皆さんどうもごきげんよう。わたしは、マインクラフターのアレックス。親しみの込めて、創造主様と呼んでくれてもよいぞ。ゼロワンちゃんでも可だ。今のわたしのスキンは、杠と似たような衣類をしているしな。あっ、いつものグリーンのTシャツと茶色のパンツは、インベントリに収納してあるぞ。
「俺たちの完全勝利だ。制空権争いは、何も空の戦いだけじゃあねえんだよ」
「ごめんね〜! 攻撃機の君らが戻る場所、
いやはや。我々が空の戦いに夢中となっている最中、まさか潜水艦で強襲して来るとは…やりおるわ! 気づかなかったぞ…。潜水艦の基本は隠密行動だからな。見つかってしまう事自体、存在意義を無くしてしまう訳だし。
『千空&龍水vsスタンリー』のドッグファイトの行方させていたのも、そのためか。頭イイな〜。尊敬しちゃう。
「なあ、この小娘なんだが…」
「ん? …嗚呼、俺たちと同じアメリカ人のこと言ってんのか。それがどうかしたのか?」
「…ギリースーツじっと見つめて来てるのが、その、怖いというか…ハァハァと荒い息を吐いてるし」
「…縄もっとキツくしとくか」
尊敬しているのは何もそれだけではない。アメリカ科学王国の戦闘員が装備している、スーツ。これがまた唆るのなんの。一言で表現すると、あれだろう──『少年マンガあるあるの〜』だろうか。彼らが武装しているマシンガンも、なんてエレガントなのか。是非とも、レシピが欲しいところだ。
欲しいとは別だが──
「どうしたの〜、可愛い子ちゃ〜ん? そんな熱心な目で見られちゃうと、ママはゾクゾクしちゃう☆」
唯一スーツを着ていない、この女…デカいぞ…!!? 司と同等じゃあないか? 練り上げられた筋肉ムッキムキレディー…至高の領域に達しているぞ!? おそらく血液型はO型だな。知らんけど。
少年マンガでしか見たことがない美味しそ〜うな骨付き肉をいただいてる、筋肉ムッキムキレディーの名はマヤというらしい。見た目が格闘家チャンピオンなんだ。全米で名を馳せたに違いない。で、食べ過ぎて破産したところを特殊部隊にスカウトされた経歴を持ってること間違いなし! 知らんけど。多分正解してない。
…知らんけど、が多い気する。気をつけねば。
「おい、まさか…」
「そんな貴女には…あたしが歌ってあげる♡」
おや? マヤが近づいて来たぞ…なんだろうか? さっき『歌ってあげる♡』と言っていたよな、うん。ニヒヒと笑ってる彼女が、その、何故だろうか…わたしは恐怖を感じてしまう! 嫌な予感がするぞ…っ。
マスター、どうしたらよいのですか?
我が愛しい弟子よ。訪れる危機は、自分で越えなくてはならぬぞ?
このジジイ〜!! 逃げやがった…っ。
「バカやめr」
「〜〜♪」
ダッヒャー!?!? な、なんだこれは…!!? これは本当に歌か!?
その歌い手の声は、自然の猛威のように圧倒的だった。彼女の喉から放たれる声量は普通の歌手のそれを遥かに超え、まるで雷鳴のように空間を震わせる。声の質もまた、尋常ではなかった。高音は鋭く刺さるように尖り、低音は地響きのように重く沈み込み、耳を突き刺すような鋭さと深みを併せ持っていた。
彼女の歌声は聴く者の心を揺さぶるどころか、さながら自然災害のように周囲を破壊し尽くすかのようだった。
「ゆ、杠!? し、しっかりしな!」
「きゅう〜…」
「杠ァァァァ!!!」
「飛んでる鳥が気絶したぞ!? や、ヤバイ…こっちも気絶しそうだ…っ」
最初はその迫力に圧倒され、感嘆の声を上げる者も──実際のところいないが──次第にその音の暴力性に耐えきれなくなっていった。耳を塞ぎたくなる衝動に駆られ、頭痛やめまいに襲われる者も少なくなかった。倒れ、その場に転がる者もいる。まさに、ありがた迷惑どころか、災害と呼ぶにふさわしい存在だった。
彼女の歌声はまるで自然の猛威のように、周囲の空間を支配し平穏を破壊していた。誰もがその圧倒的な声に圧倒され、逃げ出したくなる──拘束されてる自分たち科学王国はしようにも出来ないが──衝動に駆られる。
彼女の前では静寂も平和も意味をなさず、ただただその声の暴風に巻き込まれるしかなかった。まさに、音の災害と呼ぶにふさわしい存在だった。
その通り過ぎる…! なんなんだ、この世界は! 今まで『少年マンガのような世界だな〜』と呑気に思っていたが、本当にそうなんじゃないか?! ハァ、とクソデカ溜息を吐いてるとだ──
「どう? あたしの歌h…あらま〜、感動しちゃってるの? ママは嬉しい♡」
「俺は嬉しくないけどね〜」
「お?」
『とう!』と2人の男が飛び出した。パターンオレンジ! 間違いありません…味方です!
