ラブコメがしたいエセ電波VSどうあがいてもオカルトになる本物   作:夏之 夾竹桃

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息抜き程度に軽く書いていきます。よろしくお願いします。


第1話

「神様って信じますか?」

 

 目の前の愛らしい彼女、三珠(みたま) 八重(やえ)は俺にそんな言葉を突きつける。まさか高校でそんなセリフが聞けるとは思ってなかった。

 昼休みの喧騒のなか、彼女は俺の席を占領しなぜか俺に話しかけている。

 

「幽霊なら信じる。」

 

「なるほど、神代くんはそう言う質で…あれ不思議ですよね。幽霊って信じてる?って聞いたら、最悪『んなもんいるわけねぇだろ』ってなるのに、神様って信じますか?って聞いたら、最悪逃げられる。なんなんですかね。」

 

「んまあ…宗教臭いからじゃないか?」

 

「いいじゃないですか!神様信じたって!!」

 

「まあ信じる分には構わんだろうな。ただ危ない香りがするから俺は近寄らないが。」

 

「なんなんですかそれ!!酷いですよ!!」

 

「酷いって言われても…神様信じてるやつなんてろくでもないやつだし。」

 

「なっ!敵に回しますよ!!このご時世にそんな言葉!!」

 

「あぁ、それでいい。あいつら頼るばっかりなもんで本当に重いんだから。自覚しろっての。」

 

「え…?」

 

「え…?」

 

 神代(かみしろ) (みかど)。16歳。若くして悟る、己と世間の感覚のズレ。

 

「て、言うか神代くん、実家お寺なんだってね。」

 

「まあそうだな。」

 

「なら、なおのことさっきみたいなセリフ言っちゃダメなのでは?」

 

「だってしょうがないだろ。俺は別に悟なんて開いてないし神でも仏でもないんだから。」

 

「なんかいろいろアウトな気がするけど。じゃあやっぱり、神代くんは神様は信じてないと。」

 

「いやまあ…居るだろ。」

 

「言ってることが違うじゃないですか!?」

 

「いやあ…だってねぇ。三珠にもついてるじゃん。神様。」

 

「ふぇ?」

 

「そんな、なに言ってんだ?みたいな顔すんなよ。最初に言い始めたのは三珠だろ?」

 

「な、なんか話が飛躍してる…電波系のキャラで通そうと思ったのに格上がいる…。」

 

「仮に電波系とて神様から聞くのは辞めろ?揉め事の原因になるぞ。」

 

「むぅ…やっぱりダメか。なら、本物の神代くん。ズバリ答えて、私に幽霊ってついてる?」

 

「少なくともこの部屋には居ないだろ。」

 

「ほう、即答だね。」

 

「俺がいるし。」

 

「なに、そのなまじ寺生まれだから俺TUEEEEEEみたいなの。」

 

「いやいや、普通に俺はこれでも行してるから。」

 

「行してんの?」

 

「そりゃするだろ。」

 

「ごめん、寺生まれの普通わからないから。」

 

「そっかぁ…。」

 

「え、やっぱりさ、心霊スポットとかって行ったら危ないのかな?」

 

「むやみやたらに行くもんじゃないだろ。要はよそ様の土地みたいなもんなんだ。普通に迷惑だろ。」

 

「なんてドライな…。」

 

「正論と言ってくれ。」

 

「とか言って、本当は怖いんじゃないの?幽霊。」

 

「ホラー映画は素直に意味わかんないくらい怖い。あんなもの見るくらいなら心霊スポット巡りしたほうがマシだ。」

 

「本末転倒って言わない?」

 

「割りとまじにそう思ってる。」

 

「んじゃあさ、私と行ってみる?心霊スポット。」

 

「…なぜ?」

 

「だってほら…見てみたいもん。いつも澄ました顔してる神代くんのびびってるところ。」

 

「………あっそ。んで、場所は?」

 

「ふふん。近場のトンネル。あそこ開通工事中事故があったみたいでね…何人もの人が亡くなったんだって。」

 

「…ほう。」

 

「あと北西200メートルの位置に発狂した長女が一家惨殺を起こしたっていう、通称オレンジハウス。南に50メートルの位置に自殺の名所のころげ岬。東に100メートルの位置に手入れを忘れられた墓地があるって。」

 

「そんなバミューダトライアングルはあってはならん。」

 

 

「あとついでに鹿が出る。」

 

 

「その情報いるか?」

 

 

 そう言うわけで、その夜、俺たちはそのスーパークレイジーオカルテックトンネルへと向かうこととなった。

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