「ルーマニア外務大臣就任…ですか?
すみません、全く話が読めないのですが。」
1932年6月7日の夜、
宇佐見隼一は全てに困惑していた。
どう考えても二人きりだと思っていたのに
プロポーズと言う小恥ずかしい瞬間を
“賓客”に見られてしまった事もそうだが、
ルーマニア外務大臣就任…?意味不明だ。
そう考えていると、咲夜さんが口を開く。
「まぁ、流石にそうでしょうね。
だけど、既にこれは決定事項だから
隼一には簡単な説明で事情を理解して貰うわね。
まず、現状ルーマニア政府は酷い人材不足で
私が半分以上の大臣職を独占しているの。
当然私の仕事が増える一方な訳だから
お嬢様もこの問題を憂慮していて
大臣職に相応しい人材を探しているわ。
だけど、お嬢様は重要なポストについては
あくまでも信用出来る身内から選ぶ事に
強い拘りを持っているのよね。
そこで、貴方に白羽の矢が立った訳。
メアリーと結婚したとすれば、
私達の立派な身内でしょ?
隼一には官僚としての実務経験もあって
能力に関しても間違い無いし、
日本と同盟関係を構築する上で
外務大臣に日本人が入る事は
こちらにとって利益になるわ。
と言う訳で、帰国したらすぐにでも
私は貴方を外務大臣に推挙するから。」
少しだけ嬉しそうに言う咲夜さん。
しかし、私には腑に落ちない点があった。
「…私は日本人何ですよ?
外務大臣に外国出身者を入れて
何か問題にはならないのですか?」
私は疑問を率直に咲夜さんに伝える。
正直、外務大臣が外国人何て
悪い冗談だとしか思えないのだが。
間諜ここに極まれりと言う感じだろう。
…しかし、どう言う訳か咲夜さんは
呆れた様な目で自分を見つめてくる。
「貴方ねぇ…。そんな事関係無いわよ。
ほら、賢い頭で考えてもみなさい。
メアリーってどこ出身だったかしら?」
…その問いに、私は納得してしまう。
言われてみれば、そうでは無いか。
「アイルランド生まれだよ。
まぁ、私って厳密に言っちゃうと
政府職員とまでは言えないけどね。」
咲夜さんの問いに対しては、
メアリーが代わりに答える。
そこに、大きくため息をついた
アリスさんが補足してきた。
「…それを言うと、私も元はフランス人よ。
役職の無いメアリーとは違って
“海軍大臣”何て肩書きを貰っているから、
当然海軍の指揮権を持っている訳ね。
外国人に自国の軍隊を任せる事に、
あの幼女は何の躊躇いも無いみたいよ?」
衝撃の事実だが、そうだったのか…。
ルーマニアの女王陛下が外国人でも
身内であれば大臣にもすると言うのは
確かに嘘では無かったらしい。
…“幼女”と言った瞬間に咲夜さんが
凄まじく鋭い目付きで持って
アリスさんを睨んでいるが、
私は気にせずに口を開いた。
「…私はメアリーの存在を通して
魔法の存在を確かに知りました。
今でも、知らない事や分からない事が
星の数より多く存在しています。
ですから、ルーマニア政府の方針や
私に対する扱いが如何なる物であっても
受け入れて行こうと思います。
一々疑問を抱いていたら
それこそきりがありませんから。」
「賢明な選択ね。私も嬉しいわ。
それと、敬語は外して結構よ。
隼一とは同僚になるのだから。」
私のその発言に咲夜さんが
今日一番の笑顔で答えると、
メアリーが急にスーツの袖を
引っ張って来て茶化して来た。
「良かったね、隼一!
ルーマニアで就活は必要無いよ!
大臣なら給料も良さそうだし、
ダイヤの指輪位すぐ買えそうだね!」
結婚指輪を満面の笑みでねだる
現金な“嫁”に溜息をつくと、
私は別の提案をしてみる。
「…その時は、ダイヤじゃ無くて
サファイアの指輪にするべきだな。
君の眼の色にそっくりだから。」
私がそう言うと、メアリーは頬を膨らませる。
正直、かなりあざといし、かわいい。
絶対に本人には言わないけど。
「サファイアより私の目は青いよ!
