一級術師のお稲荷様   作:フォッサ

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明日にも

 潜入するにあたって、とりあえず虎杖君たちの連絡先は名前を変えておき、高専に属しているという証でもある学生証を伊地知さんに預けて無所属を装い、待ち合わせ場所に向かって昨日の男に入るよと告げた。

 

「はっはー! いいね! その言葉を聞きたかった! お前のような強いやつ、歓迎するぞ。強い奴には幹部の席を与えている! お前なら幹部を与えてやってもいいだろう!」

「手合わせしてないのにわかるの?」

「わかるとも。少なくとも、当たりの術式だお前は!」

 

 私の術式を把握されている……。

 そこまで目立った呪詛師活動もしていない。多分どっちかが他人の術式が分かる術式みたいなの保持してるんだろうな。

 

「ん? あぁ、術式をなぜ知っているかという話か」

 

 と、私の態度でそこを疑問に思っているように気づいたようだ。

 

「僕の術式だよ。僕は他人の持ってる術式がわかるんだ」

「へぇ。それで。ちなみに私のは把握されてるわけだけど、党首の……」

「お、そういえば自己紹介がまだであったな。俺は神谷(かみや) 博人(ひろと)という。よろしく頼むぞ、稲荷」

「僕は十亀(そがめ) 時雨(しぐれ)だよー。よろしくね」

「それで、俺の術式を知りたいか。いいだろう、幹部には教えてやっている。ついてくるといい」

 

 そういって、神谷は歩き出したのだった。

 私は神谷についていき、やってきた場所は千葉県のディズニーランドの近く。そこに近くにビルが建っており、その中に需益党の本部があるようだ。

 私はビルの中に入っていき、地下へと案内される。

 

 そして、私が目にしたのは。

 

「なんだこの木製人形は」

 

 木製人形がずらっと並べられていた。

 そして、神谷は術式を発動する。木製人形が勝手に動き出したかと思うと、何者かの顔が浮かび上がり、そして、瞬く間に人間へと変化していった。

 その顔は知らないが、人間であった。

 

「まずは倒してみろ。術師だこいつも」

「術師?」

 

 すると、その人形が術式を発動してきた。

 蝙蝠の式神を呼び出す術師らしく、蝙蝠が私の頭すれすれを飛んでいく。私はキュウビを召喚しその、人間を叩くとそいつはすぐに壊れた。

 

「術師をよみがえらせる術式?」

「近いものだが、人形に降霊する術式だ」

「えぇ、そんなのあり?」

「ありだ。凄い力だろう」

 

 人形に降霊する術式。

 発動条件、降霊させるための条件を知りたいが、多分そこまで詳しいことは教えてくれないんだろうな。

 そこまで人を信用しているわけでもなさそうだしこの男は。

 ただ、一つ懸念点がある。

 

 死んだ術師ならだれでも可能なのだろうか。

 あの両面宿儺を降霊させられる可能性は? ゼロじゃない。慎重に立ち回って高専に情報を流していかないとな。

 

「今のが入党試験としよう。ようこそ、我が需益党へ」

「……どうも」

「幹部として、これからもよろしく頼むぞ。明日から本格的な活動を始めよう」

「本格的な活動って?」

「我らが力を示すため、生易しき日本をただすための破壊活動である」

「……どこを襲撃すればいい?」

「そうだな。京都……といいたいが遠すぎるな。まずは手始めに神奈川県の横浜市としよう。党員数名を引き連れ、幹部数名を引き連れまずは首都圏付近を堕とす」

 

 明日か。

 この情報を伝える隙があるかな。あまりこいつらの近くで連絡するとか馬鹿なことはしたくないんだが。

 あと、どうやって伝えるか。猶予があまりないな明日となると。多分これは前々から計画していたな。計画を実行する寸前に私は入っちゃったパターンだ。

 

「呪術も扱えない雑魚どもを蹴散らせ。厄介な呪術師もそのまま殺せ。お前ならできるだろう」

「ま、入ったからには頑張りますよ……」

「うむ」

 

 さて、明日かぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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