悪の力? でもそれをどう使うかは私の勝手ですよね!?   作:蒼天 極

38 / 90
ここはお任せしますよ!

 私がエノルミータを手伝っているのは、ロードを倒すまで共同戦線を張るという契約のため。

 いくら魔法少女になったとは言えいまだその契約は有効ですが、ベーゼがロードを倒したら今日でその契約も終わるでしょう。

 

 それはつまりアリスちゃんと姉妹で一緒に戦うのもこれが最後という事……。

 

「最後ならばいつもより気合を入れてやるべき……そう思いませんか?」

 

「ん」コクリ

 

「行きますよアリスちゃん!!」

 

「ん!!」コクリ

 

 アリスちゃんの能力はおもちゃがある事前提の能力。

 持参したおもちゃが多ければ多いほど強力な能力ですが、逆に持参していたおもちゃが少なければ弱体化してしまう弱点があります。

 ですがその弱点は私が穴埋めをする事が可能なんですよ!!

 

「なるほど。ノワールがおもちゃを具現化して、アリスがそれを操る事でアリスの戦力問題は解消される…………妹の弱点は姉が埋める……なんて言うか……エモだな!!」

 

「エモかどうかはどうでも良いけど、ほんと規格外の力ねぇ。……本当にトレスマジアに行くの? ロコもうアンタとは戦いたくないんだけど……」

 

「ま、まぁトレスマジアに行けば具現化とかはもう使ってこないだろうしまだ勝機は「ないですよ。なにせルベルにとっては天敵とも言える力を発現したので」……マジか」

 

 おっと、雑談をしている場合ではないですね。

 腕を振り上げて私らを攻撃しようとする怪物にアームドスタイルで応戦する。

 アリスちゃんがおもちゃの兵隊を操ってくれると言うことは、そちらに意識を向けなくて良いと言うこと。ならば私も自分の事に集中して戦えると言うものです!!

 

「まずは小さくした方がいいよな……ロコ、やれ!!」

 

「分かってるわよ! ヴォア・フォルテ!!」

 

 怪物の影に潜って動きを妨害していたルベルの指示を受けたロコの音符攻撃で、怪物の足が破壊されてバランスが取れなくなる。

 その隙にランスで両腕両足などの部位を破壊して、崩れたスライムはボックスに回収する。

 ……これくらいの大きさになれば!

 

「アリスちゃん!!」

 

「ん!」

 

 アリスちゃんのドールハウスの能力で怪物を私が具現化したボックスごとドールハウスに閉じ込める。さて、アリスちゃんも燃費が悪いのでさっさとドールハウスごと処理してしまいましょうか。

 アズールとの戦いで使ったときよりも小さめの粒子砲を具現化してドールハウスに照準を合わせて……

 

「マテリアライズブレイカー!!」

 

 粒子砲から射出された光線がドールハウスを飲み込み、しばらくしてから砲撃を止めるとドールハウスは中のスライムごと跡形もなく消し飛ばされてしまった。

 フフフッ、倒しても再生してしまうならば、消し飛ばして仕舞えばいいんですよ。

 

「は? ヴェナはあの魔物倒せないって言ってたのに……」

 

「倒せないなら消し飛ばしてしまえばいいんですよ……おっと」

 

 どうやら今の行動で私のことを余程の脅威とみなしたのか、四方八方からスライム兵がこちらに来ているのが見えた。どうやら街にばら撒いたスライム兵を一箇所に集めているみたいですね。

 

「ちょ、まだこんなにいたの!?」

 

「クソ、気合い入れすぎだろ!!」

 

「……アリスちゃん、この数を相手にして最後まで眠くならずに戦いきる自信はあります?」

 

「……」フルフル

 

「ですよねぇ」

 

 ですよね。アリスちゃんはまだ幼いからある程度魔力を消費するとおねむになってしまい、私も魔力は潤沢にあるとはいえ具現化の魔力消費は非常に激しい。つまり私達は長期戦にはあまり向かないんです。

 それにルベルは妨害特化な能力のため明らかに火力不足であり、ロコの音符攻撃は強いけれどこの数を相手にするには荷が重い。

 

 ……出来ればこれはここぞと言うときにカッコよくお披露目したかったんですが仕方ありませんねぇ。

 

「下がっててください。これで一気に殲滅します」

 

「それって魔法少女の……!!」

 

「えぇ、舐めプをするのはここまでです。トランスマジ「ノワール!」っ! 来ましたか!!」

 