私のアイデンティティー何だから。」
「…まぁ、そうかもね。」
私は青さでマウントを取る
メアリーを素っ気なくあしらった。
こりゃ、指輪はダイヤになるかもな。
私がそんな事を内心思っていた時、
突然アリスさんが大きくため息をつくと
少々強い声で言い放った。
「…惚気は他所でやってくれないかしら?」
…アリスさんの言葉は
当然私にもハッキリと聞こえた。
しかし、今は案内人や外交官の立場を忘れ、
彼女の言葉をスルーする事にした。
その後、私は咲夜さんからより詳しい背景や
ルーマニアの考えている外交戦略、
女王陛下についての情報等を聞きながら、
神社を後にし宿へ急いだ。
--------
「うーん…これは難しい問題だね。」
1932年6月8日の昼過ぎ。
私、メアリー・レーガンは
京都観光最終日を十分に満喫し、
隼一、アリスさん、咲夜さんと共に
最後に何かお土産を買う為に
店と言う店を物色していた。
因みに、私が買った費用については
結婚祝いの一つだからって事で
全額咲夜さん持ちだ。有り難い。
私が顎に手を当てて唸っていると、
アリスさんの声が耳に入る。
「私はこの辺にしておこうかしら。
…咲夜、ちょっとお願い出来る?
結構大荷物にはなっちゃったから
このバッグの中を大きくして頂戴。」
「…全くしょうがないわね。
これ、貸し一つだからね?」
私がアリスさんと咲夜さんの方を向くと、
アリスさんは大量のお土産を
全て人形に持たせていた。
…人形に感情は無さそうなのに、
怠そうな上海の表情は何なのだろう。
人形の筈なのだが、妙にリアルだ。
私が観察するのを横目に、
隼一が私に声を掛けて来た。
「…あのさ、念の為確認するけど、
アリスさんは何を買ったんだ?」
「え、そんなの見れば分かるでしょ?」
「そう言う意味じゃ無いんだけど…。」
アリスさんのお土産に困惑している隼一。
私からすると妥当な選択な気がするだけに
隼一が何を疑問詞しているかは
正直言って分かりかねるな。
アリスさんが今回お土産に選んだのは、
日本人形7つと藁人形3つ、五寸釘3つだ。
アリスさんは予てから訪日の際には
何としてもこれらの品を集めたいと
鼻息を荒くしていた事を覚えている。
…釘位ルーマニアにもありそうなのに
日本製でないとダメだとか言って
私に力説して来た時は困ってしまったな。
それと、藁人形とかその辺で売ってる
イメージ無かったんだけど、よく買えたよな。
私がそんな事を考えていると、
隼一が頭を抱えて溜息をついた。
「まぁ…その、何だ。分かったよ。
“魔女”ってそう言う感じ何だよな。
うん、大丈夫だ。直ぐに慣れるよ。」
「そう…?なら良いのだけれど。」
一体何なんだ?隼一の態度は謎だけど、
私も私でそろそろお土産を選ばねば。
私が土産物店の物色を再開すると、
隼一が私の肩を叩いて来る。
「…ん?どうしたの?」
「いや、こう言うのはどうかなって。
髪飾りってこんなので良いのかな?」
私が隼一の方を振り返ると、
彼は私に“髪飾り”を差し出して来る。
小さな留め具がついていて、
細長い板の様な形状をしている。
そしてこの色は…確か漆だったっけ。
艶やかな黒に金粉が散りばめられ
高級感を醸し出している。
ひっくり返して裏面を覗くと、
美しい青い花が描かれていた。
…ただ、私はちょっとだけ笑ってしまう。
「…そんなに可笑しかった?」
ちょっと不安そうな隼一。
やっぱり気付いて無いみたいだな。
可哀想だから私は教えてあげる。
「うん、凄い可笑しかった(笑)
それ、髪飾りじゃなくて多分栞だよ?
