1発目
レイドの始まり 異界の戦士たち
『相手が虫人族ってだけで敵視しなくてもいいんじゃない?
そうだ。今だけでも仲良くしてくれるならいい物あげる♪』
蒼の薔薇のイビルアイは、不審な男から渡された厚みのあるカードを眺めていた。
不審ではあっても、今は王都の危機だ。戦力が多いに越した事はない。
イビルアイは側面の部品を押し込んだ。
そんな音声と共に、空に金属のような円が現れた。
その円から次々と何かが降りてくる。
その内の1つが、加速しながらこちらへ落ちてくる。
「なっ」
イビルアイが慌てるが、それは身を翻して減速する。
「よっしゃ!一番手は貰った!」
その男?が腰の物を操作すると、
全身の鎧が開き、筒状の物体が飛び出し、
背中から生えている筒から何かが飛び出す。
背面ランチャーから打ち出された砲撃は正面大通りの悪魔達を耐性ごと吹き飛ばし、
ミサイル群は正面以外の悪魔達を炙り出し、消し飛ばす。
「よっしゃ!熱っ!」
その男が腰の物からグリップのようなものを取り外すと、
全身のパーツが外れ、石畳に沈む。
パーツの大半が外れ素体となった男がイビルアイに気がつく。
「ん? ああ。嬢ちゃんが呼んだのか。
これもなんかの縁だ。冷めるまで解説してやるよ」
男は返事も聞かずに話し始めた。
「雑魚ばかりか… 行くぞ」
「はっ
屋根に降り立った男の周りを小さなコウモリが飛び回ると、仮面ライダーへと姿を変えた。
「あれは、陛下こと、仮面ライダートルゥーキバ。
どこかの世界の唯一の生き残りで、世界の危機を退けるために全ての命と1つになったのだとか。
敵対する事は、1つの世界そのものを相手取るに等しいって噂だ」
トルゥーキバが空へ手を翳すと、王国の領土すら余裕で越える程に巨大なキバの紋章が現れる。
「なっ! なんなんだ」
イビルアイが言い終わるより早く、紋章は地下まで沈んでいった。
「……攻撃じゃない?」
「ん〜? 解析の類みたいだな」
「解析?」
トルゥーキバはどこかを見つめると、どこかへと飛び去って行った。
「おい、アイツ何処に行くんだ?」
「さぁ?」
「あっ」
「なんだ今度は!」
「だいぶ冷めたから、もう行くわ。じゃあな」
男はまた姿を変えて、悪魔の元へと走って行くのだった。
「もー!なんなんだ!」
また別の場所に降り立った男はビルドドライバーを身につけた。
その周りをコウモリ型ロボットが飛び回る。
「さぁ実験タイムだ」
男はメカコウモリを掴み、口にフルボトルを差し込んだ。
そしてメカコウモリを頭から逆さまに装填する。
レバーを回すと、運命の鎖に抗った者達の曲が流れる。
「変身」
現れたのは、ビルド系列でありながら、どこかキバを思わせるライダー…仮面ライダーフェイクキバ。
フェイクキバは音もなく悪魔に駆け寄り、背後から首をザシュッと刈り取る。
数匹狩ると警戒されるが、軒先にぶら下がってやり過ごす。
悪魔達は何もわからず狩り続けられるのだった。