ということでやってきた任務。
動物園に湧き出た呪霊らしいが。
「あのー、動物園って今の私の姿見て決めました?」
「仕方ねえだろ湧いてんだから。今回は前の反省を活かして臨時休業にしてもらったから見せ物になることねえから安心しろ」
「……」
「とりあえず数が多いから手分けすんぞ。私と憂太、パンダと希恒でいいな」
「ちょっと待って! なんでアニマルコンビでいかせようとしてんの!?」
私は猛抗議するが、真希さんは乙骨さんを連れて行ってしまった。
「よろしくなー、稲荷」
「……そんなちっこい身なりで戦えるんですか?」
「前はゴリラとか出来たけどな。消えちゃったからこの状態でしか無理だな。弱いやつしか戦えないんじゃねーか?」
「……実質私一人ですか」
「パンダ効果で癒してやるから安心しろ」
それ癒されるか?
とりあえず私はパンダさんを背に乗せて真希さんと反対方向に向かう。
「……どうみてもライオンの檻の中にいるな」
「いるなー」
「ライオンもいるな」
「いるな」
ちょっと待ってくれよなんでライオンの檻の中にライオンと呪霊がいんだよ!
私は泣く泣く檻をすり抜け呪霊を噛み殺す!その瞬間、尻尾をライオンに噛まれた。
「うぎゃああああああああああ!!!!!」
「稲荷ーーー!」
「ちょ、ちょちょちょ! 助けて痛い痛い痛い!」
「実体化を解除しろ!」
「その手があった!」
実体化を解除し式神状態になる。
私のこの体、式神モードと実体化モードがあり式神モードだと壁などをすり抜けていけるが呪力を使う。
だから節約のためにいつもは実体化してる。
私は檻の外に出て噛まれた尻尾を見る。ライオンの牙の跡がくっきり残っていた。
「マジで小動物を猛獣エリアに行かせるなよ真希さん!!!」
「ライオンに喰い殺されなくてよかったぜ。さ、次行こ」
私たちは檻の中に湧いていたりする呪霊を討伐していく。
「……っ! 稲荷、待った!」
「呪霊いましたか!?」
「パンダエリアだ」
思わずこける。
パンダが人がいない動物園で一人寂しく笹を食べていた。
「俺も笹とか食った方がいいかな」
「そこまで拘んなくていいじゃないんですか」
「でも稲荷は油揚げ好きだろ?」
「…………」
まぁ、ぶっちゃけ好き。
いなり寿司とか好物だし、味噌汁は絶対に油揚げ入ってないと許せない。好きだけどもそれは私の単なる嗜好であって……。
「うわーっ! パンダの檻の中に呪霊発見! 今助けてやるぜ同胞よ!」
「戦えないでしょうが!」
パンダの展示エリアに入り、呪霊を祓う。
その瞬間、パンダが私を掴んだ。そして。
「あいだだだだだだ!!」
「さ、さすがパンダだぜ……」
「式神化ァ!」
耳を齧られた。
パンダはクマ科だからやっぱ一応猛獣だよこんちくしょう。パンダのよだれが耳にべっとりとついて気持ち悪い。
私はとりあえず飼育員の人に水をかけてと頼み頭を洗う。
「あーーーー、最悪……。アニマルのせいで鬱になりそう」
「パンダ最高だっただろ?」
「齧られて最悪なんですけど」
マジで最悪な目にしか遭ってないんですけど。もうちょい可愛い動物を相手したい。猛獣はもう嫌だ……。
「あ、虎の檻に呪霊が!」
「もうやだああああああああああ!!」