悪の力? でもそれをどう使うかは私の勝手ですよね!?   作:蒼天 極

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 前回の話を飛ばした方のためのあらすじ。

 ロコムジカとルベルブルーメに結界ないで()()()()をした後、記憶を消して結界から解放。あまりに残酷なお死おきだったため、記憶は消えても えりすへの恐怖心が植え付けられてしまった。


それで良いんですかベーゼ?

 ロコルベのお死おきの後、今度はベーゼがお仕置きをする番。

 アリスちゃんのドールハウスにルベルブルーメを監禁して彼女を人質にされて、ロコムジカが全裸ライブをやらされている間に今回の戦闘で壊れてしまったところを修復しておく。

 本来ならば全裸ライブをしてたら、裏垢でその痴態をネットに流してやるところですが、最後まで愉しませていただいたんです。それは許して差し上げましょう。

 

「超絶キュートなミラクルガール……っ。その名はロコロコロコムジカァ……////」

 

「……」ジー

 

「レオ、アリスちゃんの目を塞いでくれます? 綺麗な歌声なのは認めますが教育に悪過ぎます」

 

「お〜……」

 

 音痴でお世辞にもアイドルの才能があるとは言い難いロコムジカだったが、どう言うわけか全裸で歌うと非常に綺麗な歌声だった事が判明。

 特定の状況下でのみしか本領が発揮出来ないとはいえ、その歌のクオリティは一般のアイドルなんて遥かに凌駕できる代物。彼女はダイヤの原石だったみたいです。

 …………なかった事になったとはいえ、私はその原石を木っ端微塵に破壊したってわけですか。

 

「……ヤバい、興奮して来ました」

 

 これはライブが終わった後にでもロコムジカとルベルブルーメを結界に閉じ込めて、もう一回楽しまないとダメですねぇ。

 前回は硫酸で喉を焼きましたし、今度は物理的に……っていけませんいけません。いくら記憶を消しているとはいえこれ以上は人としてアウトでしょう。やるにしても再び喧嘩を売ってきた時にしましょう。

 欲望を理性で押し殺していると、ライブが終了したのかペタリとロコムジカが膝をつく。

 

「はぁっ……はあっ……みんな……ありがとぉ……」

 

「ぶらぼーっ!! 良かったぞロコーッ!!」

 

「…………」

 

 辺りに素晴らしい歌声に涙を流しながら拍手大喝采のレオとアリスちゃん。そして全裸ライブの主催者のベーゼはと言うと……。

 

「素晴らしかったですよ……ロコさん……!」

 

 うん、とても満足そうで何よりですね。

 あとうてな? ヨダレが滝のように出てるんで止めないと体内の水分なくなってぶっ倒れますよ?

 

 その後改めて敗北を認めたロコムジカとルベルブルーメ……阿古屋真珠と姉母ネモから変身アイテムを没収。

 

「変身アイテムは取り上げたわけだけど……」

 

「おい真珠、テメー何勝手に負け認めてんだよ……!」

 

「っさいわねー真珠の勝手でしょ! そもそもノワールに降参した時点で真珠らの負けだったし」

 

 そう言ってチラリと私を見る真珠。そんな彼女にニコリと笑顔を向けると、顔を真っ青にして目線を逸らした。変身アイテムを失って戦う事ができない。本能的な恐怖心を植え付けられて苦手意識を持ってしまった。

 ……これなら今回のような逆恨みで襲われる事はないでしょうが念には念を入れておきましょうか。

 

「ネモだけロード様んとこ帰ればいいじゃない!」

 

「やなこった誰が帰れるかよ。お前みたく無様にお仕置きされんのがオチだ」

 

「ハァ!?」

 

「まぁまぁ二人ともその辺で。あなた達が負けを認めたのは正解でしたよ」

 

 そう言って私は両方の手袋を脱いで手の甲を二人に見せる。

 これは結界内で既にやった事ですけど、そのときロコムジカ……真珠は壊れてましたし、そもそも二人とも今は記憶を失ってますからね。

 

「あなた方は誤解しているみたいですが、私の星は左手の甲に二つ、右手の甲に二つの計四つですからね」

 

「……え? ロード様と同じ……?」

 

「……は? おいおい嘘だろ? 真珠テメェ、ノワールは星二つって言ってたじゃねぇか!!」

 

「し、知らないわよ! まさか右手の甲にもあるなんて思わないじゃない!!」

 

 二人はそう言って喧嘩を始めてしまった。

 身も心もボロボロになったルベルに見せたときは壊れたのか笑っていましたけど、追い詰めていない状態ならこう言う反応をするんですねぇ。

 先ほどまでとの反応の違いを楽しんでいると、アリスちゃんが私の手を取ってジーッと星を観察する。

 

「アリスちゃん?」

 

「……」ジー

 

「?」

 

「……」キラキラ

 

「えっへん、お姉ちゃんは凄いんですよ〜」

 

「ほんと凄いね。ノワールちゃんならロードさんと対等に戦えるんじゃない?」

 

 どうでしょうね? 今回離反したメンバーのボスと同じ星四つと言っても、あくまで私と同格であって経験なんかは圧倒的にあちらが上。正直面倒くさいから戦いたくないんですが…………よし、ベーゼに押しつけてしまいましょう。

 

「それで良いんですかベーゼ?」

 

「え?」

 

