悪の力? でもそれをどう使うかは私の勝手ですよね!?   作:蒼天 極

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ベーゼとアズールが戦ってる? ……丁度良い敵情視察と行きましょう

「こりすちゃーん、明日も学校でしょう? そろそろ寝ましょうね?」

 

「……」

 

「え、まだ起きてる? ダメですよ、夜更かししたら大きくなれませんよ〜」

 

「!?」

 

 大きくという言葉に反応したこりすちゃんは自分の胸と私の胸を見比べ始めた。

 あらあら将来は胸が大きくなりたいんですか? 持っている私からすればぶっちゃけ重いだけなんですが……それを言ったらこりすちゃんの機嫌が悪くなりますよね……。

 

「胸も大きくなれないかもしれませんね〜。それでも起きているなら私は止めはしませんけど」

 

「!」

 

 こりすちゃんはすぐに自分の部屋に戻ってベッドに潜り込むと、それから僅か数十秒でスヤスヤと眠り始めた。

 この子寝つきがいいからお姉ちゃん助かっちゃいますね……。

 

「さて、私も明日の準備を終わらせたら少し早いけど寝ましょ──」

 

 〜♪ 〜♪

 

 直後私のスマホに着信が来る。ええっと……あぁ。うてなですか。

 

「はいもしもし?」

 

『あ、えりすちゃん。ヴェナさんがトレスマジアが出たって言ってるんだけど、今こりすちゃん起きてるかな?』

 

「もう寝ました。そして仮に起きてたとしても、この時間の外出は私が許しません」

 

『そっか、そうだよね。分かった、それじゃあまた明日』

 

「えぇ、おやすみなさい」

 

 全く、小学生を夜間外出させようなんて何を考えてるんだか……。

 それにしてもこの時間にトレスマジアですか……テレビでは実年齢は私達と同い年とだけ情報開示されてましたがこんな時間に外に出るなんていかがなものなんですかね?

 そんなことを考えながらスマホのメールを確認していると……

 

「……あ、ヤバ! そう言えばネットショップの払い込み今日まででした!!」

 

 しまった。こりすちゃんがこの間のテストで100点取ったから、約束通り買ってあげたぬいぐるみとは別に、驚かせてあげようとドールハウスをネット注文してたけど払い込みのことすっかり忘れてしまっていました!!

 

「こうしちゃいられません! 日付が変わる前にとっとと行かなければ……!!」

 

 え、こりすちゃんはダメで私は良いのか? 良いんですよお姉ちゃんだから! それに大丈夫、私鍛えてますし最悪ノワールモードで逆に相手を私のおもちゃにするんで!!

 すぐさま普段着に着替えると、バックを持って玄関を飛び出した。

 

「あらえりす。この時間に家から出るのは危ないわよ?」

 

「お帰りなさいお母さん。実はコンビニの払い込み今日までだったの忘れていて……すぐ帰ってくるんで先にご飯とお風呂済ませて寝てて下さい」

 

「そう? すぐに帰ってくるのよ?」

 

 

 ◇

 

 

 その後走ってコンビニに行って、手早く払い込みを終えた私。

 それからちょっとしてメールに払い込みを確認した旨の通知が来たのを確認して一息つくと帰路に着こうとして……。

 

「おや?」

 

 コンビニのすぐ近くにある公園が目に入る。

 そこでアズールとベーゼがど突き合っていたのだ。

 

「……うわぁ、まさか決闘シーンに遭遇してしまうなんて……いけないいけない。見つかったら面倒くさい事になるんでとっとと帰って……」

 

 ……………………。

 ……いや、よく考えたらベーゼが魔法少女とやり合ってるシーンをしっかりと見たことありませんね。

 以前私がアズールを襲ったときも、欲求を満たすことに集中してちゃんと見ていませんでしたし……。

 

「せっかくだから観察して行きましょうか」

 

 以前ベーゼと戦ってみてベーゼの支配の能力は私の下位互換ではないことが分かった。

 ならばせっかくの機会です。ベーゼの戦い方を研究しておいて、今後襲われたときにどう立ち回るか今のうちに対策を立てておきましょう。

 

「今朝とは随分違ったご様子で……」

 

「当たり前でしょう? 今日こそ……あなたを倒すんだからっ!!」

 

「きゃああああああ!!」

 

 アズールの渾身の一撃がベーゼに突き刺さり、ベーゼは氷像になってしまった。

 あらら、意外とあっけない最後でしたね。取り敢えずお葬式には参加させていただきましょうか……いや、違う。

 ベーゼ状態のうてなは色々と油断ならない相手。これは罠ですかね?

 

「やっ「……てないですよ?」!!」

 

 完全に油断していたアズールの背後の街灯からポールダンスのごとく掴まりながらニヤリと笑っていたベーゼ。ほーら、だと思いました。

 ベーゼはアズールが反応するよりも早く、公園のパンダの遊具を鞭で叩きそれを三角木馬に変えると、アズールを縛り上げるとその上に跨らせる。しっかりギャグボールを噛ませているのは流石と言えるでしょうね。

 

「んんんんんんんっ!!」

 

「……うわぁ、なんて素敵な顔するんですかアズール……痛みに悶えるその表情……って今は眺めてる場合じゃないですね」

 

 あくまでも今は敵情視察……。

 いくら目の前で三角木馬に悶絶するアズールがいたとしても、そっちに視線を逸らすべきではない。……でも録画だけしておきましょうかね……。

 

「ん"っ……!! ん"ん……っん"んんんん"ぅぅぅぅっ!!」

 

「さぁ、どうしました? まだ終わりではないでしょう? 先ほどの勢いを……もっと見せてください!!」

 

 そう言って三角木馬をカンと靴で叩くと、三角木馬が馬のように暴れ出す。その衝撃でさらに鋭角がアズールの股に食い込んでしまう。

 天才ですか、ベーゼは!?