一応申し訳程度に留め具があるみたいだから、
髪飾りにも使えるかもしれないけど。」
そう言って隼一は慌てて後ろを向く。
…そこには、先程の商品の山が
“栞”として売られていた。
「これは…恥ずかしいな。」
顔を真っ赤にする隼一。
そりゃあ恥ずかしいだろうな。
尤も、私としては嬉しかったから
別に良いのだけれど。
「ま、取り敢えずこれは買おうかな。
栞は栞で実用性も高いからね。
さて、時間はまだ少しあるし、
私も掘り出し物を見つけ無いと。」
相変わらず恥ずかしそうな隼一を横目に、
私は店内の物色を再開した。
――――――――
「…それじゃ、行こうか。」
1932年6月9日、京都観光を終わらせ
昨日の夜行列車で東京まで帰って来た
私、メアリー・レーガンは隼一と共に
東京にある彼の実家を訪問している。
今日は元々皆で揃って帝都東京を
観光する予定だったのだが、
まぁ…色々とあった事もあって、
アリスさんと咲夜さんとは
別行動と言う事になった次第だ。
ほら、挨拶は必要でしょう?
…私が隼一の声に首肯すると、
隼一は実家の引き戸を引いて、
よく通る声を発する。
「母さん、いるんだろ?
ちょっと大切な話があるんだ。」
「…隼一?今日は仕事の筈だろ?
大切な話って一体どうしたんだ…まぁ。」
私は取り敢えずお辞儀をしておく。
奥から出てきたのは彼のお母さんだろう。
年は40過ぎって所だろうか?
失礼だから聞かないけど。
私がそう分析していると、
彼は母親に経緯を説明しだす。
「母さん、突然で本当にごめん。
実は、俺はここにいる彼女と
結婚する事にしたんだ。
突拍子も無い話だとは思うけど、
俺は冗談じゃ無くて本気だ。」
お母さんは目を丸くして驚く。
「…随分とまぁ別嬪さんだし、
西洋人のお嬢さんじゃないか!
確かにお前さんは男前だけど、
これにはたまげてしまうよ。」
…何と言うか、案外気が良さそうな人だな。
ここでその辺に厳しい人が出てきたら
駆け落ちまっしぐらだったのだけど、
もしかしたら回避出来るかもしれない。
私は改めて頭を下げて挨拶する。
「…初めまして、隼一さんのお母さん。
私はメアリー・レーガンと言います。
この度隼一さんと結婚する事になりました。」
「…何とまぁ、綺麗な日本語じゃないか。
これにはお母さんビックリだよ。
取り敢えず、上がって行きなよ。」
フランクに応じるお母さん。
やっぱり私の母親とは全然違うな。
雰囲気は美鈴さんみたいな感じだ。
その後、私達は茶の間に案内されると、
隼一が改めて詳しい説明をしだす。
「…急だったのにありがとう。
それでだ。メアリーについて母さんにも
改めて簡単に説明させて欲しい。」
隼一の言葉にお母さんは首肯する。
「色々話すべき事はあるんだけど、
メアリーはルーマニアと言う国で
政府関係の仕事をしている女性なんだ。
それもあって最近日本を訪れていて、
俺と出会ったって感じだね。」
「…政府関係の仕事だって?
