事も出したので、もしよければクリックをお願いします!リンクは記事の最後の方に貼っておきますね。

 

 では早速今週のBLEACHを見てみましょう!冒頭はバンビーズの元へとやってきたマスクの堂々たる名乗り上げからです!

 

 

『やあやあやあ!!ご機嫌いかがかね威力偵察部隊(マークトアクレーゴンアルメー)の淑女諸君!!』

『"英雄(ザ・スーパースター)"、マスク・ド・マスキュリンのお通りである!!』

 

『マスク!?』

『いったいなんでココに・・・!?』

 

 

 驚愕の表情を見せるバンビエッタとは対照的にニッコニコなマスキュリン。その背後からひょっこりと彼の相棒が姿を見せます。

 

 

『ボクもいるよ~!』

 

『・・・ジェイムズの野郎も一緒か』

『バンビも言ってたが、一体何の用だテメェら』

 

『むぅ!いつも思っていたが、その悪党みたいな喋り方は感心せぬぞリルトット嬢!』

『君はもう少し淑女の自覚を持つべき――』

 

『いいからさっさと要件を言え、この木偶の坊が』

 

『悪口確認したぞ、この悪党少女め!だがひとまずは要件からだ!!』

『まずはひとつ!ミニーニャ嬢!』

 

『・・・?わたしですか~?』

 

 

 直々に指名されたみっちゃんさん改めミニーニャ。心当たりがないのかコテンと首をかしげる姿を可愛らしいと思ったのは自分だけではないはず!バンビーズはみんな顔面偏差値が高いですし、これはしょうがない!しょうがないんだ!(迫真)

 

 

『ドリスコール統括隊長からの伝言であ~る!!』

『「最後通牒だ、いいかげんおれの女になれ」とのことだ!』

 

『むっ』

 

『・・・またか』

 

『うわぁ・・・』

 

『こりねぇ野郎だ』

 

『これじゃあむこうが悪党みたいだね~』

 

 

 悲報:ドリスコール、ロリコンだった。

 

 いやいやいや、なんだそのギャップは?てっきりドリスコールは戦にしか興味が無い硬派な脳筋だと思ってたのに!ミニーニャの年齢は15歳ですよ15歳!そりゃそのけしからんスタイルと立派なおっ〇いは15歳のものとは思えないモノですが、それでもコンプラというものがあるでしょうコンプラが!見損なったぞドリスコール!このロリコンめが!

 

 そしてバンビーズの反応からしてこうやってミニーニャへと関係を迫ったのはこれが初ではなさそうですね。失望しました、ドリスコールのファンを止めます。

 

 というか雨竜のユノちゃん婚約者発言といい、蒼都のバンビエッタへの一方的な片思いといい、男の統括隊長はロリコンしかおらんのか!?

 

 ドリスコールからの伝言を伝えたマスク本人も少々うんざりしたような顔をしてます。

 

 

『それはワガハイもそう思う。しかーし、一応はワガハイの統括隊長なのでな!』

『ミニーニャ嬢、返答は如何に!?』

 

 

 それに対するミニーニャの返事はマスクに対しての見事すぎる中指でした。

 

 

『おとといきやがれですぅ~』

 

『まあ当然だな!断ってくれてワガハイも安心したぞ!その断り方はどうかとは思うがな!!』

『さて、義務連絡は完了!ここからはワガハイの要件なのである!!とぅ!!』

 

『!!』

 

 

 ミニーニャの返答を確認したマスクはいきなりバンビーズ達に対して突撃を決行!難なくよけるバンビーズ達ですが、一気に警戒の色を引き上げます。

 

 軽蔑の目をマスクに向けるバンビエッタ。

 

 

『・・・・・・なんの真似?』

 

『グフフフフ』

威力偵察部隊(マークトアクレーゴンアルメー)の淑女諸君!』

『ワガハイが真なる意味で英雄になるために、君達はここで足止めさせてもらう!!』

 

『・・・意味ワカンネ。英雄がなんだって?』

 

 

 キャンディスの疑問へ凛々と答えるマスク。

 

 

『ドリスコール統括隊長が陛下に勝負を挑まれた!』

『その邪魔をさせないために我々突撃急襲部隊(ウーバーファルアルメー)は他の部隊の介入阻止の為に足止めを買って出たのだ!』

『ワガハイの担当は君達という事なのだよ!』

 

『・・・・・・成程な』

『ドリスコールの戦狂いめ、ついにやりやがったか』

 

