『ゴブリンスレイヤー』と呼ばれた投擲手   作:自堕落無力

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百二十三話

 

 ゴブリンスレイヤーの一党は『法の神殿』の大司祭である剣の乙女からの依頼により、雪山近くの村からゴブリン討伐依頼を受けて消息不明となった令嬢剣士とその一党の行方を捜索した。

 

 令嬢剣士だけは生き残っていた。

 

 とはいえ、覚知神による外法の知識を授けられたゴブリン聖騎士とそれに率いられるゴブリン達により、烙印を刻まれた上に家宝である槌にて赤き宝玉より鍛えられた軽銀性で柔軟かつ鋭い突剣も奪われていた。

 

 ゴブリンスレイヤーの一党はゴブリン聖騎士の拠点である砦へと潜入し、そうして虜囚となっていた娘達を救い出し、ゴブリン聖騎士とゴブリンの群れを討伐し、令嬢剣士の家宝の剣も取り戻したのである。

 

 そうして、虜囚となっていた娘は雪山近くの村で保護を頼みながら、温泉があるため、そこで一泊する事でゴブリン討伐における疲れを癒した。

 

 そんな中でゴブリンスレイヤーはゴブリン聖騎士の企みとしてドワーフの砦にある設備と冒険者の術師を捕えた上で雷の術を使わせる事により、鉱石を雷によって金属精錬しようとしていたのだと察した。

 

 まあ、ゴブリン聖騎士とその軍勢は全滅させたし砦もこれ以上、悪用されないように完全に燃やし尽くしたが……。

 

 ゴブリンは切っ掛けさえあれば学習する能力はあるので今後もゴブリン相手だからと油断しないように改めて気をつけると誓った。

 

 その後、村から令嬢剣士を連れてゴブリンスレイヤーの一党は活動拠点である『辺境の街』へと戻ったのだ。

 

 どのみち、年明けの時期も近いし令嬢剣士の心身の安定のために辺境の街で少し、ゆっくりする事を勧めたのである。

 

 令嬢剣士を救出した事は手紙を剣の乙女が務める『法の神殿』に送っている。

 

 また、牛人戦士もしばらくゴブリンスレイヤーの一党と行動を共にするとの事で辺境の街を活動拠点にすると言った。

 

 剣の乙女から令嬢剣士救出の依頼を済ませた報酬を受け取ったゴブリンスレイヤーは年明けも近いのでゴブリンスレイヤー達も少し冒険者家業を休む。年明けの準備や冒険者家業を再開する前に武具は勿論、使用品の準備や調達やらを済ませていく。

 

 そうして……。

 

 

 

「じゃあ行こっか」

 

「ああ」

 

 もうそろそろ年明けする時間帯にゴブリンスレイヤーは受付嬢に誘われていたのもあって、牛飼娘と共に辺境の街にある冒険者ギルドの酒場へと向かった。

 

「はぁい、一年間も無事に死なずに済みました!!」

 

 受付嬢の快活な声が夜明けの押し迫った酒場に響く。

 

「宿命と偶然、秩序と混沌の神様に感謝して、今日はいーっぱい騒いじゃいましょう」

 

『新年おめでとうっ!!』

 

 そうして、受付嬢の声と共に酒場にいる者達、ゴブリンスレイヤーに牛飼娘も杯を掲げて新年を祝う『宴』を皆で楽しんだのであった……。

 

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