それは凄いと思うけれど、
具体的に何をしているんだい?」
お母さんだけでなく隼一からも
視線を向けられ、私は口を開く。
「色々とあるんですけど、
一番多い仕事は医者ですかね。
ルーマニアは貧しい方に対して
無償で医療を提供しているのですが、
大半の方の治療は私がやっています。
他だと、インフラ工事に駆り出されたり
海軍大臣の補佐みたいな仕事、
研究者としての仕事もありますかね。
何れも、政府関係の仕事ではあります。」
「…それはまぁ、立派な事だ。
それにしても、ルーマニア?って国では
随分と女性が活躍しているんだね。
日本でも最近はマシにはなって来たけど、
それでもまだまだ大違いだよ。」
羨ましそうに私を見るお母さん。
まぁ、確かに気持ちは分かるな。
ルーマニアはかなり恵まれている国だ。
少なくとも大半の女性にとっては。
男女平等に関しては相当進んでいて、
女性の権利が広く尊重されている。
勿論、平等に権利が保障されるのだから
義務も男女平等にしようと言う事で
女性にも徴兵制を適用する事を
レミリアさんは考えているらしいけど。
~~~~~
…その後、私達は2時間程
隼一のお母さんと会話を交わした。
話題は専らルーマニアと言う国が
どの様な国であるかの紹介と、
私が使う魔法の話に終始していたけど。
お母さんは最初こそそれはもう驚いていたが、
意外にも適応力がかなり高いらしく
疲労回復魔法が効いたのを確認するや否や
私に清掃魔法や修復魔法をせがんで来た。
私も要望に応え何回か魔法をかけた事で
すっかり隼一の実家は綺麗になり、
ボロボロだった着物は新品同様になる。
特に手土産も無かったのだけれど、
家事の手間が減ったお母さんの機嫌は
見るからに良くなったと言えよう。
…私はここだと判断し、
言いにくい話を切り出す。
「…すみません、ちょっと良いですか?」
「あら?どうしたのかしら?」
柔らかい口調で聞くお母さん。
今ならきっと行ける筈。
「…実は、隼一さんと結婚するに辺り
彼もルーマニアに移住して欲しいんです。
彼にも仕事があるのは承知の上何ですが、
どうかこの通り、お願いします!!!」
私は思い切り頭を下げる。
咲夜さんがそうやっていた様な
所謂土下座と言う奴である。
総理大臣に通用した土下座なら
きっとこのお母さんにも通用する筈だ!
…私が土下座を続けていると、
お母さんでは無く隼一が口を開く。
「…母さん、メアリーが言った通り、
俺はルーマニアに行くつもり何だ。
彼女はルーマニア政府の仕事があるから
日本に住む事は難しいんだ。
だけど、俺は外務省を辞められる。
まだ若いし、下っ端だから。」
「…そう簡単に言うけれどねぇ。
あんた、仕事はどうする気何だい?
男として、メアリーちゃんに食わせて貰う何て
惨めな事になるって話なのだとしたら、
お母さんは絶対に認められないよ?
外務省の官僚を辞める何て勿体無いだろ。
折角帝国大学まで出たんだから…。」
…至極当然の指摘をするお母さん。
だけど、私達には運が良い事に
再就職の当てが既にあるのである。
私は顔を上げてお母さんに説明する。
「…仕事に関しては大丈夫です、お母さん。
実は、ルーマニア政府では隼一さんを
ルーマニアの外務大臣として
招聘する予定何ですよ。
大臣ですからお給料も良いですし、
日本で培ったノウハウも活かせます。」
「これは本当の話だよ、母さん。
何せ、今の外務大臣から直々に
頼まれたって話だから。
それに、これは外交機密になるけど
ルーマニアと日本は近い将来
同盟関係になりそうなんだ。
そうなれば、いつでもとは言わないけど
日本に戻って来る事も出来る筈だ。
…そして何よりも、これは俺の人生だ。
俺ももう立派な大人な訳だし、
今回ばかりは我儘を許して欲しい。」
そう言うと、今度は隼一が土下座する。
…その姿を見て、お母さんは溜息をついた。
「…分かった。今回は母さんの負けだ。
だけど、くれぐれも無様晒すんじゃ無いよ!
