悪の力? でもそれをどう使うかは私の勝手ですよね!?   作:蒼天 極

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悪ノリと徹夜テンションで書いたオリジナル回です。

相当好き勝手やったけど……後悔はない。


デートと洒落込みましょう!!

 魔法少女と言うのは割とストレスが溜まる。

 と言うのも日常生活と並行してエノルミータの対応やアイドル活動していかなければならない上 に、親に正体を明かす事が出来ないからあまり家事をサボる事もできない。……つまりは忙しすぎるのだ。

 

 最も私自身は、エノルミータと全員と友人関係にあると言うことで戦いは茶番、ストレス発散と言う認識だったからそこまでストレスが溜まっている自覚がなかったが、新たにシオちゃんズが現れた事で彼女らにストレスが溜まるようになってしまった。

 

 ……あぁ、もう長ったらしい前振りはここまでにして結論を言ってしまいましょう!!

 

「申し訳ありませんが、ストレス発散に付き合ってはいただけませんか?」

 

「えぇ、気が済むまで付き合うわよ」

 

 小夜に頭を下げるて頼み込むと、彼女はニコリと笑って頷いてくれる。

 本当に優しい人ですね。最近周りが小夜の事を変態扱いしてますけど、そんなの全然気にならないくらい魅力的な人だって気づいて欲しいものですね。……いえ、でも彼女の本当の魅力を知ってるのは私だけで充分だと思ってしまいます。

 そんな事を考えていると、突如小夜が心配そうな表情を浮かべた。

 

「……でもいいの? えりすは相手の苦悶の表情を見るのが好きなんでしょ? 痛いと気持ち良い私が相手だと萎えちゃうんじゃない?」

 

 大丈夫です。最近はアズールを痛めつけたときに恍惚な表情を浮かべられたら、もっとやってあげたくなるので!!

 それにそもそも今回は小夜をリンチしたいわけではないんですよ。

 

「いえ。今回は誰かを痛めつけたいのではなく、ここの喫茶店がカップル割をしているので一緒に行って欲しいんです」

 

「なるほどね。それなら……え? ここの喫茶店何してるって?」

 

「カップル割です……おや?」

 

 どうしました? 顔を真っ赤に染め上げて…………もしかして……。

 

「小夜は真面目ですからね。別に付き合ってもないのに、カップルと偽ると言うのはダメでしたか…………?」

 

「い、いえ! 大丈夫!! それなら早速行きましょうか!!」

 

「はい、デートと洒落込みましょう!!」

 

 ……勢いに任せて言ってしまいましたが、流石にデートと言うのは攻め過ぎましたかね? なんか小夜がそっぽを向いてますし、気持ち悪かったですかね? 反省しなければ…………。

 

(デート……えりすとデート……えりすもノリで言っただけだろうけど、顔がニヤけちゃうわ。……ダメダメ、しゃんとしないとえりすに引かれちゃう……)

 

 

 ◇

 

 

 今は多様性の時代という事で、あっさりカップルシートに案内された私たちは、お目当てのスイーツが来るまでの間飲み物を飲みながらお喋りに花を咲かせていた。

 

「おしゃれな喫茶店ね……。学校の近くにこんな素敵な場所があるなんて知らなかったわ」

 

「甘いものが好きで近辺の喫茶店や、洋菓子店のスイーツは全て網羅していますからね。この手の案内はお任せくださいですよ」

 

「それも愛の形ね」

 

「はい。スイーツに対する愛情は人一倍あるので」

 

「お待たせしました〜、抹茶と粒あんの特製和風パフェです〜」

 

 あ、来ました来ました。

 普段は洋菓子を好んで食べていますが、たまには和風なお菓子もありですよね。それに小夜の好物は和菓子なのでシェアできるってもんです。

 

「小夜、あーん」

 

「え!? あ……あーん…………」

 

 抹茶アイスをすくって彼女へ差し出すと、小夜は顔を真っ赤にしながらも口を開けてくれたため、スプーンを口に入れてあげる。

 

「いかがですか?」

 

「……抹茶の風味が強いのにアイス特有の甘味もあって美味しいわ…………」

 

「えぇ。これは私が食べてきたスイーツの中でもトップ3に入るクオリティですから。それでは私も……あーん」

 

「ちょっと待って!!」

 

「? どうしました?」

 

「え、えっと……それで食べるの…………?」

 

 そう言ってスプーンを指差す小夜。

 え、一体どういう……あ。これで食べたら小夜と間接キスするという事では……?

 …………。

 

「あむ」

 

「あぁ!?」

 

 別に間接キスした所で何かが変わるわけではないですもんね。それにスプーンを取り替える時間があるならその時間を削ってスイーツを堪能したいのです。

 そう、別にやましい気持ちではないんです。……なのにどうして抹茶アイスの味がしないんでしょうか?

 

「……小夜、もう一口食べます?」

 

「…………いただくわ」

 

 私があまりにも自然に間接キスを実行したものだから、それが普通だと勘違いしてしまったのだろう。あんこをすくったスプーンを顔を赤らめながらも口に入れた小夜。

 

 ……勘違いを指摘せず小夜のファースト間接キスを奪ってしまうとは、我ながら中々に最低ですね。

 ……ですが尊厳を踏み躙るのは私のやり方ですし、なにより後悔はありません。騙された方が悪いという事で諦めてくださいね。フフフフフ…………

 

(え、えりすと間接キスしちゃった……本当なら恋人でもないのに間接キスはいけないって言わないといけないんだろうけど、自分の欲求に正直にって言ったのはえりすだし、愛は愛で返さないといけないから……べ、別に良いわよね…………?)