『え?どういうことなのリル?』

 

『アイツ、反乱を起こしたってことだよ』

 

『!!!』

 

 

 流石はバンビーズの軍師と呼び声が高いリルトット!マスクの支離滅裂な説明に対しても一瞬で理解し、ジゼルの疑問に対して正解を返し他のバンビーズ達に今の状況を伝えました。

 

 しかしその評価に対して不満の声を上げるマスク。

 

 

『ムムッ、反乱ではない!純粋なる勝負だ!!』

 

『まあテメェにはそう言うだろうな』

『だが正気か?俺らを一人で止めるだと?舐めてんのかテメェは』

 

『ワッハッハッハ!』

『いいや、ワガハイは舐めてなんかないぞ!むしろ十分なほどに君らの事を認めているとも!!』

 

『・・・・・・?』

 

『だがこうは思わないか?』

『すばらしく巨大な力を持つ君達五人を、ワガハイ一人で足止めする・・・』

『なんとも英雄的(スーパースター)な行動だとは思わないかね?』

 

『そういうことかよ、この英雄オタクめが・・・!』

 

 

 成程なー。マスクはドリスコールの行動は反乱ではなくただの勝負と思っていると言う事ですね!もし素直に反乱を起こすと説明してたら英雄にこだわるマスクは反対してたでしょう。なので彼の英雄びいきな価値観に合わせてこうしたと。彼のこういう所に付け込んだと言う事はロバートあたりが説明役を買って出たのかな?

 

 マスクはキャンディスに英雄オタクと評されたように誰よりも英雄にこだわる人物。彼にとってバンビーズに単独で挑むのは背水の陣と同様な物であり、英雄でありスーパースターであるマスクにとって何よりも望むシチュエーションなのでしょう。彼はうまいことドリスコールの反乱に乗せられてしまったという訳ですね。

 

 そしてこの状況について思考の海へと沈む存在が。そう、我らがロリ軍師リルトットちゃんです!

 

 

『・・・・・・』

突撃急襲部隊(ウーバーファルアルメー)が本当にユーハバッハに対して反乱を起こしたとすれば、これはまたとない好機だ』

『さっき軽く霊圧を探ったらロバートとバズビーの野郎共は親衛隊の方向に居る事がわかった』

『ユノからマスクの能力の詳細は聞いてるし、チビのジェイムズが本体だと言う事も俺らは知ってる。つまりさっさとコイツを片付けることはカンタンに出来るし、俺らは完全なフリーハンドを持つことができるということだ』

『・・・どうする?ドリスコールと組んでユーハバッハを協力して倒すのは論外だ。アイツの性格からして逆ギレをかまして三つ巴になる確率は非常に高い。奴に関してはユーハバッハを出来るだけ消耗させることを期待して放置がベストだな』

『だったら黒崎一護らと合流するか?だが俺らの計画では霊王に死んでもらうのは必須条件。だからこそ零番隊から邪魔が入らないように退場してもらう必要があったし、霊王がまだ生きてるのなら黒崎一護や黒崎夏梨はともかくヤツらと一緒に居る死神共が俺らを確実に止めに来る。俺らの目的を伝えたとはいえ、俺らの事をまだ十分怪しんでいるだろうしな』

『いっその事ロバートとバズビーと一緒に親衛隊を先に倒すか?ロバートの奴がドリスコールの暴走に乗っかてるって事は奴なりの動機があるって事だし、あの中では圧倒的に話が通じる方だ。だがバズビーの反応が未知数すぎる。ドリスコール同様に逆ギレしてくる可能性も否定できねぇ。手練れの親衛隊相手にアンノウンは出来るだけ排除するべきだ』

『ユノは・・・中央の宮殿の一番下付近か。今はその場を動いてないが、ユーハバッハとドリスコールの戦闘が激化すれば俺らの計画を知らないユノはユーハバッハを守りに行くだろう。合流してそれを止めると言うのも手だが・・・』

『くそっ、判断が難しい。俺らは失敗出来ねぇんだ。もう少し状況が動かないと・・・』

 

 

 そう、これですよこれ!こういう情報開示をまっていたんだよ!ありがとうリルトット!キミはやっぱり最高だぜ!

