『ゴブリンスレイヤー』と呼ばれた投擲手   作:自堕落無力

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七十四話

 

 地下墳墓のとある玄室でゴブリンが仕掛けた罠を看破し、ゴブリンチャンピオンも含めて撃退したゴブリンスレイヤー達は玄室にある石櫃の中を探してみた。

 

 罠が仕掛けられている可能性もあるが、何らかの通路が隠されている可能性もあるからだ。

 

 

 しばらくの間、石櫃の中を探ると……。

 

 

 

「あったな……」

 

 石櫃の底に更に地下へと通じる階段を発見した。

 

「いくぞ」

 

 そうして、ゴブリンスレイヤー達は石櫃の中の地下へと通じる階段を降りていき、その末端から向かう先は昇りであった。

 

 ゴブリンスレイヤーの一党が果てから果てに辿り着くと礼拝堂のような場所に辿り着いた。その室内には石から彫り出された長椅子が並び、奥には祭壇があった。

 

 

 

「間違いなく、あれがゴブリンとそれを操る者にとって大事な物なんだろうな」

 

 礼拝堂のような場所には水面の如く、奇妙に揺らめく、姿見のような大鏡が壁に埋め込まれて掲げられている。

 

 中央では人の背丈ほどの直径を持つ巨大な眼球、瞼のような部位からは幾本もの触手が生え、ゆらゆらと蠢かせていた。その全ての先端に無数の瞳が付いているし猫科の猛獣を思わせる牙の生えた口元もあるという『巨大な目玉の怪物(ビッグ・アイ・モンスター)』こと『大目玉(ベム)』が番人の如く待機していた。

 

 

 

「目玉だけなら、こうだ」

 

 雑嚢から催涙弾と化している卵を大目玉の怪物に投擲し、炸裂させると卵は砕けて大目玉の怪物は催涙弾を浴びた。

 

『OOOOOOOODEEARARARA!?』

 

 大目玉の怪物は悲鳴を上げて仰け反り……。

 

「じゃあな」

 

「ふっ!!」

 

 重戦士と女騎士が怯んでいる大目玉の怪物へと踏み込み、切り裂いたのであった。

 

 

 

 

「さて、これはどういう代物だ」

 

 警戒しながら、鏡をゴブリンスレイヤーは触ってみる。

 

 鏡は触れた所から波紋が広がり、さざ波立つと異様に乾いた緑の砂が敷き詰められた荒野の光景を映し出した。

 

「ゴブリンの住む異界か」

 

 もう一回、触ってみるとまた鏡に波紋が生じ、そうして映し出す光景が変化する。

 

 

 

 

「あ、これ……少し前に行った密林の奥の遺跡ッ!!」

 

「じゃあ、この鏡は≪転移≫の……」

 

 妖精弓手が映し出された光景に見覚えがあったので告げ、女神官が鏡の機能を把握した。

 

「やる事は一つだが……」

 

『GROOBB!!』

 

「流石に予備兵力は確保していたか……ここを制圧すれば依頼の件は殆ど終わりだ。やるぞ」

 

 遠くから響くゴブリンの声を聴きながら、皆へと指示すれば皆が頷く。そうして、それぞれ武器の準備を始めた。

 

「GROOBB!?」

 

 そうして、迫り来たゴブリンの群れをゴブリンスレイヤーの一党は次から次へと討伐していったのであった……。

 

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