クラフトは不滅である   作:最高司祭アドミニストレータ

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深淵(千空)を覗くとき、深淵(千空)もまたこちらを覗いているのだ。


HOT LINE

 全ての準備は整い、遂にvs司帝国 本土決戦 ストーンウォーズ開戦の火蓋が切って落とされた。完成したケータイを密かに司帝国に設置する為、先ずは司帝国の監視役の捕獲作戦を実行。

 内容は軍事部と技術開発部、そして科学少年のクラフトでこの世に爆誕された『音爆弾』を使って監視役を誘導、である。

 監視役は新たなに投入された人間であることは、既に通達されている。どうやら司帝国は『ホムラって欺瞞情報…流してる?』という疑惑の可能性が浮上したため、『ホムラの報告が正しいか』の事実確認のため投入したようだ。

 

 あっ、遅くなりました。どうも皆さんごきげんよう。わたしは、マインクラフターのアレックス。

 現在わたしは此処、誘導エリアにいる。新たな監視役を捕らえる為にだ。

 

 

「隠居と子どもは退避、残りは総出で包囲だ!」

「クククッ、来るぜ来るぜ! 準備しやがれよ? マインクラフターども」

 

 

 ここで速報である。同志からの念話によると間もなく此処、誘導エリアに対象が到着するとのこと。

 監視役二人いる為ちょいとややこしいかもだが…ホムラとコハク、そして軍事部に追われてるのが対象だ。とどのつまり、実際の監視役はそいつ一人だけ。

 

 

「奴が司サンが危険視する千空ッスか! ちょうどイイッスね…覚悟するッスよ!」

 

 

 木から木からへ飛び移る対象がご到着されたと同時、ニヤニヤ顔で千空が()()を空中に投げた。

 

 

「は?」

「グッフフッ、気になんだろう? 目ン玉ひんむいてじっ〜くり眺めてイイぞ、科学のびっくりドッキリアイテム…閃光玉だ!」

「へ? …ハァ!?」

 

 

 ()()とは、閃光玉のことを示す。

 閃光玉は閃光弾とは違い『音響』が無いものとなるが、『閃光』そのものは健在。

 その『閃光』が眼前に投げられた時、我々はゴーグルを装着した。その瞬間、対象は眩しさのあまり目を覆った。

 そこが狙い、チャンスは今しかない。

 

 

「今だァァァ!! 取り押さえろォォォ!!」

「しまった!?」

 

 

 軍事部のわたし(アレックス02)の声を聞くや、対象の直ぐ近くにいた軍事部クラフターが飛びかかる。

 そして見事、取り押さえに成功した。

 

 

「離してくださいッス、師匠(ホムラ)!」

「ダメ、離さない」

 

 

 なお軍事部クラフターはホムラにノックバックされた。取り押さえたのはホムラだった。曰く『アオイはわたしのモノ』らしい。軍事部クラフターは『ナンデ?』の視線を彼女に送っているのが分かる。

 そうか…彼女は『アオイ』というのか。

 

 

「初めまして、アオイ」

「貴女がアレックス…ってなっ、同じ顔が…3人も!? ドッペルゲンガーッスか!?」

「誰がドッペルゲンガーだゴラ。ドッペルゲンガーではないぞ? 並行世界のアレックス(わたし)だ」

「並行世界って実在したんスか!? …ってことはハーレムを築いてるワタシがいる世界も!?」

 

 

 ホムラの弟子ということは、彼女もまた女忍者なのだろう…がまさか忍者に『褐色短髪ギャル』の種族がいるとは思わなんだ。容貌がそうだもん。

 『褐色短髪ギャル』という種族そのものが元の世界において、わたしは見たことすら無かった。空想の産物だと思っていたが、まさか実在していたとは…フッ、やはり世界は広いな。

 

 

「ロープで拘束して…は既にされているか」

師匠(ホムラ)…どうして司帝国を裏切ったンスか?! ワタシまで…ッ」

「それは…言えない」

「顔が赤い…まさか『エッッッ!』されたンスか! 羨mけしからんスよ!」

 

 

 初めて聞くやつだ。『エッッッ!』とは何だろう? 何それ美味しいの? 3700年間も生きてきた、わたしは知らない。あとでゲンに聞こう。

 

 

師匠(ホムラ)に何をした!」

「そう睨むな。可愛い顔が台無しだぞ? 我々はただ、お願いをしただけだ」

「ごめんなさい、アオイ。わたしはもう、()()が無いと生きていけない体にされてしまった」

「『エッッッ!』じゃないスか! 何が『お願い』だよこの女!」

「変なこと言ったかなァ?」

 

 

 アオイが騒がしい。状態異常の可能性がある。一刻も速く牛乳を飲ませたほうがよいだろう。

 わたしは彼女に近づく。ぶっちゃけた話、牛乳飲んで気絶してもらいたい。運びが楽。

 

 

「あんた寒くないンス!? 風邪どころか死ぬかもしれないッスよ? ちゃんと…えっ、『我慢してないから大丈夫』…あっ、はいそうですか…いやいやいや!?!?」

 

 

 心配されてる。ちょっと嬉しい。

 でも本当に寒くないのだ。赤ちゃんのように生まれたまま姿でも全然。寒さってなにそれ美味しいの? 