 

 さてさっそく新情報について考案していきましょう!まず注目すべきはユーハバッハの事を陛下ではなく呼び捨てにしていること!これにより今まで少数派ではありましたが「死神を欺いてだまし討ちする作戦」説は完全に否定されましたね!彼女らバンビーズにとってユーハバッハは敵ということがこれでハッキリしました。

 

 そしてバンビーズがマスクの能力の詳細を知っている事、そしてなんとマスクの本体が実は付き人だったはずのジェイムズだったと言う事も判明しました!まあこれはユノワールが情報開発部隊の統括隊長と言う事、そして彼女の開錠《ジ・アンロック》の能力をもってすれば能力の解析などは簡単にできてしまうがために当然の結果ということですね。しかしジェイムズの方が本体とはかなり意外でしたね!ということはマスクってジェイムズのスタンド的存在って事になるのでしょうか?英雄《ザ・スーパースター》の能力の正体って、もしかしてその使い手の思い浮かべる自分の英雄を具現化できる能力だったりしないかな!結構説得力あると思いませんかみなさん!

 

 そしてこの中で一番重要であろう情報もここで開示されました。それは何故バンビーズが零番隊を排除する必要があったのか。その理由とは霊王の死が彼女らの計画の必須条件であったが為に、その邪魔をしてくる零番隊の介入を防ぐためとの事でした!いやー、これは意外でしたね!自分の予想ではてっきりジゼルのゾンビ化の能力を使って彼女らの戦力にする為にとか考えてましたが外れてしまいました。これで一つの疑問が解消しましたが、同時に新たなる疑問も出てきましたね。計画では霊王の死は必要な事とありましたが、それは何故なのか。むしろ彼女らの目的である「ユノワールを霊王にさせない」為に霊王には生きていてほしいと思ってたのですが、それに関して何らかの不都合があるのでしょうかね?うーん、謎だ。

 

 そして最後にユノちゃんが彼女らの計画について聞かされていない事も確認できました。これに関しても謎なんですよね。ユノちゃんならばバンビエッタ達が何を計画しようがついていきそうなものですが。今の所一番の有力説が万が一彼女らの計画が失敗した際にユノちゃんに非が向けられないようにとの事ですが、個人的にあんまり納得感が無いんですよね。

 

 脳内で様々な考えを巡らせるリルトットですが、どの道を進むべきか、慎重派ゆえに決めきれずにいる彼女。その苦悩から彼女を救ったのは彼女の家族であり彼女の統括隊長でもあるバンビエッタでした。

 

 

『迷う事なんてないわよ、リル』

 

『!』

 

『いいわ、かかってきなさいマスク。付き合ってあげる』

『アナタの望み、叶えてあげましょう』

 

『ムッ!やはり貴女は話が分かるなバンビエッタ嬢!』

『では行くぞ!ハアアアアアアア!!』

 

『ええ、そうしなさい道化の英雄(スーパースター)

『せいぜいアンタたち突撃急襲部隊(ウーバーファルアルメー)には頑張ってもらわないと――』

『私達も困っちゃうものね?』

 

 

 道化の英雄と書いてスーパースター、これは上手い書き方ですねぇ。流石はオサレ師匠です!

 

 さて、バンビーズの視点はここまで。場面は親衛隊の足止めをしてるロバート達の元へと移っていきます。町の端にいる親衛隊と、すこし離れたところで親衛隊を見下ろす形で空中で立っているロバートの構図。親衛隊の一人であるジェラルドは足に力を入れてロバートの方向へとジャンプしようとしますが、何らかの力が働き彼は一瞬で親衛隊の元へと戻されてしまいます!

 

 

『おのれ、奇っ怪な術を!』

『どういうつもりだアキュトロン老!!』

 

『先ほど言った通りだヴァルキリー』

『君達神赦親衛隊(シュッツシュタッフェル)には此処に居てもらう』

『ベルチ統括隊長の邪魔はさせん』

 

『・・・やっかいだな』

『ロバート殿があのような技を隠し持っていたとは・・・』

『このままでは陛下と合流できない・・・!』

 

 

 ロバートの能力を突破できず、二の足を踏んでいる親衛隊。歯がゆい状況の中、今までリジェの腕の中で眠っていたとある人物がついに目覚めます!

