『ゴブリンスレイヤー』と呼ばれた投擲手   作:自堕落無力

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百五話

 

 ゴブリン討伐の依頼を両親の元から飛び出し、冒険者となったとある令嬢が自分の一党と共に引き受けたが消息を絶った。

 

 生きていればその身柄、最悪でも遺品を持って帰ってほしい事を令嬢の両親が望んでいると剣の乙女がゴブリンスレイヤーへと伝えてきた。

 

 その依頼を果たすためにゴブリンスレイヤーは森人剣士に女神官、妖精弓手に牛人戦士と鉱人道士に蜥蜴僧侶の七人の一党を組み、まずはゴブリン討伐の依頼を出した村へと向かった。

 

 すると丁度、ゴブリンの群れに襲われて略奪されているところであった。まず連れていかれようとした娘より話を聞けば、皆を村の中央の広場に集めていると聞いた。

 

 なので鉱人道士が術で一網打尽にして見せると言ったので任せる事にし、外周にいるゴブリンが逃げるのを防がなければならないため、二手に分かれる事に……。

 

 中央の広場を担当するのが鉱人道士で彼と共に移動するのは牛人戦士、蜥蜴僧侶と家の屋根を伝いながら高所より援護する妖精弓手の四人だ。

 

 そして外周のゴブリンを捜索し、討伐するのがゴブリンスレイヤーと森人剣士、女神官の三人である。

 

 まず前衛は森人剣士であり、周囲を見回しながら、ゴブリンの捜索をするのが中央の女神官、そして弓にて遠距離からゴブリンを射抜き、森人剣士の支援も担うゴブリンスレイヤーは後ろという陣形を組んで移動を始める。

 

 

 

「ふっ!!」

 

 

「やっ!!」

 

 ゴブリンを見つける度に森人剣士が剣舞にて切り裂き、複数の矢を番えているゴブリンスレイヤーが凄まじい弓の技でゴブリンを射抜いていく。

 

「ゴブリンスレイヤーさん、あそこ」

 

「ああ」

 

 そして女神官がゴブリンスレイヤーが見つけられていない方向にいるゴブリンを探し、見つけて報告するとゴブリンスレイヤーは即座にゴブリンを射抜いた。

 

「しかし、今回も妙だ。人質を一か所に集めるのもそうだが抵抗した村人の死体が無事なのも妙だからな」

 

 そうして、ゴブリンスレイヤーはゴブリン達が村人を中央に集めるという行動もそうだが、ゴブリン捜索中に地面に転がっていた村人の死体が無事である事も含めて引っかかった。

 

「ゴブリンロードにオーガやダークエルフのような手合いじゃ無ければ、良いがな」

 

「そうですね」

 

 森人剣士の言葉に女神官が頷いた。

 

 

 

「どうとも言えない……間違いなく、何らかの上位種はいるだろう。大なり、小なり考え事が出来る奴がな」

 

「ん、これは≪酩酊(ドランク)≫か」

 

 ゴブリンスレイヤーが考えながら言葉を発すのを聞いているうちに酒のような香気が漂ってきたので鉱人道士による術だと判断する。

 

 

 

「人質ごと眠らせたか、効率的だな」

 

 ともかく、ゴブリンスレイヤー達は煙が湧きだしている中央の広場へと行った。

 

 

 

「ご苦労だったな」

 

「そっちもね」

 

 中央の広場にて妖精弓手に語りかけると彼女は笑みを浮かべて頷く。

 

 ゴブリンの死体は辺り一面に転がっており、他には眠っている人質の村人たち、周囲に雑然と積み上げられた略奪品もあった。

 

「数にして二十……しかも先遣隊……本隊かなりの群れの規模だな」

 

 ゴブリンの死体の数を頭で思い返し、改めてゴブリンスレイヤーは今回、相手を擦るゴブリンの群れは大規模だと判断するのであった……。

 

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