クラフトは不滅である   作:最高司祭アドミニストレータ

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むか〜し、むか〜し___


演劇

 皆さんどうもごきげんよう! わたしは、マインクラフターのアレックス! 統括のアレックス01とも、呼ばれているぞ。たった今、マインクラフターによる演劇が始まったところである。では、ナレーションに入っていこう──

 

 

「スポットライトだ!」

「本当に演劇なんだな…」

 

 

 数千年前のある日。突如として、地球全体か謎の光に包まれた。オーロラのように綺麗なその光は約一分で地球を覆い尽くし、そして…世界中の人間70億人は石になった。

 

 

「眠っちゃダメ、のやつか…」

「そういや、隊長の命令であったな。意識を失ってはならない、って」

「死んじゃう、からな…ヤベーよな、石化光線ってやつはよ…」

 

 

 これまで人類が築いた文明は、次々と崩壊していった。ヒトの手で築き上げた、ありとあらゆる建築物が土に還り…自然に飲み込まれ、石化した人間と自然の大地だけが残り続けた。

 

 だがしかし…決して諦めず、目覚めたあとに備え続けている男がいた。その男の名は科学少年──石神千空。復活するまでの彼は数千年もの間、秒数を数え続け、意識を保ち続けていた。

 

 

「流石は我が弟子だ。ボクと同様に秒数を数え続けて、意識を保ち続けていたとは」

「普通の人間にゃ出来ない芸当じゃんね」

「何を言っているんだい? 普通に決まってるだろうに」

「普通の訳ないじゃん??」

 

 

 その過程でマインクラフターのアレックスと名乗り、創造主と自称する少女に出会った。彼女は、異世界〈オーバーワールド〉からやってきた存在だった。同時に、前世はストーンワールドとなったこの世界とは違う、もうひとつの地球から転生した存在でもあった。

 

 

「おーばーわーるど?」

「生まれ変わった…転生って本当にあったのか」

「異世界、って、あ、あはは…そ、そんなばかな…」

「おい! 千空が舞台裏に消えて、背景が代わったぞ」

 

 

 〈オーバーワールド〉は世界の中心となる広大な大地で、すべてはブロックで構成されている世界である。青空の下、緑豊かな平原や深い森、険しい山々が連なり、様々な生き物たちが自由に暮らしている場所だ。

 

 〈オーバーワールド〉は無限に広がる可能性と冒険の舞台であり、未知の資源や秘密が隠されている。夜になると星空が輝き、ゾンビやクリーパーといった危険も潜むが、それもまたこの世界の魅力の一つ。〈オーバーワールド〉はまさに創造と破壊、発見と挑戦が交錯する、〈オーバーワールド〉の生命の源泉なのだ。

 

 

 なお、夜は20分後に訪れる。

 

 

「ぞ、ゾンビって…映画じゃないんだから!」

「でも、本当にあるかもしれない…って、ええ!?」

「舞台にゾンビが!!? マジモンの本物じゃねえか!?」

「倒した…ってハァ!? 倒したら腐肉と白煙だと!!? どうなってるんだよ!!」

 

 

 創造主となったアレックスは不老でありながら、死ぬことはある。しかし、その死さえもベッドで蘇ることで帳消しに出来る不死性を持つ。

 

 

「不老不死…不死身だって?」

「あり得ないだろう」

「いや、俺は見たぞ! 蘇ったところを!!」

 

 

 例えば、ブランチマイニングをしてる時だ。えいやささほいやささ、っと鉄のツルハシで掘っているとだ。

 

 

「おかしいな。目の錯覚だなきっと。ちょっとブロック掘っただけでゲームでいうアイテム化? をしたぞ…」

「それだけじゃない。体に吸収されたように見える…ってか今更だけど、舞台にもう一人のアレックスがいるぞ!?」

「双子、なのか…?」

 

 

 ダイヤを見つけた。ひゃっほいである。

 

 

「ダイヤって、簡単に見つかるもんかな…」

「見つかるんじゃないか? 異世界だし」

「すっとぼけするなよ…」

 

 

 彼女は喜びの舞いをした後、ダイヤを掘った。掘れば100カラットのダイヤモンドが手に入る。しかし、掘ってはならなかった。フラッと足を踏み外すと数メートル下に落下してしまったから。ドボン、という音がして、途端に体が燃えるような感覚に襲われる。間違いない、マグマだ。そうだ…真下には、マグマの海があったのだ!!

 

 

「「「なんでだよ!!?」」」

「えっ、いきなりマグマ出たよな??」

「しかも、鉄バケツに入ってたマグマを撒いてな…デカすぎんだろ…」

「ガラス割れないのはナ〜ンデ?? 舞台の床もどうなってやがるんだよ…」

 

 

 アレックスは叫んだ。熱い、熱いと。死んでしまうと。でも、何故だろうか…そこまで熱くなかった。例えるなら、おばあちゃん家に泊まりお風呂に入ったらお湯がアホほど熱かったあの感じ。

 

 

「「「え、ええ…あっ、死んだ…死んだァァァ!!?」」」

 

 

 そして、リスポーン。拠点のベッドで蘇った。

 

 

「「「本当に生き返ったァァァァ!!?」」」

「おっ、背景が元通りになったね」

「なんであんたはそんなに冷静なんよ…」

 

 