 

「んんんんんんんん!!」

 

「さぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁあ!!」

 

「ん"んんんぅ……ん"んぅぅぅううう!!」

 

「……ほわぁ」

 

 

 数分後ようやく解放され、力無く倒れたアズール。

 ……やっぱりベーゼは相手を辱めているときは興奮して無防備になりますね。やはりそこを狙うべきですかね?

 

「さぁアズールさんまだ終わりではないでしょう? もう一度立ち上がって……私まだまだまだまだ満足していませんよ……!?」

 

 そう言いながらアズールの顎を爪先でクイッと持ち上げるベーゼ。

 あらあら深夜テンションでいつもよりドS具合が増してませんか? まさか私好みの拷問をするだなんて。この状態で精神攻撃をすればもうパーフェクトなんですが……

 そんなことを考えていると、アズールはブルブルと震える手でなんとかベーゼの足を掴む。

 

「ン良いですねぇ!! ほぉら頑張って……!!」

 

 ……? よく見るとアズールの目の奥……なんかハートマークになってません?

 アズールにMっ気があるのは知ってましたがもしかして……

 

「ベーゼ……さまぁ……♡」

 

「……っ! ……っ!!」

 

 お、堕ちた……アズールが……ベーゼに堕とされた……あぁ、なんて……なんて……!!

 

「なんて最高のシチュエーション……アズール、あなたは一体どこまで素晴らしいんですか……!!」

 

 ベーゼに……自らの痛めつけられたいと言う欲求に負けて、自らの魔法少女としての誇りを捨ててベーゼに屈服するなんて、闇堕ち大好きな私からすればこんな素晴らしい展開最高すぎる。

 ファンになりました……私アズールのファンになっちゃいましたよ……!!

 

「もぅ……もぅわたしだめれすぅ……わたしぃ……べーぜ様に……勝てませんでしたぁ……」

 

 そう言ってアズールは恍惚な表情を浮かべて、ベーゼの靴に顔を近づける。

 

「ベーゼ様……ぁ……もっと……もっとくらさい……!!」

 

 そう言ってベーゼの靴を舐めようと……!!

 はぁあああ、堕ちました。これは完全に堕ちちゃいましたよ!! …………これが闇堕ち大嫌いなベーゼでなければね。

 

 ベーゼの靴にアズールの舌が触れる直前、ベーゼは思い切りアズールを蹴飛ばす。そのときのベーゼの顔はとてもとっっっっても冷たいものだった。

 まるで私がエノルミータに入ると勘違いしたときのような……いえ、それよりももっと冷たい表情ですね。

 

「ベーゼ様……ベーゼ様どうして……そんな顔……わっ……私は……っ!? うぅ!!」

 

 ベーゼはアズールの胸ぐらを掴み上げてアズールを、睨みつける。

 

「ヘラヘラするんじゃありません、もしかしてあなた……闇堕ちしようとしてますか? 正義のヒロイントレスマジア、全ての女の子の憧れ……そのあなたが悪の組織に媚びへつらう? いけませんいけませんいけませんいけません。解釈違いにも……程がある。ヒロインとしての矜持を持ちなさい」

 

 そういうとベーゼはアズールをまるで興味を無くしたおもちゃを捨てるかのように、放り投げると背中に生えた翼を展開して飛び去っていった……。

 …………。

 

「なんですかアレ?」

 

 いえ、予想はしてたしていました。これはベーゼブチ切れ案件では無いかと。ですが調教して堕としたのはあなたですよベーゼ?

 普通なら責任とってしっかり闇堕ちさせるべきでしょう? なのに堕としたら適当にポイって……自らの誇りを投げ打った相手に対してその仕打ち……まるで相手の尊厳を徹底的に踏み躙るように…………

 

「……いけません。鼻血が出てきてしまいました……」

 

 相手の尊厳を踏み躙るのが大好物だからって興奮しすぎでしょう私……。コンビニでポケットティッシュでも買いに行きますか。

 

「私は……私は…………っうぅ……」

 

「……せっかくだから消毒液とかも買ってきてあげましょう」

 

 その後足早にコンビニでティッシュとアズールの治療に使う消毒液だったり包帯各種、そしてお茶を購入すると、ティッシュで鼻血を抑えながらアズールの下へ行く。

 

「大丈夫ですk「……もぅ……帰りましょう……変身解除」……え、小夜……さん? あなたがマジアアズールだったんですか……?」

 

「え……っ!? …………も、もりの……さん?」

 

 いまだ項垂れていたアズールに声をかけようとした瞬間、アズールは変身を解除、そこにいたのはクラスメイト……水神小夜さんだった。

 

「「…………」」

 

 …………え、どうするんですかこの空気!?




アズールの正体はクラスメイトだった……!?
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