 

 

「は? え? し、師匠(ホムラ)どうしたっスか…?」

「大丈夫、直ぐに終わる」

 

 

 しかし、それでもやることには変わりない。情けは無用。これからやろうとすること、それをホムラは察してくれた。

 流石だ。あの時の彼女は目がガンキマっていて、『氷月様は素晴らしい御方だ』を狂信者の如し力説しまくっていたが…

 

 

「それって牛乳…スよね? 量がハンパないッスよ??」

 

 

 今では科学王国民、仲間である。状態異常は無くなり、正常な状態へと戻った。

 いやァ、牛乳飲ませてよかったァ、良い行いをしたナァ。今でもそう思わずにはいられない。

 

 

「なんで皆して目逸らすンスか? 逸らさないで下さいッスよ? あれ(牛乳)ヤバいでしょ? 絶対ヤバいッスよねえ?!?!」

「抵抗しないで、直ぐに終わるから」

「ワタシ初めて牛乳が怖いって思ったッスよ!? は、離してください師匠(ホムラ)!!」

 

 

 さて…。

 アオイ、君は異常じゃないけど異常なんだ。

 だから…治療する必要は1mmも無いけど治療させてくれ。

 

 

「嗚呼わわわワタシ科学王国民になるッスから! 鞍替えするから! だからどうか、どうか千空サン…助けてくださいッス!!」

「クククッ…無理ダナ」

「あんた人の心は無いンスか!? 捨てたンスか!?」

 

 

 了承を得たので、さぁやっていこう。

 軍事部のわたし(アレックス02)がやりたいと言って来た。よし任せた。

 

 

「抵抗しないで? わたしのアオイ」

「あっ、い、いやだ、いや…いやァァァァァ!!!」

 

 

 アオイは『いやいや』と首をブンブン横に振っている。

 可哀想に…誰だよ全く、杠と同じ歳と思われる少女を泣かせたのは。

 …心が、心が痛い…無理だ、出来ない…やめたい…ッ。

 

 

「ぇ?」

「牛乳…このわたしに、アオイを飲ませることなど…ッ」

 

 

 地面に膝をつく。ハハッ、何をしてるんだ…わたしは…ッ。

 泣いて『いやいや』してるアオイに牛乳飲ませることが、マインクラフターのすることか? 

 違う、違うんだ…わたしは、クラフトを愛する…ッ

 

 

「創造主なんだ…!」

「何をしてるんだテメー? 立てよ、アレックス」

「ハッ!?」

 

 

 しかし、千空はそれを良しとはしないらしい。

 

 

「忘れたのか? 何をしに、なぜ牛乳バケツを持ったのか」

「せ、千空サン? な、何を…た、助けて、くれるんじゃ…?」

 

 

 わたしを…否、軍事部のわたし(アレックス02)にやり抜いて欲しいようだ。

 

 

「状態異常の可能性があるアオイに飲ませて、治療する為だろ? 異常を取り払い、正常にするためだろ?」

「あ、嗚呼…ッ」

「進み続けるんだ…死んでも、死んで生き返ったあとも…!」

 

 

 そうだ…始めたことはやり抜かなければ、最後まで果たさないとダメなんだ…ッ。

 軍事部のわたし(アレックス02)も、顔を上げる。

 

 

「これは…テメーが始めた物語だろ?」

「そ、そんな…ひっ」

「うわァァァァ!!!」

「神様ァァァ!! 助けてェェェ!!!」

 

 

 立ち上がる。

 わたしの目はアオイを居抜き。

 軍事部のわたしは叫びながら彼女に近づき。

 

 

「ゴポッ!! ボボボボッ!?!?」

 

 

 そして…飲ませた。

 

 わたしも牛乳を飲もう、気持ちを落ちかせるために…ハッ!? わたしはいったい…あっ、そうだ…これを言っておかないとだったな。

 ゴホン…さぁ、アオイも科学王国民になるんだよォォォォ!! 

 気絶間近のアオイに顔を近づけて、わたしは笑顔でそう言った。

 

 

 

 

 ■□■□■□

 

 

 

 

『千空ゥゥゥゥ!!!』『アレックスゥゥゥゥ!!!』

「クククッ、超絶懐かしくてお涙が出るな」

「うむ」

 

 

 この日、ケータイが彼らの元に届いた。司帝国にスパイとして潜入している大樹、杠、シルファの元に。

 久しぶりに聞いた声に、全員が嬉し泣きした。

 

 

 一方その頃

 

 アオイはクラフターの手によって作られた、石レンガ製の豆腐小屋に収容されていた。

 太陽の光が入るよう、高さ3マスの位置にはガラス板が嵌められている。

 出口は鉄の扉で、内部から開け閉めすることは出来ない。

 

 そんな部屋で収容されている彼女は…

 

 

「フフッ、イイ食いっぷり」

「たーんとお食べ」

 

 

 後方母親面するアレックス2人に見られながら、

 

 

「美味しいッスね師匠(ホムラ)! 科学王国サマサマッスよ!」

「これも美味しいよ? アオイ」

 

 

 ケーキを含めたありとあらゆる洋菓子に舌鼓を打っていた。




ちなみに女忍者アオイが『ホムラのように原作の千空の拘束から逃れた場合』•••創造主による追跡が始まります。
エリトラ、馬、ポーション等•••ありとあらゆる手段でアオイを捕獲します。

暗黒微笑の創造主「何処に行こうというのかね?」
暗黒微笑の創造主2「知らなかったのか? マインクラフターからは逃れられないと」
追われるアオイ「ひっ」

ここで、石化前のアオイの姿写真を紹介します。


【挿絵表示】


大変元気な褐色短髪ギャルだとは思いませんか? •••そんな彼女は創造主に牛乳を•••うっ! おいたわしや、おいたわしや•••!!
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