超昂大戦SS 次の適合者は君だっ! ダイビート超昂変身オーディション(自薦1名)   作:環 藍河

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※第2部完結・第3部開始直前の時系列(2024年10月現在)です。
ネタバレも無くは無いのでご注意ください。


第1話 胸たぎらせる超昂戦士! 大いなる昂ぶりにADDDは応える!

「座して待つなどありえないっ! この秋、ダイビート技術部は総力を挙げてキミを探し出すっ!

11人目の超昂変身適合者・出てこいやああああっ!」

「『《何ですかコレはあああーーーっっ!!!》』」

 

ダイビート基地・中央広場に集められた超昂戦士(閃忍・神騎・魔女含む)総勢250余名を見下ろすお立ち台。

そこにはダイビート技術チーフ・高円寺さやかが直立し、決意を高らかにシャウトする。

 

(はああ…また馬鹿騒ぎが始まったぜ…)

と毒づくユカに、春霞が耳打ちする。

(あの人はあなたの同位存在だから…共感性羞恥。)

(ああん? ケンカ売ってんのかテメエ?)

 

「あ…あのっ、さやかさん? これは…」

「フッ…アカリちゃん、よくぞ聞いてくれました!

まだ見ぬ敵は勢いを増す一方。我々ダイビートには、対抗しうる更なる戦力が必要なのよっ!

異論はないわねっ?!」

 

 ざわ……!

 

(まあ…そりゃあ、新戦力は無いよりあった方がいいよな…)

(いや…しかし、超昂変身ってすごく条件が厳しいのに…)

(今だって、10人も超昂変身できれば十分じゃ…?)

 

「確かにっ!」

さやかの熱弁が止まらない。

「既にレジェンド戦士は…エスカレイヤー、ハルカさんたち、エリスさんにキリカさん…合計6名、全て超昂変身を成し遂げたわ。

そして現界戦士陣営では、エスカチームからルビーとサファイアが超昂変身を達成済み。

さらにマリナとイノリちゃん…遂に2ケタ変身を達成するに至ったのであーる!」

 

これだけの現有戦力があれば、よほどのチートな敵でも襲撃してこない限りは…?

 

「しかしっ! そのメカニズムは未だ明らかではないのっ! エスカルビー・アステライズもエスカサファイア・ムーンライズも全容未だ見えない中、決戦で切り札にするには不確定要素が多すぎるのよっ!」

「《うっ…!》」

アカリとヒビキが図星を突かれ、しょげる。

何しろ、当の2人でさえ、未だに自分のフルスペックを制御できてるとは言えない。

 

「もちろん、その解明への探究はこれまで以上に継続するよっ。

 でも、並行しての新規開拓も欠かせないワケ!

 これまでの10人が超昂変身を達成したフラグを参考に、適性を絞り込み、みんなにどんどん試していく!

 個人の、そしてダイビート全体のパワーアップのため、みんなの前向きな協力を期待するっ!」

 

(さやかさん…瞳のキラキラが尋常じゃない…)

(純粋に、科学者的興味関心…だよね…?)

たくさんの実験体を前にした笑顔は、たくさんのおもちゃを前にほくそ笑む、子どものそれと紙一重だった。

 

「ちょおーーーっと、待ったーーーーッ!!」

 

 ざわっ……!!

 

「11人目の超昂変身適合者だとお!? このあたしを差し置いて語るとは何ごとじゃーーっ?!」

「おおっ、凄い自信のお主は誰だあっ!」

 

 ずざっ!

「問われて名乗るもおこがましいが、知らずば言って聞かせよう!

 エスカチーム第3の戦士にして、超昂神騎エクシールことエリス・エクシリア師匠の一番弟子!

 デビュー戦からヒーロー一筋、いつでも正義に一直線っ!

 パワーアップの必須条件・光堕ちフラグも自己犠牲フラグもバッチリ建築済みっ!

 映えある11人目の超昂変身適合者は、このエスカ・トパーズこと春雛うららを置いて他にあろうか! いや、無いいいっ!!」

「ししょーーーーっっ!!」

 

 ざわ…ざわざわっ…

 

約1名…言うまでもなく、うららの一番弟子・りるかから、待ってましたの歓声が上がる。

だが、大半はウザがる。

(……あ~…、やっぱり…。)

(面倒クサイのが出てきた…。)

「…あなた保護者でしょ、保健所連れていって。」

「野良猫2匹も飼った覚えはねえよ。放っとけよ。」

冴える春霞の毒舌が、今度はクチナワに…とんだ流れ弾である。

 

「逆に聞くけどうららちゃん、あなたそれだけ条件満たして、なんで超昂変身できないの?」

「うぐっ!?」

「キミのヒーロー愛ってのは、しょせんは超昂変身に届かない、その程度の愛なのかなあ?

 それともまだまだ、闇堕ちが甘いんじゃないのお?

 ほれほれ、どーおなんですか、第3のヒーローさまあ? うりうり、ほれほれ?」

「う…ぐぬぬぬぬぬぬ~~~っ!!」

 モルモットをいじり倒すように、やおらうららを煽り始めるさやか。

 

(せ…攻めるなあ、さやかさん…?)

(煽ってデータを採ろうとしている…のだろうか…?)