 

 

『・・・・・・・・・リジェ君』

 

『!!』

『お気づきになられましたか、ニキータ様!』

 

『ううん、ずっと話は聞こえてたよ』

『降ろしてくれる?』

 

『はっ!失礼しました!!』

 

『やあ。久しぶりだねロバート』

 

『・・・起きたか、デスロック』

 

 

 おっと、どうやら喋り方からしてニキータとロバートは古い知り合いの様子。そしてリジェがニキータの事を様呼びしてるのも興味深いですね。リジェは親衛隊の部隊長との事でしたが、もしかしてニキータは以前リジェの上司だったりするのでしょうか。色々と関係性が気になります。

 

 あとどうでもいいんですけど、ニキータってユーハバッハのマントしか羽織ってないんですよね?彼女の裸マントは何時解消されるのでしょうか。(笑)

 

 

『こんなことになってしまうなんて、本当に残念』

 

『そうだな』

『私としても、出来うることなら貴女にはずっと眠っていて欲しかった』

 

『どうしてこんなことを?』

 

『知れた事。ベルチ統括隊長の命令だからだ』

 

『嘘だね。キミはそんな愚かな男じゃない』

『当ててあげようか』

『キミの友達の為でしょ?』

 

『・・・・・・・・・!!』

 

 

 ロバートの友達とな?ますます彼らの関係性が気になります!

 

 

『やっぱりね』

『なら私は裏切り者になってしまったキミの事を殺してでも止める』

『でも陛下の事も心配だし・・・うん、そうだね』

『ハッシュ君、新入り君、陛下の事は任せたよ』

 

 

強制執行(ザ・コンパルソリィ)

前進移動(フォワード)

 

 

 ニキータ、ここで初めて能力を使いました!どうやら能力名自体はペルニダと同じ強制執行《ザ・コンパルソリィ》の様ですね。そして彼女が今発動した前進移動《フォワード》によりハッシュヴァルトと雨竜の肌に奇妙な模様が浮かび上がったらと思ったら突然彼らの体は超スピードにより霊王宮の中央の宮殿へと飛ばされました!

 

 しかしそれを見てしかめっ面をするニキータ。カワイイ。

 

 

『・・・・・・おかしいな、止めようとすると思ったのに』

 

『何年の付き合いだと思っている、デスロック』

『他の事に気を取られた人物の隙をついて狙撃しようとするのは貴女の常套手段だ』

『それに、だ』

『君らの足止めは私一人と、私は言った覚えはないぞ?』

 

『!』

 

 

 ここでまた場面転換。写されるのはたった今中央宮殿へと飛ばされたハッシュヴァルトと雨竜。壁を突き破っての乱暴な到着だったにもかかわらず、無傷の姿で宮殿の階段を昇る二人。ブルート・ヴェーネでダメージを無効化したのかな?

 

 

『石田様、このまま陛下と合流しますがよろしいか?』

 

『ああ・・・』

 

 

 階段を昇りきった二人。そのまま最寄りの廊下へと入ろうとしたところに一つの熱線が!

 

 

『!!』

 

『それ以上は進ませねェぜ』

『ユーゴー』

 

『・・・バズビーか』

 

『石田雨竜、テメェには用は無ェ』

『先進みたいんならとっとと行きな」

 

『・・・・・・・・・』

 

 

 無言でバズビーの横を通り、そのまま廊下の中へと消えていく雨竜。

 

 

『行ったか』

 

『・・・・・・なんのつもりだバズビー』

 

『"バズ"って呼べよ、昔みてえによォ!』

『なあ?』

『親友』

 

 

 燃える街を前に座り込む幼いバズビーの後ろ姿が写された過去回想らしい一コマ。そして最後の最後のタイトルコールで今週は終了となりました!このパターンだと来週は過去回想編へと突入かな?

 

 しかし今週のサブタイトルの「friend」。いやー、友達と来ましたか。この様子だとバズビーとハッシュヴァルトについての回想だけではなく、リジェやニキータ、そしてロバートとその友達についてとか色々期待できそうです!師匠が描く過去回想はどれもこれも大変面白いものばかりなので次回も大変待ち遠しいですね!

 

 ではみなさん、また来週!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うがーーーーーーー!!

 

 よっし、今ので気合も入ったし、気力も十分!もうクヨクヨなんてしていられない!!

 

 とういうわけで、みなさんこんにちは!ユノワール・シュリーレーランズです!ロバートおじさんのアレコレでちょっとばかしメンタルにダメージが入りましたが、私は元気です!

