クラフトは不滅である   作:最高司祭アドミニストレータ

48 / 132
本日気づいたのてすが、なんと本小説「クラフトは不滅である」がまたもや紹介されておりました。ありがとうございます、とても嬉しく思います!
ご褒美として、今日の夜飯は天ぷら定食をいただきました。あっ、店員さん! これもう一つ!


プロのシェフの復活

「欲しい…欲しいぞォォォ!! プロのシェフがいるー!!!」

「そうだ!! 100億パーセント必要な人材だ!!」

 

 

 ある日、テレビでこんな話を耳にしたことがある。我々科学文明に生きる人間は、あまりにも舌が肥えすぎてしまい、いざという時に『何よ、これ…不味くて食べられないじゃない!?』という状況に陥ることがあるのだとか。

 そしてその結果、餓死する可能性すらあるという。海上自衛隊出身でサバイバル演習経験済みの羽京も、同じことを言っていた。

 

 まさにそれは…現実であった!! 

 

 人間という生き物は食の快楽を知ってしまったがゆえに、ただ食べるだけでは満足できない。美味を求め、より良い味を追い求め、こだわりを持つ生態だ。それ自体は進化の証とも言えるが、一方で『生き延びるわよ!』という最も根源的な本能を脅かす要因にもなり得る。

 

 例えば、極限状態に置かれた時だ。そこに食べられるものがあったとしても、それが『美味しくないわね』という理由で口にできなかったとしたら? 命を繋ぐために食べるという当たり前の行為が、贅沢に慣れすぎたがゆえにできなくなるのだ。

 

 遥か昔は生肉をよく食べていたのが、安全性や消化のしやすさから加熱調理が主流となり、焼くなどしないと食べられなくなった。石神村の村人ですら、生肉を見るだけで『そのままでは食べれないな』となる。

 

 それは、まさに人間の進化がもたらした皮肉と言えるだろう。

 

 

「この千空が焼いた石窯パンでも十分うめーじゃねえか? あむ…うめ〜」

「うむ! ほぼ岩だが、スイスイ食べられるぞ!」

「フゥン、貴様たちにも味わわせねばな…本物のパンの美味さはとてつもないぞ!」

 

 

 美味しい食事を求める心は、文化を育み、料理の発展を促し、生活を豊かにしてきた。しかし、それが行きすぎると、生存本能すら歪めてしまう。文明が発展し、食の選択肢が増えたからこそ、私達は『生きるために食べる』という本質を見失ってしまったのかもしれない。

 

《くらふたーのせかい》では、食べられるものなら何でも口にしなければ生き延びることはできない。ゾンビの腐肉ですら、背に腹は代えられない状況では貴重な食糧だ。

 

 あいや嘘だった。別に腐肉を食べた程度で腹壊さないし、そもそも食料問題にはなっていない。

 

 とどのつまり、何が言いたいのかと言うとだ。目の前に食べ物があったとして…それが自分の舌に合わないという理由で拒むことが、果たして正しい選択なのか。

『食べること』とは何か。その意味を改めて考えさせられるなと思った、今日この頃でございます。

 

 皆さんごきげんよう。わたしは、マインクラフターのアレックス。先刻のパンは…ど、独特の味でございましたわね…思い出すとついつい牛乳を飲んでしまう。

 

 

「だから欲しい! 今すぐにプロのシェフを叩き起こすぞ!!」

「別にイイぜ? 石化復活液の在庫は少ない訳じゃあねえかんなァ」

 

 

 プロのシェフを起こすには、当然のことながら石化復活液が必要となる。それには材料の一つである、《奇跡の洞窟》から採れる硝酸も必要だ。

 

《奇跡の洞窟》は石化復活液の要となる硝酸を採取できる貴重な場所であり、科学王国にとって絶対に守らねばならない領域だ。ここで得られる硝酸がなければ、石化した人類を復活させることは出来ない。

 

 これ以外にも作れないことはないのだが、うん◯からだと何ヶ月もの時間を必要とする。そのため洞窟は軍事部によって厳重に管理され、外部からの侵入を防ぐための強固な警備体制が敷かれている。

 

 かつては未開の洞窟だったが、安全性と防衛力を高めるため徹底した改修が行われた。現在では洞窟の壁面と天井、そして床すべてにコンクリートブロックが使用され、頑丈な構造へと生まれ変わっている。

 

