悪の力? でもそれをどう使うかは私の勝手ですよね!?   作:蒼天 極

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まーた投稿時間の設定忘れてフライング投稿してしまいましたよ……
申し訳ありません(土下座)


こりすちゃん、帰って来ませんね〜

「んじゃ、ごちそーさま」

 

「わりーな、おごってもらって」

 

「ええてええて、盗み聞きした代償や」

 

 ……はい、拳骨をいただいた上に三人分奢らされた私であります…………。

 ですが納得いきません。聞いたのは小夜とこりすちゃんもなのに何故私一人だけこんな目に遭わされたのか……納得いきません! (大切なことだから二回言った)

 

「だってアンタ嘘ついて薫子騙そうとしたじゃないの」

 

「ですが小夜やこりすちゃんも…………」

 

「それにお前いつも言ってんじゃん。卑怯な事をするときは確実に成功させねーと失敗したときに酷い間に合うって。まさにそれだよ」

 

「ぐっ……」

 

 くっ、まさか私の持論が自分自身に降りかかるとは…………あの場での正解は素直に謝罪する事でしたか……とほほ…………。

 

「え、えっと……この後のジムは私が奢ってあげるから大丈夫よ!!」

 

「……」ポンポン

 

 見かねた小夜とこりすちゃんが励ましてくれました。

 その直後、小夜の懐からアラームが鳴り始める。どうやら誰かから着信がかかってきたようで、それを見た薫子の顔が明るくなる。

 

「はるか……」

 

「「「「「!!」」」」」

 

 私達は無言で踵を返す。

 ここから先は薫子とはるかの時間ですからね。邪魔をするのは野暮ってもんでしょうよ。

 

「行こうぜ真珠」

 

「ん、じゃあまたね」

 

「ほ、ほなまた!」

 

「えりす、私たちも……」

 

「えぇ、盗み聞きした件はさっきのでチャラですからね!」

 

「おう、これに懲りたらもうやるんやないで?」

 

 さて、スイーツも頂いてしまいましたし、これから運動ですね〜。

 そんな事を考えていると真珠がこちらを向く。

 

「それで新カップルさんとこりすは何やってたのよ?」

 

「デートよ。こりすちゃんがついて来ちゃったから、二人きりはまた別の機会に挑戦なんだけど……」

 

「こりす……お前なにやってんだよ……?」

 

「……」プイ

 

 非難するような視線を受けたこりすちゃんは明後日の方向を向いて上手く誤魔化す。

 しかしこりすちゃんはまだついてくる気なんでしょうか……?

 

「こりすちゃん、私達次はジムに行くんですよ? あなた一度ついて行ってからもう行こうとしてないでしょう?」

 

「!」( º ㅿº)ハッ!!

 

 私の言葉にハッとしたような表情のこりすちゃんは、しばらく悩んだような表情を浮かべると無言で真珠とネモにくっつく。

 過去に一度ついて来たことがあり、試しに私がこりすちゃんの年齢の時にやっていたメニューをさせたことがあるんですが、それ以降ジムと言うと逃げるようになってしまったんですよねぇ……。

 

 そんな事を考えていると、こりすちゃんにくっつかれたたまネモは、「「ジム……」」と呟くと、思い出したような表情で「「あー!!」」私を指差した。

 

「あ〜! そういえばえりすって初めて会ったときどっかで見たことあるなと思ったら、ジムにいたアスリートか!!」

 

「そうよ! いたわねコイツ!!」

 

「……‥……あぁ、そう言うお二人はよく見たら私の近くで様子を眺めてたバカップル! なるほど、私も初めてお会いしたときどこかで見たことあるなと思ったらそれででしたか!!」

 

「え、ちょっと話についていけないのだけど何の話!?」

 

 当時はメチャクチャにしたいなと思ってましたが本当にメチャクチャに出来るなんて人生なにがあるか分からないものですねアッハッハ!!

 

 

 ◇

 

 

 その後こりすちゃんは私よりもジムから逃げる事を選択してしまったので、彼女を真珠とネモに任せると私と小夜はジムへ向かうと、早速運動を開始。

 

「ハァ……‥ハァ……」

 

「フフフッ、小夜もここまでやるようになるとはね……」

 

「えぇ……負けてられないもの……‥それに滝の大自然の愛も素敵だけど、このトレーニングマシンを作った人がどのような思いで作ったのかと言う愛を感じられるのもなかなか……」

 

「これ多分工場で量産しただけでしょうしそこに愛なんてないと思いますがねぇ……」

 

 初めてジムに誘ってから改めて会員登録をして定期的に私と一緒に運動するようになったが、痛みを快楽に変換してそれはもう凄く頑張るものだからそれはもう成長が著しい。

 このまま突き進めば私と同じレベルに到達するのも時間の問題でしょうね。

 

「さて……後はストレッチをして終了しましょうか」

 

「そうね。ふぅ……いい汗かいたわ……」

 

 そう言いながら運動着の襟元を掴んでパタパタと前後に振って運動着の中に空気を送り込む。

 ………………。

 

「エロいですね」(サムズアップ)

 

「えりすにだけは言われたくないわ」

 

 惚れた弱みか思わずドキッとしてしまいましたが、気を取り直してストレッチを行う。

 トレスマジアになってからは攻撃の回避のためや、拘束されたときに身体のどこかを痛めたりしないように柔軟運動にはより力を入れています。なので…………

 

「あ……あ……ゔあ"ぁぁああああ……♡」ハァハァ

 

「いい顔ですよ小夜。ですがもう少し曲げましょうね。可動領域が上がれば技の華麗さも増しますから……」

 