「ロードエノルメとやらは魔法少女狩りを扇動した愚か者。そんなやつを私が倒して良いのですか? ここは魔法少女狩りに対して誰よりも憤ってるあなたがやるべきではないんですか!?」

 

「っ!?」

 

「確かに私が成し遂げる事で光落ちに一歩近づけるのは否定しません。ですが魔法少女狩りと聞いてもなんとも思っていない私が倒したとこで、魔法少女人生を奪われてしまった被害者の方々は喜ばないでしょう。だからこそあなたが……誰よりも魔法少女のことを愛しているあなたがその人達の分も背負って倒すべきではないんですか!?」

 

「……そっか、そうだよね。私としたことが、大切な事が見えていませんでした! あの星を堕とすというのは私が決めた事、ならば私がやらなければなりませんよねぇ!!」

 

 すっかりやる気になり、改めてロードエノルメ打倒を胸に誓ったベーゼ。

 これほどのやる気であれば言ってあげればロードエノルメとの戦いを私に押し付けることもないでしょうね。

 

「……へ、チョロいですねぇ」(ゲス顔)

 

「……」(눈_눈)

 

 アリスちゃんにジト目で睨まれてしまいました。

 

「それでコイツらどうするでやんす? ベーゼちゃん」

 

「あ、そうだね……」

 

 真珠とネモを指差すレオに正気に戻ったベーゼが「うーん……」と手を組んで考える。

 流石にあれだけやった相手をこのまま返すのも考えものですよね。いくら恐怖心を植え付けて変身アイテムを奪ったとはいえもしロードエノルメと合流されて仕舞えば最後、また変身アイテムを与えられて私達の前に立ち塞がる可能性はゼロではないですし……。

 

「あ、なら知り合いのお医者さんに連絡しましょうか?」

 

「お医者さん?」

 

「丁度新鮮な内臓を欲しがってたんで、彼女らのを渡してしまいましょう。彼女らの内臓だって、世界征服するような人よりも善良な人に使って欲しいに決まっています。何も問題は無いはずですよ」

 

「問題おおありだよ! と言うか急に内臓渡されてもそのお医者さん迷惑だよ!!」

 

「大丈夫ですよ。闇のつくお医者さんなんで」

 

「どうしてそんな人と知り合いなのかな!?」

 

 なんでと言われましても、ネットで知り合ったおじ様が闇医者だっただけなんですが……。

 まぁあくまで知り合いってだけでお友達ではないんで足元を見られても困りますからね。ならばやめておいた方がいいでしょう。

 ならばどうしたものかと考えていると、ネモと喧嘩していた真珠が思い出したようにベーゼの方を向く。

 

「あっそーよ、マジアベーゼ! アンタに話があんのよ!!」

 

「うぇ?」

 

「真珠決めたわっ! あんたたちの仲間になったげる!!」

 

「「「「…………へ?」」」」

 

 あまりにも急な提案に私達だけでなくネモも首を傾げたのだった。

 

 

 ◇

 

 

 その後流石に急すぎるからと、この日は一度解散となり私達は帰路についていた。

 

「…………」

 

「どうしましたうてな。そんな深刻そうな顔をして」

 

「……ううん。別に仲間になってくれるならそれでも良いんだけど、やっぱり魔法少女狩りに加担してたならそれなりにケジメは取って欲しいなと思って」

 

「なら指でも詰めさせます? どうせマイクと投げナイフなら小指がなくても大丈夫でしょうし」

 

「……なんでえりすちゃんはすぐそっち方向に行っちゃうかなぁ?」

 

 いや、話してたらすぐ魔法少女に話が飛躍するあなたには言われたく無いんですけど……。

 そう思いうてなにジト目を向けていると、ホームセンターの前に出る。うてなはホームセンターを見るなり思いついたような顔をする。

 

「あ、そうだ!! ねぇ、こりすちゃん。手伝って欲しいんだけど!!」

 

「?」

 

「ちょっと待ちなさい。妹を使って何をしようと言うのですかね? お姉ちゃんを通してもらいましょうか?」

 

「実は……」

 

 うてな曰くセッ○スしないと出られない部屋にあの二人を閉じ込めようと思ったんだとか。

 確かにアリスちゃんの能力とドールハウスがあるならば、それくらい再現は簡単でしょうし、中の様子をこりすちゃんに見せなければ私も文句はないのですが……。

 

「私も大概だと思いますが、あなたも意外と頭のネジ外れてますよね……」

 

「褒め言葉として受け取っておきますよ。それじゃあドールハウスのための材料買ってから帰るので私はこの辺で。それじゃあみんなまたね」ニッコリ

 

「あ、待ってようてなちゃ〜ん。私も手伝う〜!!」

 

 とっても良い顔でルンルンステップをしてホームセンターに入って行くうてなとそれを追いかけるキウィであった。

 真珠もネモも可哀想に。私達に喧嘩を……いや、魔法少女狩りなんてしなければこうはならなかったでしょうに……。




 〜おまけ〜

「うーん、やっぱりネモさんに逃げられないようにライトとかをつけるのは必須だけど……あ、真珠さんにドールハウスを壊されないように吸音材とかも買った方がいいかなぁ?」

「はいうてなちゃん、吸音材♪」

「ありがとうキウィちゃん。でも無理して付き合わなくて良いんだよ?」

「だいじょーぶだいじょーぶ。あの二人の後にアタシもうてなちゃんと使うんだからこだわっておかないとね〜」

「ゑ?」
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