(むう…策士よのう。)

アカリ・ヒビキ・イノリの超昂変身到達者トリオが感嘆するも、内心は複雑。

(私たちって…)(うららのヒーロー熱より…)(強い思いで変身した、と…)

あまり比べられたくはなかった。

 

「まあ、ただ思いが強いだけで超昂変身できるなら、苦労はないんだけどね~。

 何せダイビートには、ジャンル不問なら思いだけはぶっちぎりの戦士がいるから。」

 

 ぴっ。

(えっ…?)

 

【実験No.1】

 

《あ…あへえっ……!》

ざわっ…?

《あ…あっあっ、あああ~~んっ!!

 おっおっ、…おほおーーーーっっ!!》

『【《「!?」》】』

 

スクリーンには映像資料番号が映され、広場には突如、嬌声が響く。

《あひいーーーーっ!! も…もうっ…!

 ダメえええっ!! こんなっ、こんなっ…!!

 よりどりみどり、手に取り放題、いずれアヤメかカキツバタっ!!

 あ…ああっ…ダメっ、もう、選べないいいっ!!》

 

ざわざわざわっ…!

「だ…」「誰だっ、こんな…?」

 

《ロリータが、ロリータが、溢れちゃうううううーーーーーっっっ!!!》

『【《「あいつかああああーーーーーっっ!!!」》】』

 

 ぱっ。

映像が転換。

基地内・VRルームで快楽責めに悶え、ヘッドマウントディスプレイの下から涙とよだれと何かの汁を吹き散らし、巨体と巨乳をたゆんたゆんとくねらせるのは…

間違った方向にしか走らない暴走機関車、魔女ニコール・クワドリガ。

 

「いや~、ロリコン馬鹿も極めれば、ワンチャン超昂変身イケるかもっ?! と思ってね。

 そんで即実験、VRでロリ少女ハーレムに放り込んでみました!」

『【《「やめてえええーーーーーっっ!!!」》】』

 

「あ…あの…」「さやかさん…?」「もしかして…?」

ダイビートの愛らしき幼女超昂戦士たち…リーマ、ラメール、ピカ、クーレー、クルル、シズク、フナノ…超昂ロリータ魔女たちが恐る恐る尋ねる。

「ニコールお姉ちゃんを囲んでいる女の子たちって…私たち、ですか…?」

 

……

「…ふっ。」(?!)

「科学の進歩には、いつだって哀しみが伴うものよっ!!」

『【《「ぴええええーーーーーっっ!!!」》】』

 めっちゃ人権侵害である。

 

「あ、ついでにADDDも付けちゃってます!

 ニコール自身の変身には使えないけど、D2エナジーめちゃくちゃ生成してるよっ!

 エスカレイヤーとルビーは次回の出動、エナジー使い放題ねっ!」

『「イヤですううーーーーっっ!!」』

他戦士の余剰エナジーを再回収して戦えるエンジェリックとアステライズが、このたび遂にロリコンパワーで戦う超昂戦士に…!

 

「そんなことよりっ! 何でこんだけやって、超昂変身しないのかしらねえっ!!」

ぴっ。

【ニコール超昂変身イメージ(AI生成)】

《蒼いつぼみを護るため! ロリの鼓動が天を衝くっ!

 天使の翼は地球の希望っ!

 超昂魔女ニコール・セラフィライズ!

 か弱き花を踏み抜くチンコはっ! 私が根こそぎ潰してくれるっ!!!》

 

『【《「成功させちゃ、らめえええーーーーーっっ!!!」》】』

まさに最終兵器である…ダイビートが信用失墜で終わる、という意味で。

 

なお、通常であればポリスメン通報案件、ダイビート全体が公然わいせつ罪に問われる事態。

だが、ニコールのオホ声が地域に響き渡るのは、閂市では今や日常茶飯事。既に児童への悪影響がどうのこうのというクレームは「だってニコールお姉ちゃんでしょ?」の一言で諦めがつく程度に、地域住民のコンセンサスが形成されている。よって、特に問題視されなかったという。

 

……

 

 びくんっ。…どくんどくんっ。

《あ…あへえっ…桃源郷っ…?》 …がくっ。

 

イキまくりで白目を剥いたニコールの映像をバックに、マッドエンジニアが高らかに宣言する。

「11人目の超昂変身、この秋キミたちは神託の瞬間の証人となるっ!

 飽くなき追求は始まったっ! 諸君の献身を大いに期待するっ!!」

『【《「イヤだあああーーーーーっっ!!!」》】』

 

「……んよ。」

(んっ…?)

 

「してやんよっ! やってやんよおっ!!

 超昂変身が苦難の道だって、こちとらもとより覚悟の上じゃいっ!!

 モルモットでもハムスターでもどんと来いっ!

 誰にも邪魔も割り込みもさせないっ!! 11人目はこの私っ、エスカトパーズ・サンライズなんだからあああっ!!」

「し…ししょおおおおおっっ!!!」

……

(〔〈…マジか…?〉〕)

 

 春雛うらら、もはや人権も尊厳もかなぐり捨てて、超昂変身を志願する。

 

【続く】




作者の環藍河(たまき・あいか)です。
新シリーズは一部の読者さま待望のギャグ回をお届けします。
いや~、第2部完結あたりから温めていたプロットですが、ようやくバカ全力フルスイングの決意が固まりまして…。
相変わらず見切り発車で執筆中ですが、まずは頭からっぽにしてお楽しみ下さいませっ!
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