 

 もっとポジティブに考えよう!そう、これはロバートおじさんが私のために作ってくれたチャンスだと!突撃急襲部隊(ウーバーファルアルメー)の全員が陛下への反旗を翻したという事は私が倒すべき敵である陛下や親衛隊の消耗がある程度は期待できるという事!原作では総隊長さんに瞬殺されたドリスコールだけど、彼が「支配者(ジ・オーヴァーロード)」に覚醒した影響で命のストックと言うものがあるので今の彼なら陛下相手でもある程度は粘ってくれるだろう。倒してくれることはまったく期待して無いが、少しでも気力や体力を削ってくれれば儲けものだ。

 

 もちろん理想としてはここで私も陛下を裏切ってドリスコールらと一緒に共闘する事だが、これはハッキリ言って無理。脳筋であるドリスコールに対してそのような提案したらむしろ私が攻撃されるだろうし、陛下がまだ聖別を発動してない今バンビ達にも陛下を裏切る理由が無い。下手すると私と彼女らが戦う羽目になってしまう。それは絶対に避けたい。後で絶対に拗れる。

 

 それにグレミィやBG9、シャズさんの反応も未知数だ。グレミィはまあ、彼の性格からしてワンチャンノリで一緒に裏切ってくれるかもしれないがBG9はガチの堅物ロボだ。むしろロバートおじさんをあの場で攻撃しなかっただけ奇跡に近い。というか今いる私の部下の中で私と一緒に戦ってくれる可能性が一番あるのがワンコ性格になってしまったシャズさんと言う・・・って、あれ?

 

「・・・シャズさんがいない?」

 

「散々メソメソしておいて最初に言う言葉がソレ?大分前からいなくなってるよ、彼」

 

 壁を背に今まで私を無言で見守っていたグレミィの言葉に私は赤面した。

 

「う、うるさいなぁ。てかどうして彼いないの?ロバートおじさんに飛ばされなかったとか?」

 

「否定。シャズ・ドミノ統括副官補佐はその前に太陽の門経由で銀架城(ジルバーン)へと一時的に戻っております。二枚屋王悦戦にて確保した捕虜の移送の為です」

 

 あっ、私が部隊に出した「不殺の命令」の建前である「情報収集の為に敵兵を生かして捕虜にする」を律儀に実行してたのか。てか別に今やらなくてもいいのに。いや、一応これは戦後交渉の為に使えるか?私は色々とやらかししすぎてるし、そのやらかしを少しでも軽減してくれるカードはいくつ持っていてもいい。でもあの和尚だしなぁ・・・捕虜なんて簡単に見捨てる事が出来そうな性格してそうだし、尸魂界相手の交渉にしてもあの中央四十六室の事だ。同じ事を言いそう。

 

 あれ?もしかして、私って詰んでね?

 

 あっ!そういえば銀架城(ジルバーン)で思い出したぞ!(現実逃避)

 

「ねえBG9」

 

「はい。なんでしょうか、ユノワール・シュリーレーランズ統括隊長」

 

「下で私、ペペに操られてたじゃん」

 

「ペペ・ワキャブラーダによるブレスレットから発された洗脳攻撃ですね。私が確かに解除しましたが、それが何か?」

 

「その解除って、まだ使える?」

 

「肯定です」

 

「実はね、多分だけどマルセル君もペペにやられちゃってると思うんだ。私のブレスレットに最後に他人が触ったのって彼だし、様子もなんだかちょっとおかしかったからさ」

 

 あの汚物はリルトットが始末したんだろうけど、タチの悪いアイツの事だ。死んでも洗脳が解除されるとは限らない。マルセル君は一応私の付き人なんだし、助けてあげないとね!

 

「だから銀架城(ジルバーン)に居るシャズさんに通信とかしてさ、その解除方法を伝えられないかな?」

 

「成程。確かにその状況ならばマルセル・ハルプマン統括隊長補佐の洗脳が継続されている可能性は高い。しかし問題もあります」

 

「問題?」

 

「解除方法についてです。シャズ・ドミノ統括副官補佐へと通信で伝えて使えるような方法ではありません。私が直接マルセル・ハルプマン統括隊長補佐へと治療術式を適用しなければペペ・ワキャブラーダの洗脳攻撃を解くことは出来ないかと」

 

「そっかー・・・」

 

 ロバートおじさんと並んで最後まで明かされなかったBG9の能力は「知識(ザ・ノーレッジ)」。今の彼はシャウロン・クーファンの死体をベースにしてる機械人形だが、本来BGシリーズとは術者なしでは動くことさえ出来ないヒトガタのガラクタだ。それを何を思ったのかBGシリーズに()()()()()()()()()()()()()()()()存在が居て、それにより自我みたいなものを確立した存在が今のBG9(ベー・ゲー・ノイン)なのである。

