とある場所に建てられた知識神を祀る修道院――しかし、そこは今、怪物によって侵略されていたし、蹂躙されていたし貪られていた。
『GROOB!!』
「いっ、ぎ、ああああっ!!」
この修道院に突如、二十と少しのゴブリンが侵入したのである。その場には旅人の女剣士が小さな文庫に宿泊していたので彼女は修道女を守ろうと剣を振るって戦ったが単身ではゴブリンの数に勝てず、抑えつけられてそのまま凌辱と暴行を受ける事となってしまった。
今は礼拝堂にてゴブリンに群がられながら、その餌食になってしまっている。
更には空になった書庫で思いもよらぬ辱めで精神を砕かれた修道女たちが転がされてしまっていた。
知識の宝庫であった文庫も最早、見る影もない程に惨憺たる有様だ。貴重な知識を記した書画の類は破かれ、汚され、適当に焚き付けにされているのだから……。
だが、ゴブリンには知る由も無い。旅人の女性剣士の奮戦は無駄ではなかった事を……。
彼女によって一人の修道女が難を逃れており、その修道女は他の神殿に使いへ赴いており、それを終えて戻ってきたところで修道院がゴブリンに襲撃されている事態に遭遇した。
街道を取って返し、冒険者ギルドに訴えて依頼を出したのだ。
そうして、その日から数日後の今……。
「≪
ゴブリン退治の依頼を受けたゴブリンスレイヤーは自分の魔術による≪惰眠≫の術を使い、放出した霧により、ゴブリンの群れと旅人の女性剣士を眠らせていく。
「≪いと慈悲深き
次に女神官が≪
そうして被害として、この修道院に務めていた二十名と少しの修道女から十名かそこらが生き残った。旅人の女性剣士も含めてゴブリンに辱められており、ひとまず傷の手当てや女神官、蜥蜴僧侶の奇跡で治療していく。
今は夜となっており、ゴブリンスレイヤー達はこの修道院から別のゴブリンが出ていて、そうした者達が戻ってこないか警戒している。
「小鬼ばらはモノの価値っつうのを分かっとらんわ」
「そういうのが分かってくるようになったら余計に厄介になっていくぞ。どんどん、小賢しくなっている気もするしな」
「ああ、それは拙僧も思っておりもうした」
倉庫から無事な物を持ってきた鉱人道士の言葉にゴブリンスレイヤーと蜥蜴僧侶が応じる。
鉱人道士が持ってきたのは古代の文字が書かれた粘土板である。
後でどんな内容が書かれているか専門のところで調べてもらう事とし……。
「あたりを一回りしてきたけど、ここから出て行った小鬼の足跡は無いわ。帰り道に他の奴らに目をつけられなければ、ゴブリンはこれで終わりよ」
「ご苦労」
妖精弓手が斥候としての活動を終えて戻って来たので皆で集まり、女神官が最近、授かった≪