『ゴブリンスレイヤー』と呼ばれた投擲手   作:自堕落無力

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六十二話

 

 ゴブリンスレイヤーは森人剣士と共に遺跡や神殿探索など、世界のいろんな所を巡れる依頼を受けるのを主としている妖精弓手に鉱人道士、蜥蜴僧侶の一党のそれに加わり、遺跡探索の依頼をこなす事になった。

 

「ふしっ!!」

 

『GWOOO!?』

 

そうして探索を始めたゴブリンスレイヤーの一党、ゴブリンスレイヤーは遺跡探索用に持ってきた武具の一つで数年前に行動を共にした査察官が使っていた棘鎖を使用していた。

 

 軽く振り回して投擲したかと思えば鎖捌きによって、生きた蛇の如く縦横無尽な軌道にてうねらせながら、棘によって遺跡内に潜んでいた怪物を貫き、棘と合わさっている刃によって切り裂き、鎖で絞め千切る事で屠っていった。

 

 

 

 更に……。

 

「ん、仕掛けは無いみたいよ」

 

 斥候としての技術を有している妖精弓手が遺跡内にあった部屋の扉の罠を探る。

 

「ちょっと、変わってくれ。ふっ!!」

 

 ゴブリンスレイヤーは棘鎖を放つと扉に絡みつかせて力強く、引っ張った。

 

「罠は無いようだ」

 

 扉が力強く開き、罠が発動しないのを確認するとゴブリンスレイヤーはそう言った。

 

「その武器にはそんな使い方もあるのね」

 

「随分と渋い武器を使うかと思えば、器用よなぁ」

 

「小鬼殺し殿はまこと、頼りになりますなぁ」

 

「だろう」

 

 

 

 ゴブリンスレイヤーの棘鎖の習熟ぶりや様々な分野での多彩さに改めて妖精弓手、鉱人道士、蜥蜴僧侶は賞賛し、森人剣士は自慢げに言ったのだった。

 

「おおっ、今回の仕事は当たりのようだな」

 

「こんなに綺麗な黄金、見た事無いわ」

 

「ああ、見事な物じゃ」

 

「然り」

 

「やったな」

 

 遺跡探索をした果てに宝箱を見つけたので罠があるか探り、そうして開けてみれば中には大量の金貨や金塊が入っていた。

 

 

 

 故にゴブリンスレイヤー達は今回は大儲け出来たという事で喜んだのである。

 

 そうして大量の金貨、金塊を五人で山分けして辺境の街への帰還を始めた。

 

 

 

 

「まずは無事で何よりだ」

 

「はい、そちらも」

 

 辺境の街へと帰れば、別に依頼を受けてこなしていた女神官に女武闘家、新米戦士に見習い聖女の一党と出会うと一緒に無事を祝い合う。

 

「それでこいつがねぇ……」

 

「ちょ、それは言わない約束……」

 

 依頼達成の報告を冒険者ギルドで済ませた後、酒場で食事を共にする。

 

 

 

 笑い話として見習い聖女が新米戦士のミスを口にし始め、新米戦士が狼狽した。

 

 

 

「えへへ、こっちはねぇ」

 

 酒に弱い妖精弓手がご機嫌気味に遺跡探索での出来事を話す。

 

 

 

 

「あうぅ……」

 

 その最中に妖精弓手が机へと突っ伏した。

 

「しっかし、多少の葡萄酒でこんなに酔えるものだわい」

 

「安上りで良いだろう」

 

 もはや恒例となっている事――酔い倒れた妖精弓手をゴブリンスレイヤーはおぶって冒険者ギルド内で彼女が借りている部屋へと運んだ。

 

「ほら、下ろすぞ」

 

「んー」

 

 ゴブリンスレイヤーは寝台の上へと妖精弓手を優しく下ろした。

 

 

 

「おやすみ」

 

「……ふぅ……おやすみ」

 

 おぼろげな意識の中にある妖精弓手に声をかければ、妖精弓手はたどたどしくも笑みを浮かべながら返答をしたのだった。

 

 

 

 

「いつもお疲れ様です」

 

「慣れてるから心配ない」

 

 妖精弓手の部屋から出れば、仕事を終えた三つ編みの受付嬢が声をかけてきたのでそれに応じる。

 

 

 

 

「あの、明日は空いてますか?」

 

「ああ、空いている」

 

「それじゃあ、一緒に過ごしませんか?」

 

「喜んで」

 

 受付嬢に誘われたゴブリンスレイヤーは頷き、それに受付嬢は『よろしくお願いします』と笑みを浮かべたのだった……。

 

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