「…ッ、まだ船内に隠れてたガキがいたか!」
「ん〜、マシンガンだっけ? それ見せれば『全員ガクブルで降伏がルール』とか、考えてるんだろうけど…さァ!」
「ぐはっ!」
「俺ら島戦士タッグは落ちないかな。そんなの、知らないんでねェ」
登場の仕方、素晴らしい! 『おっふ!』状態である。
「なら、これでも食らえ! グレネードだ…!!!」
「「「手榴弾!?」」」
さあ〜て、暇だからナレーションでもするか。ゴホン──
モズは目を細め、冷静な観察者のまなざしで空を見据えた。彼の視線は手榴弾の軌道を正確に追いながら、獲物を狙う狩人のように鋭く光っていた。瞬間、突如として松風が前に出た。彼の動きは、数百年前から磨き抜かれた技術の結晶だった。
忌まわしき武器たる石化装置への対策として、松風は迷うことなく竹刀を手に取り素早く動いた。空中に舞った手榴弾たちが生き物のように頭上を飛び交う中、その竹刀は魔法のように──『魔法のように』は適切ではないかもしれない──弾き返した。
「「「えー!!?」」」
鋭い刃のように振るわれる竹刀は時代を超えた技の証明のように、手榴弾の軌道を巧みに遮断し破裂の危機を回避した。松風の動きは洗練されており、無駄が一切なかった。長い年月をかけて研ぎ澄まされた刀のように、確実に、しかし優雅に危機を切り抜けていく。
松風の技術と冷静さが一体となり、まさに絶妙な連携を見せた。彼の動きは、まるで時代を超えた戦士の誇りと誇示のように、静かに、しかし確実に危機を制したのだった。
弾き返された手榴弾は、空中でドカンした。
「クソ…!」
「やめなさいよ。こんな狭いとこで何人死ぬと思ってんの?」
「可愛い
見事、『た〜まや〜!』である。
「い・や・ら・し〜!」
「敵だと最低ですけど、味方だとめちゃくちゃ心強いです」
ナレーション終わり! …ふぅ、疲れた。水飲みたい。マインクラフターになってから一度も喉なんぞ乾いたことないが、とにかく飲みたい気分だ。空を見上げれば、ドッグファイトは科学王国の勝利に終わったのだと見える……物理破壊力ゼロの自爆で墜落してるようだが。
勝ったな。風呂入ってこよ。
「ほ〜ら。もう終わったから隠れんぼは、お〜終い♪ 主役のご登場よぅ」
なん、だと…? まだ何かあるとでもいうのか!? まるで子供の遊びの終わりを告げるかのような軽やかさと、しかしその裏に潜む冷徹さを感じさせる言葉だったぞ…? ナレーションしとかないとダメそうだなァ。
その声と共に、黒い塊が潜水艦より突如として飛び出した。闇夜に浮かぶ巨大な影のように、男の姿が現れた。初めて会うはずの──イケメンだ結婚したいダヒャァァァ!!! ──な金髪の男だったが、その瞬間…本能は鋭く反応した。
これは、敵の「最強のナイト」なのだと直感的に理解した。彼の動きはまるで計算された芸術のように滑らかで、冷静さと確信に満ちていた。モズと松風は、彼が着地する前に一瞬の判断で動き出した。
二人は一斉に攻撃を仕掛けたが、その男はまるで予想済みだったかのように、冷静に、そして的確に二人の肩を撃ち抜き、着地を完了させた。さながら戦場の達人のような動きだった。彼の一連の動作は、静かに、しかし確実に勝負を決めていた。彼の口元には微笑みが浮かび、その目は冷徹な光を放っている。
全員を一瞬で制圧し仕事を終えたその男は、勝利の余韻に浸るかのようにタバコに火を点けた。あらカッコイイ。惚れちゃいそう。
「全員とっ捕まえたぜ。終わりだ。仕事は」
「ひゅー。楽勝だったわね」
間違いない。この男こそ…スタンリー・スナイダーなのだ。敵機体に乗っていたのはスタンリーではなく、彼の部下だったのだ。──よし、ナレーション終わりっと。
しっかし、こやつら…まさか本気で勝ったつもりでいるのか? アメリカ科学王国の戦闘員。これまでの行動からして、その殆どが特殊部隊であることは推察出来る。そのような者たちが本気で…フフフ、アハハハ!!!
「このガキ、なんで笑って…」
「つーか今、一瞬で変わったぞ!? 現代服に!!」
君たちアメリカ科学王国に作戦があるように、我々にも作戦があるのだよ?
