『ゴブリンスレイヤー』と呼ばれた投擲手   作:自堕落無力

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本編四巻(短編集のため)
七十八話


 

 ゴブリンスレイヤーの一党は水の街にある『法の神殿』の大司教こと剣の乙女によるゴブリン退治の依頼を無事に完了した。

 

 そして、また冒険者としての仕事に戻っていったのである。

 

 

 

「じゃあ、俺達はこの依頼をこなしに行ってきます」

 

「そちらも気をつけて……」

 

「頑張ってきます」

 

「それでは」

 

「ああ、無事に依頼を達成できることを祈っている」

 

 新米戦士に見習い聖女、女武闘家に女神官は四人の一党で自分たちの等級に合わせた依頼をこなしに行くのをゴブリンスレイヤーは見送る。

 

 

 

 その後、自分も依頼を探すべく掲示板を見ると……。

 

 

 

「随分と悪魔がらみの依頼が多いな。邪教集団に魔術師も活動しているようだが……」

 

「ああ、それは私も思った。魔神王を倒したにしては残党が多いような気がする」

 

 ゴブリンスレイヤーは悪魔に関する依頼、邪教集団に魔術師についての依頼が多い事に疑問を抱きながら言えば、森人剣士も同意する。

 

 

 

「……思ったより、魔神王を早々と勇者たちは片づけたのかもな。魔神王の配下との戦闘をある程度、通り越して……」

 

「ふむ、まあ水の街でも私達が見つけようとした邪教集団を先に片付けたようだしな」

 

 水の街にて邪教集団はどうも剣の乙女がゴブリンによる被害者であるのを突き止めていたようだった。あるいは邪神による神託かもしれないが、ともかくそれによって≪転移≫の鏡を使って、ゴブリンの領域よりゴブリンの軍勢を地下水道に蔓延らせていたのだ。

 

 

 

 ゴブリンスレイヤーはそうした邪教集団を探し、討伐しようと考えていたがその前に水の都に勇者がやって来ていたようでしかも邪教集団のアジトを早々と見つけ、全滅させていたのである。

 

 勘が鋭いと言えば良いのか……ともかく、この事から考えて勇者の一党は魔神王の配下をある程度擦り抜けるようにして魔神王と戦い、そうして滅ぼしたのだと推測した。

 

 

 

 頭がいきなりいなくなったので魔神王の配下だった者は大慌てではあろうが、活動自体は出来るので脅威を振るっているし、何なら復活に動こうとする者もいるだろう。

 

 

 

「まあ、それならそれで勇者たちの後始末が出来ると思えば、光栄ではあるな」

 

「そういうものかい?」

 

「そういうものだ」

 

 森人剣士は笑みを浮かべつつ、質問しゴブリンスレイヤーは頷く。

 

 

 

「なになに、何の話?」

 

「相変わらず、挨拶するのにもちょこまかと動くのぅ」

 

「おはようございまする。小鬼殺し殿、剣士殿」

 

『おはよう』

 

 妖精弓手が近づいては話しかけてきて、鉱人道士がそれに飽きれ、苦笑しながら蜥蜴僧侶が挨拶をする。

 

 ともかく、この五人の一党でゴブリンスレイヤーは遺跡にいるという悪魔討伐の依頼へと向かったのであった……。

 

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