『ゴブリンスレイヤー』と呼ばれた投擲手   作:自堕落無力

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四十七話

 

 ゴブリンスレイヤーはゴブリンによって蹂躙された女性たちの救出をするとその状態によって辺境の街にある地母神の神殿へと運び、介護を頼んでいるしそのための費用を出したり、日頃から寄付までもしている。

 

 また、女性たちの様子を見に行ったりもしているので地母神の神殿に務める侍祭や神官、神官長達とは親しい関係だ。

 

 だからこそ、女侍祭の少女が十五歳となって成人になったら冒険者になると言ったのでその際は面倒を見るとゴブリンスレイヤーは約束を交わした。

 

 しかし、十五歳となった女侍祭は女神官となり、そうして冒険者登録をしたのだがその日、ゴブリンスレイヤーは相棒である森人剣士と依頼をこなしていたために会う事が出来なかった。

 

 女神官は同じ日に冒険者となった新人剣士に新人女魔術師、新人女武闘家と『ゴブリン退治』の依頼を受けてしまった。

 

 その依頼内容が新人がやるにしては難しいものであったのでゴブリンスレイヤーは援護へと向かった。

 

 結果、ゴブリンによって窮地に陥っていた女神官と女武闘家の救出には成功した。ただ、女魔術師は毒に冒されていたのを介錯し、剣士は狭い洞窟内でロングソードを振り回した結果、それをつっかえさせてしまって隙だらけとなったのをゴブリンに襲撃されて死んでしまった。

 

「報告は以上だ……なんとか、半分は救えたよ」

 

 全ての後処理を終えた後、形式としては新人冒険者の一党の救出依頼を受けた形になるゴブリンスレイヤーは森人剣士との二等分で報酬を受け取りながら、結果を受付嬢に報告した。

 

「お疲れ様でした、ゴブリンスレイヤーさん……本当に尽力、ありがとうございます」

 

 新人冒険者の四人全員を救えなかった事を悔いているのを感じ取った受付嬢はゴブリンスレイヤーの顔を見つめながら、感謝を伝える。

 

 そうして……。

 

「俺達は明日、一日休憩を取らせてもらう。もし、まだ冒険者を続けるなら……そして、俺達で良ければ君たちの冒険者業の面倒を見させてもらおう」

 

 『ゴブリン退治』の依頼を成功させた扱いとなっているその報酬を受け取った女神官と女武闘家へゴブリンスレイヤーは告げる。

 

「……どうか、よろしくお願いします」

 

「……私も恩返しも含めて色々と頑張りますので、よろしくお願いします」

 

 女神官と女武闘家はそれぞれ、ゴブリンスレイヤーと森人剣士に頭を下げて面倒を見てもらう事を願った。

 

「分かった。じゃあ、明後日にここでな」

 

 こうして、ゴブリンスレイヤーは森人剣士と共に冒険者ギルドを出て……。

 

 

 

「良いか、オルクボルグ……君は本当に良くやった。本来なら全滅していてもおかしくなかった冒険者達を半分も救ったんだ」

 

「ああ、だが半分は救えなかった」

 

 ゴブリンスレイヤーと森人剣士はゴブリンスレイヤーの魔術の師である孤電の術師がゴブリンスレイヤーへと譲った家の中にいた。現在は管理の事も含めて森人剣士の住み家になっていたりもする。

 

 その家の中で森人剣士はゴブリンスレイヤーを抱き締めながら、頭を撫でたりして語り掛けていた。

 

「それはもう、仕方ないというしかない。無理な物は無理なのだからな」

 

「だが、諦めるなんて事はしたくないんだ」

 

「そうだな……君のそういうところと優しいところが私は大好きだ……んちゅ、ふちゅ」

 

 森人剣士はそう、ゴブリンスレイヤーへと語り掛けるとゴブリンスレイヤーの顔を自分の方へと向けて口づけし、そうして……。

 

「愛しているぞ、オルクボルグ」

 

「……俺もだ」

 

 数年交流し合う中でゴブリンスレイヤーと森人剣士の関係は親密以上のものとなっていた、そうして、愛し合うがゆえに交わり合う事で満たし合うのであった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌朝、ゴブリンスレイヤーは森人剣士の家から出ると牧場へと向かう。

 

「おかえりなさいっ!!」

 

「ただいま」

 

 牧場で仕事をしていた牛飼娘はゴブリンスレイヤーの姿に気づくと笑顔で駆け寄り、そして抱き締めながら言葉をかけ、ゴブリンスレイヤーも彼女を抱き締めながら言葉を返す。

 

「随分と長く、かかったね」

 

「すまない、依頼が思ったより立て込んだんだ」

 

「ううん、銀等級にもなると大変だっていうのは理解しているから。ともかく、おかえりなさい」

 

 そうして、ゴブリンスレイヤーの世話を牛飼娘は甲斐甲斐しくやっていき……ゴブリンスレイヤーも世話されながら、少しして牛飼娘の仕事を手伝っていく。

 

 その後……。

 

「好き、大好き……んちゅ、ふちゅ、くちゅ……」

 

「ああ、俺も大好きだ」

 

 牛飼娘はゴブリンスレイヤーが受付嬢、更には冒険者として相棒になっている森人剣士らと親密であり、愛し合う関係になっている事を知っている。

 

 というより、三人で色々とどう愛するかなどの話や相談さえしたりする仲である。

 

 故に只々、二人に負けないよう自分の愛をゴブリンスレイヤーへと伝えたのであった……。

 

 そうして、翌日には……。

 

「あの、俺達もどうかご指導、よろしくお願いします」

 

「お願いします」

 

 ゴブリンスレイヤーに面倒を見てもらいに来た女神官と女武闘家に加え、新人冒険者になったばかりの新米戦士の男に彼と幼馴染にして、法と正義を司る至高神の御印である天秤剣を首から提げた見習い聖女が頼んできた。

 

「……良いだろう」

 

 ゴブリンスレイヤーは頷き、そうして彼は森人剣士と共に女神官に女武闘家、新米戦士、見習い聖女の四人が将来的に冒険者として十分に活動できるようになるまで面倒を見る事となったのであった……。

 

 

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