ソードアート・オンライン 孤高の死神   作:AFGYT

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お久しぶりでございます、作者です。この度は更新がめちゃくちゃ空いてしまいすいませんでした!!
次回からは安定して更新できるように努めますので命だけは…
いくつか違和感のある部分があるかもしれませんが見つけ次第修正していきます、気になる部分等あれば報告していただけるとありがたいです


死神のクリスマス

2023年12月

 

12月も後半に差し掛かりアインクラッドでの年末も近づいていた頃、浮遊城はクリスマスの話題で盛り上がっていた。

お祭り気分の中ある一つの噂が流れていた

 

『クリスマスの夜に出現するボスを倒せば蘇生アイテムが手に入る』

 

この噂の真相はわからない。しかし、もし本当だとしたら一大事だ。

デスゲームであるSAOにおいて一度死んだプレイヤーは生き返る方法は存在しない

しかし、蘇生アイテムなるものがあれば別で、今後の攻略にも大きな影響を及ぼす。という事で現在《血盟騎士団》と《聖龍連合》の二大ギルドがボスの出現場所の特定に躍起になっているらしい

 

一般プレイヤーは「二大ギルドが争っているなら獲得は不可能」と言って諦める者も多い。事実、レベルも人員の数も違う巨大ギルドに立ち向かうのは無謀と言わざるを得ない

だが、蘇生アイテムを狙うプレイヤーは減ったがいなくなった訳ではない

俺もそのうちの一人なのだから

 

俺は今35層の主街区から少し入ったところの路地裏である人を待っていた

 

「お待たせ、シン。」

「久しぶりだな…ミト。」

「ていうか、もっとマシな待ち合わせ場所なかったの?こんな薄暗い場所で…」

「仕方ないだろ、俺とお前が会うところを他のプレイヤーに見られたら何言われるか…」

「それはわかるけど…」

 

ミトは現在《血盟騎士団》の第二副団長をしている、ちなみに第一副団長はアスナだ。二人はそのカリスマ性と戦闘スキル、あと綺麗な顔立ちもあってギルドメンバーだけでなく下層プレイヤーからも人気がある有名人だ。

そんなミトと『死神』と呼ばれる俺が会うと悪どい情報屋からデタラメをばら撒かれるのは明白だ。

 

「それで?聞きたいことって?」

「今、ボスの特定はどこまで進んでいる?」

「ふーん…教えろって事?」

「……」「……」

 

俺たちの間に気まずい沈黙が流れる

 

「…何かあったの?」

「……」

 

俺はついミトから目を逸らして黙ってしまう

居た堪れなくなった俺は

 

「悪い、言えないならいいんだ。すまん、こんな忙しい時期に…お前らも頑張れよ。」

「待って。」

 

ミトは去ろうとする俺の右腕を掴んだ、軽く振り解こうとするがミトは手を離さない。俺が振り向くとミトの両目には涙が溜まっていた

 

「…なんで泣いてんだよ。」

「なんで、私に何も言ってくれないの?」

「それは…」

「私ってそんなに頼りない?」

「ッ、そんな事は…!」

「じゃあなんでもっと頼ってくれないの!」

 

ミトは声を荒げる、その様子に俺は驚き固まってしまう

 

「いつもシンはそうやって一人で抱え込んで、私には平気な顔して取り繕って…」

「ミト…」

「正直に言うまで離さないから。」

 

ミトは涙を流していたがその目は俺を真っ直ぐ見つめていた

その目を見て俺は覚悟を決めると

 

「……分かった。」

「随分と早いわね。」

「女の子の涙には勝てないよ…」

 

そうして俺はミトに包み隠さず話した

《白昼の夢》というギルドと出会いそしてラフコフに襲われて彼らを死なせてしまった事、ラフコフのメンバーを自分の手で殺めた事。

 

「…という事があったんだ。」

「そんな事があったのね。……ごめん、辛い話をさせて。」

「いや、俺がミトの気持ちも考えずに勝手なことしたからだよ。ごめんな。」

「ううん…いいの。正直に話してくれた事が嬉しかったから。」

 

そう言って笑みを浮かべるミトにホッとしながらも俺は不安だったことをミトに聞いた

 

「…俺のこと嫌いにならないのか?」

「どうして?」

「俺って一応…人を殺めた犯罪者なんだけど。」

「相手はラフコフでしょ?なら正当防衛よ。それにシンが根っからの犯罪者な訳ないし。」

「…ありがとう。」

 

ミトに全てを話した後自分の心が少し軽くなった気がした。

怖かった。ミトに全て話したら今までの関係も壊れるんじゃないかって

けどミトは受け入れてくれた。その事が嬉しかった…そして俺は無意識に

 

ギュッ

「へ…?」

 

ミトの聞いた事のない声に我に帰ると俺は…ミトを抱きしめていた

 

「あ……」

「///……!?」

 

俺はすぐさまミトから離れる。ミトは顔を真っ赤にし動揺のあまり口をパクパクさせている

 

「ち、違うんだ!今のはその下心とかじゃ無くて…そ、その感謝というか…」

「…ふ……ざけ…」

「え?」

「ふざけんな!この変態が!」

「うおお!?」

 

今まで見たことに無い顔のミトは鎌を抜くと俺めがけて振り下ろす、あまりの速さと威圧感に反応なかったが鎌はシステムに阻まれ当たる事はなかった。しかしノックバックが発生し俺は吹っ飛ばされ主街区の道に転がり出てしまう。

そんなダイナミックな登場に周りの視線を集めてしまった

 

「やべ!?街の方に…「シン?」は、はい!?」

「さっきシンのこと、『根っからの犯罪者じゃない』って言ったわよね?」

「ソ、ソウデスネ」

 

今まで感じたことない圧を発するミトを見てつい声どころか体も震えて動けなくなってしまう

側から見たら肉食獣に追い詰められたか弱い草食動物の様だった

そんな俺にミトは鎌を首の後ろに回し逃げられないようにする。冷たい刃を感じ「ひっ…」と情けない声をあげてしまう

ミトはゴミを見るような目で俺を見下しながら

 

「さっきの言葉、取り消すわ。あなたは根っからの…」

 

「変態よ」

 

と言い放ち薄暗い路地裏に消えた

その場にはか弱い草食動物から変態へと成り下がった『死神(笑)』が残された

 

 

後日情報屋によって「『血盟騎士団』副団長を狙った変態現る!?犯人はあの『死神』か…!?」という記事が出回ったそうな

 

 

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