私たちはグラウンドに集められていた。
虎杖くん、伏黒くん、釘崎さん、私と一年生たち。そして、乙骨さんと日下部先生もいたのだった。
一体何が行われるんだろう?
「あー、集まってもらって悪いな」
「いいんすけど何するんすか? 前みたいな需益党……みたいなんがまた出たとか?」
「いや……ちげえ。その……あれだ。授業だ」
「授業?」
「あぁ。まず第一に、この先も俺たちは呪術師として呪霊と戦うことになる。人間がいる以上、呪霊っつーもんは産まれる」
「そうですね。でもそれがどうしたんですか?」
「渋谷事変みたいに領域を使ってくる呪霊も出てくるかもしれねーってこったよ。だから、それの対策をする」
領域の対策。
「まず領域の効果はわかるか?」
「術式の必中化、術師本人のバフですよね?」
「そうだ。その術式の必中化を無くすために対策方法はいくつかある。その方法はわかるか?」
「えぇと……」
「領域外に出ることですよね?」
「志賀崎。その通りだ。だがしかし、領域外に出ることは簡単なことじゃない。むしろ領域は閉じ込めることに特化した結界だから出るのは相当ムズイ」
たしかに私も展開する時は閉じ込めることを意識してるからな。
展開速度とかもろもろ設定が難しい。
「だからそのために領域内での領域対策、簡易領域をお前らに叩き込む。簡易領域も万能ではないが、ないよりはマシだ」
「日下部せんせー。俺使えるけど」
「虎杖は一度見本を見せるために呼んだんだ。乙骨、早速始めてくれ」
「わかりました。みんな、いくよ?」
「お前らは俺と虎杖の近くに寄っとけ!」
乙骨さんが掌印を結ぶ。
乙骨さんの領域が展開された。刀が辺り一面に刺さっており、乙骨さんの術式である模倣した術式が刀一本一本に付与されているらしい。
また、模擬した術式一つを必中術式として付与できるらしく、それ以外は簡易領域で無効化できないらしい。
虎杖くんと日下部先生が簡易領域を展開した。
小さい領域が虎杖くん周辺に現れる。
「行きますよ?」
斬撃が飛んでくる。
簡易領域によってその術式が弾かれて当たらなくなっていた。この外に出ると術式は必中になり斬り刻まれることだろう。
だがしかし、ゴリゴリと簡易領域が削られていく。
斬撃が止み、乙骨さんの領域が解かれた。
「これをお前らには覚えてもらう。まあ、稲荷はすぐ覚えられるだろ」
「え、マジですか?」
「領域が使えんなら簡易領域はもっと覚えられるだろ多分」
「あー」
まあたしかに領域が使えるんなら割と早そう、かな?
「習うより慣れろだ。乙骨は領域を展開できねえ。稲荷、領域を展開してみろ」
「うす」
私は人間の姿に化ける。
そして、人間の姿のまま掌印を結んだ。狐の窓を覗き込むような掌印。私の領域が展開される。
赤い鳥居が周囲を覆い尽くす領域。私の幻覚が必中術式となり襲いかかる。
「ちょっと! いきなりやらすってどういうことよ! やり方わかんないんですけど!」
「五条先生の方がまだ分かりやすかったぞ。まぁ……やるしかないだろうが。虎杖、教えろ」
「わかった……って言いたいけど説明割とむずいんだよ」
「モタモタしてると術式発動するけど」
「ちょっと待ちなさい!」
「えぇ……。いつまでも展開できるわけじゃないから早くね?」
領域展開はめっちゃ呪力使うから私も一日に一度とかしか使えないから早くしてほしい。
連発なんて乙骨さんのような莫大な呪力ないと無理なんだから早くしてくれないかな。