もしメアリーちゃんを泣かせでもしたら
母さんは隼一を勘当しますからね!!!」
「大丈夫、俺は必ずメアリーを
幸せにすると約束するから。
…それでだ。俺は明日、飛行機に乗って
メアリーと一緒にルーマニアに行く。
だから、最後に母さんの料理を
食べてから向こう行きたいんだ。
最後まで我儘で本当にごめん。
お願いしても良いかな?」
お母さんは隼一のお願いを聞くと、
今日何度目かの溜息をついて
今度は私に質問する。
「随分とまぁ、いきなりだね。
それだと荷造りする時間が…
いや、あったりするのかい?」
私は質問の意図を察する。
答えは当然YESだ。
「勿論時間はありますよ。
早ければ5分で終わります。」
私は自慢の大きな胸を張る。
「“まるで魔法みたい”では無く
本当の魔法だって話だからね。」
お母さんは少し呆れた様な顔をして
奥にあるのであろう台所に足を運ぶ。
「…取り敢えず、赤飯にしようかね。
その内孫の顔でも見せておくれよ?
何、同じ空の下にいるんだ。
距離何て、さして関係無いだろう。」
お母さんのその言葉に、
隼一は顔を真っ赤にしていた。
…今夜から、消失魔法は不要そうだな。
--------
「…十六夜咲夜、帰還致しました。
こちらをご覧ください、お嬢様。」
「ありがとう咲夜。訪日お疲れ様。
きちんと確認させて貰うわ?」
1932年6月11日紅魔館内の執務室にて、
私、レミリア・スカーレットは
昨晩訪日から帰国した咲夜から
各種外交成果の報告に加えて、
新たな人事案を手渡されていた。
私は両方の表紙を見ると、
人事案について書かれた資料を開く。
…分かってはいた事ではあるが、
人事案の中身は新しい大臣候補を
推薦すると言う物であった。
何でも、新しい外務大臣に
メアリーの夫を据えたいらしい。
…遂に結婚するのかい、あの魔女は。
まぁ、確かにメアリーは身内だし
そうである以上はメアリーの夫も
身内と言う事にはなるから、
私が求めている"身内”と言う要件は
きちんとクリア出来ている訳だ。
重要度の低いポストであればデジの様な
ポット出の奴に任せる事も出来るが、
流石に外務大臣はそうは行かないので
最低限足切りは出来た訳である。
無論、大臣を務めるなら能力も重要だ。
経歴を見る限り能力もありそうだが…。
実際どうであるかは考察するより
確かめた方が賢明だろう。
試しに私は彼の運命を覗いてみる。
結局、これが一番早いのだ。
もし彼がスパイや無能なのだとしたら、
この時点で発覚する事だろう。
~~~~~
…これはかなり驚いたな。
私の運命を操る程度の能力では
具体的な所まで分かる事は稀だが、
大雑把に味方か敵か、有能か無能かは
判別する事が可能なのである。
そして見たところ、この“宇佐見隼一”
とか言う日本人は私達の味方として
最高級の忠誠を誓うばかりか、
非常に有能で選ばれた人物との事だ。
どうやら、メアリーには男を見る目、
咲夜には人を見る目があったらしい。
私は不安そうな顔で見つめる咲夜に
審査の結果を結果を告げる。
「…この人事案を承認するわ。
新しい外務大臣にこの男を採用する。」
「ありがとうございます、お嬢様。」
咲夜は深々と頭を下げる。
私は先程咲夜から提出された
外交成果の報告を改めて見つめながら、
改めて彼女へと指示を出した。
「…それと、あの2人の為に
新居となる邸宅を作ってやりなさい。
私からの結婚祝いって奴よ。
場所は紅魔館の傍でお願いね。」
「畏まりました。」
そう言って、咲夜は直ぐに消える。
…さて、今度は私の出番か。
咲夜が持って来た折角の成果を
私が無駄にする訳には行かないだろう。
ルーマニアの更なる繫栄を願いながら、
私は大きく息を吐いた。
訪日…10日間も掛けた甲斐あって、数多くの外交成果がありました。
魔法に適応する隼一の母親…信じる理由は偏に、純粋な感性を持っているから。
メアリー・レーガン…結婚するので「メアリー・宇佐見」或いは「宇佐見メアリー」になりそうですが、彼女に関しては名前で「メアリー」と表記するケースや、旧姓で通す場面が多いかもしれません。国際結婚だとこう言う苗字絡みでどうするかは割と当人に委ねられる印象です。