ありふれた|女主人公《ヒロイン》だけど、君が好き。   作:一文字 更新

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第9話

 

 ようやく現状を飲み込めた二人。そうなると、まず最初の疑問が浮かんでくる。

 

「なぁ、ハジメ。魔物って食べちゃ駄目なんだよな?」

『そうだね、人体には猛毒だから』

 

 ユイはメルド団長に口を酸っぱくして言われたからね、とハジメ。

 

「なんで大丈夫だったんだ?」

『…確かに。あっそういえば!』

 

 ハジメの発案でステータスプレートを見ることにした二人。

 

 

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西北結 16歳 女 レベル:7

 

天職:射手

 

筋力:200

体力:200

耐性:200

敏捷:400

魔力:600

魔耐:600

 

技能:弓術[+曲射]・気配察知・魔力操作・獣化・胃酸強化・纏雷・先読・集中・限界突破・言語理解

 

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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:9

 

天職:錬成師

 

筋力:300

体力:600

耐性:300

敏捷:400

魔力:600

魔耐:600

 

技能:錬成[+複製錬成][+鉱物鑑定][+鉱物探査]・魔力操作・胃酸強化・纏雷・先読・言語理解

 

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『…なんでやねん』

「レベルが下がってる?」

 

 愕然とした様子のハジメ。爆発的に増加した数値と低下したレベル。そして幾つかの見慣れない技能。

 

 魔力操作

『お、おお〜!手袋無しで錬成出来るよ!』

「これで詠唱覚えなくて良くなったな!」

『…うん。ユイは大変だったもんね』

 

 纏雷

「ビリビリしているな」

『くっ飛ばせないのか…』

 

 獣化

「えへへぇ〜。もっと撫でて良いぞ」

『…ぐぅかわ』

 

 胃酸強化の確認で二人で二尾狼のステーキを食べてみるものの。

 

『何もわからない』

「食べても痛みはないな」

 

 最後は鉱物鑑定と鉱物探査。遠征前には派生していなかった技能だ。

 

『これは…いい!凄いよ!』

 

 目を輝かせ、手当たり次第に鑑定をかけるハジメ。最後に何故か飲水用の水筒を開けて鑑定した。

 

『ぇ?』

 

 ハジメが見せてきたステータスプレートにはこのような文字が浮き上がっていた。

 

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 神結晶

純粋な魔力溜まりの魔力そのものが非常に長い年月を経て結晶化し生成される鉱石。

魔力飽和状態に滴る神水は一時的に使用者の自然治癒力を大幅に高める。

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「ハジメ、こんなのどこで拾ってきたんだ?」

『ほら、食糧を拾った時』

出来(でか)したハジメ。大手柄だな!」

 

 なんてものを飲料水代わりにしていたんだ…と、苦笑い気味なユイ。こんな優秀な回復アイテムを喉を潤す為だけに使用するのはやはり躊躇われるようだ。

 

 

 テーブルに両肘を置き、両手を組むハジメ。俯いていて表情は見えない。ユイも大事な話だと思っていそいそとテーブルに着く。十分な間をとって顔を上げるハジメ。此方を貫く視線が真剣さを物語っていた。

 

 静かな声だった。

 

『…ねぇ、ユイ。作りたいモノがあるんだ』

「へっ?へぁッ!?な、なゅだ、言ってみりょ!」

 

 ユイの目はぐるぐる回っていた。

 

『こ、』

「こ…?」

『ここしばらく、モノ作りに専念したい』

「…あとで、ちゃんと構えよ」

 

 やるぞ~!と腕を回すハジメ。ワクワクが伝わってきて楽しげに尻尾を揺らすユイなのであった。

 

 

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