「あ"あ"あ"ぁぁああああ…………が、頑張るわ……あ"、そこもっとぉ……♡」

 

「…………」ゴクリ

 

 ……いやぁ、本当にエロいですねぇ。なんだかムラムラして来ましたよ……今夜は前回のアズールとの模擬戦でボコボコにしたのを収めた動画をオカズにしましょう……。

 

 

 ◇

 

 

 ジムでストレッチまで済ませた私達は公園で一休みしてから帰路についていた。

 

「いやぁ、初めてのときは動く事も出来なかったのに成長しましたね」

 

「フフッ、ぼーっとしてるとこのまま追い抜いちゃうわよ?」

 

「あら、それは楽しみですね。正確には来年の体力検査の日が」

 

「…………さ、流石にそれはちょっと憂鬱ね……」

 

 ですよね。私なんて入学後の体力検査で校内最高記録を三つ叩き出してしまったせいで、陰でゴリラだの人の皮を被ったバケモノだの散々噂流されましたし……。

 しかし小夜は当時の私と違って校内では人気ですし、体力検査で高水準叩き出しても周りからチヤホヤされるだけでしょうね。

 

「あ、そうだ。今夜はウチで食べて行きませんか? お母さんも今夜いないですし、せっかくなので手料理をご馳走したいです」

 

「いいの? こりすちゃんがいるんでしょ?」

 

「大丈夫です。私としてはこのまま仲良くなってもらって少しずつあの子の外堀を埋めたいので……」

 

 はるかとは今の時点で十分仲良しなので、後は小夜と薫子があの子と仲良くなった上でトレスマジアの正体を明かしたら、エノルミータとトレスマジアの戦いに葛藤が生まれてくれるはず……。そこに漬け込んで一気にエノルミータをやめさせたいのだ。

 うてなもこりすちゃんが抜ける件については寂しがるでしょうが止めはしないでしょうし、忌々しいヴェナリータは具現化でなんとかしますしね。

 

「流石にベーゼと仲良しなんで私のように光落ちはさせられそうにないですけど……」

 

「まぁ流石にあんな小さな子をいつまでも危険な戦いの中に置きたくはないものね。はるかの妹とも最近は仲いいんでしょ?」

 

「えぇ。最近では公園で一緒に遊ぶみたいですよ」

 

 そんな事を話しながら帰宅すると早速料理作りに取り掛かる。

 私のお弁当食べてもらった事はあり、あの時も大絶賛でしたが、出来立て熱々を食べていただきたいと前々から思っていたんです。なので腕によりをかけて作らせていただきますよ。

 

「……ねぇ、えりす。こりすちゃん遅くないかしら?」

 

「大丈夫です。あの後真珠達と別れてナハトベースっていうエノルミータの居城でベーゼ達と遊んでるって連絡来ましたし」

 

 我が家にも門限はあり、外は五時までには帰ってくるように言い聞かせている。

 しかしナハトベースに不審者は出ない事と我が家から直通であると言うこともあり、夕飯は家で食べること、お母さんが帰って来るまでに家に戻ることの二つの約束はあれど基本は自由にさせているのだ。

 

「なので夕飯が出来上がる頃には戻って来ると思います」

 

「なんて言うか……あの子、エノルミータ生活満喫してるのね…………」

 

 だがそれから数十分が経過して料理が完成しても彼女は戻って来る事はなく、LINEでご飯ができたから帰って来なさいと送ってもいつまでも既読はつかない。

 

「ね、ねぇ……本当に大丈夫なの……?」

 

「これは……待っててください」

 

 すぐさまうてなに電話して、こりすちゃんを家に戻すように頼もうとしたが彼女にも連絡がつかない。

 ならばとスマホを開いてこりすちゃんのスマホを追ってみる。

 あの子のスマホには誘拐対策としてGPSが入っており、どこにいるのかは丸分かり。もしナハトベースにいると言って別の場所で遊んでいたら見つけることができる。しかしGPSは検出不能……つまり別次元のナハトベースにいる事は間違いない。

 

「……すみません小夜。私、少しナハトベースにカチコミかけて来ます」

 

「えぇ!? えりす一人じゃ危険よ。私も行くわ!!」

 

「いえ、普通にあの子呼び戻しに行くだけなんで大丈夫です。帰って来ない時は呼び戻しに来るって言ってますし」

 

「そ、そう……。でも気をつけてね」

 

「はい」

 

 流石にアズールまでエノルミータに行っては戦争になるため、小夜を我が家で待たせてこりすちゃんを呼び戻すためにナハトベースへ向かうのだった。




 〜おまけ〜

「……あ」

「どうしたのよネモ。間抜けな声出して……」

「いや、アタシ気づいちゃいけねーこと、気づいちまったんだけどよ……。えりすが……カーネリアンが告白したのってアズールだろ……?」

「そうね。それが?」

「じゃあなんで今日小夜さんとデートしてるって言ったんだ?」

「え、そりゃ普通に……あ」

「もしかして小夜さんがマジアアズールなんじゃね……?」

「…………」

「その流れでいくとキスつながりで薫子がサルファではるかって子がマゼンタなんじゃ…………」

「……私は何も聞いてないわよ。うん、私何も聞いてない。カーネリアン以外の正体なんて聞いてないわ」

「……わ、私も今自分が何を言ったのか忘れちまったな〜」

「思い出さないほうがいいわよ。人間知らなくていいこともあるし!」

「そうだな!」

「「アハハハハ〜…………」」





「……明日、またカーネリアンに記憶消してもらいましょ」

「だな」
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