 入り口には2x2サイズの鉄ブロック製ピストンドアが設置されており、人間の通常の手段では突破することは不可能だ。

 当該洞窟の周囲には軍事部が常駐している。戦車部隊が配備されている他、上空には気球が浮かび遠方からの接近者の監視など、常に厳戒態勢を維持している。

 

 

「起こすならフランソワだ!」

「龍水、テメーの執事か」

 

 

 奇跡の洞窟へ入るためには、厳格な入場審査を通過しなければならない。唯一のセキュリティポイントで、警備の者によるボディーチェックが行われる。不審なアイテムの持ち込みは固く禁じられており、怪しい行動を取れば、即刻その場で拘束されることになる。

 

 許可を得た者のみが警備兵の付き添いのもと、鉄ブロック製の2x2ピストンドアを通過可能だ。この扉は人間であれば先ず通常の力では開閉できず、専用のスイッチを操作する必要がある。

 その管理は軍事部に一任されているため、担当している警備部隊が管理している。

 

 

「執事 兼 シェフだな。食事は勿論、サービスの全てを取り仕切る。もてなしの美学を持つプロフェッショナルだ」

 

 

 洞窟の警備システムは、現代的な自動センサーではなく、特殊な仕掛けや装置によって機能している。不正侵入が試みられた場合、警備兵が即座に察知し、速やかに対応する。

 

 確保された者には、過酷な処罰が下されることはないが、科学王国の尋問を受けることになる。ただし、この尋問は通常のものとは異なり、ある意味で"特別な"対応が行われる。

 

 それは厳しいものではなく、むしろ優しさに満ちた対応が為されるのだ。

 

 尋問の場では対象者の目の前に、牛乳バケツが差し出される。『どうぞ、お飲みください』と善意で促すのだ。しかし、それを拒否することは…絶対に許されない。

 

 もしも尋問対象者が自発的に飲もうとしない場合、創造主が介入し強制的に飲ませることになる。その後、穏やかな口調で尋問対象に話をする。侵入の意図や理由が明らかになれば、適切な措置が取られたうえで解放される。

 

 

「奴ならこのストーンワールドでもただの食料ではなく、必ず皆の欲しい食事を作り上げる」

「『フランソワ』ってことは…フランス人? 日本語は通じるの?」

 

 

 洞窟内部は広大でないとはいえ、必要な整備が施され、硝酸の採取作業が安全に行える環境が整っている。湿度が高く硝酸特有の刺激臭が漂っているが、適切な手順を踏めば問題はない。

 

 内部の壁・天井・床すべてがコンクリートブロックで補強されており、崩落の危険性は最小限に抑えられている。マイクラのブロックなので崩壊の危険性、100億パーセントございません。

 

 硝酸の採取作業は決められた手順を守ることが求められ、作業員の創造主は慎重な姿勢で臨んでいる。一滴の硝酸が確保されるたびに、それは人類復活の希望として積み重ねられていくのだ。

 

 最近の報告によると、『一日5瓶』の復活液がクラフト出来るそうだ。元々『一日1瓶』しか硝酸が溜まらかったというのに…随分と速くなったものよ。

 

 

「フゥン、気にしたこともないな。日本人かもしれん。『フランソワ』だか『フランソワーズ』だか。本名も忘れたし、性別も…」

「性別も?」

 

 

《奇跡の洞窟》は、単なる硝酸の採取場ではない。それは、人類復活の希望を象徴する聖域であり、科学王国の未来を支える拠点でもある。この洞窟が存在する限り、石化からの復活の道は閉ざされることはない。

 

 これからも聖域たる《奇跡の洞窟》を防衛する。全ては──人類救済計画のために。

 

 

「そういえば奴の顔は男ではなかったな、それに身体つきも…ハッ!? フランソワは美女だったか! ハッハー、船乗りの勘は当たるぜ!!」

「その通りでございます、龍水様」

「くぁwせdrftgyふじこlp!?!?」

「あははは、漫画みたいな驚き方だね」

 

 

 あっ、ちなみに考案者は千空です。




フランソワさんってほら、性別明言されていないでしょう? 作中では一人称「私」で、男性とも女性とも見てとれる中世的な人物ですし。原作者や公式でも明示されていないので、おそらく意図的に曖昧にしているのでしょう。
なので、わたしの二次創作作品では「女性」とします•••あれ、フランソワさんって龍水の幼少期から容貌に変化がない•••もしや彼女もマインクラフターなの!?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。