『ゴブリンスレイヤー』と呼ばれた投擲手   作:自堕落無力

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百二十二話

 

 ゴブリンスレイヤーの一党はゴブリン聖騎士とそれに付き従う大規模なゴブリンの群れを殲滅した。そして、ゴブリン聖騎士たちの拠点と化していた砦はゴブリンスレイヤーが燃やす事でこれ以上、他の邪教集団などに使われないようにした。

 

 また、虜囚として地下牢に捕らわれていた娘たちも救い、なにより令嬢剣士がゴブリン聖騎士に奪われていた生家の宝剣――雷槌にて赤き宝玉より鍛えられた軽銀性で柔軟かつ鋭い突剣も取り戻した。

 

 今回は何もかも状況が上手くいったのである。

 

 そうして、ゴブリンスレイヤー達は虜囚の娘たちと共に元を辿れば、令嬢剣士の一党にゴブリン討伐の依頼を出し、ゴブリンスレイヤー達も宿を借りた寒村へと連れていった。

 

「ゴブリンは無事、討伐を完了しました。これでゴブリンに悩まされる事はしばらくないでしょう」

 

 寒村の長にゴブリンスレイヤーはゴブリンを討伐した事を報告する。

 

「おお、良かった、本当に良かった……ありがとうございます」

 

 涙さえ流して、長は感動してゴブリンスレイヤーに感謝を伝えた。

 

「どういたしまして……とはいえ、依頼を果たしただけだ。それとあの娘達の事はお願いします」

 

「勿論、お任せください」

 

 ゴブリンスレイヤーは虜囚であった娘達の保護を頼んでおり、長は真剣な顔で頷いたのである。

 

 そうして、ゴブリンスレイヤー達はこの村近くに温泉があるので最後に一日、村に宿泊する事とした。

 

「ふぅ……やっぱり温泉っていうのは良いな」

 

 冬の時期であるが故に温泉の熱に暖められていく心地良さにゴブリンスレイヤーは浸り、ゴブリン聖騎士との対決に向けて張り詰めていた精神も穏やかなものになっていた。

 

 

「どうだ、こういうのも悪くはないだろ?」

 

「えぇ、確かに温泉というのも悪くありませぬな。特に雪山で冷えたこの身には効きまする」

 

 更にゴブリンスレイヤーは今回、雪山で元々、寒さに弱い蜥蜴僧侶も誘っており、彼はゴブリン聖騎士の砦が雪山近くにあったためにその身を冷やしており、応急処置的な手段、あるいは男同士の付き合いとして温泉に入るよう、頼んだ。

 

 そして、男どうしの付き合いという事は……。

 

「おぉぅ……確かにこれは良いのぅ」

 

 鉱人道士も温泉に入っており、その心地良さにご機嫌であった。

 

 因みに女性陣はゴブリンスレイヤー達より先に入っていた。

 

「今、一つの仮定が浮かんだ。ゴブリン聖騎士が何をしようとしていたかについてだ」

 

 温泉の心地良さに浸りながらもゴブリンスレイヤーは蜥蜴僧侶と鉱人道士に話しかける。

 

「いったいどのような仮定ですかな?」

 

「碌な事じゃないのは間違いないのぅ」

 

「ああ、金属精錬だ。鉱人の砦に採掘道具、そしてあの娘の軽銀剣の特徴である赤の宝玉を雷霆で持って鍛えた伝承……覚知神は本当に余計な知識を与えたようだな」

 

「それは阻止できて、良かったですな……しかし、なんともはや」

 

「ああ……同じような事を企むか別の方向から金属精錬の知識を得る事が無いよう、願うばかりじゃ」

 

 蜥蜴僧侶と鉱人道士は末恐ろしいというような表情を浮かべて応えたのであった。

 

 

 

 ともかく、温泉でその身を癒した。

 

 その後……。

 

「オルクボルグぅ……大好きぃ」

 

「ああ、俺もだ」

 

 ゴブリンスレイヤーは酒場の宿にて自分の部屋に妖精弓手を誘い、寝台の上で自らの愛を伝えながら快楽を与えて蕩かせる。

 

「きてぇ」

 

「分かった」

 

 そうして、ゴブリンスレイヤーは妖精弓手と愛の関係を結んだのであった……。

 

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