 

 そしてそのBGシリーズを作り上げ、自分の聖文字をソレに移植をした異色の存在。それが星十字騎士団時代の宗弦お爺さんだったのだ。陛下が下賜した貴重な能力を変なモノに使うって、追放されたのってそれが原因じゃん!とBG9と初めて出会った当時の私は思ったものだ。出会った当時の彼はBG8(ベー・ゲー・アハト)だったけど。

 

 ともかく、本人から聞かされた話によるとBGとは「Bogenschützen-Glossar(ボーゲンシュツァー・グロッサー)」のドイツ語略で、直訳すると「弓士の辞書」。つまりBGシリーズとは宗弦お爺さんが滅却師による滅却師の為のAI辞書みたいなものを作り上げようとしたのが始まりだったらしい。入力機能を実装し、受け答えできるように音声機能も実装し、戦闘能力もあったほうがいいとのことでそこら辺の虚をベースにした戦闘機械人形を作り上げるなど中々にマッドな事をしでかした宗弦お爺さんだったが、ある程度の良心もあったのか人形の起動キー兼セーフティーとして今私が着けてるブレスレットを作ったとの事。つまり原作のBG9はそのブレスレットが持ち出されたがために本来の機能を発揮しきれず原作では敗北してしまったワケだ。この世界線では私がブレスレットを持ってる影響で私の部下になってくれたし、それのおかげか敗北を回避したようだけど。

 

 とは言え彼の戦闘能力自体は原作のソレとはあまり変わらない。ブレスレットによる主な影響は彼の戦闘時の判断力が劇的に改善された事と他人との受け答え能力も格段に上昇したことかな。さらには本来の製造目的であった「弓士の辞書」の役割も完璧にこなすことが出来る様になり、そのデーターベース内に秘められた知識を活かしては滅却師に関しての私の色んな質問にも答えてくれる。たからマルセル君の洗脳を解くためには彼自身が赴くしかないって彼が答えたのなら他に方法はないという事だ。

 

 ちなみに現世偵察時にシャウロン・クーファンの死体を持ち帰り自身がBG8からBG9になった理由は「進化の為」とのこと。彼曰く「知識(ザ・ノーレッジ)」の能力は彼の自我形成の為にそのリソースの大部分が使われているがその本質は「果てしなき探求」との事で彼は常に新たな力と知識を身につけようと貪欲だ。それまでの彼は通常の虚をベースに作られていたので破面(アランカル)だったシャウロンは彼にとって格好の素材だったのだろう。

 

 私は普通にドン引きしたけど。

 

 あれはめっちゃグロかったなー。星十字騎士団時代の宗弦お爺さんのマッドさが垣間見えたエピソードだ。今でも時度夢に出て来る。

 

 とまあ、とりあえずそれらは置いといてだ。通信で解除法を伝えられないのならマルセル君を助けるのはちょっと後回しになっちゃうな。本音を言うと部隊全員を連れて私も銀架城(ジルバーン)へと渡って引きこもりたい気持ちもあるが、原作があさっての方向へと行ってしまった以上はリカバリーの為にも私はここに居た方がいいだろう。それに陛下が聖別を発動するのが何時になるのかもわからなくなってしまったんだ。バンビーズのみんなを救うためにも私は逃げるわけにはいかない。

 

「ユノワール・シュリーレーランズ統括隊長。私から一つ提案をよろしいか?」

 

「ん?」

 

 ここにきてBG9による提案だと?

 

「私に一時離脱の許可を頂きたい」

 

「・・・理由は?」

 

「先ほどのロバート・アキュトロン統括副官の要求についてですが、その様子だとユノワール・シュリーレーランズ統括隊長はその要求を受諾したと言う事でよろしいか?」

 

 あっやべっ。言い訳を、言い訳を早く考えるんだ!

 

「・・・・・・まあ間違ってはいないけど、私が要求を受けようが受けまいが結果は変わらないでしょ?ロバートおじさんたちの行動は無駄に終わる。ならば統括隊長として隊員の安全を優先したい。彼らの戦いに巻き込まれたらどれぐらいの被害が出るかわからないし、陛下をお助けするのは元々神赦親衛隊(シュッツシュタッフェル)の役割だしね。下手に出しゃばったら彼らからなんて言われるか」

 

 うん、大至急で考えた言い訳にしては上等な部類に入るんじゃないかな?流石だな私!