 トレスマジアの変身アイテムでトレスマジアに変身しようとしたが、トレスマジアがやって来たのを見て変身を一旦中断する。

 街の人をスライム兵から救助している途中にしながら念話で応援を頼んで、街の人の救助を手伝ってもらってたんですが、街中のスライム兵が全てここに集まり捕えられてた街の人も解放されたから加勢しに来てくれたみたいですね。

 

「ったくコイツらうじゃうじゃと……仲間割れしとるんは構へんけど暴れすぎやろ!! こないに街壊して……修理するのウチらなんやぞ!! 分かってんのか! あぁん!?」

 

「し、知らないわよ!! 文句は魔物生み出しまくってるロードに言いなさいよね!!」

 

 絶賛不機嫌なサルファ。

 まぁこれだけ壊されてしまうと数日かけて作業しないとダメでしょうしキレるのは無理がありませんね。

 確かに私達だけで街の修理をするって言うのもムカつきますし、ベーゼ達もトレスマジアに正体バラすって脅して手伝わせて差し上げましょうか?

 

「サルファ落ち着いて。まずはこっちをやっつけないと!!」

 

「……そうやね、おいエノルミータ。今は見逃してやるさかい、さっさと元凶を締め上げてこいや」

 

 ……ふむ、今の私はトレスマジアですがエノルミータと共闘中の身。

 我ながら優柔不断すぎてなんだか笑えて来ますが、アズール達と合流したならトレスマジア側についた方がいいですよね。

 

「アリスちゃん、共闘はここまでにしま「ノワール。あなたも元凶を叩きに行って!」……え?」

 

 アリスちゃんにトレスマジア側に行くと伝えようとしたが、アズールの発言に素っ頓狂な声をあげてしまった。

 何言ってるんですか。ここは私も一緒に戦った方がいいでしょう?

 

「だって今回の件でロードを一発ぶん殴りたいって顔してるわよ?」

 

「ぶん殴りたいではありません。惨たらしく殺したいって顔です!」

 

「……それは流石にやめた方が良いと思うけど…………」

 

 なにせスライム兵なんかばら撒くせいで、行きつけの喫茶店が壊れてしまったんです。これでは具現化以外でもうあの店のスイーツ食べれないじゃないですか!!

 ……ですがそんな理由で私がエノルミータに協力しても良いんですか?

 

「でもノワールってロードと星の数が同じなんでしょ? ならやっつけに行くべきだと思う」

 

「せやねぇ。それに初めての活動がロード団のボスをしばき倒したって箔がつくやん。うちの分まで殴って来てな?」

 

「……助かります!」

 

 そう言うことでしたらありがたくキウィと合流してベーゼの加勢に行かせていただきましょう!

 だがその直後、突如エノルミータの転移門が複数現れて中からスライム兵が更に大量に現れる。

 

「!?」

 

「まだ増えんのかよ! 本当にアイツらでやれんのか!?」

 

「大丈夫です。いけますよね、アズール?」

 

「もちろんよ。真化(ラ・ヴェリタ)

 

 アズールがトランスアイテムに触れてそう唱えると、姿がかわり巫女のような姿に変身する。

 彼女の真化、薄氷巫女(ウスライノミコ)。この形態の彼女は私に勝つほどなのでロードの尖兵如きに負けはしないでしょう。

 

「それではここはお任せしますよ!」

 

「えぇ。勝って来てね!!」

 

 このタイミングで追加の魔物を呼び出すと言うことはロードエノルメは余裕があると言うこと。

 つまりベーゼを圧倒している。もしくはベーゼが敗北したかのどちらかなんでしょうね。

 ならば早急に救援に行った方が良いでしょう。

 

「何よアズールのあの姿……」

 

「アズールは数日前の私との戦いを通して覚醒したんです。それでは、すみませんが私一足先に行きますね!!」

 

「!?」

 

「ごめんなさいアリスちゃん!レオと合流してから来てくださいね!!」

 

 ベーゼに限って負けるとは思えませんが、ロードを倒さないとキリがないのは事実。もはやレオと合流する時間も無さそうなので私は一足先にナハトベースに転移門を開くとその中に飛び込んだ。




 そろそろ魔法少女に覚醒ですが、師匠の名前を継ぐべきか新しく名前にするべきかどっちが良いんだ!?

 ……と言う事で読者さんに委ねることにしました。


 次の話を書くので投票を締め切りました。
 えりすの魔法少女名はマジアカーネリアン(二代目)で行きます。

えりすの魔法少女時の名前はどちらが相応しい?

  • 師匠の名を継いで二代目マジアカーネリアン
  • 名前は継がず全く新しい名前にするべき
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。