 そんなアレックス。不老不死に加え、物理法則すらも一部無視する力も持っていた。例えば、畑だ。骨粉を撒くだけで、作物は一瞬で収穫出来てしまう。無限水源だって作れる。お手軽だ。ほら、ご覧の通り。

 

 

「水が無限に汲めるなんて…」

「作物もな。小麦だよな、あれ…作業台に並べてだけでパン出来たぞ…どんなカラクリだ? 魔法と言われても、もう驚かないぞ…」

「物理法則を無視…あ、ソウイウコトカ」

「ゼノのやつより凄いのか…あの青二才のもヤバかったが」

 

 

 畑以外だと、木だ。根本を切ったとしても、浮いていられる。木以外だと、建築物。某アニメで有名な、天空の城だって作れちゃう。そんなアレックスがただの人間だと言い張る度、んな訳あるかと科学少年にツッコミされることは多々あった。

 

 

「「「そりゃそうだ」」」

「マインクラフターも人間だろう? 何故ツッコミするのやら…」

「ゼノ…あんたってやつは…」

 

 

 奇跡の洞窟にて硝酸を浴び続けた大樹が加わり、少年2人とマインクラフターは『石化の復活』について研究し、遂に石化を解く『石化復活液』を手に入れた。

 

 

「石化復活液…アルコールと硝酸、ナイタール液でクラフト出来るものだったね」

「硝酸でしか石化は解けねえと思ってたが…そうか、そうだったのか…ゼノ、あんたのコーン畑で好き放題作れるってことじゃないか? それを見越してたとは…ハハ! やんじゃん。流石は、NASAの天才科学者だぜ」

「ん? 違うよ、スタン。ボクはただ、ポップコーンを食べたかっただけさ」

「………」

「いやそんな顔しなくても…」

 

 

 そうして時は1年と流れ、石神村で科学王国を建国すると共に、司帝国と戦争することとなった。アレックスと援軍として駆けつけた創造主らと共に、科学王国は司帝国を倒した。誰一人の血を流すことなく、無血開城で。

 

 

「クロム…生き残り人類の子孫…石神村…そうか、そうだったか」

「ゼノ?」

「偶然にもISSにいたから、石化を逃れることが出来たんだね…我が友よ。罪深いね、君は。息子を残して…全く、実にエレガントじゃないよ…白夜」

「…」

 

 

 司帝国の民は全て科学王国へと吸収され結束を高めた科学王国は、計画的に少しずつ石化を復活させると共に、大型機帆船のクラフトに着手した。約一ヶ月という長い建築時間がかかってしまったものの、完工した機帆船は宝島へと向かった。宇宙飛行士6人が降り立ったとされる、場所へ。

 

 ちなみにアレックスのみで戦車をクラフトしたことがあるが、3分でクラフト出来たそうな。

 

 

「さん、ぷん…」

「ブロディ…涙拭けよ」

「な、泣いてねえよ青二才…っ」

 

 

 宝島にも、宇宙飛行士らの子孫が築いた王国があった。初めは科学王国と敵対していたが、影で頭首を操る宰相イバラという老人が怪物と化したこともあり、共闘の末に和平を結び同盟国となった。

 

 

「怖ぇ」

「分かる」

 

 

 そうして、いよいよアメリカ大陸へ。アメリカに来た理由は好き放題に作れる復活液その材料確保のため、コーンシティーを作るためだ。

 

 

「100万人を起こす…か」

「月に行って殴り込みすんだから、そんぐらいは必要だしな」

「こっちにはマインクラフターいるしな!」

 

 

 なんやかんやあってだ──

 

 

 千空&龍水vsスタンリー・スナイダー偽物ドッグファイト

 ペルセウス号での戦い。

 潜水艦の制圧。

 Dr.ゼノ確保&陽動作戦。

 その他、格納庫の制圧など。

 

 

 ──無血開城で戦争は終わった。科学王国の勝利ではあるが勝ち負けなど、どうでもよい。我々は団結すべきだ。この地球上に、再びこの地球上に科学文明を築くのだ。

 

 

「そうだ…俺たちは、全人類を救うんだ! 人類同士で戦争してる場合じゃねえ!」

「ああ! 俺たちでもう一度、科学の国を興すんだ!」

「「「オオー!!!」」」

 

 

 さぁ諸君──クラフトの時間だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■□■□■□

 

 

 

 

 

 演劇から…何分経ったんだ? ともかく、うん…もちろん、経過した時間なんぞ覚えているぞ! 演技だ演技…アハハハ…!! 

 

 

「アメリカ科学王国は、Dr.千空。君たちに全面的に協力すると誓うよ」

「クククッ、おありがてえ話だ。久しぶりに共同作業出来るなァ」

「というわけで…抱きしめてもいいかな?」

「突然だな? クククッ」

 

 

 休憩はよいものだ…ふぅ、終わったぞ演劇。やはり効果あるものだな。士気が段違いだ。

 

 

 ドン!! ドン!! ドン!! 

 

 

「「ドン?」」

 

 

『ドン!!』…って、なんだ? 太鼓の音ではない…足音だろうか? 某方角からのようだが、バルコニーからは特に……ふぁ? 

 

 

「デカい機械ダナ〜、わあ黒い」

「ああ、デカいね。まるで要塞だ。21世紀でさえも実現出来ていない、多脚移動要塞…おお! エレガントな見た目じゃあないか!」

 

 

 な、ナニアレー!!?




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