 

「はい、私も同じ結論に達しました」

 

 おおっ!やったぞ!屁理屈コネコネマシンに対して私の言い分が通った!

 

「なのでこの空いた時間を有効活用したいと考えます」

 

「有効活用?何するの?」

 

「まずは先ほどユノワール・シュリーレーランズ統括隊長の心配事の一つであるマルセル・ハルプマン統括隊長補佐の洗脳治療。これを私が一旦銀架城(ジルバーン)へと戻り彼に適用したいと思います」

 

「それはありがたいけど、BG9はそれでいいの?」

 

「いえ、もちろんそれだけではありません。治療術自体はそれほど時間はかからないと予想します。なので私はその後この興味深い霊王宮を見て回りたいのです。その許可を頂きたい」

 

 あー、そういえばコッチへ飛ばされた時もBG9って「興味深い」とか口走ってたっけ。霊王宮にいることで彼の「知識(ザ・ノーレッジ)」による探求欲が刺激されたってコトなのか。まっ、別に彼が居ても居なくてもあんまり変わらないか?本来ならもう脱落してる存在なんだし。むしろ私から離れてくれるなら私の監視が少なくなるし私が動きやすくなる。うん、いいんじゃないかな?

 

「そういうことなら別にいいよ。面白いものが見つかるといいね!」

 

「感謝します、ユノワール・シュリーレーランズ統括隊長。では私はこれで」

 

 そうして影を召喚したBG9はその中へと沈んでいった。彼は銀架城(ジルバーン)へと移動していったのだろう。これで一つ心配事は減ったかな?

 

 で、だ。

 

「ねえグレミィ、説明してくれるんだよね?」

 

「ん?ああ、もしかしてさっきのあの事を言ってるのかな?」

 

 そう!彼らが先ほど口走ってた私の真の力どうこうの説明がまだなのである!

 

「ていうかさ、その口ぶりからすると以前から知ってたの?」

 

「そうだよ?」

 

 こいつぅ・・・!よくもまあいけしゃあしゃあと!あとそのニヤニヤ顔をやめなさい!

 

「いつから?」

 

「キミの統括副官になってすぐかな。キミとぼくの力はかなり近い所にあるからね」

 

 えっ?どういう事?

 

「私の力が、グレミィと近いだって?」

 

「むしろなんで今まで気付かなかったってコトが驚きだよ」

 

 だまらっしゃい!てか最強のグレミィの力と私の力が同質の物だって?どういうこっちゃ。

 

「いや、私の力は開錠(アンロック)――」

 

「その割には応用が利きすぎるとは一度でも思わなかったのかい?確かに時間はかかるかもしれない。頭痛というデメリットもあるかもしれない。だがキミは基本その力で()()()()()()。そもそもぼくの力で生み出したモノを世界に固定出来るだけでも異常だよ、異常」

 

 いやいやいや!確かに言われてみればそうかもしれないけどさ!

 

 でもそれって、私の力はまるで―――

 

「邪魔をする」

 

 グレミィとの会話に夢中になってた私は、その人物の接近に話しかけられるまで気付くことができなかった。

 

「・・・・・・雨竜、兄さん」

 

 何故ここに?と私の脳内に疑問が浮かぶと同時に私はほとんど反射的に周りの霊圧を探知した。その結果分かった事は今の状況がかなり混沌と化したコトだ。ロバートおじさんは親衛隊の四人と。バズビーはハッシュと。バンビーズ達はマスクと。そして陛下はドリスコールとの戦闘にそれぞれ突入した。

 

 そしてそれは私達も例外ではなく。

 

「時間も無いから単刀直入に聴く。これは全部君の意志かい?遊子ちゃん」

 

「・・・・・・それは―――」

 

「悪いけど時間切れだよ、二人とも」

 

 グレミィの冷酷な宣言と同時に、彼らは私達の前に現れた。

 

「――――ようやく、追いついたぜ!!」

 

 お兄ちゃん。

 

「石田くん・・・」

 

 織姫ちゃん。

 

「石田・・・本当に俺達を裏切ったのかよ!?」

 

 恋次。

 

「来たか、黒崎」

 

 彼らの前に立ちはだかるのは、私の兄弟子。石田雨竜。

 

「気をつけろよ白哉坊。この霊圧、剣八と互角の戦いを繰り広げていた奴と同じじゃ」

 

 夜一さん。

 

「言われるまでもない。ルキア、お前も十分に用心せよ」

 