という訳でだ。諸君、出番であるぞ。
「「「なっ!?」」」
「突然現れましたな〜」
「呑気だね、杠あんた…」
「ほう? ゼノが作るのと同じ原理のポーションかい? 透明化のポーションなんて初めて見たぜ。あいつでさえ実現がまだの代物…ハハ、こりゃあ凄い。ゼノが喜ぶじゃんね」
わたしが合図した直後、同志たちは現れた。言わずもがな、マインクラフターだ。マインクラフトの能力を保有する創造主。透明化を解除した彼らは、あらゆる武器をアメリカ科学王国の戦闘員らに向けていた。ダイヤ剣やら弓矢やらクロスボウやらの標準的なマイクラ武器の他、マシンガンやらアサルトライフルを各々装備。
「よう…戦車だぜあれェ!? これ聞いてすらねえよ!!」
「砲撃して沈もうとさせないか心配だよ…」
それだけではない。多数の戦車でペルセウス号を囲む、というのもある。エレガントだろう。わたしが最も愛する、日本の90式戦車。日本の陸上自衛隊が運用する本戦車の特徴は高い防御力と火力、機動性を兼ね備えていること。全長は約9.4メートル、重量は約50トンで、125mm滑腔砲を搭載し、多様な対戦車兵器を使用可能。
複合装甲と追加の防御システムにより、敵の攻撃に対して高い耐性を持ち、優れた機動性を発揮することが出来る。砂漠や南米でも対応可能だ。改良──別にしなくてもマイクラ製だし正常動作するが──した。
90式戦車は、軍事部が採用した主力戦車であ〜る!
「もう何でもありかよォ」
「戦車に続いて、ヘリコプターもあるのか…こっちにもあるけどよ」
「殆ど騎士みたいな格好してるぞ。青白い防具をフル装備…ファンタジーか現代どっちなのか明確にして欲しいぜ…」
「ダイヤ製、なのか? もしそうなら…贅沢すぎるだろう…」
更に、ミニガンを搭載させたUH-1Jも登場だ。出す予定だった攻撃ヘリの出番は、都合上により無しとなった。UH-1Jは日本の陸上自衛隊が運用する多用途ヘリコプターで、その高い運動性と信頼性から様々な任務に使用されていた。この多用途ヘリコプターも、軍事部が採用した主力ヘリなのであ〜る!
「どこから現れたんだ、これ…」
ちなみに戦車もヘリも、ネザーゲートを使って登場している。そのゲートもつい先ほどの号令で出現されたのだから、偵察で発見しように出来ないのだ。やったね。
「くすくす、形成逆転だナァ?」
「な、え、は!? お、同じ顔だって!!? 双子、なのか…?」
「諸君の潜水艦は、海賊部を統括するこのアレックス05がいただく」
「服装は違えど同じ顔が3つ…怖っ!!」
さて、と。立ち上がるか。縄が邪魔だな。
「自分の拘束を解こうとしてるのか?」
「いや破ったぞ! 紙みたいに脆く裂けたっていうのか…」
残念ながら、わたしはマインクラフター。拘束による手の不自由さはあったが、別に力込めなくても簡単に『わたしは自由の身だァァァァ!!!』が出来るのだよ。何の苦もない。
「アメリカ科学王国の戦闘員諸君。潔く、神妙にお縄について貰おうか」
「君たちの生殺与奪はこちらにある。従わければ…シんでいただこうか」
「「さぁ、どうする?」」
フッフッフッ…! ともかくだ。舞台は整い、殺る準備も整ったぞ。そちらも準備出来てるだろう? さあ、殺ろうぜ…!!
「降参するぜ」
「「…ぇ」」
殺し合いに興奮し唆ってたら、殺る気を失う特殊部隊一同。あるまじき行為に、わたしは絶句した。わたしだけではない。
え、えぇ…? ここまでやったら普通……付き合うのが礼儀ってものでしょう? ハァ〜…がっかりである。
作戦名「かくれんぼお〜終い♡」
第一段階:
透明化解除と共に、特殊部隊を包囲。マインクラフターは各自、好きな武装をすべし。
第二段階:
合図を受けたら、ネザーゲート通って戦車を挟み打ちする形で登場させる。砲をペルセウス号に照準を定める。
第三段階:
戦車登場の後、ネザーゲート通ってヘリコプターを登場させる。日本科学王国とアメリカ科学王国その両陣営にネザーゲートを視認されないよう、遠くから登場するべし。
以上、これらが問題なく進行した場合、最後の第四段階「殺し合おうぜヒャッハー」に移行される。第四段階では「殺してドロップ品を手にしよう」が行われる。理由は、ストーンワールド初の検証も兼ねて。拘束され身動き出来ない科学王国民がいるが、不死のトーテムを持たせてる――お守りとだけ説明しただけだが――ため、作戦に支障はない。
甲板上の特殊部隊を全員始末したあと、潜水艦の制圧作戦――『お前のモノは創造主のモノ♡』――が開始される。潜水艦の元々のクルーは、ひとりも残らず始末する予定。
略 同志諸君、謳歌しよう
立案者:
「かつてのマインクラフター統括(元01・現一般クラフター)」
「軍事部のアレックス02」
「海賊部のアレックス05」
承認者:
「統括のアレックス01(現マインクラフター統括)」
賛同者:
「作戦に参加する全創造主」
「裁定部のアレックス04」
「技術開発部のアレックス03」
応援者:
「作戦に参加していない全創造主」
反対者:
「尾張一の美少女(姫大名)兼 現創造主・織田信奈」