 

「…………ね、ねぇえりす。今度は私が……」

 

「分かりました……」

 

 彼女にスプーンを渡すと、小夜がパフェをすくってこちらに差し出して来た。

 

「あ、あーん……////」

 

「あーん……////」

 

『小夜ちゃん、薫子ちゃん、えりすちゃん! エノルミータが出たみたい!!』

 

『おう、今日という今日こそは引導を渡したろ!!』

 

「「…………」」

 

 

 ◇

 

 

「……来ましたね。前回は横槍が入ってしまいましたし、今日こそは最後まで戦い抜こうではありませんか。マジアカーネリ「くたばりなさい」うわ、あっぶな!?」

 

 いかにも悪の総帥と言った感じでポーズを取りながらそんな事を言うベーゼに容赦なく斧を具現化してぶん投げる。

 せっかくデートをしていたと言うのに空気も読まずに出てきやがって……そんなに死にたいならお望み通り死なせて差し上げようではありませんかマジアベーゼェ…………。

 

「な、なんかすごく憤ってますね……もしかして、私何かやってしまった感じでしょうか…………?」

 

「はい、なので責任とって死になさい。心配しなくてもお通夜とお葬式にはちゃんと出て見送って差し上げますよ。……さっさと地獄へ堕ちろこの野郎…………」

 

「……お、怒りすぎて敬語やめちゃったよぉ!? ……一体なにやってたの!?」

 

「え!? そ、そそそそれはぁ…………////」

 

「あー、はいはい。そう言う事な、相も変わらずのバカップルぶりで……」

 

 失礼な事を言っているサルファは完全無視して、スピードスタイルの高速移動でベーゼを追い詰めていく。

 あなたにマジアモードの真化は勿体無い。ノワールモードでじっくり甚振って殺して差し上げましょう…………!!

 

「こ、これ本気で怒ってらっしゃる……! マ、マズイ……このままじゃ、身体中の骨という骨をへし折られて埋められちゃう……!!」

 

 だがベーゼとは付き合いが長い……それはつまり私が本気でブチギレたらどうなるかを知っていると言うことでもある。

 私のブチギレ度合いから、空気の読めないタイミングで出て来てしまったと分かったのだろう。ベーゼは顔を真っ青にしながら近くの植物を魔物化させて襲わせる。

 

 そんなもの今の私には意味はありません! 魔物ごと貫いて差し上げましょう!!

 巨大なドリルを取り出して魔物に風穴を開けてやろうとした次の瞬間、足が繋がれた感触がする。

 どうやら目の前の魔物は囮で本命は背後に隠していたもう一体の魔物だったようだ……。

 

「チィッ……!!」

 

「危ないわ! カーネリアン!!」

 

 頭に血が上りすぎてうてなの搦手を見抜くことが出来なかった私は、なすすべなく植物の魔物に捕えられてしまった。

 ですがこの程度で私を止められると思っているのでしょうか!? こんなものすぐにチェーンソーで拘束を切って脱出を……っ!?

 

「こ、これは……」

 

「アズール……?」

 

 縛られそうになった直前にアズールが庇おうと触手の間に入った事で、二人仲良く向かい合うように縛られてしまったのだ。

 

「「……////」」ドキドキ

 

「え、えっと……き、今日のところは見逃しておこうかな……? ほ、ほら私、用事思い出したし……だから……そのぉ…………本っ当に申し訳ありませんでしたぁあああああああ!!!!」

 

「あ、コラ! 待ちなさいベーゼ! 潔くぶち殺されなさい!!」

 

「んあん!!」

 

 怖がって逃げてしまったベーゼに反応して動くと、私の胸がアズールの胸を刺激してしまったらしくアズールが喘ぎ始める。

 わ、わぁ……アズール、エロすぎますね。

 

「ちょ、ダメカーネリアン……動いたら…………あ、あ……」

 

「す、すみませ…………」

 

 先日のはるかのとき以上にヨダレを垂らし喘ぎ、感じるアズールの姿…………。わ、私の胸で感じてるんですね……。

 わ、私エロいのは興味なかったはずなのに、なぜこんなドキドキするんでしょう…………? あ、あれ? なにか鼻から垂れて……来ました……ね…………。

 

「ゔ、ゔ〜〜〜〜ん…………」

 

「カ、カーネリアン!?」

 

「あ!? 鼻血出して気絶しちゃったよ!?」

 

「よし、この二人は放置して茶でもしばきに行こか。幸せそうやし目が覚めたら勝手に魔物倒すやろうし大丈夫やろ」

 

「大丈夫じゃないよ!? ほら助けにいこ!!」




 この二人、両片思いである。

 〜おまけ〜

「こ、怖かった……久しぶりに見たよ、えりすちゃんが本気で怒ってるところ……」

「アンタねぇ、だから言ったでしょうが。えりすと戦いたいなら連絡すれば時間空けてくれるんじゃないかって」

「」ガタガタガタガタ

「おー、よしよし。ねーちゃん本気で怒ってて怖かったな〜。大丈夫だぞ〜こりす〜」

 ピロン

「あ、えりすちゃんから連絡来た……えっと、明日は楽しみですね。うてな♡…………あ、あぁ、あぁぁあああああああ!!」

「うてなちゃんが壊れた!?」

「……これでエノルミータもついにおしまいか。正直ついていけてなかったしちょうど良いのかもしれないな…………。こりす、そんな顔すんな。何事にも終わりがある。今がその時ってだけさ……」


 翌日…………

「うーてな♡ 逃げずに来るとは良い度胸ですねぇ?」

「本当に申し訳ありませんでした! なんでもするので命だけは……命だけはお助けをッ!!」(土下座)


 最後が役得だったからと、命だけはなんとか許されたうてなであった。
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