一級術師のお稲荷様   作:フォッサ

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花子の血筋

 花子は血の玉を作り出す。

 

「それが赤血操術の基本となる百斂だ。この技を使えないとだいぶ技も絞られてくる。時間はあるからゆっくりやっていこう」

「俺も苦手なんだよこれな〜」

 

 虎杖くんと花子は京都校OBの加茂という人に術式を教わっていた。

 赤血操術というのは加茂家と呼ばれた旧御三家の人の相伝の術式らしい。自分の血液を使うようで人間向きじゃないよなと思いつつ、その光景を眺めていた。

 

「皆さんはその、あの化け物と戦う人たちなんですねえ」

「そーだよー」

「私も戦わないといけないんですか?」

「そんなことないわよ。戦いたくないなら戦わなくていいの。そもそも芦田ちゃんには術式ってやつがないでしょ」

「そうですか……。でも、私も何か皆さんのために何かしたいです」

 

 芦田ちゃんは花子を眺めながら寂しそうに言っていた。

 

「じゃあ窓って呼ばれる役割は?」

「窓?」

「呪霊とか目視で確認して高専に報告する役割のことだ。今回の件であの化け物……呪霊を視認して、連絡だけをくれればいい」

「わ、わかりました!」

 

 そういうと芦田さんはやる気になっていた。

 

「まぁ、嫌でも見ることになるでしょうけど」

「呪霊の子を孕むって言うのは呪霊寄せ付けるもんなの?」

「わからん。俺も調べてみたが、文献などは全て破棄されていたと伊地知さんが言っていた」

「去年私らが戦ったアイツらがいればねー」

 

 アイツら?

 私たちが話していると、伊地知さんがやってきたのだった。虎杖くんと花子について何かあるようで、加茂さんもいて丁度いいということらしい。

 どうやら芦田さんのことで何かあるのだとか。

 

「どうしたんすか?」

「えぇと……。芦田さんを調べてみた結果、結構前の先祖に加茂家の子孫がいることがわかりまして。一応報告しておこうと」

「私の家の血が? なるほど。だからこうして赤血操術が使えるのか。つまり私と花子は遠い親戚……となるのか?」

「複雑っすね」

「あぁ。私も君のことを笑えなくなってきたな」

 

 と言いながら笑っている。

 加茂家、ねぇ。

 

「報告は以上です。そして稲荷さん」

「私?」

「申し訳ありませんが、任務の程に……」

「任務? わかったよ。一人?」

「いえ、3年の方々と……」

「わかりましたー」

 

 どうやらこれから私は任務らしい。

 同行する3年生の教室へと向かう。教室には真希さん、パンダさん、乙骨さんが座っていた。

 

「あれ、狗巻さんは?」

「前の任務で喉をやっちゃってな。お前は棘の代打だ」

「なるほど。……もしかして私を指名したのパンダさんだったりします?」

「ぎくっ」

「本当は恵とかでも良かったんだけどよ。パンダが同じ動物仲間が欲しいっつってな」

「私元々人間なんですけど……」

「今は狐だろ!? いいじゃねえか、狐とパンダ! 仲良くしようぜ!」

 

 動物扱いされるのなんか嫌だ……。いや、今は確かに狐だけど元々は人間だったわけで……。

 

「まぁまぁ。任務の難易度はそこまで高くないから! 気楽に行こうよ、ね、稲荷さん」

「……乙骨さんって誑しです?」

「あぁ。こう見えて誑しだ」

「えぇっ!?」

 

 その優しそうな笑顔でどれだけの女を堕としてきやがったんだ……。乙骨さん、恐ろしい男……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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