 白哉。

 

「はい、兄さま!」

 

 ルキア。

 

「けけけけけ剣八と互角に戦ってた奴だって!?」

 

 岩鷲くん。

 

「オマケがいるとは言え、ぼくだけ多くない?」

 

「だれがオマケだぁ!!」

 

 彼らの前に立つのは、私の統括副官。グレミィ・トゥミュー。

 

 そして。

 

「大丈夫か?調子が悪いのなら下がるのも一手だぞ」

 

 今まで彼女を横で支えてくれた優しい巨人。

 

 チャドくん。

 

「ちがうよおっさん。これは妹としての私の役目」

「だからこそ―――」

 

 私の大事な大事な双子の妹。

 

 

 

「力尽くでも戻ってきてもらうよ!」

「遊子姉!!」

 

 

 

 夏梨ちゃん・・・!

 

 そうやってだれも望まない、望まれない戦いの火蓋が。

 

 今、切られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆、よぉく集まってくれたねぇ」

「敵サンは霊王宮に上がり、霊王の力はユーハバッハに奪われそうになってる」

「そう、尸魂界は・・・いや、世界は崩壊の危機にある!」

「零番隊も、先に昇った朽木隊長や一護君達を含む先遣隊の安否も分からない今」

「ボクたちがしなきゃいけないことは一つだ」

「ユーハバッハを、何としてでも止める!」

「わかるかい?因縁なんてもう関係ない、これはボクたちの戦いなんだ!」

「キミたちの命の懸けどころは何処だい?」

「世界を守った先にしか、護廷の道は無い」

「守ろう」

「この世界を」

「護廷十三隊の名に懸けて!」

 

 

「「「「オオオオオオオオ!!!!!」」」」

 

 

「いい演説だったよ、京楽」

 

「よせやい、浮竹」

「ボクはこれぐらいしか出来ないだけだよ」

「あとは頼むよ、浦原店長」

 

「お任せを」

「これより我々はここと霊王宮を直接繋ぐ「門」を創ります」

「お分かりッスね?」

「霊王宮に突入します」

 

「よォーし!準備はええか死神共ォ!」

 

「なぁ!?ひよ里!?」

「お前なんでここおんねん!?」

 

「はぁ!?」

「あんたが面倒事押しつけてきよったからここにおんねやろ!」

「ハゲたこと言うてんなよハゲが!!」

 

「ハァ!?ハゲじゃないからおぼえてませーん!!」

 

「ハイハイハイハイやかましいオカッパは無視しまーす!」

 

「無視されるらしいで砕蜂」

 

「私のどこがオカッパだ、殺すぞ」

 

 

ギャーギャーギャー

 

 

「いやぁ、こんな状況なのにみんな元気ッスねぇ~・・・」

 

「フン・・・」

 

「おや、ご機嫌ナナメですか?涅隊長」

 

「当り前の事を聞くんじゃないヨ」

「あの薄汚い爺」

「まさか、滅却師の生態の事を伝える為に()()()私に捕まったとはネ」

「まるで見透かされたように私が教えを乞うたみたいで物凄く不愉快だヨ」

「そしてあの小娘どもに情報を伝えたのはあくまで知識のみを有したコピーと来た」

「この怒りをぶつけようにも本人がすでに死んでいるのではどうしようもないじゃないカ!」

 

「自分の魂が消滅する事も織り込み済みだった、と・・・」

「壮絶な覚悟ッスね」

「・・・・・・ですが涅隊長が一番不愉快に思ってるのはソコじゃないでしょ?」

 

「―――フンッ」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・()()()()()?」

 

「・・・・・・そうッスね」

「順当に考えれば涅隊長が思い浮かべてる二人のどっちかってのは同意見ッス」

「けどおそらく――」

 

「藍染惣右介、か」

「あの霊圧とあの技術力、たしかに奴ならばやらかしてもおかしくはない」

「だが・・・・・・!」

 

「・・・ええ、その通りッス」

「遊子サンが()()()()()()()()()()ということは―――」

 

 

 

「我々は、失敗したってことッスよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

『・・・・・・・・・アー』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 ご清覧ありがとうございました。これにて第二十四話は終了です。

 BG9の説明箇所にあるドイツ語に関してですが、カタカナは耳コピで変換してるので実際にあってるかどうかはわかりません。一応は調べてはみたのですが「8=アハト」以外は全然わからなかった。アハトアハトは有名ですもんね。

 ではまた。
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